忘らるる聖女は氷の騎士の〇〇でしか力を発動できません

桜雨ゆか

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初めての交わり ✢

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「あっ、あっ、ああっ……やっ……」

 レイアードは舌先で乳輪をなぞりながら、胸への愛撫を続ける。
 そしてもう片方の指は変わらずに陰核を刺激し続け――いや、むしろその動きがさらに強く激しくなっていくようだった。くりゅっ、と膨らんだ芽を押しつぶすようにされると腰が跳ねる。同時に胸を吸われれば、アリシアの全身はぞくぞくと震え上がった。

「ああっ、やぁっ……あっ……!」

 やがて乳房への愛撫が止み、今度は首筋に吸い付かれる。同時に下腹部に添えられていた手がゆっくりと下へと移動していき――ついに指先が蜜口に触れた。

「あ、ああっ……!」

 レイアードの指先が割れ目に沿って上下に動く。
 驚くほどに濡れそぼったそこは、淫らな水音を立てながらレイアードの指に悦んでいた。

(な、に……これ……?)

 今まで感じたことのない感覚だった。

「あっ、やぁっ……」

 指先が膣口に押し当てられ、ゆっくりと中へ侵入してくる。
 異物の挿入感に全身が強張る。

「んんっ、んあっ……」
「指一本でもまだ窮屈ですね。痛みはないですか?」

 レイアードの指先が膣内の浅い部分をぬぷぬぷと行き来する。
 その度に甘い痺れが全身に走った。

「んっ、ぁんっ……」

 じんわりとした心地よさが広がっていき、口の端から甘い声がこぼれていく。
 レイアードの指が最初よりも深い部分を撫でた。

「やぁっ……あ」

 レイアードはアリシアの反応を伺いながら、何かを掻き出すような動作でゆっくりと指を動かした。
 ぬるりとした粘液が溢れ出し、ぐちゅぐちゅという音が響くようになるまでに時間はかからなかった。

「あ、あっ……ああっ……」

 比例してアリシアの唇からこぼれる声も甘さが増していく。
 身体からは力が抜け、レイアードの指に合わせてぴくりぴくりと腰が跳ねてしまう。

「ひっ……」

 何度かの往復ののち、指が二本に増やされたようだ。
 急激に増した圧迫に、アリシアは喉を引つらせた。

「あ、あぁっ……はあっ……」

 痛いと言うよりも、熱いに近かった。
 レイアードはアリシアの表情をつぶさに観察し、反応を見ながら指を動かしていく。そしてある一点を掠めた時、アリシアは大きく身体をしならせた。

「んあっ、あっ、ああっ、まっ、そ、こっ……⁉」

 レイアードがその箇所を集中的に刺激し始めると、アリシアの口からはひっきりなしに嬌声が上がるようになった。
 同時に陰核も親指でぐりっと押し潰される。

「ひんっ、やぁっ、あっ、ああぁっ」

 強い快感から逃れようと腰を動かすが、それはむしろ逆効果だった。
 むしろ自分からレイアードの指に敏感な部分を押しつける形になってしまい、さらなる快感に襲われてしまう。

「あぁ、あぁっ……あっ……」
「ここがいいのですね?」

 くちゅりと指を動かせばアリシアは一際高い声を上げながら身体を痙攣させる。
 同時に秘所からはどろりと蜜があふれ出した。
 アリシアの秘所は今や十分に準備が整っていた。愛液にまみれ、レイアードの指をまるで美味そうに咥えこんでいるかのようだ。

「アリシア様、そろそろ……」
「えぁっ、あっ……」

 レイアードがゆっくりと指を引き抜く。その感触すら今のアリシアにはたまらなかった。
 びくんと腰を震わせながら切なげに眉を寄せると――その間にも準備を済ませていたらしいレイアードが、アリシアの脚の間に身体を割り込ませてきた。

「あ……」

 はっとして視線を落とせば、視界の真ん中にレイアードのそれが飛び込んできた。

「あ、ああっ……」

 レイアードのものは天を向いてそそり立ち、隆々と血管が浮き出ていた。先端部分からは透明の液体が流れ出し、幹を伝って根元まで濡らしている。

(なに、あれ……⁉)

 初めて見る男性器は、へそに届いてしまいそうな程に反り返り、大きく張り出した雁なんて凶器のようだ。
 今までの人生で一度も目にしたことのない色形だ。

(どうしよう、こわい……)

 アリシアは恐怖に身を縮め、思わず後ずさった。しかしレイアードはそんな反応などお見通しだとばかりに素早く動き、逃げようとする腰を捕まえる。

「やぁっ……」

 そのまま引き寄せられ、熱いものが秘所に触れた。
 ぬるぬると秘裂の間を往復したかと思うと、今度は強く押しつけられる。

「あっ、やっ……あ……ッ」

 狙いを定めたように先端部分がぐぷっと沈む。

「ひっ……!」

 身体が内側からめりめりと開かれるような感覚に、アリシアは息を詰まらせた。

「力を抜けますか? アリシア様」

 レイアードが宥めるように耳元に囁きかける。
 アリシアは怯えながらも必死に意識して力を抜こうとした。しかし初めての感覚に緊張してしまい思うようにいかない。
 それを察したのか、レイアードの動きが止まった。代わりに慰撫するかのように頬やまぶたに何度もキスが落とされる。

「痛みますか?」
「い、え。大丈夫です……ッ」

 そんな問いかけに対し反射的に否定すると、「本当に?」という確認めいた返答があったあと再び腰が進められ始めた。初めて男を受け入れる身体はまだ硬く強張っていて、侵入を拒むかのように押し止めようと締め上げている。

「んぅ……あっ……」

 ずぷずぷと肉を押し分ける音が聞こえてきそうな圧迫感に、アリシアは喉をのけぞらせた。痛みはそれほど感じないものの、やはり違和感が強い。

「う、あっ……! ~~~~ッ!」

 押し殺しきれない嗚咽が喉の奥でうなり、生理的な涙がぼろぼろと溢れ出す。

「アリシア様、あと少しです。息をゆっくり吐いて……。ああ、上手ですね」

 レイアードの指先が優しく目元を拭うけれど、それとは反対に腰の動きは容赦なかった。
 果たして、どのくらいの時間が経過しただろう。アリシアの尻にレイアードの下肢がぴったりと密着する感触がした。

「あ……ああ……」

 全てが入ったのかどうかはわからないけれど、もう限界だった。肉体的にも精神的にも疲労困憊だ。心臓が早鐘のように脈打ち、息苦しささえ感じるほどだった。
 しかしそんなアリシアの様子を見て取ってか、レイアードは優しく髪をすいてくるだけでそれ以上無理を強いることはなかった。
 腰と腰を密着させたまま、しばらくそのまま動かないでいてくれた。
 その間にもアリシアは何度も深呼吸を繰り返すことでなんとか落ち着きを取り戻すことができた。

「レイアード様……」
「はい」
「その、私なら大丈夫なので……」
「本当ですか? ――では、少しずつ動きますね」

 アリシアの許可が出るなり、レイアードがゆっくりと腰を動かし始めた。

「んんっ、あっ……あ……」

 最初は緩慢な動きだったが徐々に速度を早めていく。
 結合部がぐちゅりと湿った音を立て始めると、それに合わせてまた新たな刺激が生まれる。

(なに? なにこれ……?)

 今まで感じたことのない感覚だ。
 まるで身体の内側を直接触られているような――いや、もっと生々しい感覚だ。
 身体の一番奥深い部分を暴かれているようなそんな気分だった。

「どうですか? つらく、ないですか?」

 レイアードが腰を回しながら聞いてくる。
 彼の表情はなにかを耐えているかのように苦しげで、けれどその声には隠しきれない愉悦が滲んでいた。

「アリシア様? ほら、ここはいかがです?」
「あっ、やぁっ……あっ……」

 ぐっと深く突き挿入れたまま、レイアードが腰を揺すった。
 奥にはまり込んだ亀頭が子宮口に押し付けられる。

「んぁっ、あ、ああっ、やっ……んんっ……」

 初めてのはずなのに、身体の奥で快楽がくすぶっていくのがわかった。
 レイアードが腰を打ち振るうたびに、結合部からは愛液が飛び散りシーツを汚していく。
 最初は強い圧迫を感じていたけれど、今は違う。奥を突かれる度に生まれる甘い疼きはどんどん強くなっているし、結合部から聞こえてくる水音も徐々に大きくなってきている気がするのだ。

(わたし、こんな……。恥ずかしい……)

 そんな風に思いながらも、身体は勝手に反応してしまうし、半開きの唇からこぼれる嬌声も止めることができない。

「アリシア様……っ、っあ、あなたの中は、すごい、ですね……っ」

 レイアードの呼吸も荒くなっている。
 彼は切なげに眉根を寄せ、時折苦しげな呻き声を上げたかと思うと、次の瞬間には獣のように荒々しい息遣いで激しく腰を打ちつけてきたりする。

(ああ……)

 そんな彼の姿を見ていたら胸の奥がきゅうと締め付けられた気がした。

「あっ、やっ……、ああっ……」

 やがてレイアードの動きはどんどんと激しくなっていき、限界が近いことを訴えてきた

「アリシア様、アリシア、さまっ……」
「んっ……ぁあっ、やっ……ああっ……!」

 レイアードがアリシアの身体を強く抱きしめ、最奥部を強く突き上げた。熱いものが弾ける。
 どくん、と心臓が大きく跳ね上がった瞬間、蜜口に密着した先端部から勢いよく白濁が吐き出された。

「あ、ああっ……」

 熱い飛沫を身体の奥で受け止めながら、アリシアもまた達していた。
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