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239話、愛娘を止められるのは、私しかいない
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アルビスの、先を見据え過ぎた話が終わった後。私達は家に着くまでの間、更に色んな話を続けた。
急にアルビスが、私を呼ぶ時に二つ名の『ファーストレディ』を付けなくなった事。
明日までに全快し、起きたサニーに何をしてやるか。そしてサニーが眠りに就き、私達に起きた出来事を、ヴェルインやウィザレナ達に伝えるなどなど。
二つ名を付けて呼ばなくなった理由は、本当に無意識だったらしい。アルビスも気付かぬまま、いつの間にか付けなくなっていたとのこと。
前まで付けて呼んでいたのは、私を本名だけで呼ぶのが恥ずかしくて、付けていたのだが。今は兄妹という間柄になったので、今後も付ける事はないだろうとキッパリ言っていた。
この件については、私も賛成だ。今の今まで、そう呼ばれていたから、多少の違和感を覚えているものの、すぐに無くなるだろう。
次に、サニーについて。ここは、私とアルビス共に、頭を非常に悩ませる問題だ。なんせ私は、説明も無しに『闇産ぶ谷』へ連れて行かれてしまい。
プネラに一回目の治療をしてもらって、エリィさんとサニーの故郷である『バレスラード』が、現在どんな状態になっているのか、シャドウから聞き。
そのシャドウに、二回目の治療も兼ねて、心臓を抜き取られて一回死んで生き返ったなんて、当然明かせる訳がない。
もちろん、私が人間と精霊の混血だったり。『時の魔力』を保持していて、父親と母親のどちらかに、時を司る大精霊が居る件もだ。
これは、本当にどうしようか。どんな嘘をついても、サニーは納得してくれないだろう。それに、私を連れて行った張本人のプネラも、どうやって説明するか。
一応アルビス曰く、プネラは私の仲間で、私を適した場所で治療を行うべくして、突発的に連れて行ったと説明してくれたらしい。
それで、納得自体はしてくれたけれども。アルビスが私を迎えに行くと伝えたら、サニーは『じゃあ、私も連れてって!』と詰め寄られ。
いくら説得しても聞いてくれなかったから、泣きじゃくるサニーを見送りつつ、半ば強引に出発してしまったと、気落ちしながら言っていた。
もちろん、私も一緒にサニーを説得すると言い、アルビスをなだめて家に帰ったのだが……。混沌を極める事件は、サニーが『水の揺りかご』を出た後に発生した。
一堂に会し、完全復活したサニーを出迎えたまではいい。ヴェルイン達に頭を撫でられ、涙目のウィザレナ達に苦笑いで応えたまではよかった。
問題は、狼狽えているアルビスが、サニーの前に立った瞬間に起きた。それまで笑顔を保っていたサニーの表情が、急に険しいものへと変わり、プイッとそっぽを向いたのだ。
が、ある程度の察しがついていたアルビスは、果敢に『さ、サニー……』と呼ぶも、サニーは一向に答えてくれず。
沈黙が訪れてから、数十秒後。静かに怒っていたサニーが、アルビスへ顔を戻したかと思えば。次に発したのは、『アルビスさん。今日だけ大嫌い』という一時的な絶縁の言葉だった。
当然、アルビスはしどろもどろになり、『……え?』とだけしか返せず。更にサニーが、『今日は、私に話しかけないで』とトドメを刺してしまい。
何も弁解出来ぬまま、アルビスは全身が真っ白になり、口から血を垂らしながら床に倒れてしまった。
しかし、サニーの暴走はそれだけで留まらなかった。どうやら、次の標的を私に向けたらしく。私が何か言う前に、頬をプリプリと膨らませたサニーが、私に『一日抱きつきの刑』を執行。
とりあえず、刑を執行された私は、サニーを後ろから抱きしめるや否や。サニーはズンズン歩き出し、棒立ちしていたプネラを、壁際まで追い込んでいって、プネラが逃げ出さぬよう、壁に両手をついた。
「ねえ? なんで私に何も言わないで、お母さんをいきなり連れて行ったの?」
「……ぴ、ぴぇ」
「ぴぇじゃなくて、なんでって聞いてるの! ちゃんと言えーーーっ!!」
「ぴゃぁぁああーーー!」
とうとう怒りを爆発させ、私も初めて聞く怒号を、サニーが放った矢先。壁をついていたサニーの両手が、プネラの頬を鷲掴み、一気に引っ張り上げた。
……ビックリした。ここまで感情を剝き出しにして怒っているサニーは、本当に初めて見た。やはり私が居なかった十二日間の間、サニーにも溜まっていた物があったのだろう。
そりゃそうだ。私が連れて行かれた理由は知っていえど、サニーの視点から見れば、プネラは私をいきなり攫った張本人になってしまう。
しかし、私が連れて行かれた経緯なんて、サニーには明かせない。さて、非常に悩ましいな。ここからどうやって、サニーとプネラを和解させようか。
「さ、サニー? 一旦私の話を、聞いてくれないか?」
「お母さんは黙ってて!」
「は、はい! すみません……」
駄目だ。怒っているサニーが本当に怖い。怒号を向けられて、体が大きく波打ってしまった。
「あのー、さにぃちゃん、だっけ? 気が気じゃないから、せめて、その手を放してくんない?」
代理であろうとも、闇を司る大精霊が痛めつけられている姿を見て、私の横に居たフローガンズが、恐る恐る申し立てた。
「あなたは誰ですか!?」
「あえっと、フローガンズです。アカシックの戦友というか、腐れ縁というか。一応、氷の上位精霊をやってます」
「そうですか、よろしくお願いします! 今ちょっと忙しいので、あとにして下さい!」
「あ、はい」
一昔前なら、私の仲間というだけで、全てをそっちのけにして自ら歩み寄っていったというのに。
素性を隠したウンディーネ、シルフ、ノームを除けば、初めて出会った精霊すら目もくれず、後にしてくれと一蹴してしまった。
「ねえ、アカシック? あんたの子、なんか師匠と違う怖さがあるんだけど」
「お前にも、怖いと思う物があるんだな……」
あの戦闘狂お転婆精霊でさえ、今のサニーに畏怖してしまうか。アルビスは、呼吸をしていないとウンディーネ達が騒いでいて、『水の揺りかご』に入れられてしまったし。
ヴェルイン達、ウィザレナ達、ファートも、豹変したサニーに恐れを成し、テーブルや物陰に隠れ、私達の様子をこっそり窺っている状態だ。
「あがじっぐおねえぢゃぁぁん……、だずげでぇぇ~……」
「私のお母さんを気安く呼ばないでっ!!」
「びゃぁぁああーーー……!」
そして、大粒の涙を流して訴えかけるプネラは、私だけに助けを求めている。つまり、この未曾有の混沌に終止符を打てるのは、現在私しかいない。
さあ、どうしよう。この場を丸め込むには、サニーに嘘をつくしか方法がない。プネラに対する怒りを鎮めつつ、プネラとサニーが和解するような嘘を。
嘘をつくなら、盛大で派手な方がいいな。サニーが怒りを忘れてしまうほど、意識がまったく別の方へ向く演出も欲しい。
「……これ、いいかもな」
サニーは、絵本でしか見れないような物が好きだ。それで私は、実力のほとんどをサニーに見せていない。その実力を、プネラの為に使ってみるのはどうだろう?
設定は、そうだな。実は、私はとある魔王を討伐した時に、強力な弱体化の呪いと、ほとんどの魔法を封印されてしまった。
しかしプネラが、その呪いと封印を解いてくれたんだ。で、実力を取り戻した体の私が、サニーに見せた事がない最上位魔法を、沢山見せてみればいい。
いいぞ、すごくいい。魔王ごっこで培ってきた物を、存分に活かし切れている。なら、善は急げだ。早速試してみよう!
「サニー、ちょっといいか?」
「だめっ! あとにして!」
「いいや、今じゃないとダメだ。お前に見せたい物があるから、これから外に出るぞ」
「え? ……わっ!」
サニーの猛反対を押し切り、強引に抱っこをする。その際、油断して驚いたのか。
サニーはプネラの頬から手を離し、状況がイマイチ飲み込めていない青い瞳を、きょとんとさせていた。
「……え? あ、ちょっと、お母さん! 降ろして!」
「お前を降ろすのは、床じゃなくて地面だ。さあ、サニー。恩人のプネラが、私に何をしてくれたのか見せてやる。っと、そうだ。ルシル、ノーム。お前らも来てくれ」
「俺達も? ああ、分かった」
アルビスの治療に当たっていた二人も呼び、暴れ始めたサニーをガッチリ抱きしめながら、扉を開けて外に出る。
よし、やるからには全力でやるぞ。待っていろよ? サニー。お前のお母さんは、世界屈指の魔女だという事を教えてやる。
急にアルビスが、私を呼ぶ時に二つ名の『ファーストレディ』を付けなくなった事。
明日までに全快し、起きたサニーに何をしてやるか。そしてサニーが眠りに就き、私達に起きた出来事を、ヴェルインやウィザレナ達に伝えるなどなど。
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そのシャドウに、二回目の治療も兼ねて、心臓を抜き取られて一回死んで生き返ったなんて、当然明かせる訳がない。
もちろん、私が人間と精霊の混血だったり。『時の魔力』を保持していて、父親と母親のどちらかに、時を司る大精霊が居る件もだ。
これは、本当にどうしようか。どんな嘘をついても、サニーは納得してくれないだろう。それに、私を連れて行った張本人のプネラも、どうやって説明するか。
一応アルビス曰く、プネラは私の仲間で、私を適した場所で治療を行うべくして、突発的に連れて行ったと説明してくれたらしい。
それで、納得自体はしてくれたけれども。アルビスが私を迎えに行くと伝えたら、サニーは『じゃあ、私も連れてって!』と詰め寄られ。
いくら説得しても聞いてくれなかったから、泣きじゃくるサニーを見送りつつ、半ば強引に出発してしまったと、気落ちしながら言っていた。
もちろん、私も一緒にサニーを説得すると言い、アルビスをなだめて家に帰ったのだが……。混沌を極める事件は、サニーが『水の揺りかご』を出た後に発生した。
一堂に会し、完全復活したサニーを出迎えたまではいい。ヴェルイン達に頭を撫でられ、涙目のウィザレナ達に苦笑いで応えたまではよかった。
問題は、狼狽えているアルビスが、サニーの前に立った瞬間に起きた。それまで笑顔を保っていたサニーの表情が、急に険しいものへと変わり、プイッとそっぽを向いたのだ。
が、ある程度の察しがついていたアルビスは、果敢に『さ、サニー……』と呼ぶも、サニーは一向に答えてくれず。
沈黙が訪れてから、数十秒後。静かに怒っていたサニーが、アルビスへ顔を戻したかと思えば。次に発したのは、『アルビスさん。今日だけ大嫌い』という一時的な絶縁の言葉だった。
当然、アルビスはしどろもどろになり、『……え?』とだけしか返せず。更にサニーが、『今日は、私に話しかけないで』とトドメを刺してしまい。
何も弁解出来ぬまま、アルビスは全身が真っ白になり、口から血を垂らしながら床に倒れてしまった。
しかし、サニーの暴走はそれだけで留まらなかった。どうやら、次の標的を私に向けたらしく。私が何か言う前に、頬をプリプリと膨らませたサニーが、私に『一日抱きつきの刑』を執行。
とりあえず、刑を執行された私は、サニーを後ろから抱きしめるや否や。サニーはズンズン歩き出し、棒立ちしていたプネラを、壁際まで追い込んでいって、プネラが逃げ出さぬよう、壁に両手をついた。
「ねえ? なんで私に何も言わないで、お母さんをいきなり連れて行ったの?」
「……ぴ、ぴぇ」
「ぴぇじゃなくて、なんでって聞いてるの! ちゃんと言えーーーっ!!」
「ぴゃぁぁああーーー!」
とうとう怒りを爆発させ、私も初めて聞く怒号を、サニーが放った矢先。壁をついていたサニーの両手が、プネラの頬を鷲掴み、一気に引っ張り上げた。
……ビックリした。ここまで感情を剝き出しにして怒っているサニーは、本当に初めて見た。やはり私が居なかった十二日間の間、サニーにも溜まっていた物があったのだろう。
そりゃそうだ。私が連れて行かれた理由は知っていえど、サニーの視点から見れば、プネラは私をいきなり攫った張本人になってしまう。
しかし、私が連れて行かれた経緯なんて、サニーには明かせない。さて、非常に悩ましいな。ここからどうやって、サニーとプネラを和解させようか。
「さ、サニー? 一旦私の話を、聞いてくれないか?」
「お母さんは黙ってて!」
「は、はい! すみません……」
駄目だ。怒っているサニーが本当に怖い。怒号を向けられて、体が大きく波打ってしまった。
「あのー、さにぃちゃん、だっけ? 気が気じゃないから、せめて、その手を放してくんない?」
代理であろうとも、闇を司る大精霊が痛めつけられている姿を見て、私の横に居たフローガンズが、恐る恐る申し立てた。
「あなたは誰ですか!?」
「あえっと、フローガンズです。アカシックの戦友というか、腐れ縁というか。一応、氷の上位精霊をやってます」
「そうですか、よろしくお願いします! 今ちょっと忙しいので、あとにして下さい!」
「あ、はい」
一昔前なら、私の仲間というだけで、全てをそっちのけにして自ら歩み寄っていったというのに。
素性を隠したウンディーネ、シルフ、ノームを除けば、初めて出会った精霊すら目もくれず、後にしてくれと一蹴してしまった。
「ねえ、アカシック? あんたの子、なんか師匠と違う怖さがあるんだけど」
「お前にも、怖いと思う物があるんだな……」
あの戦闘狂お転婆精霊でさえ、今のサニーに畏怖してしまうか。アルビスは、呼吸をしていないとウンディーネ達が騒いでいて、『水の揺りかご』に入れられてしまったし。
ヴェルイン達、ウィザレナ達、ファートも、豹変したサニーに恐れを成し、テーブルや物陰に隠れ、私達の様子をこっそり窺っている状態だ。
「あがじっぐおねえぢゃぁぁん……、だずげでぇぇ~……」
「私のお母さんを気安く呼ばないでっ!!」
「びゃぁぁああーーー……!」
そして、大粒の涙を流して訴えかけるプネラは、私だけに助けを求めている。つまり、この未曾有の混沌に終止符を打てるのは、現在私しかいない。
さあ、どうしよう。この場を丸め込むには、サニーに嘘をつくしか方法がない。プネラに対する怒りを鎮めつつ、プネラとサニーが和解するような嘘を。
嘘をつくなら、盛大で派手な方がいいな。サニーが怒りを忘れてしまうほど、意識がまったく別の方へ向く演出も欲しい。
「……これ、いいかもな」
サニーは、絵本でしか見れないような物が好きだ。それで私は、実力のほとんどをサニーに見せていない。その実力を、プネラの為に使ってみるのはどうだろう?
設定は、そうだな。実は、私はとある魔王を討伐した時に、強力な弱体化の呪いと、ほとんどの魔法を封印されてしまった。
しかしプネラが、その呪いと封印を解いてくれたんだ。で、実力を取り戻した体の私が、サニーに見せた事がない最上位魔法を、沢山見せてみればいい。
いいぞ、すごくいい。魔王ごっこで培ってきた物を、存分に活かし切れている。なら、善は急げだ。早速試してみよう!
「サニー、ちょっといいか?」
「だめっ! あとにして!」
「いいや、今じゃないとダメだ。お前に見せたい物があるから、これから外に出るぞ」
「え? ……わっ!」
サニーの猛反対を押し切り、強引に抱っこをする。その際、油断して驚いたのか。
サニーはプネラの頬から手を離し、状況がイマイチ飲み込めていない青い瞳を、きょとんとさせていた。
「……え? あ、ちょっと、お母さん! 降ろして!」
「お前を降ろすのは、床じゃなくて地面だ。さあ、サニー。恩人のプネラが、私に何をしてくれたのか見せてやる。っと、そうだ。ルシル、ノーム。お前らも来てくれ」
「俺達も? ああ、分かった」
アルビスの治療に当たっていた二人も呼び、暴れ始めたサニーをガッチリ抱きしめながら、扉を開けて外に出る。
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