29 / 72
師弟編
第28話 獣人と初めて出会いました。
しおりを挟む
「トキハはおるかのー。」
宿に入るなり開口一番ティアドラが呟く。
俺は辺りを見回す。
宿の1階は受付と食事場となっているようでなかなかに込み合っている。
働いている従業員は皆元気が良く、その活気が盛況につながっているようだ。
「いらっしゃいませーにゃん!」
・・・にゃん?
その中でもひときわ元気がよさそうな・・・だが語尾が変な女性従業員が、俺達に気づき出迎えてくれる。
だがティアドラに気づくと露骨に嫌そうな顔をする。
「げっ!ティアドラ様だにゃん!」
彼女の言葉にティアドラはムッとした顔をする。
「何故そんなに嫌がるのじゃ、ナシュよ。ワシは客じゃぞ、トキハを呼ぶが良い。」
まるでお客様は神様だとでも言いそうなティアドラ。
やはりこの宿の主とティアドラは知り合いらしい。
ってかもう少しに穏便にできませんかね?
「偶に来たかと思えばここで無銭飲食に無銭宿泊を繰り返し、傍若無人、我儘放題する人を客とは「何か言ったかの?」ごめんなさい直ぐに呼んできます!」
ティアドラからの圧力に屈したナシュと呼ばれた女性は踵を返し、駆け足で受付の奥へと入っていく。
俺は彼女の後姿に違和感を覚える。
「あれ?猫耳・・・?」
そう、彼女の頭の上には耳が生えていた。・・・まるで猫のような。
「お、気づいたようじゃの。ここは・・・獣人族が働いておる宿じゃ。」
人の世界に住んでいる魔族がいることは知っていた。
改めて従業員を見ると犬のような尻尾を持つ者、顔にトラのような縞がある者、小さいがシカのような角を持つ者など、確かに皆動物的な特徴を持っていた。・・・だが。
「あ、ほんとだ。・・・だけど獣人族ってなんかこう・・・もっと動物よりかと思ってたけど、あまり人と変わらないんだな。」
俺は獣人族上半身が動物の肉体を持つ人型の生き物を想像していた。
「獣人族は基本的にはこのように人と近しい姿をしておる。じゃが獣人族には『獣化魔法』という固有の魔法を発動することができる。この魔法を使うとお主が言うような動物よりの身体となり、身体能力が飛躍的に向上する種族なのじゃ。」
ティアドラが説明をしてくれるが俺は納得いかない。
「ふーん・・・ほとんど人と変わらないんだな、獣人族って。『獣化魔法』っていったって、つまりは強化魔法の強化版みたいなものだろ?俺にとっちゃどっちもずるい魔法だよ。猫耳ついた人と同じじゃん。」
似たようなのは前の世界でも見ていた。何て名前の喫茶店だったっけ?
するとティアドラはあきれたような・・・それでいて驚いたような目で俺を見ていた。
「皆がお主のように考えてくれるのであれば・・・きっと世界は平和になるのであろうな。」
褒められたのだろうか?・・・まぁ悪い気はしないけど。
「まぁお主の言う通りじゃな。人と獣人族についてはそれ程違いはないと言える。じゃがかつては人を襲っていたれっきとした魔族。人との軋轢というのはそう簡単に埋まるものではない。」
そうは言うが店員である獣人と客である人にそこまで溝があるようには見られない。
「じゃあなんでこの宿は無事なんだ?」
以前獣人族は迫害を受けていると言っていたがこの宿に関してはそれは当てはまっていない。
「簡単にいうとこの宿の主人であるトキハの手腕かの。奴はかつてはこの国の傭兵集団の頭目をしておった。その腕前はこの国随一。金の為ではあるが・・・幾多の敵を屠り、市民の安全を守ってきた。その姿はたとえ獣人族とはいえ、民衆に憧憬を抱かせたのだろう。奴が傭兵家業を止める際、この国で宿屋をやることを決めた。当初は国から反対されたのじゃが・・・民衆からの手厚い支援があり、宿を始めることができたのじゃ。故にここに来る客はトキハ目当ての者も多いんじゃ。」
なるほど・・・ここに来る人にとってトキハという獣人はいわば『英雄』ということか。
それでこの宿はこれほどまでに盛況なのかと納得する。
受付の方から歓声のような声が上がる。
「おー、本当にティアドラじゃないか。久しぶりだな。」
受付から熊のように大きな男が出てきた。
周りの人の反応からこの獣人がトキハなのだろう。
「うむ、お主も変わらぬな、トキハよ。」
そこからしばらくの間互いの近況報告をする二人。
周りの人の視線は気にしていないようだ。
俺はボケーッとトキハを観察する。
先ほどは熊と言ったが・・・どうやらライオンの獣人らしい。
腰ほどまである赤みがかった金髪が野性味あふれるたてがみの様に見える。
そのたてがみの上にはちょこんとネコ科特有の尖った耳が生えていた。
身体に関しては服の上からでも筋骨隆々であることがうかがえる。
顔の作りもまぁ野生児といった・・・男の俺から見てもイケメンである。
「・・・さっきから俺を見てるコイツは何なんだ?」
トキハはちらりと俺に視線を向ける。
おっと失礼しました。
獣人を近くで見ることなんて初めてだったため、思わずまじまじと見てしまった。
「あ、ティアドラの弟子をやってます・・・シリウスです・・・。」
ペコッと頭を下げる。
そろそろこの人見知りも何とかしないといけないと考えているが、転生前から数えると30年位以上も人見知りをしてきたのだ。中々に治るものでもないのだろう。
「え!?ティアドラに弟子だって!?」
思いのほかビックリされる。
ベネラの時もそうだけど・・・周りの人から見てティアドラってどんな人なんだろう。
「なんか文句あるのか?」
青筋を立てるティアドラ。
この状態になった彼女は・・・怖い。
「イヤ、ナイデス。」
トキハは冷や汗を流しながら謝罪する。
この顔になったティアドラの恐怖を知っているのだろう。
それから俺は懐に隠していたクッキーを取り出し、ティアドラに食べさせることで機嫌を元に戻した。
それからしばらくして。
「それで・・・今日は・・・何しにきたんだ?」
少し目つきが鋭くなる。
何故か俺達を警戒しているようだ。
ふと先ほどナシュの言っていたことを思い出す。
来るたびに無銭飲食に無銭宿泊を繰り返す我が師、ティアドラ。
なるほど、警戒する理由、分かりました。
「それはもちろん宿泊じゃ。部屋、開いておるかの?」
「え?今から?空き部屋なんてあったかな・・・ナシュ!ティアドラが空き部屋をご所望だ!空いてる部屋、あるか?」
ちらと意味ありげな目でナシュを見るトキハ。
何やらアイコンタクトを取ろうとしているようだ。
あ、これダメなパターンだ。
恐らくティアドラが来た時用に体よく断る準備をしていたのだろう。
ナシュはトキハの言葉に首を傾げる。
「空き部屋ですかにゃ?それなら貴族が来たとき用の一等級の部屋が空いているじゃないですかにゃ。さっきボスも言ってたのをもう忘れたのかにゃ?・・・あれ?」
ナシャは何かを思い出そうとする。
俺は以前のティアドラの言葉が頭をよぎる。
獣人族は少々頭が悪い・・・まるでナシュのことを指しているようだ。
しまったという顔をする顔をするトキハ。だがもう遅い。
「お、丁度いい部屋が空いているようじゃの。ワシ、貴族みたいなもんじゃし、直ぐ案内してもらおうかの。」
ナシュを呼び部屋へと案内させようとするティアドラ。
「それは・・・せめて宿泊代だけでも・・・。」
トキハは縋るように訴えてくる。
「ん~?お主らにはワシにそれはもうびっくりするぐらい大きな借りがあるのではないかのぅ。もう忘れてしまったのかの?」
凄いプレッシャーだ・・・。
いつもこのように脅迫しては宿泊と食事を繰り返しているのだろう。
・・・不憫だ。
「クッ・・・それをいわれると・・・。わかりました。ナシュ・・・案内して差し上げろ。」
まさにガクッといった感じに項垂れるトキハ。
なんだろう・・・。胸が締め付けられるような感覚に陥る。
これがきっと良心の呵責というものなのだろう。
ティアドラにはないのかな、良心。
俺はそっと自身の財布の中身を確認し、トキハに渡そうとする。
「あのー・・・全く足りないとは思いますけど受け取ってください。」
するとトキハは首を横に振ると財布を差し出す俺の手を押し返す。
「いや、ティアドラには借りがあるのは間違いないことだ。それは金なんかには代えられないことも。それはしまっとけ。・・・ありがとな。」
そういうとトキハは俺の頭を撫で、ナシュについていくように促す。
たぶんこの人・・・いい人だ。
俺はそんなことを思いながら彼女たちと一緒に部屋へ向かうのだった。
宿に入るなり開口一番ティアドラが呟く。
俺は辺りを見回す。
宿の1階は受付と食事場となっているようでなかなかに込み合っている。
働いている従業員は皆元気が良く、その活気が盛況につながっているようだ。
「いらっしゃいませーにゃん!」
・・・にゃん?
その中でもひときわ元気がよさそうな・・・だが語尾が変な女性従業員が、俺達に気づき出迎えてくれる。
だがティアドラに気づくと露骨に嫌そうな顔をする。
「げっ!ティアドラ様だにゃん!」
彼女の言葉にティアドラはムッとした顔をする。
「何故そんなに嫌がるのじゃ、ナシュよ。ワシは客じゃぞ、トキハを呼ぶが良い。」
まるでお客様は神様だとでも言いそうなティアドラ。
やはりこの宿の主とティアドラは知り合いらしい。
ってかもう少しに穏便にできませんかね?
「偶に来たかと思えばここで無銭飲食に無銭宿泊を繰り返し、傍若無人、我儘放題する人を客とは「何か言ったかの?」ごめんなさい直ぐに呼んできます!」
ティアドラからの圧力に屈したナシュと呼ばれた女性は踵を返し、駆け足で受付の奥へと入っていく。
俺は彼女の後姿に違和感を覚える。
「あれ?猫耳・・・?」
そう、彼女の頭の上には耳が生えていた。・・・まるで猫のような。
「お、気づいたようじゃの。ここは・・・獣人族が働いておる宿じゃ。」
人の世界に住んでいる魔族がいることは知っていた。
改めて従業員を見ると犬のような尻尾を持つ者、顔にトラのような縞がある者、小さいがシカのような角を持つ者など、確かに皆動物的な特徴を持っていた。・・・だが。
「あ、ほんとだ。・・・だけど獣人族ってなんかこう・・・もっと動物よりかと思ってたけど、あまり人と変わらないんだな。」
俺は獣人族上半身が動物の肉体を持つ人型の生き物を想像していた。
「獣人族は基本的にはこのように人と近しい姿をしておる。じゃが獣人族には『獣化魔法』という固有の魔法を発動することができる。この魔法を使うとお主が言うような動物よりの身体となり、身体能力が飛躍的に向上する種族なのじゃ。」
ティアドラが説明をしてくれるが俺は納得いかない。
「ふーん・・・ほとんど人と変わらないんだな、獣人族って。『獣化魔法』っていったって、つまりは強化魔法の強化版みたいなものだろ?俺にとっちゃどっちもずるい魔法だよ。猫耳ついた人と同じじゃん。」
似たようなのは前の世界でも見ていた。何て名前の喫茶店だったっけ?
するとティアドラはあきれたような・・・それでいて驚いたような目で俺を見ていた。
「皆がお主のように考えてくれるのであれば・・・きっと世界は平和になるのであろうな。」
褒められたのだろうか?・・・まぁ悪い気はしないけど。
「まぁお主の言う通りじゃな。人と獣人族についてはそれ程違いはないと言える。じゃがかつては人を襲っていたれっきとした魔族。人との軋轢というのはそう簡単に埋まるものではない。」
そうは言うが店員である獣人と客である人にそこまで溝があるようには見られない。
「じゃあなんでこの宿は無事なんだ?」
以前獣人族は迫害を受けていると言っていたがこの宿に関してはそれは当てはまっていない。
「簡単にいうとこの宿の主人であるトキハの手腕かの。奴はかつてはこの国の傭兵集団の頭目をしておった。その腕前はこの国随一。金の為ではあるが・・・幾多の敵を屠り、市民の安全を守ってきた。その姿はたとえ獣人族とはいえ、民衆に憧憬を抱かせたのだろう。奴が傭兵家業を止める際、この国で宿屋をやることを決めた。当初は国から反対されたのじゃが・・・民衆からの手厚い支援があり、宿を始めることができたのじゃ。故にここに来る客はトキハ目当ての者も多いんじゃ。」
なるほど・・・ここに来る人にとってトキハという獣人はいわば『英雄』ということか。
それでこの宿はこれほどまでに盛況なのかと納得する。
受付の方から歓声のような声が上がる。
「おー、本当にティアドラじゃないか。久しぶりだな。」
受付から熊のように大きな男が出てきた。
周りの人の反応からこの獣人がトキハなのだろう。
「うむ、お主も変わらぬな、トキハよ。」
そこからしばらくの間互いの近況報告をする二人。
周りの人の視線は気にしていないようだ。
俺はボケーッとトキハを観察する。
先ほどは熊と言ったが・・・どうやらライオンの獣人らしい。
腰ほどまである赤みがかった金髪が野性味あふれるたてがみの様に見える。
そのたてがみの上にはちょこんとネコ科特有の尖った耳が生えていた。
身体に関しては服の上からでも筋骨隆々であることがうかがえる。
顔の作りもまぁ野生児といった・・・男の俺から見てもイケメンである。
「・・・さっきから俺を見てるコイツは何なんだ?」
トキハはちらりと俺に視線を向ける。
おっと失礼しました。
獣人を近くで見ることなんて初めてだったため、思わずまじまじと見てしまった。
「あ、ティアドラの弟子をやってます・・・シリウスです・・・。」
ペコッと頭を下げる。
そろそろこの人見知りも何とかしないといけないと考えているが、転生前から数えると30年位以上も人見知りをしてきたのだ。中々に治るものでもないのだろう。
「え!?ティアドラに弟子だって!?」
思いのほかビックリされる。
ベネラの時もそうだけど・・・周りの人から見てティアドラってどんな人なんだろう。
「なんか文句あるのか?」
青筋を立てるティアドラ。
この状態になった彼女は・・・怖い。
「イヤ、ナイデス。」
トキハは冷や汗を流しながら謝罪する。
この顔になったティアドラの恐怖を知っているのだろう。
それから俺は懐に隠していたクッキーを取り出し、ティアドラに食べさせることで機嫌を元に戻した。
それからしばらくして。
「それで・・・今日は・・・何しにきたんだ?」
少し目つきが鋭くなる。
何故か俺達を警戒しているようだ。
ふと先ほどナシュの言っていたことを思い出す。
来るたびに無銭飲食に無銭宿泊を繰り返す我が師、ティアドラ。
なるほど、警戒する理由、分かりました。
「それはもちろん宿泊じゃ。部屋、開いておるかの?」
「え?今から?空き部屋なんてあったかな・・・ナシュ!ティアドラが空き部屋をご所望だ!空いてる部屋、あるか?」
ちらと意味ありげな目でナシュを見るトキハ。
何やらアイコンタクトを取ろうとしているようだ。
あ、これダメなパターンだ。
恐らくティアドラが来た時用に体よく断る準備をしていたのだろう。
ナシュはトキハの言葉に首を傾げる。
「空き部屋ですかにゃ?それなら貴族が来たとき用の一等級の部屋が空いているじゃないですかにゃ。さっきボスも言ってたのをもう忘れたのかにゃ?・・・あれ?」
ナシャは何かを思い出そうとする。
俺は以前のティアドラの言葉が頭をよぎる。
獣人族は少々頭が悪い・・・まるでナシュのことを指しているようだ。
しまったという顔をする顔をするトキハ。だがもう遅い。
「お、丁度いい部屋が空いているようじゃの。ワシ、貴族みたいなもんじゃし、直ぐ案内してもらおうかの。」
ナシュを呼び部屋へと案内させようとするティアドラ。
「それは・・・せめて宿泊代だけでも・・・。」
トキハは縋るように訴えてくる。
「ん~?お主らにはワシにそれはもうびっくりするぐらい大きな借りがあるのではないかのぅ。もう忘れてしまったのかの?」
凄いプレッシャーだ・・・。
いつもこのように脅迫しては宿泊と食事を繰り返しているのだろう。
・・・不憫だ。
「クッ・・・それをいわれると・・・。わかりました。ナシュ・・・案内して差し上げろ。」
まさにガクッといった感じに項垂れるトキハ。
なんだろう・・・。胸が締め付けられるような感覚に陥る。
これがきっと良心の呵責というものなのだろう。
ティアドラにはないのかな、良心。
俺はそっと自身の財布の中身を確認し、トキハに渡そうとする。
「あのー・・・全く足りないとは思いますけど受け取ってください。」
するとトキハは首を横に振ると財布を差し出す俺の手を押し返す。
「いや、ティアドラには借りがあるのは間違いないことだ。それは金なんかには代えられないことも。それはしまっとけ。・・・ありがとな。」
そういうとトキハは俺の頭を撫で、ナシュについていくように促す。
たぶんこの人・・・いい人だ。
俺はそんなことを思いながら彼女たちと一緒に部屋へ向かうのだった。
0
お気に入りに追加
227
あなたにおすすめの小説
お坊ちゃまはシャウトしたい ~歌声に魔力を乗せて無双する~
なつのさんち
ファンタジー
「俺のぉぉぉ~~~ 前にぃぃぃ~~~ ひれ伏せぇぇぇ~~~↑↑↑」
その男、絶叫すると最強。
★★★★★★★★★
カラオケが唯一の楽しみである十九歳浪人生だった俺。無理を重ねた受験勉強の過労が祟って死んでしまった。試験前最後のカラオケが最期のカラオケになってしまったのだ。
前世の記憶を持ったまま生まれ変わったはいいけど、ここはまさかの女性優位社会!? しかも侍女は俺を男の娘にしようとしてくるし! 僕は男だ~~~↑↑↑
★★★★★★★★★
主人公アルティスラは現代日本においては至って普通の男の子ですが、この世界は男女逆転世界なのでかなり過保護に守られています。
本人は拒否していますが、お付きの侍女がアルティスラを立派な男の娘にしようと日々努力しています。
羽の生えた猫や空を飛ぶデカい猫や猫の獣人などが出て来ます。
中世ヨーロッパよりも文明度の低い、科学的な文明がほとんど発展していない世界をイメージしています。
女神から貰えるはずのチート能力をクラスメートに奪われ、原生林みたいなところに飛ばされたけどゲームキャラの能力が使えるので問題ありません
青山 有
ファンタジー
強引に言い寄る男から片思いの幼馴染を守ろうとした瞬間、教室に魔法陣が突如現れクラスごと異世界へ。
だが主人公と幼馴染、友人の三人は、女神から貰えるはずの希少スキルを他の生徒に奪われてしまう。さらに、一緒に召喚されたはずの生徒とは別の場所に弾かれてしまった。
女神から貰えるはずのチート能力は奪われ、弾かれた先は未開の原生林。
途方に暮れる主人公たち。
だが、たった一つの救いがあった。
三人は開発中のファンタジーRPGのキャラクターの能力を引き継いでいたのだ。
右も左も分からない異世界で途方に暮れる主人公たちが出会ったのは悩める大司教。
圧倒的な能力を持ちながら寄る辺なき主人公と、教会内部の勢力争いに勝利するためにも優秀な部下を必要としている大司教。
双方の利害が一致した。
※他サイトで投稿した作品を加筆修正して投稿しております
ReBirth 上位世界から下位世界へ
小林誉
ファンタジー
ある日帰宅途中にマンホールに落ちた男。気がつくと見知らぬ部屋に居て、世界間のシステムを名乗る声に死を告げられる。そして『あなたが落ちたのは下位世界に繋がる穴です』と説明された。この世に現れる天才奇才の一部は、今のあなたと同様に上位世界から落ちてきた者達だと。下位世界に転生できる機会を得た男に、どのような世界や環境を希望するのか質問される。男が出した答えとは――
※この小説の主人公は聖人君子ではありません。正義の味方のつもりもありません。勝つためならどんな手でも使い、売られた喧嘩は買う人物です。他人より仲間を最優先し、面倒な事が嫌いです。これはそんな、少しずるい男の物語。
1~4巻発売中です。
世界樹を巡る旅
ゴロヒロ
ファンタジー
偶然にも事故に巻き込まれたハルトはその事故で勇者として転生をする者たちと共に異世界に向かう事になった
そこで会った女神から頼まれ世界樹の迷宮を攻略する事にするのだった
カクヨムでも投稿してます
最強執事の恩返し~大魔王を倒して100年ぶりに戻ってきたら世話になっていた侯爵家が没落していました。恩返しのため復興させます~
榊与一
ファンタジー
異世界転生した日本人、大和猛(やまとたける)。
彼は異世界エデンで、コーガス侯爵家によって拾われタケル・コーガスとして育てられる。
それまでの孤独な人生で何も持つ事の出来なかった彼にとって、コーガス家は生まれて初めて手に入れた家であり家族だった。
その家を守るために転生時のチート能力で魔王を退け。
そしてその裏にいる大魔王を倒すため、タケルは魔界に乗り込んだ。
――それから100年。
遂にタケルは大魔王を討伐する事に成功する。
そして彼はエデンへと帰還した。
「さあ、帰ろう」
だが余りに時間が立ちすぎていた為に、タケルの事を覚えている者はいない。
それでも彼は満足していた。
何故なら、コーガス家を守れたからだ。
そう思っていたのだが……
「コーガス家が没落!?そんな馬鹿な!?」
これは世界を救った勇者が、かつて自分を拾い温かく育ててくれた没落した侯爵家をチートな能力で再興させる物語である。
オレの異世界に対する常識は、異世界の非常識らしい
広原琉璃
ファンタジー
「あの……ここって、異世界ですか?」
「え?」
「は?」
「いせかい……?」
異世界に行ったら、帰るまでが異世界転移です。
ある日、突然異世界へ転移させられてしまった、嵯峨崎 博人(さがさき ひろと)。
そこで出会ったのは、神でも王様でも魔王でもなく、一般通過な冒険者ご一行!?
異世界ファンタジーの "あるある" が通じない冒険譚。
時に笑って、時に喧嘩して、時に強敵(魔族)と戦いながら、仲間たちとの友情と成長の物語。
目的地は、すべての情報が集う場所『聖王都 エルフェル・ブルグ』
半年後までに主人公・ヒロトは、元の世界に戻る事が出来るのか。
そして、『顔の無い魔族』に狙われた彼らの運命は。
伝えたいのは、まだ出会わぬ誰かで、未来の自分。
信頼とは何か、言葉を交わすとは何か、これはそんなお話。
少しづつ積み重ねながら成長していく彼らの物語を、どうぞ最後までお楽しみください。
====
※お気に入り、感想がありましたら励みになります
※近況ボードに「ヒロトとミニドラゴン」編を連載中です。
※ラスボスは最終的にざまぁ状態になります
※恋愛(馴れ初めレベル)は、外伝5となります
ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話
ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。
異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。
「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」
異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…
異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが
倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、
どちらが良い?……ですか。」
「異世界転生で。」
即答。
転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。
なろうにも数話遅れてますが投稿しております。
誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。
自分でも見直しますが、ご協力お願いします。
感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる