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125話、サラリと偉業を成し遂げる愛娘

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 小鳥を筆頭とした動物達のお陰で、エルフと話が出来る機会を手に入れられた。
 下手に動けないのは変わりないが、そんな動きをする気は毛頭ないので、ここからは自然体で振る舞えばいい。
 あとは、この里へ来た理由をエルフにちゃんと伝え、信用を得るだけ。上手く事が運べば、今後もここへ来れる可能性だって出てくる。

 ……それにしても、この一角獣のひたいよ。とてもサラサラとしていて、上品で滑らかな触り心地だ。もう一時間ぐらい触っていたい。
 しかし、その願いは叶わず。一角獣が突然左側に移動し、代わりに優雅な足取りで近づいてくるエルフが現れた。足音が一切しなかったので、まったく気付かなかった。
 先ほど話は聞くと言っていたけれども、肌を刺してくる警戒心は保ったまま。そのエルフが私達の前まで来ると、天色の切れ目で私を見下してきた。

「それで、あなた達は何しにここへ来たんだ?」

「娘に、ここの絵を描かせる為にです。絵を描く道具が揃ってるでしょ?」

 今まで信用してもらえなかった目的を再度説明し、画用紙に手をかざす。エルフの目が私の手を注目してから、画用紙に視線を滑らせ、その場にしゃがみ込んだ。

「……確かに、普通の紙と色棒だな。それで、そこに居る娘とやらが絵を描くのか?」

「は、はいっ。そう、です……」

 隣下から聞こえてきた、サニーの震えている声よ。かなり怯えていそうだ。まあ、無理もない。明確な殺意を持たれた上、攻撃までされそうになったんだ。
 エルフから信用を得られたとしても、サニーが楽しんでくれなければ、何の意味も無い。次は、サニーの恐怖心を取り除いてやらなければ。

「すみません、エルフさん。どうやら娘が怖がってるようなんです。握手でもして、安心させてやってくれないでしょうか?」

「握手?」

 そう提案を出すと、エルフはばつが悪そうな声を発し、細めた目で私とサニーを交互に見返し始めた。……しまった。いきなり距離が近い提案を出すのは軽率だった。
 私達が置かれている状況を考慮せず、サニーの心境だけを優先してしまっている。下手したら、出会った直後よりも関係が悪化してしまうかもしれない。
 けど、私の不安が過った考えに反し。エルフは瞳を閉じ、鼻から息を漏らしながら肩を落とした後、サニーに手を差し伸べてくれた。

「ほら。驚かせてしまい、すまなかった」

「な、なにも、しませんか?」

「あなた達が何もしてこない限り、私も何もしないと約束しよう」

「約束っ」

 約束、良い言葉選びだ。サニーにとって、これ以上の信用を得られる言葉はそうそうない。約束と聞き、恐怖心が無くなったのか。
 サニーもエルフへ手を伸ばし、満面の笑顔になりながら握手を交わした。……あれ? 人間とエルフが握手を交わしている、この構図。実はすごい事じゃないか?
 元々エルフは、精霊以外の他種族には、心をまったく開かないらしい。ましてや、過去にさんざん襲ってきた人間には、根深い敵意しかないはずだ。……となると、この握手は偉業だな。

「エルフさんの手、優しそうな温かさがあるっ。お母さんみたいにポカポカしてるや」

「私が優しい、か。さっきまで弓を向けてたのに、なかなか根性が座ってる子だな」

 そう。それがサニーの良い一面でもあり、危うい一面でもある。一度心を許してしまえば、もうその人を敵だと認識しないだろう。
 心なしか、表情がほころんできたエルフが、サニーの手を離す。するとサニーは会釈をして、ニコリと微笑んでみせた。

「初めまして、サニーです! よろしくお願いしますっ!」

「サニー? ああ、自己紹介か。なるほど……」

 自己解決したエルフが、握った拳を口元に添え、天色の瞳を私とサニーへ泳がせていく。数秒すると、ゆっくり立ち上がった。

「なら、私も自己紹介をしておこう。エルフの『ウィザレナ』だ。で、魔女のあなたは?」

 『ウィザレナ』と名乗ったエルフが、どこか許し始めたような眼差しを、私へ合わせる。

「アカシックです。よろしく」

「サニー殿に、アカシック殿だな。すまないが、武器を隠し持ってないか確認したい。それをすんなり受け入れてくれれば、あなた達をそれなりに信用してやろう」

 武器。サニーは当然持っていないが、私の場合、六属性の杖が該当してしまう。これは、包み隠さず明かした方がいい。
 ついでだ。私が無詠唱で魔法を使える事と、『奥の手』についても伝えておこう。手の内を全て明かせば、私達が敵でない事も分かってくれるはずだ。

「構わないですが、私達は何をすればいいでしょうか?」

「その場に立ち上がり、両手を広げててくれ。あとは、私が確認する。それで何か異物を見つけた場合、勝手に探らせてもらうぞ」

「立って、両手を広げるだけでいいんですね。分かりました」

 私達が持っている物といえば、秘薬入りの小瓶しかない。ウィザレナからは敵意も殺意も感じ取れないので、向こうから何か仕掛けてくる事もないだろう。そう願いたい。

「まずはサニー殿からだ。立ってくれ」

「はいっ」

 すっかり恐怖心が解けたサニーが立ち上がり、両手を水平にピンと上げる。その姿を認めるとは、ウィザレナはサニーの左側面に移動して、無抵抗な体をポンポンと叩き始めた。

「ひゃっ。く、くすぐったい」

「我慢してくれ。……ん?」

 ウィザレナの叩いている両手が、サニーの胸部分に差し掛かったと同時。ウィザレナは眉をひそめ、サニーが着ている服の内懐を探り出した。
 そして、内懐から出てきたウィザレナの手には、秘薬入りの小瓶がしっかりと握られていた。

「この小瓶、液体が入ってるな。サニー殿、これはなんの液体だ?」

「それは、お母さんが作った秘薬です」

「秘薬?」

 サニーが説明をすると、ウィザレナの更なる説明を求める鋭い眼差しが、私の方へ移ってきた。

「アカシック殿。この秘薬とやらの効果は、一体なんだ?」

「中途半端な万能薬だと思って下さい。飲めば致命傷を癒し、大体の病が治ります」

「実際に飲んで、効果を見せてくれないか?」

 即座に飛んできた新たなる質問に、私の視野が若干狭まった。効果を見せるのは簡単だ。下位の魔法で私の体に傷を付け、秘薬を飲み、傷の治り具合を見せるだけでいい。
 けど、それをサニーの前ではしたくない。自傷行為は、たぶんサニーが心配してしまうだろうし、何より私の血を見せたくない。
 が、サニーを下手に移動させる事も出来ない。一番手っ取り早いのは、サニーに目を瞑ってもらうぐらいなもの。それしかないな。

「サニー、ちょっと目を瞑ってくれ」

「待て、なんでそんな指示を出すんだ?」

 怪しい行動と判断したのか。ウィザレナの凍てついた制止が、私の体に波を立たせた。しかも、サニーはこちらに向いていて、『なんで?』と言わんばかりに顔をきょとんとさせている。
 このままだと説明が進められないので、私は自分の手でサニーの両耳を塞ぎ、顔を前へ戻すと、サニーが私の両手をポンポンと叩き始めた。
 なぜかは分からないけども、サニーは耳を塞がれると、いつもこうやって叩き出すんだ。これをやられたくて、家でもたまにやってしまっている。

「すみません。サニーには見せたくない方法で、秘薬の効果を見せようかと思いまして」

「それは、どんな方法だ?」

「魔法で私の体に傷を付け、秘薬を飲んで効果を見せる方法です。サニーに血を見せたくなかったので、そういう指示を出しました」

「魔法……。そういえば、アカシック殿は魔女なのに杖を持ってないな。ローブの中に隠してるのか?」

 これは、先に私の手の内を明かした方がいいな。しかし、物事の優先順位がどんどん移り変わっては増えていく。相手がエルフな事もあるし、精神がジリジリと削れていくな。

「いえ、杖は普段持ってません。使う場面が来たら召喚してます」

「杖を召喚? 魔女や魔法使いは、常に杖を持ってるものじゃないのか?」

「普通はそうです。けど、ずっと持ってると邪魔になるので、私は独自で開発した召喚魔法を使って杖を隠し持ってます」

「……よく分からないが、放置しとくのは危険だな。今すぐ杖を召喚して、手の届かない場所に置いといてくれ」

「杖を出してもいいんですか?」

「ああ、構わない。変な動きを少しでもしたら、アカシック殿の頭部に矢が刺さるだけだ。でも、安心してくれ。すぐにサニー殿も射って殺す。それならば、あの世でも寂しくはならないだろう?」

 ひしひしと耳と心を刺してくる、サニーの首飾りが反応しない言葉の殺意よ。いつでもお前らを殺せるぞという、絶対の自信があの殺意に宿っている。……今の言葉、サニーに聞こえてなければいいのだが。

「それだけは大丈夫です。変な動きは絶対にしませんし、ウィザレナさんには攻撃をしません。今から、六本の杖を出します」

 ただ、杖を出すだけ。たったそれだけなのに、今の私はやけに緊張している。この状況だと、深呼吸さえも怪しまれそうだ。どうにかして平常心を装わないと。
 鼻から大きく息を吸った私は、サニーの耳から左手だけ離す。ウィザレナから見て、右の方へ手をかざし、口から息を吐いた。

「出て来い、“火”、“風”、“水”、“土”、“氷”、“光”」

 召喚の合図を出すと、視界の先に淡い光の粒子が集まり出し、音も無く弾け飛んでいく。そしてその中から、光の杖が姿を現した。
 今回は、杖を一斉に出す召喚魔法を使用したので、辺りを見渡してみると、他の五属性の杖も私達を囲むように浮いていた。
 全ての杖が出ている事を認めてから、顔をウィザレナの方へ戻す。しかしウィザレナは、天色の瞳を大きく見開いている顔を、別の方角へやっていた。
 整っている口もポカンと開けているし、何かを見て驚いた様子でいる。その顔を保っているウィザレナが、小刻みに震えている指で何かを差した。

「あ、アカシック殿? その『水のマナの結晶体』は、もしかして……?」

「水のマナの、結晶体?」

 ウィザレナが指を差している方角へ顔をやると、ウンディーネ様から貰った『最上級の水のマナの結晶体』を装着してある、水の杖があった。
 あの結晶体を見て驚いているという事は……。もしかすると、ウィザレナはウンディーネ様を知っているのでは? でないと、あんな驚いた反応をする訳がない。
 エルフは、精霊と交流を持つ数少ない種族だ。だからウィザレナが、ウンディーネ様を知っていたとしても、なんら不思議ではない。

「あれは、とある方から貰った『最上級の水のマナの結晶体』です」

「やはり! という事は、アカシック殿はウンディ―――」

「とわっ! ちょっと待って下さい!!」

 未だかつてない程に声を荒げ、慌ててサニーの耳を塞ぎ直す私。私の声で驚いたようで。サニーが体をビクンとさせるも、何事も無かったかのように、私の両手を優しく叩き出した。
 ウィザレナは今、間違いなくウンディーネ様の名を言おうとした。しかし、サニーはウンディーネ様と会った事がないし、名前や存在すら知らない。
 そしてウンディーネ様からは、大精霊の存在は他言無用でと言われている。なので、それはたとえ愛娘のサニーであっても、絶対に知られてはいけないんだ。

「ど、どうしたんだ急に……?」

「す、すみませんでした。サニーは、今あなたが言おうとした人物とは会ってないので、名前や存在を知らないんです。だから、聞かれるとまずいと思って、つい……」

「あっ、なるほど。……危なかった」

 ウィザレナが即座に納得し、空いている手で口元を覆い隠した所を見ると。やはりウィザレナも、ウンディーネ様に言い聞かされているのだろう。

「なら、アカシック殿。ここからは私達だけで話がしたい。そこで、一つ提案がある」

「提案?」

「そうだ。サニー殿にとっても、楽しめる提案だ。だから、一旦サニー殿の耳から手を離してくれ」

「は、はい。分かりました」

 そう語るウィザレナの表情には、もう僅かな警戒心も無く、とても穏やかな笑みを浮かべている。
 言われた通りに手を離すと、ウィザレナはその表情を保ったまま、サニーの前にしゃがみ込んだ。
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