8 / 59
前編 第一章「降臨」
入室への下準備
しおりを挟む
ハインツらが玉座の間に入ると、玉座に三人の魔人が固まっているのが見えた。
そのうち一人がこの城の主だとなんとなく理解できたが、どれがどれだか判別がつかなかった。もちろんしっかりステータスを閲覧すれば分かることだ。
しかしパッと見ただけで判断出来ない程度に弱い存在であれば、彼らにとって何の障害ですらない。
「ベルッ!」
「はーい」
ハインツがベルに指示を出した。たった一言名前を呼んだだけだったが、ベルには何をすれば良いのか分かっていた。
瞬時にその場から、漆黒の少女が姿を消す――と、思えば瞬きしたときにはもう元いた場所に戻ってきている。
「なんにもなさげだよ~。でも、あいつら自身をなんかの魔術で守ってるみたい。何の魔術なのかは……ルー子じゃないから分かんないや」
「そうか!」
ベルはあの一瞬でこの部屋を一周して、驚異となり得るものがないかを探っていたのだ。
当然のことだが、この世界の最大レベルを超えている彼らにとって、驚異と言えるものはありもしないのだが――主人であるアリスがこの部屋に入る以上最低限の準備というものがあるのだ。
それはアリスに失礼のないように、敵意や害となる邪魔なものを消し去るために。
もしも潜んだ兵士がアリスを狙って矢の一本でも向けてみろ。アリスには傷一つつかないだろうが、その行為自体が無礼極まりないのだ。
「ハインツ~、だったらあーしが……」
「いいや! ……あぁ、そうだなッ、代わりにこの部屋全体を一番強い魔術で守ってくれるか!?」
「え? んー、わーった!」
どうしてか分からず魔術を展開するルーシー。柔らかい光が辺り一帯を包み込んで、部屋じゅうを防御魔術で満たした。
この中で幹部同士が激しい戦闘を繰り返しても、外のアリスには全く音が漏れない程度には強い魔術だ。
ハインツは魔術が完成するのを確認してから、皆の一歩前に出る。
しかし「あぁ!」と思い出したように幹部の方へ振り向いた。
「少しうるさくなる! 悪いが、エキドナ!」
「? あぁ、はい……。畏まりました、畏まりました……。皆様、わたくしの近くに寄って頂けますか……」
「はーい!」
「りょ!」
「わかりましたぞ」
ハインツ以外の面々がエキドナの周囲を囲むように立つ。
大体半径五メートルに収まるように立てば、エキドナがスキルを発動した。
「〈守護の誓約〉……」
〈守護の誓約〉。防御をメインとするエキドナが所有するスキルの一つ。
使用者には効かないというデメリットはありつつも、使用者に近ければ近いほどその実力を発揮する。
最大効果が発揮される距離の五メートル以内に立っていれば、その範囲内に存在する保護対象は190レベルに相当する攻撃に耐え得るのだ。
スキルの発動が終わると、ハインツは再び幹部達に背を向けた。目線の先には状況をまだ理解できていない現地人――魔王達。
未だに頭が高いままで礼儀をわきまえていないその様子を正さねばならない。
ハインツは両足を肩幅ほどに開く。拳をぐっと握りしめて、力を込めてその場に立った。
すぅっと深呼吸のように深く息を吸い込めば――今度は一気に目を見開いて、叫んだ。
「ガァオオオォオアアアッッッッ!!!!!」
ヴァルデマルたちを覆っていたなけなしの防御魔術は、その叫び声にて虚しく消え去った。
ただの叫び声だったが、ヴァルデマルらを守っていた魔術は無に帰したのだ。
その叫び声のあまりの威力に、彼らは気を失ってしまっていた。
防御魔術がなければそれだけでは済まなかっただろう。きっと惨たらしい死体が三つ、そこに転がっていたに違いない。
なんと言ってもハインツから放たれたのは、ただの叫びではなかった。龍の咆哮と言ったほうが近いだろう。
本来であればこの玉座の間は崩壊し、城全体がビリビリと揺れているはずだったが――ルーシーが部屋を防御魔術で包んでいたお陰でその心配はなくなった。
そして幹部自身も、エキドナのスキルで守られているため被害は軽微で済んだ。
ただし使用者であるエキドナはスキルによる恩恵を受けられなかったため、ハインツの背後とは言え咆哮の被害にあったとも言える。
しかしエキドナの所持する常時発動スキル〈永遠の福音〉によって事なきを得た。
「げぇっ、ハインツってばちょーうるさいんですケドぉ!」
「あっはは、びっくりしたね」
「エキドナ。大丈夫ですかな? 口と鼻から血が出ておりますが」
ヒーラーでもあるパラケルススがエキドナの体を案じて声をかける。パラケルススの言った通り、エキドナの顔は血液がダラダラと垂れている。
美人故に余計に気になってしまうだろう。
エキドナは控えめに微笑んでそれを断った。
「おそらく内臓が破裂してるのでしょうが……問題ありません、ありません……。数秒もあれば全快致しますので、お気になさらず……」
「ひぇー、やっぱドナネキって回復と体力マジでやばいよねぇ」
「あぁ、その……も、申し訳ありません……ベル様……」
「ちょ、ちがっ、褒めてるんだよ!」
エキドナは攻撃を受けつつも回復を行っていくという、攻撃者側からすれば嫌な構成だ。
しかも幹部最硬かつ最大HPを誇る彼女だ。戦う相手になってしまえば相当な持久戦を強いられる。
事実この会話をしている間も回復がドンドン進んでいるようで、流れ出ている血液が逆流し始める。酷く悪かった顔色も見る見る間に戻っていくではないか。
速戦即決であるベルとは真逆の立ち位置にいるため、純粋にその膨大な体力を褒めたつもりだった。
しかしエキドナはベルの「やばい」が悪い意味だと捉えたようで、蛇のはずなのにウサギのように震えて謝罪している。
「ちょっとー! エキドナ虐めないでよ!」
「あたしが悪いのぉ!? ルー子は仲間だと思ったのにぃ……」
「えっ、えっと、あの、ベル様は悪くありません、ありません……。お褒めに預かり光栄ですわ」
「遅いよお!」
女性陣がきゃっきゃっと喋っている間に、エキドナも完治した。
つい数秒前まで血だらけだった表情は何処にも存在しない。
「アリス様も入ってくるだろーから、魔術は消しとくねー」
「あぁ! 頼むッ!」
部屋に張り巡らせた防御魔術が少し損傷しているものの、殆どがキレイな状態だ。つまり外にいるアリスに、ハインツの叫びが伝わらなかったということ。
アリスには耳障りになるだろう、とハインツが頼んだ防御魔術だ。音漏れを無事に防いだわけで、結果は上々といえる。
ルーシーもまさか防音代わりに使われるとは思っていなかったが、その役割を成せたことを嬉しく思った。
とは言えルーシーの知り得る中でそこそこ強い魔術だった。それに多少の傷を与えたハインツの咆哮。
人間態とはいえども、竜人というのは只者ではないことを一同が痛感した。
「ドラゴンになって叫ばれたら、マジ防ぎようがないカモ」
「安心しろ! 緊急時以外には人型でいるつもりだ!」
「つかルー子。そもそもあたし達が完全体にならざるを得ない状況は、マジでやばいからね」
「確かにぃ」
ハインツはドラゴン、ベルは蜘蛛、エキドナは蛇へと変化できる。因みにエンプティもスライムになれる。
無論〝完全体〟と言うだけあって、その姿になった際の力は絶大だ。だがベルの言う通り、その姿を強いられる状態は非常に危険な状態であること。
世界の最大レベルを超えて存在する彼らに、全力を必要とされる戦闘が起こるとすればそれは異常事態なのだ。
それこそ神が関与している事柄だろう。
もっとも、ドラゴン態になってしまったハインツが、この玉座の間に収まるかどうかの問題から始まるのだが。
「では奴らを起こすか!」
「死んでないの?」
「気絶しただけだ! 私としては魔術を破るだけのつもりだったのだがなッ」
五人は倒れているヴァルデマル達の元へと歩んでいく。
ヴァルデマルらを囲むように立つと――ルーシーが杖で、ベルが足で、エキドナがペットの蛇で彼らをつつく。
ビクリと体を震わせて起き上がれば、周りを恐怖の権化が囲んでいることに気付く。
そして一瞬にして冴え渡ったヴァルデマル達の頭は、地に伏せるという結論を導き出した。
「まっ、魔王をやっておりました、ヴァルデマル・ミハーレクと申しますぅう!!!!」
「ほう! 私はハインツ・ユルゲン・ウッフェルマンという!」
床に頭を擦り付けながら、叫ぶように自己紹介をするヴァルデマル。それに反応してハインツが続く。
ハインツに合わせて叫んでいるヴァルデマルだが、ハインツは別に耳も悪くなければわざと叫んでいるわけでもない。これが彼の通常運転である。
「我々は今後、ハインツ様に従いますぅうぅう!!」
「馬鹿かッッ! 貴様らが従わねばならぬのは私ではない!」
「はい……? では、一体……」
顔を上げたヴァルデマルと、ちょうど同じタイミングで入室してきた者。
それを見てヴァルデマルはようやっと理解した。この目の前にいるハインツですら、従うほどの強者がそこに立っていたのだから。
そのうち一人がこの城の主だとなんとなく理解できたが、どれがどれだか判別がつかなかった。もちろんしっかりステータスを閲覧すれば分かることだ。
しかしパッと見ただけで判断出来ない程度に弱い存在であれば、彼らにとって何の障害ですらない。
「ベルッ!」
「はーい」
ハインツがベルに指示を出した。たった一言名前を呼んだだけだったが、ベルには何をすれば良いのか分かっていた。
瞬時にその場から、漆黒の少女が姿を消す――と、思えば瞬きしたときにはもう元いた場所に戻ってきている。
「なんにもなさげだよ~。でも、あいつら自身をなんかの魔術で守ってるみたい。何の魔術なのかは……ルー子じゃないから分かんないや」
「そうか!」
ベルはあの一瞬でこの部屋を一周して、驚異となり得るものがないかを探っていたのだ。
当然のことだが、この世界の最大レベルを超えている彼らにとって、驚異と言えるものはありもしないのだが――主人であるアリスがこの部屋に入る以上最低限の準備というものがあるのだ。
それはアリスに失礼のないように、敵意や害となる邪魔なものを消し去るために。
もしも潜んだ兵士がアリスを狙って矢の一本でも向けてみろ。アリスには傷一つつかないだろうが、その行為自体が無礼極まりないのだ。
「ハインツ~、だったらあーしが……」
「いいや! ……あぁ、そうだなッ、代わりにこの部屋全体を一番強い魔術で守ってくれるか!?」
「え? んー、わーった!」
どうしてか分からず魔術を展開するルーシー。柔らかい光が辺り一帯を包み込んで、部屋じゅうを防御魔術で満たした。
この中で幹部同士が激しい戦闘を繰り返しても、外のアリスには全く音が漏れない程度には強い魔術だ。
ハインツは魔術が完成するのを確認してから、皆の一歩前に出る。
しかし「あぁ!」と思い出したように幹部の方へ振り向いた。
「少しうるさくなる! 悪いが、エキドナ!」
「? あぁ、はい……。畏まりました、畏まりました……。皆様、わたくしの近くに寄って頂けますか……」
「はーい!」
「りょ!」
「わかりましたぞ」
ハインツ以外の面々がエキドナの周囲を囲むように立つ。
大体半径五メートルに収まるように立てば、エキドナがスキルを発動した。
「〈守護の誓約〉……」
〈守護の誓約〉。防御をメインとするエキドナが所有するスキルの一つ。
使用者には効かないというデメリットはありつつも、使用者に近ければ近いほどその実力を発揮する。
最大効果が発揮される距離の五メートル以内に立っていれば、その範囲内に存在する保護対象は190レベルに相当する攻撃に耐え得るのだ。
スキルの発動が終わると、ハインツは再び幹部達に背を向けた。目線の先には状況をまだ理解できていない現地人――魔王達。
未だに頭が高いままで礼儀をわきまえていないその様子を正さねばならない。
ハインツは両足を肩幅ほどに開く。拳をぐっと握りしめて、力を込めてその場に立った。
すぅっと深呼吸のように深く息を吸い込めば――今度は一気に目を見開いて、叫んだ。
「ガァオオオォオアアアッッッッ!!!!!」
ヴァルデマルたちを覆っていたなけなしの防御魔術は、その叫び声にて虚しく消え去った。
ただの叫び声だったが、ヴァルデマルらを守っていた魔術は無に帰したのだ。
その叫び声のあまりの威力に、彼らは気を失ってしまっていた。
防御魔術がなければそれだけでは済まなかっただろう。きっと惨たらしい死体が三つ、そこに転がっていたに違いない。
なんと言ってもハインツから放たれたのは、ただの叫びではなかった。龍の咆哮と言ったほうが近いだろう。
本来であればこの玉座の間は崩壊し、城全体がビリビリと揺れているはずだったが――ルーシーが部屋を防御魔術で包んでいたお陰でその心配はなくなった。
そして幹部自身も、エキドナのスキルで守られているため被害は軽微で済んだ。
ただし使用者であるエキドナはスキルによる恩恵を受けられなかったため、ハインツの背後とは言え咆哮の被害にあったとも言える。
しかしエキドナの所持する常時発動スキル〈永遠の福音〉によって事なきを得た。
「げぇっ、ハインツってばちょーうるさいんですケドぉ!」
「あっはは、びっくりしたね」
「エキドナ。大丈夫ですかな? 口と鼻から血が出ておりますが」
ヒーラーでもあるパラケルススがエキドナの体を案じて声をかける。パラケルススの言った通り、エキドナの顔は血液がダラダラと垂れている。
美人故に余計に気になってしまうだろう。
エキドナは控えめに微笑んでそれを断った。
「おそらく内臓が破裂してるのでしょうが……問題ありません、ありません……。数秒もあれば全快致しますので、お気になさらず……」
「ひぇー、やっぱドナネキって回復と体力マジでやばいよねぇ」
「あぁ、その……も、申し訳ありません……ベル様……」
「ちょ、ちがっ、褒めてるんだよ!」
エキドナは攻撃を受けつつも回復を行っていくという、攻撃者側からすれば嫌な構成だ。
しかも幹部最硬かつ最大HPを誇る彼女だ。戦う相手になってしまえば相当な持久戦を強いられる。
事実この会話をしている間も回復がドンドン進んでいるようで、流れ出ている血液が逆流し始める。酷く悪かった顔色も見る見る間に戻っていくではないか。
速戦即決であるベルとは真逆の立ち位置にいるため、純粋にその膨大な体力を褒めたつもりだった。
しかしエキドナはベルの「やばい」が悪い意味だと捉えたようで、蛇のはずなのにウサギのように震えて謝罪している。
「ちょっとー! エキドナ虐めないでよ!」
「あたしが悪いのぉ!? ルー子は仲間だと思ったのにぃ……」
「えっ、えっと、あの、ベル様は悪くありません、ありません……。お褒めに預かり光栄ですわ」
「遅いよお!」
女性陣がきゃっきゃっと喋っている間に、エキドナも完治した。
つい数秒前まで血だらけだった表情は何処にも存在しない。
「アリス様も入ってくるだろーから、魔術は消しとくねー」
「あぁ! 頼むッ!」
部屋に張り巡らせた防御魔術が少し損傷しているものの、殆どがキレイな状態だ。つまり外にいるアリスに、ハインツの叫びが伝わらなかったということ。
アリスには耳障りになるだろう、とハインツが頼んだ防御魔術だ。音漏れを無事に防いだわけで、結果は上々といえる。
ルーシーもまさか防音代わりに使われるとは思っていなかったが、その役割を成せたことを嬉しく思った。
とは言えルーシーの知り得る中でそこそこ強い魔術だった。それに多少の傷を与えたハインツの咆哮。
人間態とはいえども、竜人というのは只者ではないことを一同が痛感した。
「ドラゴンになって叫ばれたら、マジ防ぎようがないカモ」
「安心しろ! 緊急時以外には人型でいるつもりだ!」
「つかルー子。そもそもあたし達が完全体にならざるを得ない状況は、マジでやばいからね」
「確かにぃ」
ハインツはドラゴン、ベルは蜘蛛、エキドナは蛇へと変化できる。因みにエンプティもスライムになれる。
無論〝完全体〟と言うだけあって、その姿になった際の力は絶大だ。だがベルの言う通り、その姿を強いられる状態は非常に危険な状態であること。
世界の最大レベルを超えて存在する彼らに、全力を必要とされる戦闘が起こるとすればそれは異常事態なのだ。
それこそ神が関与している事柄だろう。
もっとも、ドラゴン態になってしまったハインツが、この玉座の間に収まるかどうかの問題から始まるのだが。
「では奴らを起こすか!」
「死んでないの?」
「気絶しただけだ! 私としては魔術を破るだけのつもりだったのだがなッ」
五人は倒れているヴァルデマル達の元へと歩んでいく。
ヴァルデマルらを囲むように立つと――ルーシーが杖で、ベルが足で、エキドナがペットの蛇で彼らをつつく。
ビクリと体を震わせて起き上がれば、周りを恐怖の権化が囲んでいることに気付く。
そして一瞬にして冴え渡ったヴァルデマル達の頭は、地に伏せるという結論を導き出した。
「まっ、魔王をやっておりました、ヴァルデマル・ミハーレクと申しますぅう!!!!」
「ほう! 私はハインツ・ユルゲン・ウッフェルマンという!」
床に頭を擦り付けながら、叫ぶように自己紹介をするヴァルデマル。それに反応してハインツが続く。
ハインツに合わせて叫んでいるヴァルデマルだが、ハインツは別に耳も悪くなければわざと叫んでいるわけでもない。これが彼の通常運転である。
「我々は今後、ハインツ様に従いますぅうぅう!!」
「馬鹿かッッ! 貴様らが従わねばならぬのは私ではない!」
「はい……? では、一体……」
顔を上げたヴァルデマルと、ちょうど同じタイミングで入室してきた者。
それを見てヴァルデマルはようやっと理解した。この目の前にいるハインツですら、従うほどの強者がそこに立っていたのだから。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
だってお義姉様が
砂月ちゃん
恋愛
『だってお義姉様が…… 』『いつもお屋敷でお義姉様にいじめられているの!』と言って、高位貴族令息達に助けを求めて来た可憐な伯爵令嬢。
ところが正義感あふれる彼らが、その意地悪な義姉に会いに行ってみると……
他サイトでも掲載中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる