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野薔薇畑怪異談Sub story07
53話「トンネルのトンネル」
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ーー「????」ーー
どこか果てしなく暗く遠い場所。
そのかすかな明かりを照らすトンネルの向こう先の出口にトンネルがあった。
その青年1人だけであり、夢を見ていて導かれるようにトンネルを歩いて通過する。
その通過するたびに身体が黒ずみ朽ち果てていく。
その姿はやがて皮膚がこけて骨が見えて支える骨ね支柱が保てなくなり身体ごと崩れて骨は砕け散り砂になった。その砂はそのトンネル向こう先に吸い込まれるように風が吹いた。
ーーーーーー
向こう先にはトンネルがある。
その向こうに導かれるように私はトンネルの向こう先に渡り歩いて通過する。
何時間も歩いただろうか?終わりのない出口先のトンネルを通過していく時に私は途中歩き疲れて休み、眠気を感じた私はその場で眠る。
そして次に目を覚ますと私は自分の部屋にいた。
「2」
ーー「野山精神病院」ーー
「ま、おつかれでしょう。少し睡眠薬処方しますね」
「は、はぁ」
私の主治医である先生はまともに取り扱ってもらえなかった。
私の名前高崎夜見子、27歳。
先月からずっと毎晩、あのトンネルに渡り通過する悪夢にうなされていた。
やはり、病院を変えようかなとふと薬をもらった帰り道に見慣れない小さなトンネルがあった。
私の足取りはそのトンネルに何故か潜り渡ろうとする。
そのかすかな明かりの出口に辿り着くとそこは見慣れない別世界の場所だった。
どこかの街角のようだが私が知る限り見知らぬ奇抜な服装着た住人たち言語が飛び交い、看板や交通標識も見慣れない文字で書かれていた。
私はヤバいとこに迷い込んだと思い先程のトンネル場所に戻ろうとすると閉ざされていた。
私はこのわけのわからない異世界に迷い込んだようだ。
「3」
私は必死になってあのトンネル場所を探し回っていた。しかし、見つからず、その場にいる周辺にいる人達に聞いても言葉が通じなくて途方にくれていた。
そこで景色も暗くてくたくたに疲れ果てた私はその場にあったベンチで居座り眠りついた。
ーー「????」ーー
私は再びあのトンネルの場所にいた。
なぜか私は裸だった。
そこの出口は妙に明るかった。
何故か私はそこに向かわないといけない使命感があった。
今度こそ戻れるだろうか?
石川県に。
私はその出口先のトンネルに着くと身体中に温かい光に包まれて意識を失った。
「4」
ーー「夜尻真夜の自宅・部屋」ーー
私はふと机の上に目を覚ます。
そして背筋をぐーんと伸ばして眠気を取る。
どうやら別人の夢を見ていたようだった。
「トンネルのトンネルか……」
私はよく夢を見るが今日はドアじゃなくてトンネルの夢だった。
ふと、私は広げてあるアルバムの写真に自分の幼い頃の赤子の写真を見て懐かしく思う。
ふと、その時に私は怪異談を思いつき語り手の高崎夜見子という人物をイメージしながら次の部活で怪異談を披露することに決めた。
トンネルのトンネル 完
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