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国王が話を始めると、ある事が判明した。
16年前、年の離れたレイナちゃんの兄=俺の兄が突如クーデターを起こし、一時期国が壊滅状態に陥ったことがあった。
兄は国王と当時身重だった王妃の2人の命を奪おうとしたらしく、それを阻止する為に俺の育った現世に避難したらしい。
夫妻はやむなく現世にて出産をする事となり、2人の間に息子が誕生した。
その息子こそが俺だったらしい。
だが、兄の手が自分に迫る事を予期して現世に俺の身を隠す事にしたらしく、当時同じ病院で出産をした秋山夫妻の娘として生まれた子供であるレイナちゃんと意図的に取り違えて何も知らずに俺は匿われていたらしい。
そして打倒兄の為に時期を待って俺を最後の希望としてこの世界に呼び寄せたとか・・・。
「ちょっと待てよ!って事は、取り違えはあんたらが仕組んだって事かよ!?」
「まことに申し訳ない事をしたとは思っている・・・だが、これもすべてこの世界の救世の為・・・我々は君の生まれた世界の病院に連絡を取って取り違えの告白をした」
「ちなみに私の魔法によって記憶を書き換えて、病院側から発覚した事にしましたが・・・」
言っている事が分かんねえ・・・。
こいつら何言ってんだ!?
「だいたい、その王妃さんはどこにいんだよ!?俺を生んでくれたっていう本当の母さんはどこにいんだよ!?」
「母さんは、・・・もうこの世にはいない・・・」
「は?」
母さんは亡くなっていた。
俺を生んですぐだったらしい・・・。
兄による抗争で致命傷を負っていたらしく、それが精神的にも及んでしまっていたらしい・・・。
「マジかよ・・・」
俺は信じられなかった。
王妃の実の母さんが亡くなっていたなんて・・・。
それよりも言いたい事は山ほどあった。
「頼む!この世界を救う為にも君の力が必要なんだ!私の実子である君なら魔法も使えるはずだ!だから・・・」
「だからじゃねえよ!いきなり取り違えられただけじゃなくて、この世界を救えだと・・・いいかげんにしろよ!じゃああれか!?レイナちゃんは何もしらないで実の親と離れて、俺の代わりにいつ死ぬかもしれない人生を送っていたって事か!?そんなのおかしいだろ!!」
俺の怒りはMAXにまで達した。s
そんな俺を両親(義理)がなだめてくれたが、それでも俺の怒りは収まらなかった。
「レイナちゃんだってそうじゃないのか?いきなり俺と取り違えられた上にこんな過酷な人生送っていたなんて・・・それに、母親の愛を知らずに・・・」
そんな時だった。
「何事だ!?」
「敵襲です!」
***
気になって外を見て見ると、そこには武装した集団が多数いた。
明らかにこの城の人間じゃない。
こいつらの狙いはレイナちゃんだ!
おそらく例の兄の差し金だな・・・。
「レイナ姫の命を今日こそ頂くぞ!」
「いや!」
「レイナちゃん!こっちだ!」
俺はレイナちゃんの手を引いてその場を走って逃げた。
(くそ!なんなんだあいつら!?)
「ごめんなさい!私の所為で・・・」
「レイナちゃんは悪くない!悪いのは・・・」
って、今は逃げるのが先だ!
***
何とか武器庫らしき倉庫に逃げ込んだけど・・・。
これからどうする・・・?
ここもいつ見つかるか分からないし・・・。
「本当にごめんなさい・・・義父の所為で剣人君をこんな目に合わせちゃって・・・私は姫として育てられてきたけど、魔法が使えなくて、やっぱり肩書だけの姫だったから・・・」
「レイナちゃん、そんなに落ち込まないで・・・俺だってまさかこんな事になるなん、それに、女の子を守るのが男の役目だって、いつも義父さんに教わっているからな!」
「え?」
安心したのも束の間。
武器庫の扉が破壊された。
「剣人君!」
「レイナちゃん、俺の後ろに居て!」
武装した集団が出入口を塞いできた。
もう俺達の逃げ場はなくなった。
「おい小僧!姫を渡してもらおうか?」
「誰がお前らなんかに渡すか!」
何が何でもレイナちゃんは渡さない!
俺が守るんだ!
「な、なんだ!?」
「!?」
突如俺の手が光り出した。
するとどうしたもんか?
剣が出てきた。
「なんだ?これ?」
「あの小僧何者だ!?」
武装した集団が恐れ始めた。
これは形勢逆転のチャンスかもしれない!?
16年前、年の離れたレイナちゃんの兄=俺の兄が突如クーデターを起こし、一時期国が壊滅状態に陥ったことがあった。
兄は国王と当時身重だった王妃の2人の命を奪おうとしたらしく、それを阻止する為に俺の育った現世に避難したらしい。
夫妻はやむなく現世にて出産をする事となり、2人の間に息子が誕生した。
その息子こそが俺だったらしい。
だが、兄の手が自分に迫る事を予期して現世に俺の身を隠す事にしたらしく、当時同じ病院で出産をした秋山夫妻の娘として生まれた子供であるレイナちゃんと意図的に取り違えて何も知らずに俺は匿われていたらしい。
そして打倒兄の為に時期を待って俺を最後の希望としてこの世界に呼び寄せたとか・・・。
「ちょっと待てよ!って事は、取り違えはあんたらが仕組んだって事かよ!?」
「まことに申し訳ない事をしたとは思っている・・・だが、これもすべてこの世界の救世の為・・・我々は君の生まれた世界の病院に連絡を取って取り違えの告白をした」
「ちなみに私の魔法によって記憶を書き換えて、病院側から発覚した事にしましたが・・・」
言っている事が分かんねえ・・・。
こいつら何言ってんだ!?
「だいたい、その王妃さんはどこにいんだよ!?俺を生んでくれたっていう本当の母さんはどこにいんだよ!?」
「母さんは、・・・もうこの世にはいない・・・」
「は?」
母さんは亡くなっていた。
俺を生んですぐだったらしい・・・。
兄による抗争で致命傷を負っていたらしく、それが精神的にも及んでしまっていたらしい・・・。
「マジかよ・・・」
俺は信じられなかった。
王妃の実の母さんが亡くなっていたなんて・・・。
それよりも言いたい事は山ほどあった。
「頼む!この世界を救う為にも君の力が必要なんだ!私の実子である君なら魔法も使えるはずだ!だから・・・」
「だからじゃねえよ!いきなり取り違えられただけじゃなくて、この世界を救えだと・・・いいかげんにしろよ!じゃああれか!?レイナちゃんは何もしらないで実の親と離れて、俺の代わりにいつ死ぬかもしれない人生を送っていたって事か!?そんなのおかしいだろ!!」
俺の怒りはMAXにまで達した。s
そんな俺を両親(義理)がなだめてくれたが、それでも俺の怒りは収まらなかった。
「レイナちゃんだってそうじゃないのか?いきなり俺と取り違えられた上にこんな過酷な人生送っていたなんて・・・それに、母親の愛を知らずに・・・」
そんな時だった。
「何事だ!?」
「敵襲です!」
***
気になって外を見て見ると、そこには武装した集団が多数いた。
明らかにこの城の人間じゃない。
こいつらの狙いはレイナちゃんだ!
おそらく例の兄の差し金だな・・・。
「レイナ姫の命を今日こそ頂くぞ!」
「いや!」
「レイナちゃん!こっちだ!」
俺はレイナちゃんの手を引いてその場を走って逃げた。
(くそ!なんなんだあいつら!?)
「ごめんなさい!私の所為で・・・」
「レイナちゃんは悪くない!悪いのは・・・」
って、今は逃げるのが先だ!
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何とか武器庫らしき倉庫に逃げ込んだけど・・・。
これからどうする・・・?
ここもいつ見つかるか分からないし・・・。
「本当にごめんなさい・・・義父の所為で剣人君をこんな目に合わせちゃって・・・私は姫として育てられてきたけど、魔法が使えなくて、やっぱり肩書だけの姫だったから・・・」
「レイナちゃん、そんなに落ち込まないで・・・俺だってまさかこんな事になるなん、それに、女の子を守るのが男の役目だって、いつも義父さんに教わっているからな!」
「え?」
安心したのも束の間。
武器庫の扉が破壊された。
「剣人君!」
「レイナちゃん、俺の後ろに居て!」
武装した集団が出入口を塞いできた。
もう俺達の逃げ場はなくなった。
「おい小僧!姫を渡してもらおうか?」
「誰がお前らなんかに渡すか!」
何が何でもレイナちゃんは渡さない!
俺が守るんだ!
「な、なんだ!?」
「!?」
突如俺の手が光り出した。
するとどうしたもんか?
剣が出てきた。
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「あの小僧何者だ!?」
武装した集団が恐れ始めた。
これは形勢逆転のチャンスかもしれない!?
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