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第二章 『過去の試練』
第31話 〜受け継がれる固有スキル〜
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窓から朝日が差し込み、俺は目を覚ました。
隣のベッドにイヴはいない。
どうやら、俺より早く起きたみたいだ。
朝の運動も兼ねて、イヴを探しに外に出る。
村の中を歩くと、すぐにイヴの姿は見つかった。
イヴも俺の気配に気づいたのか、俺の方へ顔を向ける。
「おはよう、イヴ」
「おはよう、ライム」
簡単な挨拶だが、なんだか懐かしく思う。
勇者パーティーの中でも、俺が一番早起きでみんなに挨拶していたのだ。
「何をしているんだ?」
「魔力操作の特訓よ」
「魔力操作?」
なるほど、改めて見るとイヴの体の周囲には綺麗な魔力が集まっていた。
「ええ。”鬼化”を使う時に魔力操作が不完全だったら、力が暴走してしまうのよ」
「そうなのか」
「ええ」
「それはいいけど、ある程度したら家に戻ってこいよ。朝ごはんを作っておくから」
「……分かったわ」
昨日の夜のことを思い出したのか、イヴは少し気まずそうな顔をする。
俺は、イヴに朝の挨拶も終えたので、朝ごはんを作るために家に戻った。
台所の前に立つ。
何を作ればいいんだ?
確かに料理を作った経験は少しはあるが、特別上手なわけでもない。
とりあえず、無難にパンとベーコンエッグでいいか?
パンとベーコンエッグは冒険者の基本的な朝ごはんだ。
俺も勇者パーティーにいた時は毎日のようにギルドで食べていた。
そんなことを考えつつ、どんどんと調理工程を進める。
しばらくして、料理ができたのと全く同じタイミングでイヴが帰ってきた。
ナイスタイミングだ。呼びに行く手間が省けた。
食卓に皿を並べる。
「おいしそうね」
「ああ。味は大丈夫だと思うんだけどな」
「何それ、私への当て付け?」
「ムキになるなよ」
「「ははは」」
くだらない会話にお互い笑みが溢れる。
「じゃあ、いただきます」
イヴが料理を口に運ぶ。
どうだろう……味は大丈夫だと思うんだけど、
「おいしい」
「そうか。よかった」
肩から力が抜ける。
よかった。
俺も朝ごはんを口に運んだ。
うん。普通に美味しい。
ギルドで食べたやつには負けているが、昨日のごはんと比べたら全然マシだった。
「ライム、失礼なこと考えていない?」
「い、いや何も考えていないぞ?」
イヴは【真理眼】を持っているからか、勘が鋭い。
……気をつけないとな。
「そう。それよりこれからどうするの?」
「それなんだけど、この村に来た目的は情報を得るためだって言ったよな?」
「ええ、言っていたわね」
「イヴは何かこの村でそれっぽい情報を聞いたことはないか?例えば何かの試練とか」
「私も最近はこの村にいなかったから、今はどうか分からないけど、小さい頃、鬼人族に伝わる試練があるって聞いたことがある気がするわ」
「そうなのか?それはどこでするんだ?」
「確か、この村から少し離れたところにあるダンジョンの中だったと思うけど」
「ダンジョン?そんなものがあったら冒険者が殺到しているんじゃないか?」
「無理よ。だってそのダンジョンは火山の付近にあって、普通は誰も近寄らないもの」
火山の中か。
……うん?どうして誰も近寄らない場所にあるダンジョンの試練が鬼人族に伝わっているんだ?
「イヴ、そのダンジョンって火山にあるんだよな?」
「ええ、さっきもそう言ったと思うけど」
イヴが首を傾ける。
「なんで、火山の中でも鬼人族は平気なんだ?」
「そうね。ライムは知らないわよね」
イヴはうんうんと頷き、一人で自己完結している。
「どういうことだ?」
「私が”鬼火”を使ったのは見たわよね?」
「ああ。メチャクチャな威力の炎魔法だろ?」
「ええ、ライムが拳で殴り消した魔法ね」
あれ?なんか口調が強くなっている気がする。
「それがどうかしたのか?」
「あれは鬼人族しか使えないのだけど、それは鬼人族が熱さを無効化する耐性を生まれつき持っているからよ」
「なるほど、だから火山でも平気なのか」
「ええ。今度はライムの番よ」
「うん?何が?」
「試練の情報を教えたのだから、今度はライムがどうしてそれを求めているのかを教えなさい」
イヴが顔を近づけて来る。
……近い
距離をとりつつ、要所要所をはしょりながら答えた。
「なるほどね。それにしても【狼王の紋】ね。私も紋章をゲットできるのかしら?」
「できるんじゃないか?」
「それは楽しみね」
イヴが無邪気な笑顔を浮かべる。
「じゃあ、次の目的地は決まったな。イヴ、案内を頼めるか?」
「いいけど、1日では行けないわよ」
「そうなのか?」
「ええ。途中にある街を経由しないといけないのよ」
「そこってどんな街なんだ?」
「人族と亜人族が共同で生活している街だったと思うけど、それがどうかした?」
そうか、人間のいる街を経由しないといけないのか。
テネブラからもらった黒いローブがあるとはいえ、不安になる。
そんな思いが顔に出ていたのか、イヴが声をかけてきた。
「いやなんでもない」
確かに勇者パーティーのせいで人間に対してはまだ信用を置けないが、全ての人間が悪人であるわけではない。
勇者パーティーにいた時に懇意にしていたギルドの受付嬢や鍛冶屋のドルゴドはいい人だった。
そんなことを思っていたら、正面から声がかかった。
「あっ、それとライム」
「うん?」
「お願いがあるだけどいい?」
イヴが真顔で告げる。
やけに真剣な様子だ。
「なんだ?」
「ついてきて」
イヴは、俺の質問に短く返事をして、立ち上がった。
そして、俺の手を引き家を出る。
すぐに目的の場所にたどり着いた。
「ここは、イヴのもともと住んでいた家か?」
「ええ」
中は昨日と同じように綺麗な少女の亡骸が横たわっていた。
剣は当然だが、イヴがすでに回収していてそこにはない。
「それで、お願いってなんだ?」
「ライムって多分だけど、死んだ他者の固有スキルを奪うことができるわよね?」
「どうしてそれを?」
「【真理眼】でライムのステータスを見た時に違和感を感じたのよ」
「なるほどな。それで俺はどうしたらいいんだ?」
驚いた。まさか俺の固有スキルの効果を当てられるとは。
流石は先祖返りの真理眼だな。
だが、それを今俺に言った理由が分からない。
「リリアの固有スキルを奪って欲しいの」
「……いいのか?」
「ええ、少しでもリリアの痕跡をこの世界に残しておきたいの」
「分かった」
おそらくイヴなりに色々と考えたのだろう。
そこに俺が口を出すのは野暮だと思い、短く返事を返す。
そして、固有スキルを使った。
「”奪取”」
目の前の少女から白いオーラが出て、俺の体内に入って来る。
~~~~~~
奪ったスキル:伝達(場所に関係なく、自分の思っていることを伝えることができる。また、与える魔力によっては物体に思いを残すことを可能)
~~~~~~
「無事に成功したようね」
その様子をずっと見ていたイヴが口を開く。
その声は少し小さかった。
「ああ」
その後、俺とイヴは少女の亡骸を時間をかけて、土の中に丁寧に埋めてから、村を出た。
次の目的地は人族と亜人族の共存している町だ。
俺は黒いローブのフードを深く被り直した。
隣のベッドにイヴはいない。
どうやら、俺より早く起きたみたいだ。
朝の運動も兼ねて、イヴを探しに外に出る。
村の中を歩くと、すぐにイヴの姿は見つかった。
イヴも俺の気配に気づいたのか、俺の方へ顔を向ける。
「おはよう、イヴ」
「おはよう、ライム」
簡単な挨拶だが、なんだか懐かしく思う。
勇者パーティーの中でも、俺が一番早起きでみんなに挨拶していたのだ。
「何をしているんだ?」
「魔力操作の特訓よ」
「魔力操作?」
なるほど、改めて見るとイヴの体の周囲には綺麗な魔力が集まっていた。
「ええ。”鬼化”を使う時に魔力操作が不完全だったら、力が暴走してしまうのよ」
「そうなのか」
「ええ」
「それはいいけど、ある程度したら家に戻ってこいよ。朝ごはんを作っておくから」
「……分かったわ」
昨日の夜のことを思い出したのか、イヴは少し気まずそうな顔をする。
俺は、イヴに朝の挨拶も終えたので、朝ごはんを作るために家に戻った。
台所の前に立つ。
何を作ればいいんだ?
確かに料理を作った経験は少しはあるが、特別上手なわけでもない。
とりあえず、無難にパンとベーコンエッグでいいか?
パンとベーコンエッグは冒険者の基本的な朝ごはんだ。
俺も勇者パーティーにいた時は毎日のようにギルドで食べていた。
そんなことを考えつつ、どんどんと調理工程を進める。
しばらくして、料理ができたのと全く同じタイミングでイヴが帰ってきた。
ナイスタイミングだ。呼びに行く手間が省けた。
食卓に皿を並べる。
「おいしそうね」
「ああ。味は大丈夫だと思うんだけどな」
「何それ、私への当て付け?」
「ムキになるなよ」
「「ははは」」
くだらない会話にお互い笑みが溢れる。
「じゃあ、いただきます」
イヴが料理を口に運ぶ。
どうだろう……味は大丈夫だと思うんだけど、
「おいしい」
「そうか。よかった」
肩から力が抜ける。
よかった。
俺も朝ごはんを口に運んだ。
うん。普通に美味しい。
ギルドで食べたやつには負けているが、昨日のごはんと比べたら全然マシだった。
「ライム、失礼なこと考えていない?」
「い、いや何も考えていないぞ?」
イヴは【真理眼】を持っているからか、勘が鋭い。
……気をつけないとな。
「そう。それよりこれからどうするの?」
「それなんだけど、この村に来た目的は情報を得るためだって言ったよな?」
「ええ、言っていたわね」
「イヴは何かこの村でそれっぽい情報を聞いたことはないか?例えば何かの試練とか」
「私も最近はこの村にいなかったから、今はどうか分からないけど、小さい頃、鬼人族に伝わる試練があるって聞いたことがある気がするわ」
「そうなのか?それはどこでするんだ?」
「確か、この村から少し離れたところにあるダンジョンの中だったと思うけど」
「ダンジョン?そんなものがあったら冒険者が殺到しているんじゃないか?」
「無理よ。だってそのダンジョンは火山の付近にあって、普通は誰も近寄らないもの」
火山の中か。
……うん?どうして誰も近寄らない場所にあるダンジョンの試練が鬼人族に伝わっているんだ?
「イヴ、そのダンジョンって火山にあるんだよな?」
「ええ、さっきもそう言ったと思うけど」
イヴが首を傾ける。
「なんで、火山の中でも鬼人族は平気なんだ?」
「そうね。ライムは知らないわよね」
イヴはうんうんと頷き、一人で自己完結している。
「どういうことだ?」
「私が”鬼火”を使ったのは見たわよね?」
「ああ。メチャクチャな威力の炎魔法だろ?」
「ええ、ライムが拳で殴り消した魔法ね」
あれ?なんか口調が強くなっている気がする。
「それがどうかしたのか?」
「あれは鬼人族しか使えないのだけど、それは鬼人族が熱さを無効化する耐性を生まれつき持っているからよ」
「なるほど、だから火山でも平気なのか」
「ええ。今度はライムの番よ」
「うん?何が?」
「試練の情報を教えたのだから、今度はライムがどうしてそれを求めているのかを教えなさい」
イヴが顔を近づけて来る。
……近い
距離をとりつつ、要所要所をはしょりながら答えた。
「なるほどね。それにしても【狼王の紋】ね。私も紋章をゲットできるのかしら?」
「できるんじゃないか?」
「それは楽しみね」
イヴが無邪気な笑顔を浮かべる。
「じゃあ、次の目的地は決まったな。イヴ、案内を頼めるか?」
「いいけど、1日では行けないわよ」
「そうなのか?」
「ええ。途中にある街を経由しないといけないのよ」
「そこってどんな街なんだ?」
「人族と亜人族が共同で生活している街だったと思うけど、それがどうかした?」
そうか、人間のいる街を経由しないといけないのか。
テネブラからもらった黒いローブがあるとはいえ、不安になる。
そんな思いが顔に出ていたのか、イヴが声をかけてきた。
「いやなんでもない」
確かに勇者パーティーのせいで人間に対してはまだ信用を置けないが、全ての人間が悪人であるわけではない。
勇者パーティーにいた時に懇意にしていたギルドの受付嬢や鍛冶屋のドルゴドはいい人だった。
そんなことを思っていたら、正面から声がかかった。
「あっ、それとライム」
「うん?」
「お願いがあるだけどいい?」
イヴが真顔で告げる。
やけに真剣な様子だ。
「なんだ?」
「ついてきて」
イヴは、俺の質問に短く返事をして、立ち上がった。
そして、俺の手を引き家を出る。
すぐに目的の場所にたどり着いた。
「ここは、イヴのもともと住んでいた家か?」
「ええ」
中は昨日と同じように綺麗な少女の亡骸が横たわっていた。
剣は当然だが、イヴがすでに回収していてそこにはない。
「それで、お願いってなんだ?」
「ライムって多分だけど、死んだ他者の固有スキルを奪うことができるわよね?」
「どうしてそれを?」
「【真理眼】でライムのステータスを見た時に違和感を感じたのよ」
「なるほどな。それで俺はどうしたらいいんだ?」
驚いた。まさか俺の固有スキルの効果を当てられるとは。
流石は先祖返りの真理眼だな。
だが、それを今俺に言った理由が分からない。
「リリアの固有スキルを奪って欲しいの」
「……いいのか?」
「ええ、少しでもリリアの痕跡をこの世界に残しておきたいの」
「分かった」
おそらくイヴなりに色々と考えたのだろう。
そこに俺が口を出すのは野暮だと思い、短く返事を返す。
そして、固有スキルを使った。
「”奪取”」
目の前の少女から白いオーラが出て、俺の体内に入って来る。
~~~~~~
奪ったスキル:伝達(場所に関係なく、自分の思っていることを伝えることができる。また、与える魔力によっては物体に思いを残すことを可能)
~~~~~~
「無事に成功したようね」
その様子をずっと見ていたイヴが口を開く。
その声は少し小さかった。
「ああ」
その後、俺とイヴは少女の亡骸を時間をかけて、土の中に丁寧に埋めてから、村を出た。
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