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斬黒須怪異談♾️X2♾️

0035話「チャイルドメーカーG」

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「1」

 ーー「石山県鐘技市赤山町」ーー

 石山県内の若い男女の間である話題になってるアプリがあった。
 それは"チャイルドメーカー"。
 自分の写真と理想なパートナーとマッチングして理想的な子供を生成するというもの。しかし、このアプリには奇妙な噂があり、それは、生成された子供が現実に影響を与え、やがて取り返しのつかない恐ろしい事態を引き起こすというもの類いだった。その怪異談語り手である彼女も影響し始める。

 ーー「鳴川喫茶店」ーー

 美雨「ねぇ、春香。これ見てよ」

 私はスマホを友人の春香に問題のSNSを見せる。

 春香「なにかしら?チャイルド?メーカー?」

 美雨「そうよ。なんでも理想なパートナーとのマッチングして理想な子供を生成するみたいね」

 春香「あら、ちょうどよかったじゃない美雨。あなたもやってみたら?」

 私は首を軽く左右振って遠慮した。

 美雨「遠慮するわ。なんだかむなしいし」

 春香「そう。安定期に入ったし。暇つぶしにやってみようかしら」

 友人の春香はすでに家庭に入って妊娠中である。
 そんな私は30になってもまだ独身であり友人達が結婚して籍に入れるなか、どこか焦っていたから。

 美雨「……」

 ーー「イシヤマソフトウェア会社」ーー

「栗原さん。先月の出来上がった開発ソフトはどれかな?」

 美雨「こちらです」

「ありがとう」

 私はIT会社のソフトウェア開発部門に所属している。しかしながら女性は私1人だけだった。
 私の知人や友人が結婚で籍に入れる中、私は仕事のために恋人も作らず結婚もしないままだったが子供が産める年齢的に遅れることに少し焦りを感じていたのもの何かしらと感じていた。

「2」

 ーー「栗原美雨のマンション自室」ーー

 美雨「ただいま……て、誰もいないか」

 夜分遅くに帰宅しても誰もいないマンション自室で過ごす私。
 実家に出戻りしても帰る居場所はない。
 このまま私は一生1人だろうか……。
 ふと、そんな時にチャイルドメーカーのアプリを思い出す。
 そのどよんだ気分を紛らすために軽い気持ちでスマホ画面を開きアプリストアでチャイルドメーカーのアプリをインストールした。
 そこでアプリを開くとシンプルな画面情報が表示されて、そこで自分の写真と理想なパートナー情報の入力が表示されたので私の写真と理想なパートナーは「目がパッチリして笑顔が素敵な人」という入力するとその私の理想的なパートナーとマッチングされた。このアプリは出会い系ではないので身バレとかしないので安心だが少し残念も気がする。そこで生成AIが理想な子供が表示された。
 性別は男の子だった。
 (かわいいな。これが私の理想な子供)
 まだ赤ん坊だったが将来的にはイケメンになりそうな感じだった。
 ただ、気になる点はその生成した子供が不気味にリアルティがあったくらいだった。
 私はその子供も保存して、次にいろいろとたくさん子供を生成して試していた。

「3」

 アプリを使った後から、私の周囲で異常な現象が起こり始める。深夜になると、部屋の中で子供の足音が聞こえたり、見えない誰かの気配を感じる。最初は自分の幻覚だと思っていたが、現象は日増しに強くなっていく。さらに、生成された子供達の顔が夢に現れるようになり、「母さん、僕達を忘れないで」と囁いてくるのだ。

    私はこのアプリが原因であると削除しようとするが、消そうとしても消せない。アプリの中の「子供達」の画像は次第に動き始め、まるで私に語りかけているかのように見える。そして、現実でも、「子供達」の姿が一瞬見えるようになってしまった。

「4」

 ーー「春香の自宅」ーー

「そんなわけないわよ!大丈夫だから」

『そうかしら。私怖くて……』

「大丈夫大丈夫だから。じゃあ私切るわね」

 と、春香はスマホ通話を切った。
 美雨は、アプリを使ったことを春香に相談するが、春香自身は最初は信じなかった。しかし、ある日、春香自身も「チャイルドメーカー」で生成した「子供」の影響を受け始め、彼女の生活にも異変が生じる。彼女の家では胎児の動きが不自然に激しくなり、不安定な状態に陥いっていた。

 ーー「美雨のマンション自室」ーー

 私はこのチャイルドメーカーについてネットで検索して調べていると何やら曰く付きのオカルトアプリだと知ってしまった。
 このアプリがオカルトアプリなら話が早い。ならば然るべき所で礼察暑に向かうとすると、スマホがナニカがおかしかった。その画面上から子供達があふれて私の身体にまとわりついてきて、その場で意識を失った。

 ーーーーーー

「子供達」は完全に私の現実に溶け込み始める。夜中、ふと目を覚ました私のお腹にはすでに妊娠していた。その隣にはあるはずのない子供達が「お母さん、ずっと一緒だよね?」と語りかける。私は恐怖に震えるが、もう現実と夢の区別がつかなくなっていた。


 ーー「数年後」ーー

「お母さん。行ってきます」

「いってらっしゃい」

    玄関先で通学する子供達を見送ると私は洗濯物を畳み込む。
 私は今の仕事を辞めてシングルマザーとなってパートと貯蓄で切り盛りしながら生計を立てて子供達の育児をしてる。
 そして私の周りにはすでに子供達がいるから寂しくない。
 そしてこのアプリを広めようとSNSで親しくなった彼女に教えようとチャット入れた。
 どんな反応するかは楽しみだ。

 ーー「野花高校2年B組クラス」ーー

「おはよう」

「おはよう楓」

 生徒たちはいつも賑やかなであるが楓は少し違和感を感じていた。女子生徒たちはお腹周り張っていたから。

 楓「桜、あなた最近お腹張ってませんか?」

 桜「ふぇ?そ、そうかな。最近張ってきたな。またダイエットしなきゃな」

 楓「そう言えばこのまえ、桜が教えてくれたアニマルファミリーやりましたよ。なにぶん変わってますね」

 桜「うん。私は3ヶ月前にやり始めたんだけど。この理想なアニマルパートナーと子供をAI生成するみたいなんだよね。私だけじゃなく亜華葉ちゃんや星夏ちゃんもみんなやってるよ」

 楓「そうなの……」と、楓は少し気になっていた。以前、怪異談チャイルドメーカーに似てるような感じがしたがキノセイだろうとこの時は感じていた。
 しかし、その彼女達の異変を感じるようになるのは半年後になる。

 チャイルドメーカーG  完
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