勇者パーティーの仲間に裏切られたので、信頼できる仲間達と共に復讐したいと思います〜相反する2つの固有スキル【借用】と【奪取】が最凶だった件〜

赤星怜

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第一章 裏切りと『力の試練』

第1話 〜裏切り〜

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 ……その日は突然訪れた。

 危険度AA級の魔物を倒した直後のことだ。
 僕は同じ勇者パーティーの仲間と森の奥深くに潜っていた。

「だいぶ森の奥深くまで来たけど、大丈夫なのか?」

 後ろを振り返りながら、仲間に尋ねる。
 辺りには鬱蒼うっそうと木が生い茂っており、これ以上進めば道に迷うような気がした。

「大丈夫だって!とりあえずもう少し進んで」

 そう答えたのは、【魔術師】ティナだ。
 ティナはこの世界に存在する魔法属性、炎、水、氷、風、光、土、闇、の7属性全てを使える優秀な魔術師で、固有スキル”魔法補正”の持ち主だ。

「そうですよ。もう少し進んでください」

 そう答えたのは、【聖女】ルナーラだ。
 ルナーラは、固有スキル”女神の祝福”の持ち主で、そのスキルを使えば、死んでいない限りどんな怪我でも治すことができる。

「そうだぜ、もうそろそろ着くからよ!」

 そう答えたのは、【狩人】アストロだ。
 アストロは弓を使った遠距離攻撃が得意で、固有スキル”必中の矢”を持っており、矢を放てば必ず相手に当てることができる。

「チッ、グダグダ言わず早く来いよ!」

 そう答えたのは、【武闘家】アランだ。
 アランは初代格闘大会の優勝者で、武術において右に出るものはいないと言われている程の実力を持っている。
 固有スキルは”連打撃コンボ”で、敵を殴れば殴るほど、その威力を上げることができる。

「そろそろ着く……」

 そう答えたのは、【暗殺者アサシン】セレンだ。
 セレンはもともと暗殺者だったが、勇者レオにスカウトされて以降、暗殺稼業からは足を洗い、同じパーティーの仲間として同行している。
 固有スキルは”察知”で罠の有無や魔物の気配などを認識することができる。

 それからしばらく、僕たちは森の中を進んだ。

「そろそろいいかな?」

 そう言ったのは【勇者】レオだ。
 【勇者】とは、15歳の成人の儀式で光の女神から3つの固有スキルを授けられた者がもつ役職のことで、【魔王】を倒す使命を持つ者のことである。
 レオの固有スキルは”身体・魔法強化”・”聖剣保持者”・”限界突破”の3つでどれも強力なものだ。

 レオの言葉で僕たちは足を止める。

「じゃあ、そろそろやろうか?」

 レオがよく分からない発言をする。

 やるっていったい何をやるんだ?
 
 レオの発言を不思議に思った直後、ティナが小さなくさりのついた十字架を投げつけてきた。
 十字架がコツンと僕に当たる。
 直後、十字架についていた鎖が突然大きくなり、僕の四肢を拘束した。

「ティナ、これは何のつもりだ?」

 体を必死に動かしながら尋ねる。

「何のつもりって、そのままだけど?」

「は?」

「その拘束具はね、【封印の鎖】って言うんだけど、動きと魔力の両方を封じれるんだって!ねぇ、ライム、何もできないでしょ?」

 ティナの言った通り、この拘束具は行動だけでなく魔力の使用も封じているようで、僕はどうすることもできなかった。

「冗談じゃ済まないぞ」

 怒気を込めてティナを睨みつける。
 こんなこと許されるはずがなかった。

 それをティナは笑って受け流す。

「冗談も何も、ライムにはここで死んでもらうからね」

 ……コイツはナニをイッテルンダ?

「は?どうして、僕が殺されるようなことになるんだ?なぁ、みんなも何か言ってくれよ」

 流石に冗談だと思い、パーティーメンバーを見る。
 しかし、パーティーメンバーは全員僕の様子を見ているだけで助けるような仕草は何もしなかった。

「おい、お前たち、なんで何もしないんだよ!僕たちは仲間じゃなかったのか?」

「……あーもう、いい加減気づけよ!」

 アランが呆れたように口を開く。

「アラン?どう言うことだよ?」

「いやだから、俺たちはお前のことをかけらも仲間だと思ってないんだよ!」

「は?」

「お前は精霊魔法とかいう珍しいものを使えるみたいだけど、実際、魔法はティナの火力で十分だし、回復魔法はルナーラに任せておけばいいからな」

 それは……ないだろ? アランの言葉を聞いて、何も言い返せず、絶句する。

「……」

「つまりお前はもう用済みなんだよ。報酬の分配金だって減るし、役割もないんだからな」

「……他のみんなも、僕のことをそんなふうに思っているのか?」

「そうよ。ほんと鬱陶うっとうしかったわ。報酬は減るし、なんでいるの?って感じ」

「……ティナ?」

「そうですよ。回復魔法だって、私ので十分ですし……アランさんの言う通り、用済みなんです」

「……ルナーラ?」

「ライムなんていなけりゃよかったのにな。何回ゴミだと思ったことか」

「……アストロ?」

「邪魔でしかなかった。ほんとウザいし……」

「……セレン?」

「なあレオ、お前は違うよな?僕たちは仲間だよな?」

 最後の望みをかけてレオを見る。
 僕をパーティーに誘ってくれたレオなら、助けてくれるかもしれない。

「気安く名前を呼ぶな。俺はお前のことが大嫌いなんだよ。精霊魔法みたいな特殊なのが使えること自体がうざいんだ」

「……みんな、今までそんなふうに思っていたのか?」

 いまだにみんなの言葉を信じきれず、呟く。

 すると突如、右腕に痛みが走った。

「……!?」

 痛みのする方を見ると、自分の掌に矢が貫通していた。
 矢の形状、先端に塗ってある毒の色から、この矢はアストロのものだということが分かる。

「な、何を?」

 毒矢による吐き気と痺れを懸命に耐えながら、声を振り絞る。
 答えは分かっているはずなのに聞かずにはいられなかった。

「何を?ってまだ分かんない?さっきも言ったじゃん! 今から、ライムは私たちに殺されるんだよ! 上級炎魔法”炎の踊り子”」

「グアァァァァー」

 ティナの魔法を無抵抗で受け、体がどんどん焼かれていった。
 手の痛みと体の火傷による痛みで、意識がどんどん遠のいていく。

 熱い……苦しい…………痛い………………

 そのまま意識を失うことができれば、どれだけ楽だっただろうか。
 しかし、現実はそう甘くなかった。

「おらっ!」

 アランが、ティナによって焼かれた僕の腹を殴ることで、僕の意識を繋ぎ止めたのだ。

 消えゆく意識が繋ぎ止められたかと思えば、途端に全身にほとばしる痛みで意識が遠のいていく。
 そんなことが僕の体に連鎖的にそして永続的に起こった。

「……」

 それでも、地獄はまだまだ終わらない。
 セレンが無言でナイフを取り出し、それを投げ、僕の体のありとあらゆるものを切り裂いた。
 ティナの炎の熱さとアランの拳、アストロの矢で痛覚が麻痺しているにもかかわらず、セレンのナイフは的確に僕の急所を切り裂き、痛みを発生していた。

 ルナーラは、僕が死ぬのを防ぐためか、回復魔法を僕にかけ続けている。

 そして、気づけば辺りには僕の臓物と思われる赤い肉片が飛び散っていた。
 どうやら、セレンのナイフで僕の腹が切れ、臓物が飛び出したところをアランが殴り破裂させたようだ。

 本当にひどいことをするもんだ。自分でも笑えてくる。
 仲間にこんな目に合わされるなんて思ってもみなかった。
 そういえば、レオは……

 ふと、まだ何の行動も起こしていないレオの方を見ると、視線がばっちりとあう。
 その瞬間、僕を攻撃していた3人は退き、代わりにレオが目の前に現れて、僕の胸に何本も鉄の剣を突き刺した。

 それはもう、無惨に残酷に……

「やっと願望が達成できたよ。ライム、今までどれだけ君を殺そうと思ったことか。ずっと、俺の前で俺より強い魔法を使うお前が憎かった。ずっと殺したいと思っていた。今ようやくそれが叶ったよ」

「……レ……オ、まさか…そんなことのために…僕を……裏切ったのか?」

 血が口の中いっぱいに溢れて、うまく喋れない。

「そうだけど?」

 レオは虫けらでも見るかのような目をして僕に答えた。

「じゃあな、ライム。今までありがとう、……そしてくたばれ」

 この言葉を最後にレオたちは笑いながら、僕の前から去っていった。

 体は動かないし、魔力も使えない、出血は酷いし、回復魔法も止められている。

 僕がもうじき死ぬことは誰の目から見ても明らかだった。

 ああ、これから僕は死ぬのか……

 だんだんと薄れていく意識の中で、走馬灯のようなものが頭に蘇った。



 ……1年前



 僕は、王都グランザムの図書館で、この世界について書かれた本を読んでいた。

〈この世界は光の女神と闇の女神によって統治されており、魔物を除く全種族は15歳になると成人の儀式を行う。その時、人族は光の女神に、魔族と亜人族は闇の女神に固有スキルと役職が1つ与えられるーー〉

「なるほど……」

 ページをめくり本を読み進める。

〈ーーしかし何事にも例外は存在するもので、人族と魔族には、3つの固有スキルと決まった役職を与えられる者が存在する。それが【勇者】と【魔王】である。【勇者】という役職は人族に、【魔王】という役職は魔族に与えられる。ただし、勇者も魔王もこの世界にただ一人しか存在しないーー〉

 再びページをめくる。

〈ーーもし【勇者】や【魔王】の役職を持つ者が死んだら新しい存在が生み出される。そのため、人族と魔族の争いに終わりはない。また亜人族は基本的に魔族のことを嫌っており、人族に味方しているーー〉

 さらにページをめくると次のページには文章と共に魔物の絵が描かれてあった。

〈ーーーこの世界の魔物は10段階で力の強さが分かれており、下から順に、F級、E級、D級、C級、B級、A級、AA級、S級、SS級、SSS級となっている〉


 しばらくして本を読み終え、成人の儀式を行うためにグランザム大聖堂に向かった。
 それから成人の儀式を行った後、自分の役職と固有スキルを確認するために【ステータスペーパー】を神父さんからもらう。
 そこに記載されてたのは、自分の役職【精霊術師】と固有スキル”借用レンタル”だった。

【精霊術師】という役職を持つ者は、精霊たちと契約して力を借りることができる。ただ、精霊に力を借りるためには多くの魔力を支払わなければならないため、人族がこの役職を持った前例はないらしい。

 ちなみに精霊とはこの世界とは違う別の世界に住んでいるとされている幻の存在のことだ。

 そこで僕はその日から、とある山にこもり、ひたすら魔力を高める修行をした。
 光の女神様から与えられた役職を無駄にしたくなかったからだ。
 そして、僕はある事件をさかいに、7人の大精霊と契約をすることになる。
 大精霊とは精霊の中でも最上位に位置する精霊のことだ。

 固有スキル”借用レンタル”に関しては、固有スキルについて書かれている本にも載っておらず、どういったものなのかを知ったのは大精霊と出会ってからだった。

 大精霊と契約してしばらく経つと、僕はギルドを通じて勇者パーティーに勧誘された。
 もちろん、僕は本に載っていた憧れの存在と一緒に冒険できると思い、喜んでその誘いを受けた。

 …… 違和感に気づいたのはいつのことだろう

 初めのうちは仲間の接し方も優しく、すごく充実した日々を送っていた。

 だが、3ヶ月ぐらい経つと、だんだんレオたちは僕に対して強く当たり始めた。

 報酬は等分じゃなくなり、掃除や魔物の死体の解体、その他全ての雑用が僕に押し付けられるようになった。
 それでも、僕はそれを素直に受け止め従っていた。
 今考えると、あの頃の僕はレオたちと一緒に冒険がしたくて、自分の感情を押し殺し誤魔化していたのかもしれない。



 ……そこまで思い出すと今の自分の状況がだんだんとはっきりし、僕の意識は現実へと戻り、全身に激痛を感じるようになる。
 体の拘束はまだ解けないし、魔力も使えない。

 心の中で自問自答する。

 どうして僕は殺されなくちゃいけない?
 ただ、レオたちと一緒に冒険したかっただけなのに……
 嫉妬?妬み?嫉み?それだけの理由で僕は殺されたのか?
 僕は勇者パーティーにとっていらない存在だったのか?なぜ?どうして?

 心の中で何かが壊れ、心が憎悪、怨念など負の感情で満たされていく。
 また問答が繰り返される。

 あいつらが憎い。どうすればこの気持ちが収まる?
 簡単なことだ、あいつらに復讐すればいい。
 だが、今のもうそんな力は残っていない。
 今の俺にできることはもう何もない。
 悔しい……憎い……
 だけど、この想いだけは絶対に忘れない。何があっても絶対にあいつらを殺す。

 心はどんどんヒートアップしていくが、体は限界のようで、出血多量によって頭が働かなくなる。
 辺りには俺の血や内臓の断片の匂いを嗅ぎつけたのか沢山の狼型の魔物が集まってきていた。
 狼型の魔物は俺を囲み、獲物を見る目でこっちを見ている。

 そして、リーダーらしき狼が吠えると狼型の魔物達はいっせいに襲いかかってきた。

 これは……死んだな……

 流石にもうダメだと思い、死を決意し、目を閉じる。

 ……しかし、どれだけ時間が経っても痛みはこなかった。
 そのことを不思議に思い、目を開く。
 すると、狼型の魔物は全員動きを止めて、ブルブルと震えていた。

 どういうことだ?
 そう思った直後、俺は気づいた。
 自分の目の前に、この世のものとは思えないぐらいおぞましい魔力を保有している女がいることに……
 そして、狼型の魔物はその女に怯えて動けなくなっていることに……
 近くにいるだけなのに、女の威圧感は凄まじく、肌が、体がピリピリと拒否反応を起こしている。
 全身から冷や汗が止まらない。

 こいつはやばい……この女から早く逃げないと……

 頭では分かっているのに体が動かない……
 その時、女が突如振り返り、俺の方をじっと見つめて、ニコッと微笑みながら言った。

「ねぇ、君は勇者君に復讐したい?」
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