【一人称ボク視点のホラーストーリー全64話】ボクの小説日記

29話「ハチミツ」

20〇〇年7月31日

    幼いボクと山おじさんは知り合いのミツバチを飼ってる中おばさんの家にやってきた。
    そこでハチに刺さられないよう分厚い作業着を着て飛び回るミツバチの中、中おばさんは蜜を取る作業していた。
    ボクは刺さられないように山おじさんの背に隠れていた。
    そして中おばさんは作業終えると家の中にお邪魔させてもらい出来たてのハチミツをご馳走してもらった。
「はい。どうぞハチミツトーストよ」
    ボクと山おじさんは美味しそうに食べる。
    採れたてのハチミツだからとろけるような味付けだった。
    ボク達は気に入ったのでハチミツを分けてもらった。

    その帰り道、山おじさんの顔見知りである犬おじさんと遭遇した。
「よう。久しぶりじゃないか。山伏」
「ああ。久しぶりだな」
    山伏は山おじさんの本名だ。
    山おじさんは顔をしかめてしまう。
    犬おじさんは周囲からは嫌われており、山おじさんにとってはあまり関わりたくない人物だ。
「お？おまえら。なんだその汚いばっちぃ物は？」
「これは、蜂山名物ハチミツだよ！とても美味しかったんだから！」
    ボクはこのハチミツにバカにされて嫌だったので反論した。
「けっ！色がきたねーし。食べる奴はほどしれねーぜ」
    と、犬おじさんが言った途端に何やら上空から何やら無数の黒い群れがやってきた。
「な、なんだ！？」
    どうやら蜂だった。しかもいろんな蜂がいてオオスズメハチもいた。
    その蜂の群れは犬おじさんのところにやってきた。
「ひぃ！？た、助けて」
    ボク達を無視して犬おじさんだけ襲い狙い続ける。そして犬おじさんは倒れてしまった。
「む！いかん警察と消防に連絡だ」
    山おじさんはポケットからガラケーのケータイを取り出して通報した。
    警察や消防が駆けつける頃には犬おじさんは息を絶えていた。
    犬おじさんの全身姿は至るところに刺さられており、悲惨な状態だった。
    あとから聞いた話だとアナフィラキーショックで死んだらしい。
「バチが当たったじゃろうな」
    山おじさんがそうつぶやいた。

ハチミツ  おわり


このままカウントダウンページ進むとネタバレ解説考察だよ♪





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ボクのネタバレ解説考察

    犬おじさんがハチミツを馬鹿にしたから蜂達が怒って襲ったんだよね。いろんな蜂達も集まってきたからよほどだね。