忘らるる聖女は氷の騎士の〇〇でしか力を発動できません

桜雨ゆか

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夜のお清め 2 ✤

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「やっ、あ……」

 レイアードはまるでその反応を楽しんでいるように、何度も乳房の先端を摘まみ上げる。
 そのたびに電流が走ったかのような痺れが全身を駆け巡り、アリシアはたまらず身を捩った。

「んっ、あっ……やっ、はぁ……」

 執拗に繰り返される胸への愛撫に、次第に身体の奥底から熱いものがこみ上げてくるような感覚に襲われた。

(ああ、また……。わかんなくなっちゃう……)

 思考が濁り、溶けていく。
 身体中が熱を帯び、レイアードの手の動きに翻弄されるまま、アリシアはひたすら喘ぐことしかできなかった。
 レイアードはアリシアの反応をしっかりと観察し、巧みに動きを変えていった。
 ときに乳首を押しつぶしたかと思えば、今度は指先で弾いていく。

「あっ、あ、あっ……、やぁっ……」
「敏感なんですね。どんどん硬くなってます」

 レイアードの指先は休むことなく、執拗に彼女の乳首を攻め立て、アリシアの身体はますます熱に包まれていく。

「や、やだ……。やめて……」

 アリシアはかすれた声で懇願したが、レイアードは聞く耳を持たなかった。むしろ、その拒絶の声すらも楽しんでいるかのように、彼の手の動きはますます大胆になっていった。
 乳首を強く摘まみ、そして再び引っ張りながら、レイアードの目は冷たく光っていた。

「っん、あ、あぁっ……」

 身体中の感覚がすべてレイアードの手に支配されていく。
 その感覚に翻弄され、アリシアは無意識に彼の胸元にしがみついていた。理性は薄れ、ただ感覚の波に飲み込まれるしかなかった。
 レイアードの指先が胸から脇腹、そして下腹部へと降りていく。同時に彼はアリシアの胸に顔を寄せ、舌先で先端を舐め上げた。

「ひぁっ、あ……ッ!」

 その瞬間、背中が反り返った。
 まるでレイアードに乳房を差し出すように突き出してしまい、慌てて身体を引こうとしたが遅かった。

「や……ぁっ……」

 レイアードはアリシアの乳首を口に含むと、音を立てながら吸い付いた。口の中で舌先が先端を転がし始める。

「んぁっ、あっ、あっ……」

 今までとはまた違った快感に襲われて、アリシアは身悶えた。
 快楽に霞む視界の中で、レイアードの赤い舌が自分の胸に触れているのが見える。
 ぴちゃ、くちゅり、という音がやけに大きく響き、それが余計にアリシアの羞恥心を煽った。
 やがてレイアードは口を離したかと思うと、今度は反対の胸に顔を寄せた。そして同じようにしゃぶりつくような舌使いで責め立てる。

「ひぃっ、あっ……やぁっ……」

 空いた方の乳房は、唾液を擦り込むようにして執拗に揉まれ、時折指先で先端を摘ままれる。
 そのたび、アリシアの口からは甘く高い悲鳴が上がった。
 両胸から同時に与えられる刺激に耐えられず、思わず身を捩って逃げようとするが、レイアードが許してくれるはずもない。両手でしっかりと乳房が掴み上げられる。

「やぁっ、あっ……あ、ああっ……」

 レイアードは乳房を揉みしだきながら、時折思い出したように先端に吸い付いたり、甘噛みしたりと様々な方法でアリシアの性感を刺激し続けた。

「っん……ふ……、ああっ……」

 アリシアは無意識のうちにレイアードの頭を抱え込むようにして抱きつき、その髪を乱していた。
 彼の銀の髪は見た目よりもずっと柔らかくて、手に心地よかった。
 レイアードはアリシアの腰に手を回し、さらに密着するように身体を引き寄せてきた。そしてもう片方の手で太腿を撫で始める。

「やっ……」

 肌の上を滑るように動く手にぞくりとする感覚が走り、アリシアは小さく身体を震わせた。その手は次第に内股へと移動していく。

「あっ……やぁっ……」

 レイアードの手は、アリシアの最も敏感な部分に触れる寸前で止まり、また離れていった。
 もどかしさに腰が揺れ、アリシアはそこで愕然とした。
 自分の身体に起きている変化に驚きを隠せなかったのだ。

「や、あ……」

(どうして……っ)

 身体の奥が疼いてたまらない。もっと強い刺激が欲しいと訴えかけてくる。
 そんなはずはないのに、そう思いたいのに、自分の身体がまるで別の生き物のように感じられた。
 それが怖くて、恥ずかしくて――。アリシアは縋るようなまなざしでレイアードを見上げた。

(この人は――)

 こんなにも慣れた手つきで、いったい今までどんな女性と付き合ってきたのだろうか。
 この人と夜を共にした女性たちもみんなこんな風になってしまったのだろうか。

(私は……)

 自分はこれからどうなるんだろうという不安がどんどん大きくなっていく。
 だがそんな思考を遮るようにレイアードは耳元に顔を寄せてきたかと思うと、低い声音で囁いた。

「そんな泣きそうな顔をしないでください。絶対に優しくしますから」

 耳朶をくすぐる吐息の熱さに背筋がぞくりと震えると同時に、下腹部の奥がきゅんとなるような感覚を覚えた。
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