213 / 294
208話、打ち解けていく関係
しおりを挟む
全ての経緯を明かして下さったシルフ様に、余が一方的に話を切った後。
とりあえず、気が気でないサニーを落ち着かせる為に、アカシック・ファーストレディを攫った人物は、実はあいつの仲間の一人で、あいつを適した場所で治療を行うべく、突発的に連れて行ったと説明した。
一応、それで納得自体はしてくれたものの。治療期間を教え、余が迎えに行くと話した途端、『じゃあ、私も連れてって!』と始まり、余に詰め寄ってきた。
これについては、余も仕方がないと思っている。なんせ、アカシック・ファーストレディの治療期間は、おおよそ十日以上も掛かるからな。しかも、一回目の治療だけでだ。
一回目の治療は、主にアカシック・ファーストレディの体内を巡る、『不死鳥のくちばし』の除去。
どうやら、アカシック・ファーストレディが子供の姿になってしまった原因は、調合薬の効果が過剰に働いたせいらしい。
なので、調合薬に使用された『不死鳥のくちばし』を体内から全て取り除けば、アカシック・ファーストレディは元の姿に戻るとの事。
それだけだったら、余も話を穏便に済ませられていただろう。が、二回目の治療内容を聞いた時は、流石の余も、ノームに明確な殺意が芽生えた。叶うならば、今すぐにでも滅してやりたい。
しかし、シルフ様曰く、アカシック・ファーストレディは過去、『女王の包帯』を使用した効果の薄い調合薬を飲んでいるので、真っ当な体を取り戻す為には、どちらにせよ、最低でも二回目の治療の片方を行わなければなかったと言われた。
そして、ノームがアカシック・ファーストレディに例の調合薬を飲ませた事により、両方行わなければならない事態へと発展した訳である。余は、それが許せないんだ。
もし、片方だけで済ませられていたのであれば、それは過去のアカシック・ファーストレディが招いた結果になるので、ならば仕方ないと片を付けられていた。
が、両方やらなければならないとなると、話はまったくの別。今回の騒動により、二回目の治療は両方共行わなければ、アカシック・ファーストレディに掛かった呪いを解呪出来なくなってしまった。
だからこそ、余はノームに殺意が芽生えたんだ。仮に、二回目の治療が全て無事に成功したとしよう。問題なのは、治療を終えたその後だ。
下手すれば、元の生活なぞ、二度と出来なくなってしまう。そんな状態に陥り続けていたら、生きていても死んでいても変わりはない。いっそ、楽にしてやった方が、あいつの為になるだろう。
……さて。半泣きで余に訴えてきているサニーの説得は、最早不可能だとして。
ウィザレナ、レナ、ヴェルイン、カッシェ、ファート。後から来たウンディーネ様とシルフ様は、余とアカシック・ファーストレディがここへ帰って来るまでの間、サニーの護衛を約束してくれて。
更に、サニーの予定がいつ空いているのか、確認しに来たゴブリンにも事情を説明した所。二十四時間態勢でサニーの護衛及び、朝昼晩の料理を振る舞ってくれる事になった。
なので日中、陸はゴブリン隊を筆頭に、後から加わったゴーレム群とヴェルイン一味が。空はウィザレナ、レナが護衛に付き。夜間は、陸は同じくゴブリン隊、ゴーレム群。空はファートが護衛を担当という流れに収り。
話が纏まったその日に、余とプネラは、泣きじゃくるサニーを狭まった視界で見送りつつ、『闇産ぶ谷』を目指して出発した。
「海上は、このまま直進すればいいんだな?」
『うん、このままでいいよ。進行方向がズレたら、私が教えてあげるね』
「分かった」
沼地帯を出発して、早三、四時間。既に夜は更けていて、上は月光が眩しい満点の星空。下は、波が穏やかな事もあり、夜空を満遍なく映している大海原。
簡単に言ってしまえば、上も下も景色は一緒。ここから約十日間、代わり映えを許さぬ景観の中。一度も休む事無く、まずは雪原地帯を目指して飛んで行く。
しかし、雪原地帯も中継地点に過ぎない。着いたら二時間前後休憩を挟み、雪山地帯を抜け、何もかもが未知数な『常闇地帯』を突っ切り、最終目標地の『闇産ぶ谷』へ到着する。
少なく見積もっても、片道約十二日間の長旅になるだろう。往復をすれば、約二十四日間。もし、長旅の経験が無いサニーを連れて来ていたら、耐えがたい酷な旅になっていただろうな。
『……あの、アルビスお兄ちゃん』
「なんだ?」
『えと、その……。ご、ごめんなさい!』
鋭い風切り音の合間に割って入った、プネラの申し訳なさそうな謝罪に、余の視界がプネラ入りの瓶へと向く。
「謝らなくていい。事の経緯は、全てシルフ様から聞いた。貴様はただ、アカシック・ファーストレディを本気で治してあげたくて、好意で動いてくれただけなんだろう?」
『うん、そうだけど……』
この、何かを言いたそうな歯切れの悪い溜めよ。悪い癖も、アカシック・ファーストレディそっくりだ。
シルフ様の説明通り、幼少期のアカシック・ファーストレディの姿を借り続けていたせいで、精神面まで完全にあいつと化している。
つまり今、五歳児のアカシック・ファーストレディと会話をしている事になる訳だ。互いに何も知らされていない状態でいたが故に、一度は怒りでねじ伏せようとしてしまったが……。
振り返ってみると、なんとも大人げない行為だった。アカシック・ファーストレディの姿を借りている闇の精霊とはいえ、精神面は幼い子供だ。恐怖を覚えて泣いてしまうのも、無理はない。
「あの状況では、何が起こっても後の祭りだ。瞬時に理解しろという方が難しい」
『で、でもぉ……』
「ふふっ。あいつは子供の時から、何も変わってない様だな」
『え? なんで?』
「あいつには悪い癖があるんだ。自分が納得してないと、『でも』とか『しかし』と言い、抵抗を試みようとする節がある。それを貴様もやってるから、つい思わず笑ってしまった」
『あっ……』
あいつめ、子供の頃からそうだったのか。『ピース』殿や『レム』殿も、相当手を焼いていただろう。
『ううっ……。アカシックお姉ちゃんに悪い事をしちゃった……』
「いや、別に悪い事じゃない。昔のあいつはこうだったのかと、思いを馳せる事が出来るし。今みたいに笑う事が出来る」
『そう、なの?』
「ああ。冷静に思うと、この時間はかなり貴重だ。昔のあいつと会話が出来るなんて、本来なら不可能。なので、ちょうど暇を持て余しているから、楽しく語り合おうじゃないか」
アカシック・ファーストレディとプネラは、既に顔見知りの関係らしいが。余とプネラは、互いに何も知らない。
そして、時間は十分ある。雪原地帯に着くまでの間、大いに語り明かし、プネラとの関係を築いていかなければな。
『語り合うって、何を話せばいいかな?』
「とにかく何でもいい。貴様とアカシック・ファーストレディが出会った切っ掛けや、あいつをどう思ってるだとかな」
『あっ、それだったらいっぱい言えるよ! えっと、えっと~、どこから話そうかな~』
「焦らなくていい。ゆっくり語ってくれ」
『うんっ、分かった!』
プネラの嬉々と弾み出した声よ。これで少しは、余に心を開いてくれただろうか? 魔物の気配、敵影は一切に無し。夜の海上は平和そのものだ。
さざ波の音か、余の翼のはためき音、潮風を切る音しか聞こえてこない。警戒は怠らずやっていくが、少しぐらいはプネラの話に集中してしまってもいいか。
とりあえず、気が気でないサニーを落ち着かせる為に、アカシック・ファーストレディを攫った人物は、実はあいつの仲間の一人で、あいつを適した場所で治療を行うべく、突発的に連れて行ったと説明した。
一応、それで納得自体はしてくれたものの。治療期間を教え、余が迎えに行くと話した途端、『じゃあ、私も連れてって!』と始まり、余に詰め寄ってきた。
これについては、余も仕方がないと思っている。なんせ、アカシック・ファーストレディの治療期間は、おおよそ十日以上も掛かるからな。しかも、一回目の治療だけでだ。
一回目の治療は、主にアカシック・ファーストレディの体内を巡る、『不死鳥のくちばし』の除去。
どうやら、アカシック・ファーストレディが子供の姿になってしまった原因は、調合薬の効果が過剰に働いたせいらしい。
なので、調合薬に使用された『不死鳥のくちばし』を体内から全て取り除けば、アカシック・ファーストレディは元の姿に戻るとの事。
それだけだったら、余も話を穏便に済ませられていただろう。が、二回目の治療内容を聞いた時は、流石の余も、ノームに明確な殺意が芽生えた。叶うならば、今すぐにでも滅してやりたい。
しかし、シルフ様曰く、アカシック・ファーストレディは過去、『女王の包帯』を使用した効果の薄い調合薬を飲んでいるので、真っ当な体を取り戻す為には、どちらにせよ、最低でも二回目の治療の片方を行わなければなかったと言われた。
そして、ノームがアカシック・ファーストレディに例の調合薬を飲ませた事により、両方行わなければならない事態へと発展した訳である。余は、それが許せないんだ。
もし、片方だけで済ませられていたのであれば、それは過去のアカシック・ファーストレディが招いた結果になるので、ならば仕方ないと片を付けられていた。
が、両方やらなければならないとなると、話はまったくの別。今回の騒動により、二回目の治療は両方共行わなければ、アカシック・ファーストレディに掛かった呪いを解呪出来なくなってしまった。
だからこそ、余はノームに殺意が芽生えたんだ。仮に、二回目の治療が全て無事に成功したとしよう。問題なのは、治療を終えたその後だ。
下手すれば、元の生活なぞ、二度と出来なくなってしまう。そんな状態に陥り続けていたら、生きていても死んでいても変わりはない。いっそ、楽にしてやった方が、あいつの為になるだろう。
……さて。半泣きで余に訴えてきているサニーの説得は、最早不可能だとして。
ウィザレナ、レナ、ヴェルイン、カッシェ、ファート。後から来たウンディーネ様とシルフ様は、余とアカシック・ファーストレディがここへ帰って来るまでの間、サニーの護衛を約束してくれて。
更に、サニーの予定がいつ空いているのか、確認しに来たゴブリンにも事情を説明した所。二十四時間態勢でサニーの護衛及び、朝昼晩の料理を振る舞ってくれる事になった。
なので日中、陸はゴブリン隊を筆頭に、後から加わったゴーレム群とヴェルイン一味が。空はウィザレナ、レナが護衛に付き。夜間は、陸は同じくゴブリン隊、ゴーレム群。空はファートが護衛を担当という流れに収り。
話が纏まったその日に、余とプネラは、泣きじゃくるサニーを狭まった視界で見送りつつ、『闇産ぶ谷』を目指して出発した。
「海上は、このまま直進すればいいんだな?」
『うん、このままでいいよ。進行方向がズレたら、私が教えてあげるね』
「分かった」
沼地帯を出発して、早三、四時間。既に夜は更けていて、上は月光が眩しい満点の星空。下は、波が穏やかな事もあり、夜空を満遍なく映している大海原。
簡単に言ってしまえば、上も下も景色は一緒。ここから約十日間、代わり映えを許さぬ景観の中。一度も休む事無く、まずは雪原地帯を目指して飛んで行く。
しかし、雪原地帯も中継地点に過ぎない。着いたら二時間前後休憩を挟み、雪山地帯を抜け、何もかもが未知数な『常闇地帯』を突っ切り、最終目標地の『闇産ぶ谷』へ到着する。
少なく見積もっても、片道約十二日間の長旅になるだろう。往復をすれば、約二十四日間。もし、長旅の経験が無いサニーを連れて来ていたら、耐えがたい酷な旅になっていただろうな。
『……あの、アルビスお兄ちゃん』
「なんだ?」
『えと、その……。ご、ごめんなさい!』
鋭い風切り音の合間に割って入った、プネラの申し訳なさそうな謝罪に、余の視界がプネラ入りの瓶へと向く。
「謝らなくていい。事の経緯は、全てシルフ様から聞いた。貴様はただ、アカシック・ファーストレディを本気で治してあげたくて、好意で動いてくれただけなんだろう?」
『うん、そうだけど……』
この、何かを言いたそうな歯切れの悪い溜めよ。悪い癖も、アカシック・ファーストレディそっくりだ。
シルフ様の説明通り、幼少期のアカシック・ファーストレディの姿を借り続けていたせいで、精神面まで完全にあいつと化している。
つまり今、五歳児のアカシック・ファーストレディと会話をしている事になる訳だ。互いに何も知らされていない状態でいたが故に、一度は怒りでねじ伏せようとしてしまったが……。
振り返ってみると、なんとも大人げない行為だった。アカシック・ファーストレディの姿を借りている闇の精霊とはいえ、精神面は幼い子供だ。恐怖を覚えて泣いてしまうのも、無理はない。
「あの状況では、何が起こっても後の祭りだ。瞬時に理解しろという方が難しい」
『で、でもぉ……』
「ふふっ。あいつは子供の時から、何も変わってない様だな」
『え? なんで?』
「あいつには悪い癖があるんだ。自分が納得してないと、『でも』とか『しかし』と言い、抵抗を試みようとする節がある。それを貴様もやってるから、つい思わず笑ってしまった」
『あっ……』
あいつめ、子供の頃からそうだったのか。『ピース』殿や『レム』殿も、相当手を焼いていただろう。
『ううっ……。アカシックお姉ちゃんに悪い事をしちゃった……』
「いや、別に悪い事じゃない。昔のあいつはこうだったのかと、思いを馳せる事が出来るし。今みたいに笑う事が出来る」
『そう、なの?』
「ああ。冷静に思うと、この時間はかなり貴重だ。昔のあいつと会話が出来るなんて、本来なら不可能。なので、ちょうど暇を持て余しているから、楽しく語り合おうじゃないか」
アカシック・ファーストレディとプネラは、既に顔見知りの関係らしいが。余とプネラは、互いに何も知らない。
そして、時間は十分ある。雪原地帯に着くまでの間、大いに語り明かし、プネラとの関係を築いていかなければな。
『語り合うって、何を話せばいいかな?』
「とにかく何でもいい。貴様とアカシック・ファーストレディが出会った切っ掛けや、あいつをどう思ってるだとかな」
『あっ、それだったらいっぱい言えるよ! えっと、えっと~、どこから話そうかな~』
「焦らなくていい。ゆっくり語ってくれ」
『うんっ、分かった!』
プネラの嬉々と弾み出した声よ。これで少しは、余に心を開いてくれただろうか? 魔物の気配、敵影は一切に無し。夜の海上は平和そのものだ。
さざ波の音か、余の翼のはためき音、潮風を切る音しか聞こえてこない。警戒は怠らずやっていくが、少しぐらいはプネラの話に集中してしまってもいいか。
0
お気に入りに追加
42
あなたにおすすめの小説
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
転生調理令嬢は諦めることを知らない
eggy
ファンタジー
リュシドール子爵の長女オリアーヌは七歳のとき事故で両親を失い、自分は片足が不自由になった。
それでも残された生まれたばかりの弟ランベールを、一人で立派に育てよう、と決心する。
子爵家跡継ぎのランベールが成人するまで、親戚から暫定爵位継承の夫婦を領地領主邸に迎えることになった。
最初愛想のよかった夫婦は、次第に家乗っ取りに向けた行動を始める。
八歳でオリアーヌは、『調理』の加護を得る。食材に限り刃物なしで切断ができる。細かい調味料などを離れたところに瞬間移動させられる。その他、調理の腕が向上する能力だ。
それを「貴族に相応しくない」と断じて、子爵はオリアーヌを厨房で働かせることにした。
また夫婦は、自分の息子をランベールと入れ替える画策を始めた。
オリアーヌが十三歳になったとき、子爵は隣領の伯爵に加護の実験台としてランベールを売り渡してしまう。
同時にオリアーヌを子爵家から追放する、と宣言した。
それを機に、オリアーヌは弟を取り戻す旅に出る。まず最初に、隣町まで少なくとも二日以上かかる危険な魔獣の出る街道を、杖つきの徒歩で、武器も護衛もなしに、不眠で、歩ききらなければならない。
弟を取り戻すまで絶対諦めない、ド根性令嬢の冒険が始まる。
主人公が酷く虐げられる描写が苦手な方は、回避をお薦めします。そういう意味もあって、R15指定をしています。
追放令嬢ものに分類されるのでしょうが、追放後の展開はあまり類を見ないものになっていると思います。
2章立てになりますが、1章終盤から2章にかけては、「令嬢」のイメージがぶち壊されるかもしれません。不快に思われる方にはご容赦いただければと存じます。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【完結】母になります。
たろ
恋愛
母親になった記憶はないのにわたしいつの間にか結婚して子供がいました。
この子、わたしの子供なの?
旦那様によく似ているし、もしかしたら、旦那様の隠し子なんじゃないのかしら?
ふふっ、でも、可愛いわよね?
わたしとお友達にならない?
事故で21歳から5年間の記憶を失くしたわたしは結婚したことも覚えていない。
ぶっきらぼうでムスッとした旦那様に愛情なんて湧かないわ!
だけど何故かこの3歳の男の子はとても可愛いの。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる