ぶっきらぼう魔女は育てたい

桜乱捕り

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登場人物紹介(9年目~10年目)

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・ウィザレナ エルフ 推定九百歳以上

 『123話、時間の流れから置き去りにされた里』より登場。

 エルフの里跡地で、アカシック達が出会った最後の生き残りのエルフ。
 出会った当初は、アカシック達を盗賊か何かだと勘違いし、弓を構えて威嚇してきた。
 しかし、指示や命令に聞く耳を持たないアカシックが持ち物を見せ始め、隠し持っていた杖を召喚した後。
 水の杖に装着されていた『最上級のマナの結晶体』を認め、水を司る大精霊『ウンディーネ』と何か関りがあると察し、警戒心を一気に解いて和解した。
 以後、ウィザレナを助けたくなったアカシックの提案により、沼地帯への移住を決意。共に過ごしていたユニコーンや動物達も一緒に付いて行き、数百年振りの安寧を手に入れた。

 生まれも育ちもエルフの里で、森から出た事は一度も無い。他のエルフ達も大体そうで、森から出た事があるのは、放浪癖があるエルフのおさと側近のみ。
 なので、ウィザレナが知っていた外の情報はどれも古く、かつて九百年以上も前に、長から聞いたものだけであった。弓の扱いに長けており、『月属性の魔法』を併用した狩りが得意。
 が、森の中で使用すると跡形も無く吹き飛んでしまうので、里の意向により中級以上の『月属性の魔法』の使用を禁じられていた。

 狩人を彷彿とさせる薄緑色の服装で、腰辺りまで伸びた、清流のように煌びやかな天色の髪。エルフ族なので、耳は長くて先端が尖っている。
 顔は整っていて小さく、力強い凛々しさが宿る天色の切れ目。武器は大型の弓で、華奢な腕で引けるのかとアカシックが疑問を抱いていた。



・レナ 元ユニコーン 推定九百歳以上

 『124話、根は良さそうな狩人と、話をまったく聞かない魔女』よりユニコーンの姿で。
 『132話、何かを訴えかけるユニコーン』より、変身魔法でエルフの姿となり登場。

 ウィザレナ同様、エルフの里跡地で最後の生き残りであるおすのユニコーン。
 『132話、何かを訴えかけるユニコーン』にて、ウィザレナの姿になりたいと願ってしまったが故に、女性のエルフに変身したものの。
 本人は言葉が喋られるようになりたかっただけので、性別まで変えられた事に関してはまったく気にしていない。一人称が『私』なのと、女性寄りな喋り方は、ウィザレナの真似をしているから。

 レナも『月の精霊』から魔法を教わっているので、上級までの魔法壁や回復魔法を使える事が出来る。エルフの里が盗賊に襲撃された時も、後方から支援をおこなって大いに活躍していた。
 しかし、人間に愛想を尽かした『月の精霊』が早々に『精霊界』へ帰ってしまい、魔力を回復する術が無くなり、魔力が枯渇して無力化。
 その後はエルフ達に論され、物陰で隠れていたが、役に立てない己を責め立てて、色々とやきもきする時期があった。
 が、盗賊の襲撃が収まると、決まってウィザレナが励ましにきてくれたので、折れそうになっていた心を救われた経緯が何度もある。

 ユニコーン時:純白の毛並みに、気高い印象がある黒い瞳。ひたいから黄色い角が生えており、物をを差す動作がしたい時に活用している。
 
 エルフ時;髪色はユニコーンの毛並みをあやかり、雪原を彷彿とさせる艶やかな純白。黒の切れ目で、服装はウィザレナと合わせて薄緑色の狩人服。エルフ族に変身しているので、耳が長くて先が尖っている。



・ピピラダ ハルピュイア族の長 年齢不詳

 『138話、あまりにも大きいツケの一部』より登場。

 アルビスほどではないが、まだ心が闇に堕ちていたアカシックに、風切羽かざきりばねをよこせと付きまとわれていた被害者の一人。
 どこか憎めない緩い性格と喋り方の持ち主で、傍若無人だった頃のアカシックには何もされず、『もう帰って』と言うと、アカシックは素直に帰っていた。
 『138話、あまりにも大きいツケの一部』で久々に再会するも、その事をすっかりと忘れていたアカシックに呆れ返り、アカシックの仲間達を利用して一泡吹かせた。

 登場時は『風の壁』という正体不明の襲撃に遭い、右の翼が折れて負傷していたが、アカシックが持っていた秘薬を飲んで完治。
 アカシックが『風の壁』と恐れられた『時の穢れに侵された不死鳥フェニックス』を討伐後。ピピラダが先陣を切り、アカシック達を集落の英雄に祭り上げる。
 多大なる恩が出来た集落のハルピュイア達も、アカシック達に懐き、誰かしらが集落へ訪れると、我先にと群がっていくようになった。

 首から上は人間とほぼ同じく、腹回りまで肌が露出している。両腕から下半身にかけては鳥のようで、七色の極彩色の羽を纏っている。やや童顔で、瞳は若緑色。



・メリューゼ 不死鳥 年齢不詳

 『139話、悪夢の再来』では、時の穢れに侵された不死鳥として初登場し。
 『146話、余の心が折れぬように』で、一時的に自我を取り戻した。

 『時の穢れ』という不死族にしか発症しない病に蝕まれ、自我を失いハルピュイアの集落を襲っていた所、アカシック達と接敵。
 物理的な『不死鳥の息吹』で二度先制攻撃するが、いずれも避けられ、氷魔法で足を凍らせたアルビスに顔面を蹴り上げられ、アカシックの『覇者の右腕』による攻撃で一度事切れた。
 『時の穢れ』に侵されていたので、攻撃力自体は上がっていたものの。自我を完全に失っていたので、実力は五割も出せていない。

 まだ、アルビスが『ベルラザ』の屋敷で執事をやっていた時。人間に変身していたメリューゼとアルビスは顔馴染みで、よく会話も交わしていたが、アルビスはメリューゼの正体が不死鳥だとは知らなかった。
 なので、渓谷地帯で不死鳥姿のメリューゼと接敵し、ウンディーネの『慈雨じう』を浴び、自我を一時的に取り戻してトドメを刺して欲しいと懇願するまでの間、アルビスも相手がメリューゼだとは感付かなかった。



・ベルラザ 不死鳥 アルビスのあるじ

 『148話、てめえに言うのは『さよなら』じゃねえ』より登場。

 ベルラザが所有していた領地内で倒れていたアルビスを、屋敷に連れて帰って治療し、そのまま匿ったアルビスの命の恩人。
 屋敷に連れて帰った当初。アルビスは己以外を敵だと認識しており、警戒心や殺意を絶やさなかったものの。ベルラザはお構いなしにと、ひと時も離れずアルビスの治療に専念していた。
 そして、傷が癒えていく度に喜ぶベルラザを見て、アルビスの警戒心もだんだん薄れていき。数ヶ月後に完治した頃には、ベルラザを殺すのが馬鹿らしくなり、徐々に心を開いていった。
 アルビスの他にも色んな種族を匿っていて、ベルラザを慕っている。(主に、ユニコーン、マーメイド、吸血鬼など)

 ベルラザも太古の昔、人間や他種族に追われていた身であり、変身魔法を覚えてから森や山脈の奥地でひっそりと暮らしていた。
 が、隠れて暮らすのは性に合わないと憤慨し。いつしか人間共を見下せる存在になり、見返してやろうと心に誓い、人里に下りて資金調達を開始。
 一番手っ取り早いのは、己の部位を各地に売りさばく事だと考えたベルラザは、羽や尾羽を高値で売っては移動を繰り返しおこない、資金を調達していく。
 順調に資金が増え、名が知れ渡り始めてから数年後。旅の途中で保護した仲間達と共に、『アルシェライ領』へ到着。気候の悪さや土地の広さを考慮し、『アルシェライ領』の辺地に拠点を構えた。

 ようやく安寧の地を手に入れるも、噂を聞いた貴族や商人が、不死鳥の羽欲しさに訪れて来て、日々対応に追われるようになる。
 結果的に、人間を見下せる存在になれてから、更に数年後。ベルラザを同族だと予想し、貴族の地位を築き上げていたメリューゼが屋敷に訪れ、正体を明かして意気投合。
 そこからメリューゼの提案により、仲間の同族を屋敷へ招くようになり、不死鳥の溜まり場と化した。

 細いながらも全身は筋肉質で、髪型は炎が燃え盛っているような赤い長髪。凛々しくも雄々しくもあり、どこか男勝りな顔立ちで、瞳は真紅。
 アルビスと再会した時は、既に肉体が滅びていて幽体。『冥府の門』と一体化する前に着替えたのか、服装は死装束を彷彿とさせる簡易な白い一枚布のみ。



・シルフ 風を司る大精霊 年齢不詳、少なくともウィザレナよりかは上

 『152話、どうして、こんな状況に』より登場。

 アカシックがハルピュイアの集落で、ピピラダから不死鳥のくちばしの欠片を貰おうとしている最中。
 突然会話に割り込んできて、その場に居た全員を睡眠効果のある矢で眠らせ、まとめて『風の瞑想場』に連れて行った張本人。
 『風の瞑想場』で、ウンディーネを巻き込むいざこざがあったものの。アカシックに宣言した通りに行動で示し、無事に和解して契約も交わした。

 そろそろ『ノーム』が動き出す事を知っていたシルフは、二人が鉢合わせる前に、どうしても先にアカシックと出会いたく、頭を悩ませてタイミングを伺っている中。
 アカシック達の『時の穢れ』を払う役を、ウンディーネが一任された事を知ったシルフは、自分も強引に名乗り出て、出会い方は最悪ながらも接触に成功。
 要所要所で軌道を修正しつつ、自前の気さくさと親しみやすさを存分に発揮し、時には大精霊に恥じぬ威厳をアカシックに見せつけ、ウンディーネの一件で狂ってしまった流れを全て帳消しにした。

 アカシックが『はいはい』をし出した頃から見ており、大精霊の中では一番アカシックを慕っている。情も移っているので、アカシックと出会う日を楽しみにしていた。
 うじうじしているアカシックに鉄拳鉄槌を下し、父性を垣間見せる一面もしばしば。本人が望むのであれば、父親の代わりをする事もやぶさかではないらしい。
 百年以上の月日を経て、ようやくアカシックと出会えたせいか。アルビスに願いを託した時に、とうとう我慢の限界が来てしまい、溜まっていた本音を一部だけ打ち明けた。

 見た目は妖精そのもので、ワンパク気味な子供の印象を受ける面立ち。浅緑色をした狩人服を身に纏い、ふわふわと柔らかそうな若草色の短髪。瞳は活力に満ちた緑色。
 エルフのように耳が長くて先が尖っており、マナを凝縮させて具現化させた弓を持っている。



・プネラ 闇の精霊

 『155話、決して忘れてはいけない記憶や思い出』より登場。

 夢の中で自由自在に動き、五歳時の姿をしていたアカシックの姿を借り、夢の中でアカシックの意識を覚醒させた闇の精霊。
 本人いわく、父とシルフに言われてアカシックの夢の中へ入ってきたらしい。まだプネラの父は不明だが『174話、秘密裏に進めている作戦』にて、『シャドウ』という人物と何かしらの関りがある模様。
 人の姿を借りないと話せないので、登場時はアカシックの姿になって接触した。長時間その姿でいると、精神面にも影響が出てくるらしく、途中からほぼ五歳児のアカシックと化していた。
 大精霊しか知りえない情報を多々と持っていて、シルフ直々の命でアカシックの夢の中へ入ってきた事もあり、まだ謎が多い精霊である。

 巨大な水滴を逆さにしたような見た目をしていて、胴体だと思われる部分の左右に、短く尖った両手みたいな物が生えている。
 目や口は薄っすらと発光しており。口は横へギザギザに伸び、目は逆三角形のような形で、そことなく悲壮感が漂う面立ち。体全体は、黒のインクを水で薄めたような色。



・エリィ 元人間 現『光の精霊』

 『60話、勘違いしていた憶測と真意の訴え』にて、サニーの本当の母親として。
 『174話、秘密裏に進めている作戦』にて、光の精霊となり再登場。

 アカシックと出会った時は、既に幽体であったものの、ちゃんとした人間であったのだが。レムの提案により『精霊の祝福』を受け、あの世で再会した父親と共に光の精霊となった。
 光の精霊になってから、精霊のなんたるかを猛勉強をし。ウンディーネを通して、アカシックの生涯を教えてもらい、事の流れを全て知った。
 なので、アカシックにより好意を寄せる結果となり、たとえ相手が大精霊であろうとも、アカシックに手を挙げると本気で怒る。
 今後の夢は、早くアカシックと再会をして契約を交わし、堂々と振る舞いつつ護る事らしい。

 服装自体はアカシックと出会った時のままで、上下が一体になった白い衣服。腰まで伸びた、サラサラとした金色の長髪。
 晴天の青空を彷彿とさせる、青が濃い瞳。今では背中に純白の翼が生えており、見た目は天使そのものになっている。



・レム 光を司る大精霊 アカシックとピースの育ての親

 『174話、秘密裏に進めている作戦』より登場。

 捨て子だったアカシックとピースを、大人になるまで育てていた張本人。二人を育てていた『レム』と、光の大精霊『レム』が居たが、その二人が同一人物だと『174話、秘密裏に進めている作戦』で判明。
 シルフとの会話では、レムが『時の墓場』にさえ行っていなければ、『アンブラッシュ・アンカー』に襲われていたアカシックとピースを助けられていた事も分かっている。
 その事に今でも嘆いているレムは、十五日間眠りに就いていたアカシックの夢の中に入り、当時の事について謝ろうとしていたが、意識を覚醒させるのに手間取ってしまい失敗した。
 なので、アカシックが夢の中で逢ったレムは、まだ意識が夢に囚われていた本人で間違いない。

 唯一交わせた言葉は、アカシックが目覚める寸前に放った『これが、夢じゃなければいいのに』という呟きに対し、『ええ、同感です』という相槌のみ。
 これがレムにとって、アカシックと言葉を交わせる最大の好機だったらしく、次に会えるのはアカシックが光の大精霊以外と契約を交わし、『光の教会』へ戻って来た時のみらしい。

 服装は、純白の司祭服。白よりの金色で、首辺りまで伸びた長髪。中性的な面立ちで、透き通った金色の瞳。光の大精霊時は、同じ見た目と服装をしていて、背中には純白の翼が生えている。



 ~名前だけ登場している人物~

・フローガンズ 氷の精霊
 『21話、光が空に落ちていく泉』より、名前だけ登場。
 凍原地帯に居ると言われている、氷の精霊。過去に、アカシックは十日間。アルビスは半日ほど戦闘経験があり。
 
・フォスグリア 無の大精霊 兼、時の大精霊
・シャドウ ????の大精霊
・イフリート 火の大精霊
・ノーム ????の大精霊
・フラウ ????の大精霊
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