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野薔薇畑怪異談Sub story07
50話「通過綺礼」
しおりを挟む「1」
ーー「とある〇〇市内」ーー
この市内ではあふれたゴミや異臭などがあふれていて日常的にも道端にもゴミが散乱していて行政もお手上げするほど社会問題になっていた。
そんな中この市内を好んで訪れる者はいなかった。
しかし、そこに珍しく住人以外の部外者がやってくる。
その部外者は美しいロングヘアーの黒のブレザーを着込んだ美少女。
彼女は道端に散乱してるゴミを通過するたびにゴミが吸い込まれるようにピカピカに綺麗になっていく。そしてゴミでイライラしていた住人達も清々しい清涼感がきてスッキリしていた。
わずか1時間でほとんど市内は美しい市として生まれ変わって市街から訪れる市民もたくさん増えていた。それ以外にもこの市に似たような市街地でも明美が訪れれば綺麗になるという噂が立っていた。
ーー「野薔薇高校部室新聞部」ーー
「という情報ネタ筋だけどどう思う?」
「そうですね……」
清田メグ部長はわずか数人しかいない部員確保と部費の獲得に躍起になっていた。このまま来年度から部活は解散となる。
そうならないためにも特ネタやスクープを集めていたがどこか芸能ゴシップ記事が多かった。
「キノセイでしょ」
「は?彼女黒須明美にはいくつかネタがあがってるのよ?星すら吸い込む宇宙人説や妖怪説も上がってるのよ?」
「だから、キノセイですよ。彼女に関しても僕らは調べましたが普通の女性ですよ」
と、メグ部長以外口を揃えて普通と答える。
しかしメグは納得いかなかったのだ。
彼女には何かあるんだと。
「もういいわ。私が1人で調査するわ」
と、メグは取材用デジタルカメラを持ち向かった。
「はぁ。やれやれ後悔しないでくださいよ」
とある部員の忠告に誰も聞いてなかった。
「2」
ーー「野薔薇商店街」ーー
「情報の出所によると、彼女はよくここに訪れるらしいわね」
情報提供者から、明美がここをひいきにして訪れるらしいと。
早速一時間くらい待機したところで明美がやってきた。
そしてゴミや生えきった雑草を取り除きピカピカになっていくところをデジタルカメラでいくつかシャッターを撮る。そしてしばらく道端でたむろした後そのままどこかへ立ち去った。
そしてメグは彼女が通過した場所を入念なき調べていくと、わかったことは、犬のフンみたいな廃棄物は取り除かないことはわかったことくらいだった。
「3」
メグは明美の周囲の知人や友人や家族についても聞き込みしたがどれも「普通の方ですよ」としか返事もらわなかった。そんな彼女の周辺に調べていたら、直接本人から取材の受け入れを応じてくれたので早速メグは指定場所である野薔薇体育館の倉庫に向かう。
「初めましてメグさん」
「あ、初めまして」
と、メグから緊張の汗が出まくるとき、明美はふと「正体を明かすわ」と、彼女は顔の口から手を突っ込みニュウと青白い透明なクラゲの人型が現れる。
「!?」
メグは思わず口を押さえる。
その明美の身体はまるでペラペラのゴムスーツみたくなり、その中身はクラゲ人間みたくできていた。
目撃したメグはあまりの衝撃に気絶して倒れ込んでしまった。
そしてしばらく意識を取り戻したメグは明美のことを調べることは二度となかった。
「4」
黒須明美については謎に包まれている人物である。
彼女については、未確認惑星からやってきた宇宙人だと言われてるが確証はなかった。
そして今でも道端にゴミや汚れてるモノがあれば通過して綺麗にする。そんな彼女の将来は清掃員になりたいと彼女は普通に清掃する姿は普通に綺麗好きな人であるからと。
通過綺礼 完
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