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122話、常に最高の環境を提供し続ける為に
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昨日はサニーにとっても、私にとっても夢のような一日だった。サニーは、絵本の中と比喩した『タート』で、一日中無垢な笑顔ではしゃぎ回り。
私は、サニーのお陰で“嬉”の感情を取り戻し。家に戻れば、アルビスが私の夢の手助けをすると申し出て、あまりにも嬉しくて泣いてしまった。
全ての感情を取り戻したせいか、なんだか涙脆くなってしまったな。でも、流した涙のほとんどが感涙だった。
アルビスにも言われたから、もう当分の間は泣きたくない。次に涙を流す時は、ピースを生き返らせた時だ。……たぶん。
これについて正直に言うと、まったく自信がない。またサニーに嬉しい事を言われたら、泣き出してしまうかもしれないし。いや、泣く。絶対に泣く。こっちに関しては自信がある。
それに、アルビスは私の誕生日が来たら、形ある物を贈ると約束してくれた。もしかしたら、その時にだって泣く可能性がある。
アルビスの前で泣くのは恥ずかしいから、どうにかして我慢したい。けど、どうせアルビスの事だ。我慢している私の顔を見て、『ほう』と言ってから指摘をしてくるだろう。
隠そうとしてもバレてしまうのであれば、仕方ない。あいつの前では素直になろう。笑う事はまだ出来ないけれども、ちゃんと喜び、ちゃんと怒り、ちゃんと悲しみ、ちゃんと楽しめばいい。
さてと。今日は、初めてサニーと海へ行った時に約束した通り、『樹海地帯』にある『エルフの里跡地』へ行かねば。
久々だな、サニーと『迫害の地』を旅するのは。まだ行っていない場所も、残り少なくなってきている。エルフの里跡地で、サニーは一体どんな絵を描くのだろうか? 楽しみにしていよう。
「よし、忘れ物はないな」
精霊の泉の水と氷が入った容器が二つ。昼食用の、野菜を挟んだパンが八個。画用紙と大量の色棒。地面に敷く為に、大きな一枚布。
指差し確認までしたので、漏れは無い。完璧だ。確認し終えた物を布袋にしまい込み、左肩に掛ける。そして、隣で待っていたサニーの手を握ると、私はアルビスが居る方へ顔をやった。
「アルビス。本当に付いてこないのか?」
「ああ、今日はやる事がたくさんあるからな。貴様らの布団干しだろ? 部屋や風呂、台所の掃除。扉の建て付けも悪くなってきたから、それも直したい」
「へっ? お前、修繕も出来るのか?」
「無論だ。流石に硝子までは直せんがな。テーブルや椅子などの、家具を一から作る事も出来るぞ? もし壊れてしまったら、余に言え。より頑丈な物を作ってやる。なんなら、新しい家を建ててやろうか?」
そう得意気な顔をしつつ、腕を組むアルビス。最早、あいつに出来ない事を探す方が難しい。執事になると、そこまで出来るようになるのだろうか?
「アルビスさんとも一緒に行ってみたかったなー」
名残惜しんでいるサニーが、体をユラユラとさせながら言う。そう、あいつも家族だ。一緒に目的地へ行き、その日にあった出来事を楽しめば、より良い思い出が出来るかもしれないのに。
「すまんな、サニー。次回からは、余も必ず同行する。約束しよう」
「本当っ? わかった! 楽しみにしてるね!」
次回か。一応予定しているのは、ハルピュイアが住んでいる『渓谷地帯』。この地が『迫害の地』と呼ばれる前から住んでいるらしく、エルフや精霊同様、歴史はかなり長い。
基本、純血や原種といった珍しい種しかいないので、昔はよく人間に狩られていたとか。たぶん今は、平和に暮らせているだろう。
徒歩で行くとなると、針葉樹林地帯、沼地帯、山岳地帯を超えなければならない。普通の人間であれば、ほとんどが針葉樹林地帯で命を落とす事になる。
「別に、明日やってもいいんじゃないか? 一日ぐらい、どうって事ないだろ」
「いや。本来であれば、毎日やりたいぐらいなんだ。毎日やれば、最高の環境を保ち続ける事が出来るだろ? そうすれば、貴様が色々捗ると思ってな」
サニーの前だから、最後は濁して言っていたけれども。私がやっている事といえば、新魔法の開発しかない。だから私の為に、家事まで率先してやってくれるという訳か。
ここは、一旦断って一緒に行くべきなのだろうが……。アルビスの奴、もう布団を外へ持ち出そうとしている。それに、なんだか楽しそうな顔もしているし、断り辛い雰囲気だ。
「……むう、分かった、ありがとう。恩に着る。けど、次は絶対に来いよ? その次も、その次の次もだ」
「心得た。気を付けて行ってこいよ?」
「それともう一つ。今日の夕食は私が作るからな、勝手に作るんじゃないぞ?」
話の腰を折ってしまったが、これだけは譲らない。全て任せてしまったら、あいつの時間が無くなってしまう。それだと元も子もない。
話しの流れを遮り、別の言葉を付け加えると、扉に向かって歩いているアルビスは「む?」と反応し、顔だけこちらへ向けてきた。
「もう、夕食は何を作るか決めてるんだが。何故だ?」
「駄目だ、料理は私がやる。今日はシチューを作る予定なんだ。お前だって食べたいだろ?」
「し、シチュー、だとッ……!?」
今日の夕食が、シチューだと知るや否や。アルビスの眉間に深いシワが寄り、私に合わせていたしかめっ面を、布団へ戻した。
そのアルビスの顔が、どんどん布団の中に埋まっていっているし、「ん~っ!」と低い声で唸っている。
どうやら葛藤しているようだ。作り置きは二日前に無くなっているし、深く考えるのも無理はない。
十秒、二十秒待てども、アルビスは先の状態を維持したまま。そろそろ、顔を布団から離した方がいいんじゃないか? じゃないと、布団に殺されるぞ?
「アルビス。お前の好みの味付けで作ってやるぞ?」
「むぅッ!?」
あいつだけに効く魔法の言葉を囁いてみれば、布団の奥底に埋まっていたアルビスの顔が、私の方へバッと戻ってきた。やはり息苦しかったのか、肩で息をしている。
「言ったな!? 貴様、今確かにッ! 余の好みの味付けでシチューを作ると言ったなッ!? 絶対だぞ!? 家中の香辛料をかき集めて待ってるからなぁ!!」
すごい、効果てきめんだ。アルビスの凛々しい龍眼が、ワンパクな子供のようにキラキラと輝いている。二日前に購入した香辛料が大量にあるから、黒々としたシチューが出来そうだな……。
あいつが食べている専用のシチューは、最初はちゃんとした乳白色だった、だったのだが。たまに味を濃くしてくれと注文が入り、その通りに作ると、シチューが灰色になってしまう。
一回だけ味見をした事があるけども、香辛料の尖った味しかしなくて、すぐに吐き出してしまった。
「作るけど、普通の鉄釜でだぞ?」
「それでも構わんッ! いやあ、実に楽しみだ! ハァーッハッハッハッハッ!!」
上機嫌に高笑いし出したアルビスが、扉を開けて外へ出ていく。扉は閉まったのに、まだあいつの高笑いが鮮明に聞こえる。喜んでくれて何よりだが、体を壊さないか心配だ。
「お母さん。私も、アルビスさんのシチューを食べてみたい」
「むっ……!?」
下の方から、早死にしそうなサニーのお願いが聞こえてきたので、私はすかさずしゃがみ込み、サニーの両肩に手を置き、首を大きく横に振った。
「絶対にやめておけ。腹を壊すか、最悪死ぬぞ」
「えっ? 死んじゃうの……?」
信じられない様子でいるサニーに、大きく頷く私。
「あいつが食べたがってるのは、シチュー入りの香辛料だ。私達が知ってるシチューじゃない。あいつだけが食べられる毒だと思え」
「毒……。う、うん、わかった。やめとく」
「よし、いい子だ」
非常に悪い例えだけども、サニーが理解してくれて助かった。みんなが作り置きを食べないよう、作った後に鉄釜を隔離しておかないと。
そう後先の事を考えた私は、サニーの肩を借りつつ立ち上がる。そのまま手を差し伸ばせば、サニーは待ってましたと言わんばかりに、私の手をギュッと握った。
「さて、そろそろ行くか」
「うん! 今日は、エルフさんの里に行くんだよね?」
「跡地だがな」
サニーが扉に向かって歩き出したので、半歩遅れて後を追う。
「跡地かー。じゃあやっぱ、エルフさんはいないんだね」
「そうだな」
歴史書で得た知識だが、樹海地帯にあるエルフの里が跡地になったのは、もう数百年前の話らしい。盗賊に荒らされているだろうから、家は見るも無残に崩壊しているだろう。
いや、完全に風化していてもおかしくない。だから、サニーが絵を描けるとしたら、エルフの祭壇ぐらいなものか。
もしかしたら、半日もしないで帰宅するかもしれない。そうなった場合、アルビスのシチューは昼時に出してやろう。早く食べたそうな顔をしていたしな。
私は、サニーのお陰で“嬉”の感情を取り戻し。家に戻れば、アルビスが私の夢の手助けをすると申し出て、あまりにも嬉しくて泣いてしまった。
全ての感情を取り戻したせいか、なんだか涙脆くなってしまったな。でも、流した涙のほとんどが感涙だった。
アルビスにも言われたから、もう当分の間は泣きたくない。次に涙を流す時は、ピースを生き返らせた時だ。……たぶん。
これについて正直に言うと、まったく自信がない。またサニーに嬉しい事を言われたら、泣き出してしまうかもしれないし。いや、泣く。絶対に泣く。こっちに関しては自信がある。
それに、アルビスは私の誕生日が来たら、形ある物を贈ると約束してくれた。もしかしたら、その時にだって泣く可能性がある。
アルビスの前で泣くのは恥ずかしいから、どうにかして我慢したい。けど、どうせアルビスの事だ。我慢している私の顔を見て、『ほう』と言ってから指摘をしてくるだろう。
隠そうとしてもバレてしまうのであれば、仕方ない。あいつの前では素直になろう。笑う事はまだ出来ないけれども、ちゃんと喜び、ちゃんと怒り、ちゃんと悲しみ、ちゃんと楽しめばいい。
さてと。今日は、初めてサニーと海へ行った時に約束した通り、『樹海地帯』にある『エルフの里跡地』へ行かねば。
久々だな、サニーと『迫害の地』を旅するのは。まだ行っていない場所も、残り少なくなってきている。エルフの里跡地で、サニーは一体どんな絵を描くのだろうか? 楽しみにしていよう。
「よし、忘れ物はないな」
精霊の泉の水と氷が入った容器が二つ。昼食用の、野菜を挟んだパンが八個。画用紙と大量の色棒。地面に敷く為に、大きな一枚布。
指差し確認までしたので、漏れは無い。完璧だ。確認し終えた物を布袋にしまい込み、左肩に掛ける。そして、隣で待っていたサニーの手を握ると、私はアルビスが居る方へ顔をやった。
「アルビス。本当に付いてこないのか?」
「ああ、今日はやる事がたくさんあるからな。貴様らの布団干しだろ? 部屋や風呂、台所の掃除。扉の建て付けも悪くなってきたから、それも直したい」
「へっ? お前、修繕も出来るのか?」
「無論だ。流石に硝子までは直せんがな。テーブルや椅子などの、家具を一から作る事も出来るぞ? もし壊れてしまったら、余に言え。より頑丈な物を作ってやる。なんなら、新しい家を建ててやろうか?」
そう得意気な顔をしつつ、腕を組むアルビス。最早、あいつに出来ない事を探す方が難しい。執事になると、そこまで出来るようになるのだろうか?
「アルビスさんとも一緒に行ってみたかったなー」
名残惜しんでいるサニーが、体をユラユラとさせながら言う。そう、あいつも家族だ。一緒に目的地へ行き、その日にあった出来事を楽しめば、より良い思い出が出来るかもしれないのに。
「すまんな、サニー。次回からは、余も必ず同行する。約束しよう」
「本当っ? わかった! 楽しみにしてるね!」
次回か。一応予定しているのは、ハルピュイアが住んでいる『渓谷地帯』。この地が『迫害の地』と呼ばれる前から住んでいるらしく、エルフや精霊同様、歴史はかなり長い。
基本、純血や原種といった珍しい種しかいないので、昔はよく人間に狩られていたとか。たぶん今は、平和に暮らせているだろう。
徒歩で行くとなると、針葉樹林地帯、沼地帯、山岳地帯を超えなければならない。普通の人間であれば、ほとんどが針葉樹林地帯で命を落とす事になる。
「別に、明日やってもいいんじゃないか? 一日ぐらい、どうって事ないだろ」
「いや。本来であれば、毎日やりたいぐらいなんだ。毎日やれば、最高の環境を保ち続ける事が出来るだろ? そうすれば、貴様が色々捗ると思ってな」
サニーの前だから、最後は濁して言っていたけれども。私がやっている事といえば、新魔法の開発しかない。だから私の為に、家事まで率先してやってくれるという訳か。
ここは、一旦断って一緒に行くべきなのだろうが……。アルビスの奴、もう布団を外へ持ち出そうとしている。それに、なんだか楽しそうな顔もしているし、断り辛い雰囲気だ。
「……むう、分かった、ありがとう。恩に着る。けど、次は絶対に来いよ? その次も、その次の次もだ」
「心得た。気を付けて行ってこいよ?」
「それともう一つ。今日の夕食は私が作るからな、勝手に作るんじゃないぞ?」
話の腰を折ってしまったが、これだけは譲らない。全て任せてしまったら、あいつの時間が無くなってしまう。それだと元も子もない。
話しの流れを遮り、別の言葉を付け加えると、扉に向かって歩いているアルビスは「む?」と反応し、顔だけこちらへ向けてきた。
「もう、夕食は何を作るか決めてるんだが。何故だ?」
「駄目だ、料理は私がやる。今日はシチューを作る予定なんだ。お前だって食べたいだろ?」
「し、シチュー、だとッ……!?」
今日の夕食が、シチューだと知るや否や。アルビスの眉間に深いシワが寄り、私に合わせていたしかめっ面を、布団へ戻した。
そのアルビスの顔が、どんどん布団の中に埋まっていっているし、「ん~っ!」と低い声で唸っている。
どうやら葛藤しているようだ。作り置きは二日前に無くなっているし、深く考えるのも無理はない。
十秒、二十秒待てども、アルビスは先の状態を維持したまま。そろそろ、顔を布団から離した方がいいんじゃないか? じゃないと、布団に殺されるぞ?
「アルビス。お前の好みの味付けで作ってやるぞ?」
「むぅッ!?」
あいつだけに効く魔法の言葉を囁いてみれば、布団の奥底に埋まっていたアルビスの顔が、私の方へバッと戻ってきた。やはり息苦しかったのか、肩で息をしている。
「言ったな!? 貴様、今確かにッ! 余の好みの味付けでシチューを作ると言ったなッ!? 絶対だぞ!? 家中の香辛料をかき集めて待ってるからなぁ!!」
すごい、効果てきめんだ。アルビスの凛々しい龍眼が、ワンパクな子供のようにキラキラと輝いている。二日前に購入した香辛料が大量にあるから、黒々としたシチューが出来そうだな……。
あいつが食べている専用のシチューは、最初はちゃんとした乳白色だった、だったのだが。たまに味を濃くしてくれと注文が入り、その通りに作ると、シチューが灰色になってしまう。
一回だけ味見をした事があるけども、香辛料の尖った味しかしなくて、すぐに吐き出してしまった。
「作るけど、普通の鉄釜でだぞ?」
「それでも構わんッ! いやあ、実に楽しみだ! ハァーッハッハッハッハッ!!」
上機嫌に高笑いし出したアルビスが、扉を開けて外へ出ていく。扉は閉まったのに、まだあいつの高笑いが鮮明に聞こえる。喜んでくれて何よりだが、体を壊さないか心配だ。
「お母さん。私も、アルビスさんのシチューを食べてみたい」
「むっ……!?」
下の方から、早死にしそうなサニーのお願いが聞こえてきたので、私はすかさずしゃがみ込み、サニーの両肩に手を置き、首を大きく横に振った。
「絶対にやめておけ。腹を壊すか、最悪死ぬぞ」
「えっ? 死んじゃうの……?」
信じられない様子でいるサニーに、大きく頷く私。
「あいつが食べたがってるのは、シチュー入りの香辛料だ。私達が知ってるシチューじゃない。あいつだけが食べられる毒だと思え」
「毒……。う、うん、わかった。やめとく」
「よし、いい子だ」
非常に悪い例えだけども、サニーが理解してくれて助かった。みんなが作り置きを食べないよう、作った後に鉄釜を隔離しておかないと。
そう後先の事を考えた私は、サニーの肩を借りつつ立ち上がる。そのまま手を差し伸ばせば、サニーは待ってましたと言わんばかりに、私の手をギュッと握った。
「さて、そろそろ行くか」
「うん! 今日は、エルフさんの里に行くんだよね?」
「跡地だがな」
サニーが扉に向かって歩き出したので、半歩遅れて後を追う。
「跡地かー。じゃあやっぱ、エルフさんはいないんだね」
「そうだな」
歴史書で得た知識だが、樹海地帯にあるエルフの里が跡地になったのは、もう数百年前の話らしい。盗賊に荒らされているだろうから、家は見るも無残に崩壊しているだろう。
いや、完全に風化していてもおかしくない。だから、サニーが絵を描けるとしたら、エルフの祭壇ぐらいなものか。
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