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95話、ようやく出会えた、名の知らぬ恩人
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「まずは、何から話しましょう。とりあえず、私が差し上げたマナの結晶体は、お気に召しましたでしょうか?」
「マナの結晶体……? まさかっ」
マナの結晶体と言われたら、思い当たる節は一つしかない。
「出て来い、“水”」
私は慌てて水の杖を召喚し、杖先にある『最上級の水のマナの結晶体』を視界に入れる。杖の見た目は、棒状を成した水そのもの。
杖先は四股に分かれていて、螺旋を描いた先で合流している。その中にあるは、名の知らぬ恩人から頂いた最上級の水のマナの結晶体。
傷は一切無く、クロフライムを通じて貰った時の姿を保っている。ウンディーネ様がこの話題を振ってきたという事は、つまり―――。
「まさか……。この結晶体は、ウンディーネ様が?」
「はい。ゴーレムさんを全員助けて頂いたお礼として、クロフライムさんにお願いしたのです。これを是非、アカシックさんに渡してほしいと」
そう説明し、ふわりと微笑むウンディーネ様。予想は絶対に外れてほしかったのに、見事当たってしまった。……まずい、非常にまずい。
マナの結晶体は、クロフライムから確かに受け取った。数にして二つ。一つは、杖に装備している。そのお陰で魔力が枯渇する心配は無くなり、『奥の手』の威力も向上。おまけに使い放題となった。
そしてもう一つは、サニーの為に堅固な魔法壁を作るべく……。砕いて形を整えて、私が特注した銀の十字架の首飾りにはめ込んである。
残った欠片は大事に保管してあるけども、そのマナの結晶体がウンディーネ様の贈り物だと分かった途端、体が未曾有の恐怖で震え出してきた。
たぶん、冷や汗か脂汗も大量にかいているだろう。顔中に何かが伝っている感触がしているし、口の中に入り込んできている。信じられないほどにしょっぱい。
「あ、あの……、ウンディーネ様……?」
「はい、なんでしょうか?」
「マナの結晶体は、二つ、くれました、よね……?」
「そうですね」
「そ、そのぉ……。も、もう一つの、まにゃの結晶体にょ、ことについてにゃんですがぁ……」
私はいま、何を言っているんだ? あまりの恐怖で呂律が回らず、声が甲高くなっているし、震えに震えている。喋るだけで醜態を晒しているから、口を閉ざした方がいいかもしれない……。
ウンディーネ様が、私の言いたい事を感付いてくれたのか。華奢な両手を前に会わせ、「ああ」と私の荒んでいる心を、浄化してくれそうな声を発した。
「あれはもうアカシックさんの所有物になりますので、どうされようとも私は気にしません。ですので、一旦落ち着いて下さい」
「は、はひっ。分かり、まひた……」
私の心境さえも見抜いたウンディーネ様が、全ての罪を赦してくれそうな笑みを浮かべてくれた。ウンディーネ様が、海空の様に寛大なる心の持ち主で本当によかった……。
というか私、アルビスから『粗相のないように振る舞えよ』と念を押されたのに、秒でしてしまったじゃないか。次から気を付けないと。
「それに、サニーさんを守る為に使って下さったんですよね? ならば、マナの結晶体も本望だと思っています」
「そう、ですか……。そう言って下さりますと、本当に助かります」
私はまだ何も言っていないのに対し、ウンディーネ様が補足までしてくれた。やはり、私達を常々見守ってくれていた事はある。
けれども、私達を見守ってくれている理由が分からない。何か特別な事情でも無い限り、大精霊様とも言えるお方が、ただの一般庶民である私とサニーを見守ってくれる訳がない。
それに、恐れ多いにも程がある。……聞くだけなら、問題ないはず。失礼には当たらないだろう。しかし、逐一の行動に多大なる勇気を振り絞らないと、喋る事すらままならないな。
「あの、ウンディーネ様。失礼極まりない事を承知で、一つの質問をしたいのですが……、よろしいでしょうか?」
「構いませんが。アカシックさん、そんなに謙らなくても大丈夫ですよ。気疲れしてしまいますでしょうし、もっと普通に話して下さい」
「はっ、はい! 分かりました……」
ウンディーネ様は、ああ言ってくれているが、出来る訳がない。だが、もっと普通に喋らないと、ウンディーネ様のお気遣いを無下にしてしまう事になる。
ああ、難しい……。一体どう喋れば正解なんだ? ここは、一回ウンディーネ様のお気遣いに従うべきか? とりあえず、そうしてみよう。
「で、では……。ウンディーネ様というお方がなぜ、私とサニーを見守ってくれているんでしょうか?」
「ああ、その事ですか。やはり、気になります?」
「はい。差し支えがない程度でいいので、教えてほしいです」
「んー……」
喋るのを止めたウンディーネ様が、軽く握った左手を口元に添え、真紅の瞳が空を仰いだ。明らかに思案している。やはり、聞いたらいけない事だったのかもしれない。
この沈黙と静寂が、また気まずいな。思わず緊張してしまう。アルビスは、毎回こんな空気を味わっているのか。あいつの胆力は凄まじいな、是非とも見習いたい。
私の呼吸音だけが聞こえる静寂の中。左手から見えている麗しい唇が、優しくほころんだ。
「まだ詳しくは明かせませんが。アカシックさんって、私達の界隈では有名人なんですよね」
「わ、私がですか?」
「はい。それに、見守っているのは私だけではありません。水を司る私が居るように、火、風、土、氷、光、闇。それぞれにも大精霊が居ます。そして、その方々もアカシックさん達の事を、稀に見守ってくれていますよ」
「あっ、あ……、はあ……」
私が、大精霊様の界隈で有名人? なぜだ? どうして? 余計に謎が深まってしまった。
「あと、他の方なんですがね。アカシックさんに早く逢いたいと、叫び続けている方が居るんですよ。私が今まさに、頭の中で直接語り掛けられていて、文句を言われ続けています。『ウンディーネ様だけずるいです!』とか、『私も逢いたいのに!』とか、『今からそっちへ行ってもよろしいですか!?』とね」
そう説明し、柔らかな苦笑いをするウンディーネ様。どうやら私の知らぬ間に、不可解な攻防を繰り広げているらしい。
それに、私に逢いたい精霊様か大精霊様も居るのか。これについても、いくら考えようとも、私だけでは答えに辿りつけないな。先に一つと言ってしまったが、追加でまた質問をしてしまおう。
「その方とは、一体どなたでしょうか?」
「え~とですね、これについても詳しく言えませんが。とりあえず、アカシックさんが生涯で二度お会いしているお方とだけ」
「生涯で、二度ですか」
私の生涯で、二度。百十二年の間に、たった二回しか会っていない人物、もとい精霊様以上のお方。パッと思い付いたのが、サニーの本当の母親である『エリィ』さん。
だが、エリィさんは絶対に違う。そう確信が持てる。初めて会った時も、再会した時も、エリィさんは既に死んでいた。それにエリィさんは人間だ。精霊様でも大精霊様でもない。
これについては、記憶を深く掘り下げていくしかなさそうだ。百十二年間という、大半が闇に溺れている記憶を。
「すみません、ちゃんとした答えが言えなくて」
「あいえっ! 全然大丈夫です。お答えになさってくれただけでも充分ありがたいです」
「そうですか、分かりました。では、今度は私から質問をよろしいでしょうか?」
「あ、はいっ。是非」
ウンディーネ様からご質問。一文字も聞き逃す事は出来ない。聞き返す事態だけは避けなければ。ここからは耳を研ぎ澄まし、全神経を集中させよう。
「マナの結晶体……? まさかっ」
マナの結晶体と言われたら、思い当たる節は一つしかない。
「出て来い、“水”」
私は慌てて水の杖を召喚し、杖先にある『最上級の水のマナの結晶体』を視界に入れる。杖の見た目は、棒状を成した水そのもの。
杖先は四股に分かれていて、螺旋を描いた先で合流している。その中にあるは、名の知らぬ恩人から頂いた最上級の水のマナの結晶体。
傷は一切無く、クロフライムを通じて貰った時の姿を保っている。ウンディーネ様がこの話題を振ってきたという事は、つまり―――。
「まさか……。この結晶体は、ウンディーネ様が?」
「はい。ゴーレムさんを全員助けて頂いたお礼として、クロフライムさんにお願いしたのです。これを是非、アカシックさんに渡してほしいと」
そう説明し、ふわりと微笑むウンディーネ様。予想は絶対に外れてほしかったのに、見事当たってしまった。……まずい、非常にまずい。
マナの結晶体は、クロフライムから確かに受け取った。数にして二つ。一つは、杖に装備している。そのお陰で魔力が枯渇する心配は無くなり、『奥の手』の威力も向上。おまけに使い放題となった。
そしてもう一つは、サニーの為に堅固な魔法壁を作るべく……。砕いて形を整えて、私が特注した銀の十字架の首飾りにはめ込んである。
残った欠片は大事に保管してあるけども、そのマナの結晶体がウンディーネ様の贈り物だと分かった途端、体が未曾有の恐怖で震え出してきた。
たぶん、冷や汗か脂汗も大量にかいているだろう。顔中に何かが伝っている感触がしているし、口の中に入り込んできている。信じられないほどにしょっぱい。
「あ、あの……、ウンディーネ様……?」
「はい、なんでしょうか?」
「マナの結晶体は、二つ、くれました、よね……?」
「そうですね」
「そ、そのぉ……。も、もう一つの、まにゃの結晶体にょ、ことについてにゃんですがぁ……」
私はいま、何を言っているんだ? あまりの恐怖で呂律が回らず、声が甲高くなっているし、震えに震えている。喋るだけで醜態を晒しているから、口を閉ざした方がいいかもしれない……。
ウンディーネ様が、私の言いたい事を感付いてくれたのか。華奢な両手を前に会わせ、「ああ」と私の荒んでいる心を、浄化してくれそうな声を発した。
「あれはもうアカシックさんの所有物になりますので、どうされようとも私は気にしません。ですので、一旦落ち着いて下さい」
「は、はひっ。分かり、まひた……」
私の心境さえも見抜いたウンディーネ様が、全ての罪を赦してくれそうな笑みを浮かべてくれた。ウンディーネ様が、海空の様に寛大なる心の持ち主で本当によかった……。
というか私、アルビスから『粗相のないように振る舞えよ』と念を押されたのに、秒でしてしまったじゃないか。次から気を付けないと。
「それに、サニーさんを守る為に使って下さったんですよね? ならば、マナの結晶体も本望だと思っています」
「そう、ですか……。そう言って下さりますと、本当に助かります」
私はまだ何も言っていないのに対し、ウンディーネ様が補足までしてくれた。やはり、私達を常々見守ってくれていた事はある。
けれども、私達を見守ってくれている理由が分からない。何か特別な事情でも無い限り、大精霊様とも言えるお方が、ただの一般庶民である私とサニーを見守ってくれる訳がない。
それに、恐れ多いにも程がある。……聞くだけなら、問題ないはず。失礼には当たらないだろう。しかし、逐一の行動に多大なる勇気を振り絞らないと、喋る事すらままならないな。
「あの、ウンディーネ様。失礼極まりない事を承知で、一つの質問をしたいのですが……、よろしいでしょうか?」
「構いませんが。アカシックさん、そんなに謙らなくても大丈夫ですよ。気疲れしてしまいますでしょうし、もっと普通に話して下さい」
「はっ、はい! 分かりました……」
ウンディーネ様は、ああ言ってくれているが、出来る訳がない。だが、もっと普通に喋らないと、ウンディーネ様のお気遣いを無下にしてしまう事になる。
ああ、難しい……。一体どう喋れば正解なんだ? ここは、一回ウンディーネ様のお気遣いに従うべきか? とりあえず、そうしてみよう。
「で、では……。ウンディーネ様というお方がなぜ、私とサニーを見守ってくれているんでしょうか?」
「ああ、その事ですか。やはり、気になります?」
「はい。差し支えがない程度でいいので、教えてほしいです」
「んー……」
喋るのを止めたウンディーネ様が、軽く握った左手を口元に添え、真紅の瞳が空を仰いだ。明らかに思案している。やはり、聞いたらいけない事だったのかもしれない。
この沈黙と静寂が、また気まずいな。思わず緊張してしまう。アルビスは、毎回こんな空気を味わっているのか。あいつの胆力は凄まじいな、是非とも見習いたい。
私の呼吸音だけが聞こえる静寂の中。左手から見えている麗しい唇が、優しくほころんだ。
「まだ詳しくは明かせませんが。アカシックさんって、私達の界隈では有名人なんですよね」
「わ、私がですか?」
「はい。それに、見守っているのは私だけではありません。水を司る私が居るように、火、風、土、氷、光、闇。それぞれにも大精霊が居ます。そして、その方々もアカシックさん達の事を、稀に見守ってくれていますよ」
「あっ、あ……、はあ……」
私が、大精霊様の界隈で有名人? なぜだ? どうして? 余計に謎が深まってしまった。
「あと、他の方なんですがね。アカシックさんに早く逢いたいと、叫び続けている方が居るんですよ。私が今まさに、頭の中で直接語り掛けられていて、文句を言われ続けています。『ウンディーネ様だけずるいです!』とか、『私も逢いたいのに!』とか、『今からそっちへ行ってもよろしいですか!?』とね」
そう説明し、柔らかな苦笑いをするウンディーネ様。どうやら私の知らぬ間に、不可解な攻防を繰り広げているらしい。
それに、私に逢いたい精霊様か大精霊様も居るのか。これについても、いくら考えようとも、私だけでは答えに辿りつけないな。先に一つと言ってしまったが、追加でまた質問をしてしまおう。
「その方とは、一体どなたでしょうか?」
「え~とですね、これについても詳しく言えませんが。とりあえず、アカシックさんが生涯で二度お会いしているお方とだけ」
「生涯で、二度ですか」
私の生涯で、二度。百十二年の間に、たった二回しか会っていない人物、もとい精霊様以上のお方。パッと思い付いたのが、サニーの本当の母親である『エリィ』さん。
だが、エリィさんは絶対に違う。そう確信が持てる。初めて会った時も、再会した時も、エリィさんは既に死んでいた。それにエリィさんは人間だ。精霊様でも大精霊様でもない。
これについては、記憶を深く掘り下げていくしかなさそうだ。百十二年間という、大半が闇に溺れている記憶を。
「すみません、ちゃんとした答えが言えなくて」
「あいえっ! 全然大丈夫です。お答えになさってくれただけでも充分ありがたいです」
「そうですか、分かりました。では、今度は私から質問をよろしいでしょうか?」
「あ、はいっ。是非」
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