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23話、意気揚々な行進
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箒に乗り、花畑地帯に向けて移動している最中。鳥のさえずりを掻き消す足音を鳴らしている、背後に居るゴーレム達に横目を送る。
三体共、希望とやる気に満ち溢れていて、意気揚々と私の後を付いて来ていた。
上手く事が運べば、死んだと思っていた仲間が蘇り、再会出来るかもしれないんだ。やる気が湧いてこない方がおかしい。
しかし、不安要素が一つだけある。それは、一体目から蘇らなかった時の事だ。核さえ壊れていなければ、魔力を補充さえ出来ればゴーレムは蘇る。
だが、核が壊れていた場合。ゴーレムは一生蘇る事無く、三体のやる気は途端に失われていくだろう。それだけは避けたいが、こればかりは祈るしかない。
入口に進んで行けば、マナの飛光体は数を少なくしていき、何の変哲もない元の森に姿を変えていく。
更に行けば、光が薄い森から抜け、代わりに眩しすぎる程の純白の大地が、私達の事を出迎えてくれた。
森から出たばかりなのに、ここからでもゴーレムの墓標が二本も見える。こんな近くで穴に落ちてしまったんだ。穴に落ちた奴も、仲間達もやるせなかっただろうに。
最初に助けるゴーレムは、花が無い道から一番近くに居る奴からにしよう。助ける際に、細心の注意を払おうとも、どうしても花を傷つけてしまうから。
森から百mも離れていない墓標に着くと、私は後ろを付いて来ていたゴーレム達に顔をやった。
「今からこいつを地上に出す。が、その前に一つだけ聞きたい事がある。こいつを地上に出す際、どうやったとしても周りの花を傷つける事になるが、構わないか?」
念を入れて質問してみると、ゴーレム達は顔を見合わせた後、私に向かって重く頷いてきた。
ゴーレムは一応、使用人として作られた存在。そして心と意思を持ってしまったが故に、花畑地帯に放棄されたここの管理人である。
丹精込めて育てた花を傷つける行為は、ゴーレム達にとって許される行為ではない。逐一確認を取っておかねば。
「いいんだな。それじゃあ出すぞ」
とは言ったものの、ゴーレムは単純に重い。先ほどは詠唱を省いた土魔法で、なんとか地面を隆起させる事が出来たが、今回は土が覆いかぶさっているので無理そうだ。
しかも道から外れた場所に墓標があるので、ゴーレム達は花畑の中に入れない。すなわち、私が風魔法でゴーレムを浮かせ、道まで送り届けないといけなくなる。
当然こちらも、指を鳴らしただけの風魔法では到底不可能。なので、私は二属性の杖を召喚するべく、両手を左右に広げた。
「人前であまり出したくないんだが、四の五の言ってる場合じゃないな。……出て来い、“土”、“風”」
虚空に向かって呼び掛けると、かざした右手の先に、宙に浮いた状態で土の杖が。左手にも同じ状態で、風の杖が淡い光に包まれながら姿を現した。
土の杖の見た目は、暗い黄土色。全体的にゴツゴツとしていて、先が丸い円を描いているも、繋がる事なく途中で途切れている。
風の杖は、艶かしい薄緑色。歪みが一切ない直立で、所々に風を模した黒い線が入っていて、先端は四股に分かれている。
土と風の他にも、火、水、氷、光の杖も同時に出せる。私の真骨頂は、全ての魔法が無詠唱。
独自に開発した魔法が主なので、六属性の杖を同時に召喚すれば、相手は何をされるのかまったく分からないまま、絶命していくだろう。
それともう一つ奥の手があるが、こちらは莫大な魔力を消費してしまうので、今回は使用しない。
指を鳴らす方法の無詠唱は、下級程度の魔法までしか使えないが。杖さえ召喚してしまえば、上級かそれ以上の威力を誇る魔法まで使える。
更に、全てが無詠唱だ。使用したい魔法を頭の中で思い描き、杖を振るだけでいい。あまり使い過ぎると、場合によっては瞬く間に魔力が無くなってしまうが。
「あれ? ままのめが、ちがういろになってる」
左右に浮いている杖を交互に見ていたサニーが、私に顔を合わせて言ってきた。
杖の魔力自体がかなり強いので、それに引きずられて目の色が変わってしまうのだ。
元々は両目とも赤色だが、今は右目が暗い黄土色。左目は薄緑色になっているはず。
「気にするな。……む、待てよ?」
そうなると今の私は、杖を合わせて合計五色。ヴェルインの色より勝っている。そうだ、他の杖も出してしまえば、私はヴェルインよりも色彩が豊かになるだろう。
その状態でサニーに私の絵を描かせてしまえば、私は晴れてヴェルインに勝てる。それも倍近くの色でだ。
「……いや、今はそんな事を考えてる場合じゃない」
首を横に振り、ヴェルインとの色の優劣を忘れる私。今の目的は、ゴーレムを助け出す事。色がどうこうなど、そんなのは後ででいい。
地上にある墓標を見据え、集中しつつ右手で土の杖を掴み、下から上に向かって振り抜く。すると、花畑全体が呼応するかの様に地鳴りがし出し、墓標を中心に、地面が隆起し始める。
そして、隆起しながら辺りに土を撒き散らしていく山の中から、魔力が枯渇して動けなくなってしまったゴーレムが、座った状態で姿を露にさせた。
外見を確認してみるも、特に目立った劣化や外傷はない。素材自体が石に近い鉱物だから、むしろ土の中の方が保存が利いていそうだ。
「うわぁ、ごーれむさんがでてきたっ! ……あれ? うごかないね」
「これから動かす」
願望に近い返答をしながら土の杖から手を離し、今度は風の杖を掴む。
その風の杖をゴーレムに向かってかざすと、座っている地面の下から、目視が出来るほど濃い渦を巻いた風が出現。
杖の先をゆっくり上に持っていくと、罪の無い純白の花びらを巻き込みつつ、風の渦もゴーレムを乗せて上昇していく。
私と同じ高さにまで来ると、道まで運んでいき、三体のゴーレム達が居る頭上まで移動させる。
そのまま地面に降ろすと、三体のゴーレム達は私が指示を出す前に、地面の中に居たゴーレムを持ち上げ、足並みを揃えて森へと運び始めた。
余程早く生き返らせたいのだろう。行動が全てを物語っている。『早く、死んだと思っていた仲間を蘇らせたい』と。
一仕事を終えた私も、ゴーレム達の歩む速度に合わせ、後ろを付いていく。森の中へと入り、日中でも疑似の夜空を歩ける場所まで戻り、魔力を補給していたゴーレム達と合流。
その二体は別の作業をしていたのか、初めて来た時よりも、小川の一部分の幅がやたら広くなっていた。もしかして、そこに寝かせるつもりなのだろうか?
そう予想をしていると、再会したゴーレムが顔を見合わせ、小川に顔を向けた後。無言の意思疎通が通じたのか、五体になったゴーレムが同時に頷いた。
「顔を見れば意思が通じ合うのか?」
些細な謎に興味を抱き、ボソッと呟く私。何か方法があるのかと想像している間にも、ゴーレム達は作業を続ける。
三体のゴーレムが運んで来たゴーレムを小川に置くと、残りの二体が水をかけ始め、土まみれになっている体を洗っていく。
すると洗っている最中に、横たわっているゴーレムの体が淡い薄水色の光に包まれ出した。魔力を補給している証拠だ。とりあえず一安心である。後は、目覚めるのを待つのみ。
いつ目覚めるのか分からないので、暇潰しに土で濁った小川に顔を移す。透き通っていた水は汚れたものの、マナの飛光体は健気に生まれては、空を目指す様に上っていく。
上っていく速度は、どれも皆同じ。大きさなど関係無い。皆が平等な速度で、競い合う事なく上っていっている。
だからこそ、ずっと眺めていられそうだ。見ている方も落ち着いて眺めていられる。その内ゴーレムの許可を得て、たまにここへ来てしまおうか。
「あっ! うごいたっ!」
「む」
サニーが急に声を上げたので、私もすぐに顔をゴーレム達に戻す。
先ほどまで魔力が枯渇していたゴーレムは、上体を起こしたまま呆けていて、喜んだ仕草をしている五体のゴーレムに囲まれていた。
感極まったのか、一体のゴーレムが力強く抱きつく。そこでやっと理解が追いついてきたのか、蘇ったばかりのゴーレムは、頭を下げながら仲間に抱きつき返した。
「……とりあえず成功か」
これを機に、ゴーレム達のやる気に更なる火がつくだろう。その証拠に、二体のゴーレムが逸る気持ちを抑えられず、入口に向かって何度も指を差している。早く次の仲間を、助けに行こうと言わんばかりに。
私はそのゴーレム達の催促を応える為に頷いてから、箒に跨っている体を森の入口へと向けた。
「じゃれ合ってる暇はないぞ。長時間動ける奴は、再び私に付いて来い」
一体助けるのに、おおよそ三、四十分以上は掛かったはず。これだと、一日では絶対に終わらない。何日かに分けてやらねば。
不思議と面倒臭さは無い。むしろ逆に、どこか懐かしい気持ちさえ湧いてきた。この気持ちは、私にとってとても大切な事で、決して忘れてはいけない物だった気がする。
思い出そうとしても、記憶に振り払えないモヤがかかっていて、まったく思い出せない。一体なんだったか……。
三体共、希望とやる気に満ち溢れていて、意気揚々と私の後を付いて来ていた。
上手く事が運べば、死んだと思っていた仲間が蘇り、再会出来るかもしれないんだ。やる気が湧いてこない方がおかしい。
しかし、不安要素が一つだけある。それは、一体目から蘇らなかった時の事だ。核さえ壊れていなければ、魔力を補充さえ出来ればゴーレムは蘇る。
だが、核が壊れていた場合。ゴーレムは一生蘇る事無く、三体のやる気は途端に失われていくだろう。それだけは避けたいが、こればかりは祈るしかない。
入口に進んで行けば、マナの飛光体は数を少なくしていき、何の変哲もない元の森に姿を変えていく。
更に行けば、光が薄い森から抜け、代わりに眩しすぎる程の純白の大地が、私達の事を出迎えてくれた。
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最初に助けるゴーレムは、花が無い道から一番近くに居る奴からにしよう。助ける際に、細心の注意を払おうとも、どうしても花を傷つけてしまうから。
森から百mも離れていない墓標に着くと、私は後ろを付いて来ていたゴーレム達に顔をやった。
「今からこいつを地上に出す。が、その前に一つだけ聞きたい事がある。こいつを地上に出す際、どうやったとしても周りの花を傷つける事になるが、構わないか?」
念を入れて質問してみると、ゴーレム達は顔を見合わせた後、私に向かって重く頷いてきた。
ゴーレムは一応、使用人として作られた存在。そして心と意思を持ってしまったが故に、花畑地帯に放棄されたここの管理人である。
丹精込めて育てた花を傷つける行為は、ゴーレム達にとって許される行為ではない。逐一確認を取っておかねば。
「いいんだな。それじゃあ出すぞ」
とは言ったものの、ゴーレムは単純に重い。先ほどは詠唱を省いた土魔法で、なんとか地面を隆起させる事が出来たが、今回は土が覆いかぶさっているので無理そうだ。
しかも道から外れた場所に墓標があるので、ゴーレム達は花畑の中に入れない。すなわち、私が風魔法でゴーレムを浮かせ、道まで送り届けないといけなくなる。
当然こちらも、指を鳴らしただけの風魔法では到底不可能。なので、私は二属性の杖を召喚するべく、両手を左右に広げた。
「人前であまり出したくないんだが、四の五の言ってる場合じゃないな。……出て来い、“土”、“風”」
虚空に向かって呼び掛けると、かざした右手の先に、宙に浮いた状態で土の杖が。左手にも同じ状態で、風の杖が淡い光に包まれながら姿を現した。
土の杖の見た目は、暗い黄土色。全体的にゴツゴツとしていて、先が丸い円を描いているも、繋がる事なく途中で途切れている。
風の杖は、艶かしい薄緑色。歪みが一切ない直立で、所々に風を模した黒い線が入っていて、先端は四股に分かれている。
土と風の他にも、火、水、氷、光の杖も同時に出せる。私の真骨頂は、全ての魔法が無詠唱。
独自に開発した魔法が主なので、六属性の杖を同時に召喚すれば、相手は何をされるのかまったく分からないまま、絶命していくだろう。
それともう一つ奥の手があるが、こちらは莫大な魔力を消費してしまうので、今回は使用しない。
指を鳴らす方法の無詠唱は、下級程度の魔法までしか使えないが。杖さえ召喚してしまえば、上級かそれ以上の威力を誇る魔法まで使える。
更に、全てが無詠唱だ。使用したい魔法を頭の中で思い描き、杖を振るだけでいい。あまり使い過ぎると、場合によっては瞬く間に魔力が無くなってしまうが。
「あれ? ままのめが、ちがういろになってる」
左右に浮いている杖を交互に見ていたサニーが、私に顔を合わせて言ってきた。
杖の魔力自体がかなり強いので、それに引きずられて目の色が変わってしまうのだ。
元々は両目とも赤色だが、今は右目が暗い黄土色。左目は薄緑色になっているはず。
「気にするな。……む、待てよ?」
そうなると今の私は、杖を合わせて合計五色。ヴェルインの色より勝っている。そうだ、他の杖も出してしまえば、私はヴェルインよりも色彩が豊かになるだろう。
その状態でサニーに私の絵を描かせてしまえば、私は晴れてヴェルインに勝てる。それも倍近くの色でだ。
「……いや、今はそんな事を考えてる場合じゃない」
首を横に振り、ヴェルインとの色の優劣を忘れる私。今の目的は、ゴーレムを助け出す事。色がどうこうなど、そんなのは後ででいい。
地上にある墓標を見据え、集中しつつ右手で土の杖を掴み、下から上に向かって振り抜く。すると、花畑全体が呼応するかの様に地鳴りがし出し、墓標を中心に、地面が隆起し始める。
そして、隆起しながら辺りに土を撒き散らしていく山の中から、魔力が枯渇して動けなくなってしまったゴーレムが、座った状態で姿を露にさせた。
外見を確認してみるも、特に目立った劣化や外傷はない。素材自体が石に近い鉱物だから、むしろ土の中の方が保存が利いていそうだ。
「うわぁ、ごーれむさんがでてきたっ! ……あれ? うごかないね」
「これから動かす」
願望に近い返答をしながら土の杖から手を離し、今度は風の杖を掴む。
その風の杖をゴーレムに向かってかざすと、座っている地面の下から、目視が出来るほど濃い渦を巻いた風が出現。
杖の先をゆっくり上に持っていくと、罪の無い純白の花びらを巻き込みつつ、風の渦もゴーレムを乗せて上昇していく。
私と同じ高さにまで来ると、道まで運んでいき、三体のゴーレム達が居る頭上まで移動させる。
そのまま地面に降ろすと、三体のゴーレム達は私が指示を出す前に、地面の中に居たゴーレムを持ち上げ、足並みを揃えて森へと運び始めた。
余程早く生き返らせたいのだろう。行動が全てを物語っている。『早く、死んだと思っていた仲間を蘇らせたい』と。
一仕事を終えた私も、ゴーレム達の歩む速度に合わせ、後ろを付いていく。森の中へと入り、日中でも疑似の夜空を歩ける場所まで戻り、魔力を補給していたゴーレム達と合流。
その二体は別の作業をしていたのか、初めて来た時よりも、小川の一部分の幅がやたら広くなっていた。もしかして、そこに寝かせるつもりなのだろうか?
そう予想をしていると、再会したゴーレムが顔を見合わせ、小川に顔を向けた後。無言の意思疎通が通じたのか、五体になったゴーレムが同時に頷いた。
「顔を見れば意思が通じ合うのか?」
些細な謎に興味を抱き、ボソッと呟く私。何か方法があるのかと想像している間にも、ゴーレム達は作業を続ける。
三体のゴーレムが運んで来たゴーレムを小川に置くと、残りの二体が水をかけ始め、土まみれになっている体を洗っていく。
すると洗っている最中に、横たわっているゴーレムの体が淡い薄水色の光に包まれ出した。魔力を補給している証拠だ。とりあえず一安心である。後は、目覚めるのを待つのみ。
いつ目覚めるのか分からないので、暇潰しに土で濁った小川に顔を移す。透き通っていた水は汚れたものの、マナの飛光体は健気に生まれては、空を目指す様に上っていく。
上っていく速度は、どれも皆同じ。大きさなど関係無い。皆が平等な速度で、競い合う事なく上っていっている。
だからこそ、ずっと眺めていられそうだ。見ている方も落ち着いて眺めていられる。その内ゴーレムの許可を得て、たまにここへ来てしまおうか。
「あっ! うごいたっ!」
「む」
サニーが急に声を上げたので、私もすぐに顔をゴーレム達に戻す。
先ほどまで魔力が枯渇していたゴーレムは、上体を起こしたまま呆けていて、喜んだ仕草をしている五体のゴーレムに囲まれていた。
感極まったのか、一体のゴーレムが力強く抱きつく。そこでやっと理解が追いついてきたのか、蘇ったばかりのゴーレムは、頭を下げながら仲間に抱きつき返した。
「……とりあえず成功か」
これを機に、ゴーレム達のやる気に更なる火がつくだろう。その証拠に、二体のゴーレムが逸る気持ちを抑えられず、入口に向かって何度も指を差している。早く次の仲間を、助けに行こうと言わんばかりに。
私はそのゴーレム達の催促を応える為に頷いてから、箒に跨っている体を森の入口へと向けた。
「じゃれ合ってる暇はないぞ。長時間動ける奴は、再び私に付いて来い」
一体助けるのに、おおよそ三、四十分以上は掛かったはず。これだと、一日では絶対に終わらない。何日かに分けてやらねば。
不思議と面倒臭さは無い。むしろ逆に、どこか懐かしい気持ちさえ湧いてきた。この気持ちは、私にとってとても大切な事で、決して忘れてはいけない物だった気がする。
思い出そうとしても、記憶に振り払えないモヤがかかっていて、まったく思い出せない。一体なんだったか……。
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