47 / 379
12話-4、優しい死神を庇う人間
しおりを挟む
薬屋つむじ風を後にした花梨は、辻風から貰った壺を大事に抱えつつ、あちらこちらから白い湯気が昇っている永秋へと入っていく。
四階にある支配人室の部屋に入ると、キセルの煙をふかしながらリラックスしているぬらりひょんに、一部の物騒な件を省いて今日の報告を済ませた。
「こんな時間まで話し込んでいたんだ、かなり楽しめてきたようだな。んでだ、お前さんにひとつ質問がある」
「はい、なんでしょう?」
「辻風は、お前さんになんかやってこなかったか? あいつは気は真面目だが、少々抜けているところがある。例えば……、鎌で首を斬られそうになったとか」
的のど真ん中を射られた花梨は、ぬらりひょんに悟られない程度に体を小さく波立たせる。
そして、……まずいっ。あの人、普段からそんな事をやっているのかな……? と、内心焦りつつ、ギクシャクとしながら返答した。
「い、いやぁ~っ? そんなっ、物騒なこと……、ありませんでしたけどっ?」
挙動不審な花梨の姿を見たぬらりひょんは、キセルをふかしながらニヤリと笑う。
「お前さん、嘘をつくのが下手だな。バカめ、午前中だけ外からこっそりと中の様子を覗いていたんだ」
「み、見てたんですか!? あっ、えあっ……、あのっ、ちょ、ちょっと相談が……」
「あっ? なんだ」
花梨は壺を書斎机の上に置き、手でゴマをすりながら恐る恐る話を続ける。
「その~……。あの件に関しましては、もうまったく気にしていないので……、辻風さんを怒るのは、やめてくれません、かね……?」
その言葉に対しぬらりひょんは、明らかに不機嫌そうな表情を浮かべ、鋭い眼光で花梨を睨みつけ凄まじい威圧感を放ちながら口を開く。
「なんでだ? あんな恐ろしいことをされたんだぞ? あの時のお前さんは、目の前にある死の恐怖に怯えていた。殺されかけたのに、お前さんは怒っておらんのか? ん?」
いつもと雰囲気が違い、殺気すら覚えるぬらりひょんの言葉と表情に花梨は畏怖し、思わず怯むも、おどおどとしながら自分の意思を伝える。
「そ、そのっ! 辻風さんも悪気があってやったわけでは……、ない、ので……。私は、別に……」
花梨がしどろもどろになりながら話を終えると、支配人室内に薬屋つむじ風でも感じた不気味な静寂が訪れる。
違う点を挙げるとすれば、部屋の空気には肌を突き刺すような殺気がまみれており、その殺気は薬屋つむじ風へと流れているようであった。
鉛のように重苦しい間に包まれた花梨は、今すぐでも支配人室から逃げ出したい気持ちに襲われている中、ぬらりひょんが鼻で笑ってからその間を断ち切る。
「どこまでお人好しなんだお前さんは。安心しろ、なんもせんよ」
「ほ、本当ですか!? よかったぁ~……」
殺気にまみれた空気が霧散していくと、花梨は胸を撫で下ろしながら大きな安堵のため息をついた。拍子抜けしたぬらりひょんが、キセルの煙をふかしてから話を続ける。
「まあ、辻風はワシが外で一部始終を見ていた事は知らんからな。あいつを叱ったところで、花梨がワシにチクッたと思われ、お前さんだけが損をする事になる。そんなん後味が悪すぎる。だから、今回はお咎めは無しにしておこう」
「やった! ありがとうございますっ、ぬらりひょん様!」
「はあ~……。なーんか、お前さんのお人好しには調子が狂うな。明日は朝の九時ぐらいにここに来い。以上だ、お疲れさん」
「了解ですっ! お疲れ様でした!」
何事もなく話を終えられた花梨は、内心ホッとしながら支配人室を後にする。足取り軽く自室へと戻り、テーブルの上に壺を置いてから露天風呂へと向かっていった。
露天風呂に浸かりつつ、今日あった出来事を思い返すのも悪くないと思うと、薬屋つむじ風が見えるであろう『美の湯』をチョイスして脱衣場に入っていく。
服を脱いで体にタオルを巻き、風呂場へと向かう。薬屋つむじ風で染みついた、独特な薬の匂いを念入りに洗ってお湯と共に流し、上品な甘い香りがするトロッとした黄金色のお湯に体を沈めていった。
そして、肉眼でも確認できるほど近くにある薬屋つむじ風に目を向けると、辻風が言っていた言葉を思い出し、ニコッと笑みを浮かべる。
「辻風さんにお咎めが無くて、本当によかったや。……この温泉街にいる妖怪さん達全員が私の味方、か。嬉しいなぁ、私もその気持ちに全力で応えないとっ!」
体の外側からは温かい露天風呂の湯が、内側からは辻風が言っていた温かい言葉により、体の隅々までポカポカと優しい温かさに包まれていく。
全身余すことなく温まった後、露天風呂から上がって体を拭き、私服を着て鼻歌を交えながら自室に戻っていった。
自室の前まで来て扉を開けると、嗅ぎ覚えがあるもどこか違和感のある匂いが部屋内に漂っていた。
「この匂いは、カレーの匂いだな? ふっふっふっ、大好物だぜぇ……。でも、なんだか少し違う匂いが混じっているような……」
花梨は少々戸惑いつつも、テーブルの前に腰を下ろし、テーブルの上にある四角い黒い容器の蓋を開けると、部屋内に更に濃いカレーの匂いが立ち込める。
見た目はごく普通の特盛カレーであるが、やはり何か違う匂いも混じっている。匂いだけでは判断できなかった花梨は、早速スプーンを手に持ち、ご飯とルーの境界線の部分をすくって口に運ぶ。
「あ~っ、なるほど、蕎麦屋仕様のカレーか! 出汁が効いてて普通のカレーよりも風味がまろやかだ。んまいっ」
普通に作られたカレーに、かつお節が効いた出汁を入れることにより、スパイスの尖った風味をまろやかに包み込んでくれて、辛い物が苦手な人でもどんどん食べ進められる味になっていた。
最初はカレー本来の風味が口の中に広がるも、中に潜んでいた出汁がゆっくりと滲み出てきて、一気に和風の味へと塗り替えていく。
途中途中に、隅っこに添えられている真っ赤な福神漬けを食べ、あっという間に特盛カレーを完食した。皿は水洗いせず、全ての食器類を一階にある食事処へと返却した。
そして、少し膨れた腹を擦りながら自室に戻り、ちゃっちゃと歯を磨き終え、パジャマに着替えてから日記を書き始める。
今日は、前に纏姉さんを診察してくれたカマイタチの辻風さんがいる、薬屋つむじ風の店の手伝いに行ってきた!
……が、その手伝いは五分もしない内に終了してしまった、本当に。客として来店してきた酒天さんと、少しだけお話をしただけで終わり。本当に。
最初は、えっ!? って思ったんだけど、本来の目的は仕事ではなく、私と会話がしたかったらしい。予想外すぎて驚いちゃったや。
実は、もっと驚いたというか、死にそうになったというか……。会話をしていたら辻風さんの様子がおかしくなって、目の前でパッと消えたかと思ったらパッと私の横に現れて、私の首元に鋭い鎌を向けていたんだ。
いきなり過ぎて最初は理解が追いつかず、ピクリとも動けなかった。久々に感じたねぇ、あの感じ。目前まで死が迫ってきているというか、なんというか……。
でも、辻風さんも本気でやろうとしていたワケではなく、単なるお芝居だったらしい。普段からそんな事をしているんだろうか……? 優しくて博識で、やんちゃでお茶目な人だ。
そこから十時間以上も話し込んじゃったな~……。ずーっと、私が鵺さんに紹介された仕事で起きた、トンデモ体験をみっちりビッチリと話してしまった……。
そしてお礼にと言われて、辻風さんがちゃんと妖怪をやっていた頃に、癒風さんが使用していた大事な壺を譲り受けてしまった。
いいのかなぁ、こんな大事な壺……。癒風に怒られないんだろうか? って、この壺、辻風さんの物じゃないじゃん! 癒風さんの物じゃんか! いいのかな本当に……?
「ほ、本当に大丈夫なのか、これ……? 明日、辻風さんに聞いてみようかなぁ」
不安が生まれ始めた花梨は、辻風から貰った癒風の壺をじっと睨みつける。壺に映っている自分の湾曲している顔も一緒に睨みつけていると、窓の方から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「花梨、泊まりに来た」
「あっ、纏姉さんだ。こんばんわ~」
「また何か書いてる、お姉さんにその恥部を見せなさい」
「だ、ダメッ! 今日は特にダメッ! えっと……、その、ば、爆発するから!」
「ぶー」
苦しい言い訳をした花梨は、また慌てて日記をカバンの中にねじ込み、歩み寄ってきた纏をひょいっと抱え上げ、有無を言わさずベッドの上にそっと下ろした。
携帯電話の目覚ましを朝の八時にセットし、二人は布団の中へと潜り込む。纏が掛け布団を首元まで引っ張りあげると、ニヤリと口角を上げた。
「花梨、明日の朝の起こし方はどうする」
「えっ? えーっと……、尻叩き以外の方向でお願いします……」
「ラジャ、おやすみ花梨」
「あっははは……。おやすみなさい、纏姉さん」
二人は顔を見合わせながら微笑み、ゆっくりと眠りの世界へと落ちていく。しばらくすると、今まで一人分の寝息しか聞こえていなかった部屋内には、二人分の静かな寝息が流れていた。
四階にある支配人室の部屋に入ると、キセルの煙をふかしながらリラックスしているぬらりひょんに、一部の物騒な件を省いて今日の報告を済ませた。
「こんな時間まで話し込んでいたんだ、かなり楽しめてきたようだな。んでだ、お前さんにひとつ質問がある」
「はい、なんでしょう?」
「辻風は、お前さんになんかやってこなかったか? あいつは気は真面目だが、少々抜けているところがある。例えば……、鎌で首を斬られそうになったとか」
的のど真ん中を射られた花梨は、ぬらりひょんに悟られない程度に体を小さく波立たせる。
そして、……まずいっ。あの人、普段からそんな事をやっているのかな……? と、内心焦りつつ、ギクシャクとしながら返答した。
「い、いやぁ~っ? そんなっ、物騒なこと……、ありませんでしたけどっ?」
挙動不審な花梨の姿を見たぬらりひょんは、キセルをふかしながらニヤリと笑う。
「お前さん、嘘をつくのが下手だな。バカめ、午前中だけ外からこっそりと中の様子を覗いていたんだ」
「み、見てたんですか!? あっ、えあっ……、あのっ、ちょ、ちょっと相談が……」
「あっ? なんだ」
花梨は壺を書斎机の上に置き、手でゴマをすりながら恐る恐る話を続ける。
「その~……。あの件に関しましては、もうまったく気にしていないので……、辻風さんを怒るのは、やめてくれません、かね……?」
その言葉に対しぬらりひょんは、明らかに不機嫌そうな表情を浮かべ、鋭い眼光で花梨を睨みつけ凄まじい威圧感を放ちながら口を開く。
「なんでだ? あんな恐ろしいことをされたんだぞ? あの時のお前さんは、目の前にある死の恐怖に怯えていた。殺されかけたのに、お前さんは怒っておらんのか? ん?」
いつもと雰囲気が違い、殺気すら覚えるぬらりひょんの言葉と表情に花梨は畏怖し、思わず怯むも、おどおどとしながら自分の意思を伝える。
「そ、そのっ! 辻風さんも悪気があってやったわけでは……、ない、ので……。私は、別に……」
花梨がしどろもどろになりながら話を終えると、支配人室内に薬屋つむじ風でも感じた不気味な静寂が訪れる。
違う点を挙げるとすれば、部屋の空気には肌を突き刺すような殺気がまみれており、その殺気は薬屋つむじ風へと流れているようであった。
鉛のように重苦しい間に包まれた花梨は、今すぐでも支配人室から逃げ出したい気持ちに襲われている中、ぬらりひょんが鼻で笑ってからその間を断ち切る。
「どこまでお人好しなんだお前さんは。安心しろ、なんもせんよ」
「ほ、本当ですか!? よかったぁ~……」
殺気にまみれた空気が霧散していくと、花梨は胸を撫で下ろしながら大きな安堵のため息をついた。拍子抜けしたぬらりひょんが、キセルの煙をふかしてから話を続ける。
「まあ、辻風はワシが外で一部始終を見ていた事は知らんからな。あいつを叱ったところで、花梨がワシにチクッたと思われ、お前さんだけが損をする事になる。そんなん後味が悪すぎる。だから、今回はお咎めは無しにしておこう」
「やった! ありがとうございますっ、ぬらりひょん様!」
「はあ~……。なーんか、お前さんのお人好しには調子が狂うな。明日は朝の九時ぐらいにここに来い。以上だ、お疲れさん」
「了解ですっ! お疲れ様でした!」
何事もなく話を終えられた花梨は、内心ホッとしながら支配人室を後にする。足取り軽く自室へと戻り、テーブルの上に壺を置いてから露天風呂へと向かっていった。
露天風呂に浸かりつつ、今日あった出来事を思い返すのも悪くないと思うと、薬屋つむじ風が見えるであろう『美の湯』をチョイスして脱衣場に入っていく。
服を脱いで体にタオルを巻き、風呂場へと向かう。薬屋つむじ風で染みついた、独特な薬の匂いを念入りに洗ってお湯と共に流し、上品な甘い香りがするトロッとした黄金色のお湯に体を沈めていった。
そして、肉眼でも確認できるほど近くにある薬屋つむじ風に目を向けると、辻風が言っていた言葉を思い出し、ニコッと笑みを浮かべる。
「辻風さんにお咎めが無くて、本当によかったや。……この温泉街にいる妖怪さん達全員が私の味方、か。嬉しいなぁ、私もその気持ちに全力で応えないとっ!」
体の外側からは温かい露天風呂の湯が、内側からは辻風が言っていた温かい言葉により、体の隅々までポカポカと優しい温かさに包まれていく。
全身余すことなく温まった後、露天風呂から上がって体を拭き、私服を着て鼻歌を交えながら自室に戻っていった。
自室の前まで来て扉を開けると、嗅ぎ覚えがあるもどこか違和感のある匂いが部屋内に漂っていた。
「この匂いは、カレーの匂いだな? ふっふっふっ、大好物だぜぇ……。でも、なんだか少し違う匂いが混じっているような……」
花梨は少々戸惑いつつも、テーブルの前に腰を下ろし、テーブルの上にある四角い黒い容器の蓋を開けると、部屋内に更に濃いカレーの匂いが立ち込める。
見た目はごく普通の特盛カレーであるが、やはり何か違う匂いも混じっている。匂いだけでは判断できなかった花梨は、早速スプーンを手に持ち、ご飯とルーの境界線の部分をすくって口に運ぶ。
「あ~っ、なるほど、蕎麦屋仕様のカレーか! 出汁が効いてて普通のカレーよりも風味がまろやかだ。んまいっ」
普通に作られたカレーに、かつお節が効いた出汁を入れることにより、スパイスの尖った風味をまろやかに包み込んでくれて、辛い物が苦手な人でもどんどん食べ進められる味になっていた。
最初はカレー本来の風味が口の中に広がるも、中に潜んでいた出汁がゆっくりと滲み出てきて、一気に和風の味へと塗り替えていく。
途中途中に、隅っこに添えられている真っ赤な福神漬けを食べ、あっという間に特盛カレーを完食した。皿は水洗いせず、全ての食器類を一階にある食事処へと返却した。
そして、少し膨れた腹を擦りながら自室に戻り、ちゃっちゃと歯を磨き終え、パジャマに着替えてから日記を書き始める。
今日は、前に纏姉さんを診察してくれたカマイタチの辻風さんがいる、薬屋つむじ風の店の手伝いに行ってきた!
……が、その手伝いは五分もしない内に終了してしまった、本当に。客として来店してきた酒天さんと、少しだけお話をしただけで終わり。本当に。
最初は、えっ!? って思ったんだけど、本来の目的は仕事ではなく、私と会話がしたかったらしい。予想外すぎて驚いちゃったや。
実は、もっと驚いたというか、死にそうになったというか……。会話をしていたら辻風さんの様子がおかしくなって、目の前でパッと消えたかと思ったらパッと私の横に現れて、私の首元に鋭い鎌を向けていたんだ。
いきなり過ぎて最初は理解が追いつかず、ピクリとも動けなかった。久々に感じたねぇ、あの感じ。目前まで死が迫ってきているというか、なんというか……。
でも、辻風さんも本気でやろうとしていたワケではなく、単なるお芝居だったらしい。普段からそんな事をしているんだろうか……? 優しくて博識で、やんちゃでお茶目な人だ。
そこから十時間以上も話し込んじゃったな~……。ずーっと、私が鵺さんに紹介された仕事で起きた、トンデモ体験をみっちりビッチリと話してしまった……。
そしてお礼にと言われて、辻風さんがちゃんと妖怪をやっていた頃に、癒風さんが使用していた大事な壺を譲り受けてしまった。
いいのかなぁ、こんな大事な壺……。癒風に怒られないんだろうか? って、この壺、辻風さんの物じゃないじゃん! 癒風さんの物じゃんか! いいのかな本当に……?
「ほ、本当に大丈夫なのか、これ……? 明日、辻風さんに聞いてみようかなぁ」
不安が生まれ始めた花梨は、辻風から貰った癒風の壺をじっと睨みつける。壺に映っている自分の湾曲している顔も一緒に睨みつけていると、窓の方から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「花梨、泊まりに来た」
「あっ、纏姉さんだ。こんばんわ~」
「また何か書いてる、お姉さんにその恥部を見せなさい」
「だ、ダメッ! 今日は特にダメッ! えっと……、その、ば、爆発するから!」
「ぶー」
苦しい言い訳をした花梨は、また慌てて日記をカバンの中にねじ込み、歩み寄ってきた纏をひょいっと抱え上げ、有無を言わさずベッドの上にそっと下ろした。
携帯電話の目覚ましを朝の八時にセットし、二人は布団の中へと潜り込む。纏が掛け布団を首元まで引っ張りあげると、ニヤリと口角を上げた。
「花梨、明日の朝の起こし方はどうする」
「えっ? えーっと……、尻叩き以外の方向でお願いします……」
「ラジャ、おやすみ花梨」
「あっははは……。おやすみなさい、纏姉さん」
二人は顔を見合わせながら微笑み、ゆっくりと眠りの世界へと落ちていく。しばらくすると、今まで一人分の寝息しか聞こえていなかった部屋内には、二人分の静かな寝息が流れていた。
0
お気に入りに追加
80
あなたにおすすめの小説
生贄の花嫁~鬼の総領様と身代わり婚~
硝子町玻璃
キャラ文芸
旧題:化け猫姉妹の身代わり婚
多くの人々があやかしの血を引く現代。
猫又族の東條家の長女である霞は、妹の雅とともに平穏な日々を送っていた。
けれどある日、雅に縁談が舞い込む。
お相手は鬼族を統べる鬼灯家の次期当主である鬼灯蓮。
絶対的権力を持つ鬼灯家に逆らうことが出来ず、両親は了承。雅も縁談を受け入れることにしたが……
「私が雅の代わりに鬼灯家に行く。私がお嫁に行くよ!」
妹を守るために自分が鬼灯家に嫁ぐと決心した霞。
しかしそんな彼女を待っていたのは、絶世の美青年だった。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
百合系サキュバス達に一目惚れされた
釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。
文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。
そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。
工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。
むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。
“特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。
工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。
兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。
工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。
スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。
二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。
零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。
かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。
ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる