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283話、気丈なる者の甘えた上目遣い
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ベルラザさんの想いを全て知り得たウィザレナとレナは、顔を見合わせ。参った、降参だと言わんばかりの、柔らかな苦笑いを浮かべている。
たぶん、二人の中でも吹っ切れたのかもしれない。困惑した様子は無く、ベルラザさんに戻した二人の表情は、どこか垢抜けていて、期待に胸を膨らませていそうなワンパクさが宿っている。
「正直な話。私達は、アカシック殿と出会ったその日に、命を救ってもらい。無一文の私達に、身に余る衣食住を提供してくれて……。何をしても楽しい日々に満足していました」
「私も変身魔法を掛けて頂き、ウィザレナと会話で意思疎通が取れるようになれました。今まで生きてきた中で、ウィザレナと話せるようになれた嬉しさに勝る物は、たぶんありません。そして、それ以上の物を求めるつもりは、毛頭ございませんでした」
「命を救ってくれた恩人が、率先して朝昼晩の食事、温かな風呂、新品の衣服の提供、家の修繕までしてくれているんです。これだけでも申し訳ないと思っているのに、それ以上の物を求めるなんて、おこがましいにも程があります。……で、ですが……」
あまりにも歯切れが悪い言葉を足したウィザレナが、何かを求めんとす甘えた上目遣いを、私に移してきた。
しかし、その上目遣いは泳いでいて、私から外したり戻したりしてきているし、体も小さくもじもじとさせている。
今までの流れから推測するに、ベルラザさんの説得に心が揺らぎ、おこがましいと断言したはずの欲求が、だんだん芽生えてきたって感じかな。
ならば、その湧いてきた欲求。私が開放させてやらないといけないな。命の恩人としてではなく、ウィザレナ達の仲間として。
「いいんだよ、二人共。我慢や遠慮しなくて」
「ふぉっ!?」
「ふゃっ……!?」
ウィザレナだけではなく、レナにも後押しするや否や。二人して顔を真っ赤にさせ、体に弾けんばかりの大波を立たせた。
「い、いやっ……、そのー、アカシック殿? 私はまだ、何も言ってないが……」
「ふふっ。口で言わなくても、顔に書いてあるぞ? 何かやってみたいってな」
「あっ……」
口から漏らす前に、顔全面に出ていた事実を告げると、ウィザレナの表情が途端に暗くなり、しょぼくれ顔が項垂れていった。
「……す、すまない、アカシック殿。分不相応な高望みをしてしまって……」
「申し訳、ございません……」
分不相応って。その言葉に、少なからずショックを受けてしまった。いくらなんでも謙り過ぎだ。
かつて、ノームと戦っていた最中の胸高鳴るやり取りが、夢幻だったのかと疑ってしまう程に。
あの時、私はウィザレナにこっぴどく叱られ、慄くほど檄を飛ばされたことがある。ちょうどいい機会だ。ちょっと仕返ししてやろう。
「すまないが、ウィザレナ、レナ。今から私は、お前達を叱る」
「……へ?」
「は、はぅ……」
当時、ウィザレナが言い放った言葉をあやかった直後。ウィザレナの表情が一瞬だけ呆けた後、みるみる内に青ざめ、長い耳も萎れたように下がっていき。レナに関しては、既に涙目になっている。
効果てきめん過ぎて、逆に申し訳なくなってきたものの。高望みしてしまったことに怒っているんだと、二人して勘違いしていそうだ。
「お前達と出会った当初。私だけじゃなくて、アルビスも言ってたよな? 私達に気を利かすなと」
「……はぇ?」
「ふ、ふぇ……?」
しまった。掴みはよさそうだけど、人を叱ったことなんて無いから、ここからどうすればいいのか分からないぞ。
……いいや。二人に叱ると宣言したから、言ったことが全て叱りになるはずだ。たぶん。なので、このまま流れで喋ってしまおう。
「いいか? 二人共。二人が遠慮や我慢をすると、作れるはずの楽しい思い出も作れなくなってしまうだろ? だから、やりたいことがあったら、どんどん私に言ってこい。それに、なんだ? その怯えようは? 時と場合によって、無い上下関係に囚われるんじゃない。私だって、お前達の仲間なんだからな」
「な、仲間?」
「そう、仲間だ。私を命の恩人として意識するのはいい。けど、恩を深く受け止め過ぎて、やりたいことが言い出せないんであれば、本末転倒もいい所だ。自分の欲を押し殺さず、もっと開放しろ。じゃないと、それで後悔する羽目になるかもしれないぞ?」
先ほどの、ベルラザさんの説得がよほど効いていたらしく。後悔という言葉を使うと、二人の顔が一気に固く強張り、口を一文字に噤んだ。
よし、これぐらいで許してやろう。あとは、二人が抱えているであろう懸念要素を上手く取り除き、そっと後押しすればいい。
二人の表情が強張り、黙り込んでから数秒後。活力の無い視線が右下へ行き、一度正面に戻ったかと思えば。また下へ行き、例の甘えたそうな上目遣いが向いてきた。
「……わ、私達は、さっき言ったように無一文だ。そんな私達が、やりたいことを言うと、金を無駄に浪費してしまいかねないが……。それでも、本当に、言っても構わないのか?」
ああ、なるほど? そんなことを気にしていたのか。だったら、話は早い。
「安心しろ、二人共。今の私は、エルフの寿命を以ってしても、使い切るのは到底不可能な額を所持してる。そもそも、あの有り余るお金は、元々私の物じゃない。アルビスやヴェルインから貰ったお金だ」
「え? そ、そうなのか?」
「そうだ。最初は、アルビスとヴェルインに料理を提供したら、そのお礼として一枚ずつ金貨を貰ってたんだが。アルビスが、私の家に住むようになってから、山岳地帯の頂上に隠していた金貨を全部持って来たんだ」
その金貨の総数。正確に数えたことは無いが、ゆうに一、二万枚を超えているはず。普通の人間なら、何十代先までも余裕で賄える額になるだろう。
「ふっふっふっ、懐かしいな。あの時食べたシチュー、本当に美味かったぞ」
視界の外から聞こえてきた、アルビスの嬉々とした感想を追う、『くぅ』という小動物の鳴き声に似たお腹の鳴る音。
今の音、もしかしてアルビスが鳴らしたのか? だとすれば、初めて聞いたぞ。
「しかしだ、アカシック。その金貨も、元を辿ればベルラザが所持してた物になるぞ」
「え? そうなのか?」
「余も、ベルラザに命を救われた身だからな。当然、当時は無一文だったし、金貨の存在すら知らなかったぞ」
「おーい、アルビス? それ、別に言わなくていいことだからな?」
大元の所持主が緩めに叱ると、アルビスは口元を握り拳で隠し、凛と苦笑いした。そのアルビスを見て「ったく」とボヤいたベルラザさんが、「つってもよ」と付け加える。
「ウィザレナ、レナ。お前らはタートに行けば『希少・絶滅危惧種族守護法』が適用されて、全部の施設がタダで使えるようになるから、金銭面の心配をする必要はまったく無いぞ」
「「「え? ……あっ」」」
ベルラザさんの指摘に、綺麗に重なる私、ウィザレナ、レナの呆気に取られた声。
……そうだ、そうだった。二人の懸念要素を取り払うことを考えていたせいで、その法律の存在をすっかり忘れていた。
というか、アルビス? 肩を震わせて笑うのを堪えているようだけど。お前、全部知ってて黙っていたな?
「……まさか、お前ら全員、忘れてたってのか?」
「……は、はい。すっかり、忘れてました……」
「ウィザレナに、同じくです……」
「わ、私もです……」
アルビスの含み笑いが響き渡る中。素直に明かすと、ベルラザさんはテーブルに肘を突き、握った左手に頬を添え、「ははっ」とから笑いを発した。
「じゃあ仕方ねえ。なら、二人共。もうこれ以上、頭を悩ます問題は無いだろ?」
「そう、なりますかね」
「は、はいっ」
強いて上げるなら、憎むべき人間が住む街に行くといった、解決させるのがあまりにも難しい大きな問題があるけれども。この問題を蒸し返すのは、間違いなく野暮だ。
ベルラザさんの方へ合わせていた二人の顔が、静かに向き合い。二人してゆっくり頷き合い、私の方へ移ってきた。
「と、いうことだ。アカシック殿。私達も頑張って、タートに行ってみるよ」
「何かありましたら、助けて下さいね。アカシック様」
「ああ、もちろんさ。楽しい思い出をいっぱい作ろうな」
無理強いに誘われたからではなく、最後は自分達の意志で行くことを決めてくれた。その決断は、根深く張った葛藤を受け入れねばならぬほどの、相当な勇気が必要だっただろうに。
ならば私は、二人が決断した勇気に応えなければならない。いつまでも笑いながら語れるような、記憶に刻まれる楽しい思い出を沢山作ってやらねば。
たぶん、二人の中でも吹っ切れたのかもしれない。困惑した様子は無く、ベルラザさんに戻した二人の表情は、どこか垢抜けていて、期待に胸を膨らませていそうなワンパクさが宿っている。
「正直な話。私達は、アカシック殿と出会ったその日に、命を救ってもらい。無一文の私達に、身に余る衣食住を提供してくれて……。何をしても楽しい日々に満足していました」
「私も変身魔法を掛けて頂き、ウィザレナと会話で意思疎通が取れるようになれました。今まで生きてきた中で、ウィザレナと話せるようになれた嬉しさに勝る物は、たぶんありません。そして、それ以上の物を求めるつもりは、毛頭ございませんでした」
「命を救ってくれた恩人が、率先して朝昼晩の食事、温かな風呂、新品の衣服の提供、家の修繕までしてくれているんです。これだけでも申し訳ないと思っているのに、それ以上の物を求めるなんて、おこがましいにも程があります。……で、ですが……」
あまりにも歯切れが悪い言葉を足したウィザレナが、何かを求めんとす甘えた上目遣いを、私に移してきた。
しかし、その上目遣いは泳いでいて、私から外したり戻したりしてきているし、体も小さくもじもじとさせている。
今までの流れから推測するに、ベルラザさんの説得に心が揺らぎ、おこがましいと断言したはずの欲求が、だんだん芽生えてきたって感じかな。
ならば、その湧いてきた欲求。私が開放させてやらないといけないな。命の恩人としてではなく、ウィザレナ達の仲間として。
「いいんだよ、二人共。我慢や遠慮しなくて」
「ふぉっ!?」
「ふゃっ……!?」
ウィザレナだけではなく、レナにも後押しするや否や。二人して顔を真っ赤にさせ、体に弾けんばかりの大波を立たせた。
「い、いやっ……、そのー、アカシック殿? 私はまだ、何も言ってないが……」
「ふふっ。口で言わなくても、顔に書いてあるぞ? 何かやってみたいってな」
「あっ……」
口から漏らす前に、顔全面に出ていた事実を告げると、ウィザレナの表情が途端に暗くなり、しょぼくれ顔が項垂れていった。
「……す、すまない、アカシック殿。分不相応な高望みをしてしまって……」
「申し訳、ございません……」
分不相応って。その言葉に、少なからずショックを受けてしまった。いくらなんでも謙り過ぎだ。
かつて、ノームと戦っていた最中の胸高鳴るやり取りが、夢幻だったのかと疑ってしまう程に。
あの時、私はウィザレナにこっぴどく叱られ、慄くほど檄を飛ばされたことがある。ちょうどいい機会だ。ちょっと仕返ししてやろう。
「すまないが、ウィザレナ、レナ。今から私は、お前達を叱る」
「……へ?」
「は、はぅ……」
当時、ウィザレナが言い放った言葉をあやかった直後。ウィザレナの表情が一瞬だけ呆けた後、みるみる内に青ざめ、長い耳も萎れたように下がっていき。レナに関しては、既に涙目になっている。
効果てきめん過ぎて、逆に申し訳なくなってきたものの。高望みしてしまったことに怒っているんだと、二人して勘違いしていそうだ。
「お前達と出会った当初。私だけじゃなくて、アルビスも言ってたよな? 私達に気を利かすなと」
「……はぇ?」
「ふ、ふぇ……?」
しまった。掴みはよさそうだけど、人を叱ったことなんて無いから、ここからどうすればいいのか分からないぞ。
……いいや。二人に叱ると宣言したから、言ったことが全て叱りになるはずだ。たぶん。なので、このまま流れで喋ってしまおう。
「いいか? 二人共。二人が遠慮や我慢をすると、作れるはずの楽しい思い出も作れなくなってしまうだろ? だから、やりたいことがあったら、どんどん私に言ってこい。それに、なんだ? その怯えようは? 時と場合によって、無い上下関係に囚われるんじゃない。私だって、お前達の仲間なんだからな」
「な、仲間?」
「そう、仲間だ。私を命の恩人として意識するのはいい。けど、恩を深く受け止め過ぎて、やりたいことが言い出せないんであれば、本末転倒もいい所だ。自分の欲を押し殺さず、もっと開放しろ。じゃないと、それで後悔する羽目になるかもしれないぞ?」
先ほどの、ベルラザさんの説得がよほど効いていたらしく。後悔という言葉を使うと、二人の顔が一気に固く強張り、口を一文字に噤んだ。
よし、これぐらいで許してやろう。あとは、二人が抱えているであろう懸念要素を上手く取り除き、そっと後押しすればいい。
二人の表情が強張り、黙り込んでから数秒後。活力の無い視線が右下へ行き、一度正面に戻ったかと思えば。また下へ行き、例の甘えたそうな上目遣いが向いてきた。
「……わ、私達は、さっき言ったように無一文だ。そんな私達が、やりたいことを言うと、金を無駄に浪費してしまいかねないが……。それでも、本当に、言っても構わないのか?」
ああ、なるほど? そんなことを気にしていたのか。だったら、話は早い。
「安心しろ、二人共。今の私は、エルフの寿命を以ってしても、使い切るのは到底不可能な額を所持してる。そもそも、あの有り余るお金は、元々私の物じゃない。アルビスやヴェルインから貰ったお金だ」
「え? そ、そうなのか?」
「そうだ。最初は、アルビスとヴェルインに料理を提供したら、そのお礼として一枚ずつ金貨を貰ってたんだが。アルビスが、私の家に住むようになってから、山岳地帯の頂上に隠していた金貨を全部持って来たんだ」
その金貨の総数。正確に数えたことは無いが、ゆうに一、二万枚を超えているはず。普通の人間なら、何十代先までも余裕で賄える額になるだろう。
「ふっふっふっ、懐かしいな。あの時食べたシチュー、本当に美味かったぞ」
視界の外から聞こえてきた、アルビスの嬉々とした感想を追う、『くぅ』という小動物の鳴き声に似たお腹の鳴る音。
今の音、もしかしてアルビスが鳴らしたのか? だとすれば、初めて聞いたぞ。
「しかしだ、アカシック。その金貨も、元を辿ればベルラザが所持してた物になるぞ」
「え? そうなのか?」
「余も、ベルラザに命を救われた身だからな。当然、当時は無一文だったし、金貨の存在すら知らなかったぞ」
「おーい、アルビス? それ、別に言わなくていいことだからな?」
大元の所持主が緩めに叱ると、アルビスは口元を握り拳で隠し、凛と苦笑いした。そのアルビスを見て「ったく」とボヤいたベルラザさんが、「つってもよ」と付け加える。
「ウィザレナ、レナ。お前らはタートに行けば『希少・絶滅危惧種族守護法』が適用されて、全部の施設がタダで使えるようになるから、金銭面の心配をする必要はまったく無いぞ」
「「「え? ……あっ」」」
ベルラザさんの指摘に、綺麗に重なる私、ウィザレナ、レナの呆気に取られた声。
……そうだ、そうだった。二人の懸念要素を取り払うことを考えていたせいで、その法律の存在をすっかり忘れていた。
というか、アルビス? 肩を震わせて笑うのを堪えているようだけど。お前、全部知ってて黙っていたな?
「……まさか、お前ら全員、忘れてたってのか?」
「……は、はい。すっかり、忘れてました……」
「ウィザレナに、同じくです……」
「わ、私もです……」
アルビスの含み笑いが響き渡る中。素直に明かすと、ベルラザさんはテーブルに肘を突き、握った左手に頬を添え、「ははっ」とから笑いを発した。
「じゃあ仕方ねえ。なら、二人共。もうこれ以上、頭を悩ます問題は無いだろ?」
「そう、なりますかね」
「は、はいっ」
強いて上げるなら、憎むべき人間が住む街に行くといった、解決させるのがあまりにも難しい大きな問題があるけれども。この問題を蒸し返すのは、間違いなく野暮だ。
ベルラザさんの方へ合わせていた二人の顔が、静かに向き合い。二人してゆっくり頷き合い、私の方へ移ってきた。
「と、いうことだ。アカシック殿。私達も頑張って、タートに行ってみるよ」
「何かありましたら、助けて下さいね。アカシック様」
「ああ、もちろんさ。楽しい思い出をいっぱい作ろうな」
無理強いに誘われたからではなく、最後は自分達の意志で行くことを決めてくれた。その決断は、根深く張った葛藤を受け入れねばならぬほどの、相当な勇気が必要だっただろうに。
ならば私は、二人が決断した勇気に応えなければならない。いつまでも笑いながら語れるような、記憶に刻まれる楽しい思い出を沢山作ってやらねば。
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