【一人称ボク視点のホラーストーリー全64話】ボクの小説日記

野花マリオ

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27話「魔法の砂時計」

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20〇〇年12月15日
    ボクは何もあてのないまま外に散歩に出かけた。
    と、そんな中ゴミ捨て場になにか珍しいガラスで出来た砂時計を見つけた。
    まだ綺麗だったからボクはそれを拾い持ち帰ることにした。

    この日の昼は誰もいなかったので1人でカップ麺で昼食を食べることにした。
    カップ麺容器にかやくや粉末スープを取り出して袋を開けて。
    お湯にカップ麺の容器に入れてふたをとじて三分間待つ。
    丁度砂時計が目の前にあったのでひっくりかえして砂時計の砂が全て落ちるまで待った。
    そして砂時計の砂が全て落ちた後カップ麺の容器のふたをあけるとカップ麺の麺が硬いままどころかお湯がまったくなく、かやくや粉末スープの袋も入ったままだった。
    ボクはあれ?と思った。
    たしかカップ麺はちゃんと準備したはず。
    ボクは再びカップ麺のかやくや粉末スープを開けるところからやり直してポットもお湯を入れた。
    そして三分間まつために砂時計をひっくり返してしばらくするとまた最初の固いカップ麺のままだった。
    もしかしてと思った。
    どうやら、この砂時計は物の時間を巻き戻しするみたいだった。

    ボクはいろいろためした。
どうやら物だけでなく生き物などにも有効であり、砂時計は三分間巻き戻しできるが繰り返して使用することでさらに巻き戻し時間を延長することができるみたいだった。
    ボクはその砂時計を有効に使おうと思った。
    そんなある日のこと。
    ボク達は遅く外食の帰りに自宅着くと、風呂場に扉の戸が開けたままだった。
    閉めるの忘れたボクは風呂場に向かうと風呂の中で浮かんでるミーコがいた。
ボクは急いで引き上げた。
    ミーコは息がしてなかった。
    ぐったりと身体は硬いままだった。
    ボクはミーコの身体をゆするがびくともしなかった。
    いつものように鳴いて甘えてくれよ。
    お願いだから。
    お願い……。
    ボクはミーコを抱いたまま泣いた。
    と、ボクはふと泣き喚くのやめてある物に気がついた。
    ボクは急いで砂時計を探して持ってくる。
    そこでボクはミーコを寝かして砂時計を使用する。
    何度もひっくり返して使用する。
するとケホケホとかすかにミーコがよみがえる。
    ボクは喜んだ。
    そのときミーコは飛び出して途中砂時計にぶつかりごなごなに割れて砂が漏れ出してしまった。
    ボクは砂時計よりもミーコが無事に生き返ったことに安堵した。

    数週間後、ミーコは相変わらず元気だった。
    ただ、毎日風呂場を見て覗いてる。
    じっと座ったまま見ている。
    もうすぐお正月である。
    ボクは電気こたつに入りぬくもりを感じていた。

魔法の砂時計   おわり


このままカウントダウンページ進むとネタバレ解説考察が始まるよ♪






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ネタバレ解説考察


    溺れたミーコはよみがえたけどその時に死んだ魂のミーコと今のミーコが2匹同時に存在するようになった。
    そして12話の電気こたつにつながる。
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