【R-18」渡る異世界はエロばかり(ワタエロ)

甘い肉

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第三話:協力者?(後半)

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「ええっと、俺の名前は、、、」


 羊皮紙に書き込んだ内容を手に取り、ベッドの上で仰向けに横たわるユーリの前に持っていくと


「、、、え?、、、なに、、これ?、、ソウ、イチ?」

「そうだっ俺の名前はソウイチだ!」

「信じられないわ、、私の結界に反応しないなんて、、でっでもこれは間違いなく、、居るのよね?」

[こっちの声は聞こえてないみたいだし、こうして触る事は出来る]


ユーリの目の前で羊皮紙とペンをヒラヒラと動かすと


「も、もしかしてあの2人が言っていた、もう1人の?召喚者?」


[そうだけど、、俺の事は黙っといてくれ]


「なんで?心配してるわよ?特に女の子の方が」


 そりゃそうなんだけど、誰にも気づかれないってこの環境、自分ではどうにかなるとは思えないし、見えないやつに見られてる?なんて思ったら落ち着かないじゃないか、、俺ならそんなの嫌だぞ?


[ユーリに治す方法が分かるなら、治してから伝えれば良い、そうじゃないなら言わないでくれ]


「治す方法、普通の透明化の魔法なら、、師匠に頼めば、、もしかしたら、、」

[あるのか?治す方法がっ!]


「、、、ごめんなさい、正直私の知識の中ではそこまで完全な透明化の魔法は無いの、だから有るって約束出来ない、、」

「そっか、、まぁコレコレで楽しんでるしな」


[気にするな]


 大事な事に今さら気づいたユーリは顔を下に向けながら、見えないソウイチに訪ねてみる


「、、、、、ところで、、さっきのはアナタなの?」


[気持ち良かったか?]


「バカァァァッ!!」


 枕を横殴りに、羊皮紙の向こう側へと狙いを定めるが、スカっと空振る


「やめろっバカ!当たったらどうすんだ!あ、聞こえないんだった」


 ポイっと羊皮紙を捨てて、会話になりそうもないユーリを置いて部屋を出て行くソウイチだった


「ふぅぅっ!ふぅぅっ!、、ソウイチ?」


 床に落ちた羊皮紙を見ても、まだそこに居るような気がしてならないユーリはベッドシーツを引き寄せて身体を覆い隠しながら


「今度来たら、見えてなくても関係ないわ!絶対捕まえてありったけの魔法ぶち込んでやるんだから!いいわね!、、、、、、、ソウイチ?」


居ても居なくても、微塵の気配さえ感じられないソウイチに完全に怯えていたが、、なんの反応も見せない状況に


「居なくなった、、?」


コンコンコン


「ひぃっ!」

「ユーリ様、ナツメ様とアヤメ様がお呼びでございます」

「あ、、直ぐに参ります!、、、そこで待ってて頂けませんか?」

「はぁ?畏まりました」


 部屋の向こうから初老の執事の声が聞こえて安堵するユーリだったが1人で館を歩くのが怖くて堪らないので執事と一緒にナツメのいる主賓室に向かうユーリだった



主賓室
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 ナツメとアヤメに連れられたミユとタツヤは主賓室に到着していた


「召喚についての詳細はユーリが戻ってきてからにするとして、2人には何の為に此処に連れてこられたか?について先に説明しておく、楽にして聞いてくれ」

「まず、改めて名乗っておこう、私はこのギンジョウ家の当主、ナツメ・ギンジョウという、そして、隣に居るのが我が妹のアヤメ・ギンジョウだ」


 姉に紹介を受けたアヤメは、騎士のように堂々と片膝を着いて、頭を下げると、無言で姉の隣に戻って行った

 美形すぎる兄のナツメと、瓜二つの顔立ちをしているアヤメに、タツヤもミユも圧倒されそうになっていたが、テーブルを挟んで対面式のソファーに腰掛けたナツメが座ると、後にアヤメが隣に座り、ミユとタツヤもそれに続いて反対側のソファーに腰を下ろした、

 同室に控えていた2人のメイドがナツメとアヤメの横から、ティーカップを用意して薄い紅色のフレーバーな香りのする飲み物を注ぎ込むと、4人の前に手早く並べて、2人の後ろに控えるように並びたった

「2人とも、遠慮なく呑んでくれ」
「、、、、、、」


 ナツメがどうぞ、自分のティーカップを持ち上げると、最初から一言も発っしないアヤメもそれに習うようにティーカップを手に取り、ゆっくりと口に含んでいった


「それじゃ、、遠慮なく、」
(異世界に召喚、、そんな事本当にありえるの?)

「いぃいただきます」
(ここ、この世界は双子が多いのかな?ナツメさんアヤメさんといい、後ろの2人のメイドといい)

「あ、、、美味しい、、です」
「口にあったようで何よりだ、それも我が領地の特産品なんだよ」

「そうですか、、その、それで私達を召喚した目的は何なんですか?」

「それは、簡単に言うと、私達、ギンジョウ家への助力だ」

「じじじょりょく?!」

「ちょっとタツヤ、一々吃るなら黙ってて」


 てっきり魔王討伐を言われると思ってたタツヤが思わず声を上げたが、ミユに叱られる


「うう、うん、、ごめん」

「助力とは?私達に魔物とかと戦えって事ですか?」

「魔物、確かにそれも目的の一つでもある、、が、最大の目的は別にある」

「最大の目的?」

「私達の世界には、君達の言うところの、、神、、少なくとも私達、この世界に生きる全ての物にとって、そう呼ばれる存在が居る。

神は、我々この世界に現れた後、この世界の全ての物にこう言った、100年に一度、神の寵愛を授けると、

それは神の奇跡であり、神の加護であり、神の聖跡であった。

そして何もかもを超越した圧倒的な物を得るため、この世界では種族の垣根を打ち砕いた」

「種族の、、垣根とは?」

「要するに、魔族や獣人達の亜人族、人間族、高位の魔獣族そういった、種族間同士で争ったりはしない、という事だ、そして100年に一度、神の寵愛を得られるのは、
世界で一番広い領土、
世界で一番多い人口、
世界で一番高い戦闘力、
それを有する代表が、神の寵愛を受け、その領民は、神の恩恵を受けるのだ」

「神、、寵愛、、恩恵、、」

「そして、我がギンジョウ家も、、300年前には世界で一番高い戦闘力を誇っていた、、」

「その為の助力を、私たちに、、って事ですか?」

「その通りだ、突然召喚された君たちには、何のことだか、サッパリ分からないかもしれないが、、私達ギンジョウはこうやって、この世界に勇者とその伴侶を同時に召喚する事で、強大な力を誇って来たんだ」

「ゆっゆうしゃ?タツヤが?」
「はははんりょ!ミユミユが!」


2人同時にお互いを指差し合うと


「冗談じゃありません!何なんですか!勝手に召喚してっしかもコイツと伴侶?ぜっっっっったい嫌です!!!!」
「そ、、そこまで、、いい言わなくても」


 余りの拒絶ぶりに驚きを隠せないナツメが二人を諌めながら、


「お、お前たち二人は、、恋仲ではないのか?」

「はぁ?コイツと?有り得ません!私にはソウイチって言う彼氏がちゃんと居ます!こ、い、つ、は幼なじみです!」

「ぼぼぼ僕も、、おお幼なじみなんですけど、、」

「アンタら小さい時から一緒にくっついて来てるだけの腐れ縁でしょうが!いつもいつも私達の邪魔ばっかりして来ただけでしょ!何言ってんのよ!」


 怒り浸透のミユがここに来てブチ切れ、タツヤの襟元を掴み拳を振り上げた時だった

コンコンコン

「失礼致します…ユーリ様をお連れいたしました」

「ユーリやっと来たか、随分時間がかかったみたいだが、魔力を消耗しすぎたのか?」


 執事に連れられ、すまし顔で室内へと入るユーリにナツメが声をかけると


「お待たせして申し訳ありません、少し、、まぁ多少は消耗してしまいましたが、もう大丈夫です」

「まぁ、ちょうど説明の区切りも一つついた、悪いが召喚についての説明を頼む」


 ナツメ、アヤメ、ミユ、タツヤの座るテーブルの奥側に設置されていた一人がけのソファーに腰をかけると


「ハル、ユーリにもティーの用意をしてやってくれ」

「、、っ、、は、、、、はぁ、、、、んっ」

「ハル?」


 ナツメの声かけに全く気が付かないメイドの一人に訝しげに、もう一度声をかけるナツメ


「は、はいっ、、あっ、た、ただいま用意しますっ」


 膝から下を僅かに痙攣させながら、それでもメイドとしての立ち振る舞いを崩さないハルに、異変を感じる物はこの部屋にはいなかった、、、ただ一人をのぞいて

(あ、あいつ、もしかして?)

 あれだけの事を自分にしておいて、僅かな時間にもう他の女に悪戯をしてるのか?と思うと無性にに身体の内側から黒い炎が沸き起こる気がしたが、、

(もし、ここで私がアイツの事を全部話したとして、それを証明する手立てはあるの?、、ここの結界は自慢じゃないけど、、私の師匠だって破れない、、それを全く気にせず、自由に動き回って、アイツがその気になれば、完全に誰にも見つけられない、、、やっぱりどうにかお師匠さまの所に連れてくまでは、、我慢しかないか)

 メイドのハルが用意してくれたティーに口をつけて、自分を見つめる四人に顔を向ける


「それでは、召喚について説明させていただきます」
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