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231話、かけがえのない家族
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「……え?」
闇の中で疑問が籠った声が響き、ぼんやりしていた意識が一気に湧いてきた。まだ何も見えず、体がまったく動かせない。
「あ、……ああっ、アアアアアアアアアーーーーーッッ!?」
闇を吹き飛ばさんとする、聞き慣れた声の大絶叫。今の慟哭にも似た絶叫は、アルビスの声か?
「アカシック、おいアカシック!? 嫌だ……、嫌だッ! 頼むから目を開けてくれ!!」
かなり近く、というよりも真正面から、動揺に満ちたアルビスの必死な問い掛けが聞こえてくる。どうやら私は、『不死鳥のくちばし』による効果で生き返ったらしい。
なら、なんで体が動かせないんだ? 早く目を開けて、アルビスを安心させてやりたいっていうのに。
───おかえり、アカシック君。ピース君には逢えたかい?
見えない体に浮遊感が生まれて、感覚的に横たわった気がする中。どこからともなく、シャドウの声が反響してきた。
───しかし、生き返るのがずいぶん早いねぇ。まだこちらのやり取りが終わっていないから、もう少しだけ死を装っていてくれたまえ。
なるほど。体が動かせないのは、シャドウに拘束されているせいか。だったら、そっちの要件も早く終わらせてくれ。
フォスグリアに私の心臓を捧げたら、全てが丸く収まるんだろう?
「……お、お、おのれぇぇええーーーッ!! シャドウ!! 貴様だけは何があっても絶対に許さん! 魂すら残さず消滅させてやる!!」
「クフフフフフ。深い憎悪に囚われた君の顔は、またそそる物があるねぇ。シルフ君も見てみたまえよ、あの美しい滑稽面を」
「……うるせぇ。俺とノーム爺さんにまで手を出しやがって……。今に、見てろよ……、裏切り者め」
「し、シルフ様!?」
今の掠れ切った声は、シルフ? ノームとか言っていたけど、二人も『闇産ぶ谷』に来ているのか。それにしても、なんだか様子がおかしいような?
「よし。シルフ君、朴念仁は『時の瞑想場』へ行った。なので、演技を止めてくれても構わないよ」
「……ったく、やっとかよ。俺の核すれすれを狙いやがって、マジで死ぬかと思ったぜ」
「奴の目を欺く為だ、そう文句を言わないでくれたまえ」
と思いきや、今度は普通に会話を始めた。内容から察するに、私達が『闇の瞑想場』で話し込んでいる間、シルフとも何かやっていたらしい。
───という事だ、アカシック君。君も時期、動けるようになる。協力、感謝するよ。
その言葉を最後に、全身がふっと軽くなり、熱を帯びてきた。両手、難なく動く。両足は重い倦怠感があり、動かす気になれない。
しかし、シャドウに貫かれた左胸から、ひりつくような痛みがじわじわ湧いてきた。数秒もすれば、痛みは灼熱を帯びた鈍痛に変わり。口の中に、再び血の味が蘇ってきた。
棘が貫通した両手、崩陽に刺された腹部に痛みは無し。しかし、左胸は未だに貫かれたままだから、意識が飛んでしまいそうなほど痛い。
「グゥッ……!」
「あ、アカシック!?」
耐え難い激痛を感じた拍子に、固く閉じていた瞼が片方開き。闇が消え失せ、代わりにぼんやりと色付いてきた視界の先。
今にも泣き出しそうな顔をしていて、震えた血まみれの両手で、秘薬入りの小瓶を持ったアルビスが見えた。
「アカシック! 秘薬を飲ませるから口を開けてくれ!」
「く、ち……」
涙声の指示に従うべく、口の中に溜まった血を飲み、口を開ける。すると、鉄臭さがこびりついた喉に、甘ったるい物が伝ってきた。
「頼むよ、苦しんでる貴様なんて見たくないんだ! お願いだから早く効いてくれ……!」
涙声の懇願が、効果の出を早めてくれたのか。左胸の鈍痛は嘘のように引いていき、血の味も薄れてきて、呼吸をするのがだんだん楽になってきた。
「……ハァ、ハア、ふぅー……」
浅い呼吸を繰り返し、軽く吐いて整わせる。両足の倦怠感、左胸の灼熱を纏った鈍痛、共に消失。
これって、奪われた心臓まで再生したのだろうか? そう思うと、なんだか怖いな。不老不死の体って。
眠気を覚える前に、いつの間にか閉じていた瞼を薄く開けた。泣き出そうにしていたアルビスの龍眼は、もはや涙で決壊寸前。への字になっている口も、ガタガタに震えている。
「……アルビス」
「アカシック!!」
私の無事を知らせる為に、名前を言った直後。アルビスが大声を出しながら、私に抱きついてきた。右側から、なんとも悲しそうな嗚咽が断続的に聞こえてくる。
「ごめん……、ごめんよアカシック! 心にも無い事を言い続けたり、何度も痛めつけてしまって……。挙句の果てには、貴様を、貴様をっ……!」
殺したと言わず、本格的に泣き出すアルビス。こっちが、曇りなきアルビスの暖かな本音。先の鋭い罵詈雑言の嵐は、シャドウに言わされていただけの空っぽな虚言。
そしてやっぱり、あのやり取りを無理矢理見せられていたんだな。可哀想そうに、アルビスの体がこんなにも震えている。シャドウめ、惨い事をしやがって。
なんの恨みがあって、アルビスをここまで追い詰めたんだ? ふざけやがって。その内アルビスと共闘して、お前を打ちのめしてやるからな。
再燃してきた怒りを鎮め、アルビスの頭に右手を添え、あいつの心が落ち着くよう優しく撫でてやった。
「大丈夫だよ、アルビス。私はこれっぽっちも気にしちゃいない。さっきのやり取りだってそうさ。途中でちゃんと、お前がシャドウに操られていた事を見破った。だからお前は、私に何もしてない。全部シャドウが悪いだ」
全ての罪はシャドウにある旨を伝えるも、返って来るのは慟哭のみ。たぶん、アルビスの耳に届いていないな。私を間接的に殺したのが、それほど苦痛だったのだろう。
「アルビス。どうやら私は、不老不死になったらしいんだ。何をされても決して死なない、あの不老不死にだぞ。すごいだろう?」
話題を変えてみると、アルビスの体がピクリと反応し、上体をゆっくり上げた。
露になったアルビスの龍眼からは、大粒の涙がボロボロ零れ落ちている。悲しみに囚われた表情は、まるで子供みたいな幼さをしていて、無垢そのものだ。
「ふろう、ふし……?」
「そうだ。一応、治せるっちゃ治せるらしいけど、今は手放すつもりはない。不慮の事故で死んでも、たとえ誰かに殺されても、私は何度でも必ず生き返る。さっきだってそうだっただろ? シャドウに心臓を持っていかれたけど、私は生き返った。アルビス、私は大丈夫だよ。お前が悪くない事も、全部ちゃんと知ってる。だから、泣き止んでくれ」
「で、でも……」
「ふふっ。余裕が無くなると、私みたいになるんだな」
涙を拭わないアルビスの表情に、少しずつ困惑が宿っていく。今の反応からして、アルビスは私が不老不死になった事を知らないらしい。
たぶん、私がシャドウの企みに勘付いた辺りで、意識を完全に落とされたな。で、意識が戻ったら、私の左胸を貫いていたと。想像を絶するほど、最悪な目覚めだっただろうに。
よし、この話はここで終わりだ。アルビスの為にも、すぐに終わらせてしまおう。気も話題も逸らして、早くあいつの心を救ってあげないと。
「お前、私の為に泣いてくれるんだな」
「あ、当たり前だろ! 大切な家族が死んで、泣かない奴がどこに居る!? ……余は、愛しい家族を目の前で失い、時の穢れに侵された大切な人を、二人も殺したんだぞ!? それなのに、かけがえのない貴様まで失ったら、余は、余はぁ……」
厚い涙を大量に滴らせたアルビスが、私の胸元に崩れ落ち、三度目の激しい慟哭を上げ始めた。ちょっと、意地が悪い言葉選びだったな。
けど、こんな私にも、死んだら火がついたように泣いてくれる人が、かけがえのない家族だと言ってくれる人が居るんだ。
これまでの流れが最悪で、散々な目に遭ってきたけれども。正直、ものすごく嬉しい。
「そうだよな、私達は家族だもんな。ごめんよアルビス、変な事言っちゃって」
「……もう、もう嫌なんだよ、これ以上大切な人を失うのは……。頼むから貴様だけは、余の元から居なくならないでくれ……」
「ああ、もちろんさ。何があっても、私達はずっと一緒だ」
慟哭は収まってきたけど、すすり泣く声は止まず。私から離れようとはせず、泣きじゃくっているばかり。よくよく思えば、現実世界では久しぶりに再会出来たんだ。
だったらアルビスの為にも、しばらくはこうしていよう。ありがとう、アルビス。私を迎えに来てくれて。お前が落ち着くまで、頭をずっと撫でていてやるからな。
闇の中で疑問が籠った声が響き、ぼんやりしていた意識が一気に湧いてきた。まだ何も見えず、体がまったく動かせない。
「あ、……ああっ、アアアアアアアアアーーーーーッッ!?」
闇を吹き飛ばさんとする、聞き慣れた声の大絶叫。今の慟哭にも似た絶叫は、アルビスの声か?
「アカシック、おいアカシック!? 嫌だ……、嫌だッ! 頼むから目を開けてくれ!!」
かなり近く、というよりも真正面から、動揺に満ちたアルビスの必死な問い掛けが聞こえてくる。どうやら私は、『不死鳥のくちばし』による効果で生き返ったらしい。
なら、なんで体が動かせないんだ? 早く目を開けて、アルビスを安心させてやりたいっていうのに。
───おかえり、アカシック君。ピース君には逢えたかい?
見えない体に浮遊感が生まれて、感覚的に横たわった気がする中。どこからともなく、シャドウの声が反響してきた。
───しかし、生き返るのがずいぶん早いねぇ。まだこちらのやり取りが終わっていないから、もう少しだけ死を装っていてくれたまえ。
なるほど。体が動かせないのは、シャドウに拘束されているせいか。だったら、そっちの要件も早く終わらせてくれ。
フォスグリアに私の心臓を捧げたら、全てが丸く収まるんだろう?
「……お、お、おのれぇぇええーーーッ!! シャドウ!! 貴様だけは何があっても絶対に許さん! 魂すら残さず消滅させてやる!!」
「クフフフフフ。深い憎悪に囚われた君の顔は、またそそる物があるねぇ。シルフ君も見てみたまえよ、あの美しい滑稽面を」
「……うるせぇ。俺とノーム爺さんにまで手を出しやがって……。今に、見てろよ……、裏切り者め」
「し、シルフ様!?」
今の掠れ切った声は、シルフ? ノームとか言っていたけど、二人も『闇産ぶ谷』に来ているのか。それにしても、なんだか様子がおかしいような?
「よし。シルフ君、朴念仁は『時の瞑想場』へ行った。なので、演技を止めてくれても構わないよ」
「……ったく、やっとかよ。俺の核すれすれを狙いやがって、マジで死ぬかと思ったぜ」
「奴の目を欺く為だ、そう文句を言わないでくれたまえ」
と思いきや、今度は普通に会話を始めた。内容から察するに、私達が『闇の瞑想場』で話し込んでいる間、シルフとも何かやっていたらしい。
───という事だ、アカシック君。君も時期、動けるようになる。協力、感謝するよ。
その言葉を最後に、全身がふっと軽くなり、熱を帯びてきた。両手、難なく動く。両足は重い倦怠感があり、動かす気になれない。
しかし、シャドウに貫かれた左胸から、ひりつくような痛みがじわじわ湧いてきた。数秒もすれば、痛みは灼熱を帯びた鈍痛に変わり。口の中に、再び血の味が蘇ってきた。
棘が貫通した両手、崩陽に刺された腹部に痛みは無し。しかし、左胸は未だに貫かれたままだから、意識が飛んでしまいそうなほど痛い。
「グゥッ……!」
「あ、アカシック!?」
耐え難い激痛を感じた拍子に、固く閉じていた瞼が片方開き。闇が消え失せ、代わりにぼんやりと色付いてきた視界の先。
今にも泣き出しそうな顔をしていて、震えた血まみれの両手で、秘薬入りの小瓶を持ったアルビスが見えた。
「アカシック! 秘薬を飲ませるから口を開けてくれ!」
「く、ち……」
涙声の指示に従うべく、口の中に溜まった血を飲み、口を開ける。すると、鉄臭さがこびりついた喉に、甘ったるい物が伝ってきた。
「頼むよ、苦しんでる貴様なんて見たくないんだ! お願いだから早く効いてくれ……!」
涙声の懇願が、効果の出を早めてくれたのか。左胸の鈍痛は嘘のように引いていき、血の味も薄れてきて、呼吸をするのがだんだん楽になってきた。
「……ハァ、ハア、ふぅー……」
浅い呼吸を繰り返し、軽く吐いて整わせる。両足の倦怠感、左胸の灼熱を纏った鈍痛、共に消失。
これって、奪われた心臓まで再生したのだろうか? そう思うと、なんだか怖いな。不老不死の体って。
眠気を覚える前に、いつの間にか閉じていた瞼を薄く開けた。泣き出そうにしていたアルビスの龍眼は、もはや涙で決壊寸前。への字になっている口も、ガタガタに震えている。
「……アルビス」
「アカシック!!」
私の無事を知らせる為に、名前を言った直後。アルビスが大声を出しながら、私に抱きついてきた。右側から、なんとも悲しそうな嗚咽が断続的に聞こえてくる。
「ごめん……、ごめんよアカシック! 心にも無い事を言い続けたり、何度も痛めつけてしまって……。挙句の果てには、貴様を、貴様をっ……!」
殺したと言わず、本格的に泣き出すアルビス。こっちが、曇りなきアルビスの暖かな本音。先の鋭い罵詈雑言の嵐は、シャドウに言わされていただけの空っぽな虚言。
そしてやっぱり、あのやり取りを無理矢理見せられていたんだな。可哀想そうに、アルビスの体がこんなにも震えている。シャドウめ、惨い事をしやがって。
なんの恨みがあって、アルビスをここまで追い詰めたんだ? ふざけやがって。その内アルビスと共闘して、お前を打ちのめしてやるからな。
再燃してきた怒りを鎮め、アルビスの頭に右手を添え、あいつの心が落ち着くよう優しく撫でてやった。
「大丈夫だよ、アルビス。私はこれっぽっちも気にしちゃいない。さっきのやり取りだってそうさ。途中でちゃんと、お前がシャドウに操られていた事を見破った。だからお前は、私に何もしてない。全部シャドウが悪いだ」
全ての罪はシャドウにある旨を伝えるも、返って来るのは慟哭のみ。たぶん、アルビスの耳に届いていないな。私を間接的に殺したのが、それほど苦痛だったのだろう。
「アルビス。どうやら私は、不老不死になったらしいんだ。何をされても決して死なない、あの不老不死にだぞ。すごいだろう?」
話題を変えてみると、アルビスの体がピクリと反応し、上体をゆっくり上げた。
露になったアルビスの龍眼からは、大粒の涙がボロボロ零れ落ちている。悲しみに囚われた表情は、まるで子供みたいな幼さをしていて、無垢そのものだ。
「ふろう、ふし……?」
「そうだ。一応、治せるっちゃ治せるらしいけど、今は手放すつもりはない。不慮の事故で死んでも、たとえ誰かに殺されても、私は何度でも必ず生き返る。さっきだってそうだっただろ? シャドウに心臓を持っていかれたけど、私は生き返った。アルビス、私は大丈夫だよ。お前が悪くない事も、全部ちゃんと知ってる。だから、泣き止んでくれ」
「で、でも……」
「ふふっ。余裕が無くなると、私みたいになるんだな」
涙を拭わないアルビスの表情に、少しずつ困惑が宿っていく。今の反応からして、アルビスは私が不老不死になった事を知らないらしい。
たぶん、私がシャドウの企みに勘付いた辺りで、意識を完全に落とされたな。で、意識が戻ったら、私の左胸を貫いていたと。想像を絶するほど、最悪な目覚めだっただろうに。
よし、この話はここで終わりだ。アルビスの為にも、すぐに終わらせてしまおう。気も話題も逸らして、早くあいつの心を救ってあげないと。
「お前、私の為に泣いてくれるんだな」
「あ、当たり前だろ! 大切な家族が死んで、泣かない奴がどこに居る!? ……余は、愛しい家族を目の前で失い、時の穢れに侵された大切な人を、二人も殺したんだぞ!? それなのに、かけがえのない貴様まで失ったら、余は、余はぁ……」
厚い涙を大量に滴らせたアルビスが、私の胸元に崩れ落ち、三度目の激しい慟哭を上げ始めた。ちょっと、意地が悪い言葉選びだったな。
けど、こんな私にも、死んだら火がついたように泣いてくれる人が、かけがえのない家族だと言ってくれる人が居るんだ。
これまでの流れが最悪で、散々な目に遭ってきたけれども。正直、ものすごく嬉しい。
「そうだよな、私達は家族だもんな。ごめんよアルビス、変な事言っちゃって」
「……もう、もう嫌なんだよ、これ以上大切な人を失うのは……。頼むから貴様だけは、余の元から居なくならないでくれ……」
「ああ、もちろんさ。何があっても、私達はずっと一緒だ」
慟哭は収まってきたけど、すすり泣く声は止まず。私から離れようとはせず、泣きじゃくっているばかり。よくよく思えば、現実世界では久しぶりに再会出来たんだ。
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