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蜂黒須怪異談∞X∞
0034話「戦國狂◉室 体県入学D」
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ーー「黒須市立高校2年B組」ーー
シャープペンや鉛筆の芯をなぞる音。
生徒たちは今期出される期末テストの数学に集中していてかすかな物音には気に入らない。
そこに数学教師がいろいろと動き回りカンニング不正などないかチェックして廻る。
そこにしばらくして教室の引き戸が開けられてその乱入してきた奇妙な仮面を身につけた黒装束を着込んだ2人組が数学教師を猿轡をさせてロープのようなモノで身体を縛りつけ身動き取れないようしたら、そのまま奇妙な2人組の連中に連行されて教室の外に出た。
わずか数分後の出来事であり、生徒たちは思わずテストを行うのを中断するほどだった。
「うわあああああああ!!!!?」
突如男子生徒1人が悲痛な悲鳴が上がる。
その男子生徒がいた場所には謎の深い穴が開いており、机や椅子や筆記用具、テスト類はそのままで生徒のみが喰われていたようだった。
「うわあああああああ!?」
「きゃああああああ!?」
その喰われた男子生徒筆頭に次々と男女生徒たちが謎の深い穴に喰われていく。
生徒たちはこの異常な教室から出ようと教室の引き戸をあげようとするが何故か開けることは出来なかった。そして教室内のガラス窓を叩き壊そうとしたりしても何故か窓ガラスは割れなかった。それを嘲笑うかのように次々と穴に喰われる犠牲者が増えていく。そこにいた生徒たちの助けを呼ぶ声は誰も届かなかった。
「2」
教室の外の景色はすでに夕方になりカラス一匹がカァー、カァーと鳴く。
あの騒ぎの穴はすでに止んでいた。
この場に生き残った8名の男女生徒はすでに体力が消耗していた。
そこに開かないはずの教室の引き戸が開けられてまた奇妙な2人組の仮面を身につけた黒装束が現れる。今度はなにやらテレビ機材を持ち込み手慣れた手つきで設置していく。その不可思議な光景を目にした男女生徒はそのツッコむ余力もなくただ黙って見てるしかなかった。
「3」
そしてテレビ機材を無事設置完了した奇妙な2人組はそのまま立ち去っていた。
すでに夜遅くなっていた。
生き残った男女生徒は不安に覚えていた。
そのテレビ画面から「ブォーン」と電子音が鳴り白の背景とした画面が表示される。
そこの中心に白粉肌を身につけた彼岸花柄を着込んだ和服を着た八木楓が現れる。
「みなさまよくおこしにきました」
淡々と語る口調だがなんだか彼女の表情は生気がなくどこか目は虚である、
「これより、おあつまりしたあなたがた。わるいですが、、、
ーーあなたたち一度死んでください」
と、語った直後、楓の首が刎ねられて身体ごとバラバラになる。
悲鳴が湧き上がる生徒たち。
その刎ねられた首がニヤニヤと笑う楓にズームアップして次のテロップ映像が流れていく。
「ヤンデレサクラ」
「正狩正夢」
「殺人鬼オーノー・ダー(映画に似た小野田さん)」
「くろくろしてください」
「触る髪に祟りアリですか?」
「感染唄チュウ」
いくつかタイトルテロップ映像が流れるとテレビ映像はそこで途切れる。
そこに再び穴が現れて残りの男女生徒たちを覆い尽くす。そこで再び悲鳴が湧き上がり次々と生徒たちが1人ずつ喰われる時、誰も助けを乞う事は出来なかった。
戦國狂◉室 体県入学D 完
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