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紅薔薇怪異談Main story06
45話「土管台2」
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「①」
ーー土管台前ーー
「さて、着きましたね。早速ですが例の日誌と財布を取りに行きますのでしばしお待ちを」
俺、梅田虫男。
と、南原のおっさんは土管台に入りすっぽりと消えた。
不思議に思うのだがこの深い穴底の土管台の生活様式どういう仕組みだろうか?
と、試しにこの石投げてみるか。
土管の中に石を投げてみると「どかん!」と南原おっさんがキレてる辺りから、どこかに通じているらしい。
少し待っていたが南原おっさんが来るまでの間、時間潰しに怪異談を披露することになった。
「②」
俺はとある場所に土管台に来ていた。
なんでも物を投げると彼らが祝うらしい。
早速、試しにおにぎりを投げてみた。
すると、土管台の中から、、、
「エーヤラコラコラポイポイさっさーかさ♪」
ふむ。確かに聞こえた。試しにその場にあった犬のフンを投げてみると、土管台の中から、、、
「…………」
あれ?おかしいな。もう一度その場にあった大量の石を投げてみると、土管台の中から、、、
「……こっちにおいで」
と、呼ばれたので近づくと、首元にガッと細い腕に掴まれて俺の身体ごと引きずりこまれてしまった。そして土管台の中から俺の悲痛な叫び声が流れていた。
「③」
と、気持ちよく怪異談を披露終えると俺の頭に何かコツンとぶつける。
どうやら、俺の投げた小石のようだ。
「もう!物を投げつけないでくださいと立札に書いてあったでしょ?それと代金と日誌ですよ」
「お?悪いな」と南原おっさんから日誌と代金を受け取る。ちょうど640円あるな。五十円玉が若干多いのは少し気になるがな。
さて、日誌はこのように書かれていた。
ーー198X年08月08日ーー
私は奇妙なカップルを見かけた。
そのカップルはお互い魂ごと入れ替わるらしい。そのためいつも喧嘩していたがすぐ仲直りしてしまうほど仲はよかった。次に私はまた奇妙なカップルを見かけた。先程のカップルはお互い魂ごと入れ替わるらしい。そのためいつも喧嘩していたがすぐ仲直りしてしまうほど仲がよかった。そしてお互いそのカップル2人組はもしも生まれてくる2人が男と女ならば引き合わせようと考えた。そう彼らはそういう運命であるからと。
「④」
「ちょ!?ま、待ってくれ?それじゃあ俺の親父とお袋は??」
和馬は驚いた。そこにいる真夜は顔が真っ赤にしていた。
「私も詳しくわかりませんがどうやらあなた方魂同士が惹かれ合うみたいですね。そのためひとつになろうと結びつく因果があるかもしれませんな」
南原おっさんはそう言った。
「となると、和馬や真夜の両親に聞いた方が早いな」
「はううわわわ。まるでアダムとイブみたいな運命的な人なんてロマンチックですわ」
「……」
と、まぁ一見落着かなぁと思ったら真理亜が大笑いした。
「ん?どうしたなんか悪いものでも喰ったか?」
と、南原おっさんが真理亜に体当たりした。
「な、なにしやがる!?」
南原おっさんは真理亜を強く押さえつける。
「お、おい!?」
「こいつから離れてください!!今すぐに」
と、南原おっさんはナニカの強いチカラにより弾き飛ばされた。
その真理亜はまるで異形な姿をしていたから。
「な、なんだにゃ!?」
「真理亜!?」
すると、異形な姿をした真理亜は和馬と真夜を捕らえられてしまい(南原おっさんも道連れ)忽然と姿を消した。
「消えた……?」
この異常事態に俺たちは蠢く運命に立ち向かうことになる。
土管台2 完
ーー土管台前ーー
「さて、着きましたね。早速ですが例の日誌と財布を取りに行きますのでしばしお待ちを」
俺、梅田虫男。
と、南原のおっさんは土管台に入りすっぽりと消えた。
不思議に思うのだがこの深い穴底の土管台の生活様式どういう仕組みだろうか?
と、試しにこの石投げてみるか。
土管の中に石を投げてみると「どかん!」と南原おっさんがキレてる辺りから、どこかに通じているらしい。
少し待っていたが南原おっさんが来るまでの間、時間潰しに怪異談を披露することになった。
「②」
俺はとある場所に土管台に来ていた。
なんでも物を投げると彼らが祝うらしい。
早速、試しにおにぎりを投げてみた。
すると、土管台の中から、、、
「エーヤラコラコラポイポイさっさーかさ♪」
ふむ。確かに聞こえた。試しにその場にあった犬のフンを投げてみると、土管台の中から、、、
「…………」
あれ?おかしいな。もう一度その場にあった大量の石を投げてみると、土管台の中から、、、
「……こっちにおいで」
と、呼ばれたので近づくと、首元にガッと細い腕に掴まれて俺の身体ごと引きずりこまれてしまった。そして土管台の中から俺の悲痛な叫び声が流れていた。
「③」
と、気持ちよく怪異談を披露終えると俺の頭に何かコツンとぶつける。
どうやら、俺の投げた小石のようだ。
「もう!物を投げつけないでくださいと立札に書いてあったでしょ?それと代金と日誌ですよ」
「お?悪いな」と南原おっさんから日誌と代金を受け取る。ちょうど640円あるな。五十円玉が若干多いのは少し気になるがな。
さて、日誌はこのように書かれていた。
ーー198X年08月08日ーー
私は奇妙なカップルを見かけた。
そのカップルはお互い魂ごと入れ替わるらしい。そのためいつも喧嘩していたがすぐ仲直りしてしまうほど仲はよかった。次に私はまた奇妙なカップルを見かけた。先程のカップルはお互い魂ごと入れ替わるらしい。そのためいつも喧嘩していたがすぐ仲直りしてしまうほど仲がよかった。そしてお互いそのカップル2人組はもしも生まれてくる2人が男と女ならば引き合わせようと考えた。そう彼らはそういう運命であるからと。
「④」
「ちょ!?ま、待ってくれ?それじゃあ俺の親父とお袋は??」
和馬は驚いた。そこにいる真夜は顔が真っ赤にしていた。
「私も詳しくわかりませんがどうやらあなた方魂同士が惹かれ合うみたいですね。そのためひとつになろうと結びつく因果があるかもしれませんな」
南原おっさんはそう言った。
「となると、和馬や真夜の両親に聞いた方が早いな」
「はううわわわ。まるでアダムとイブみたいな運命的な人なんてロマンチックですわ」
「……」
と、まぁ一見落着かなぁと思ったら真理亜が大笑いした。
「ん?どうしたなんか悪いものでも喰ったか?」
と、南原おっさんが真理亜に体当たりした。
「な、なにしやがる!?」
南原おっさんは真理亜を強く押さえつける。
「お、おい!?」
「こいつから離れてください!!今すぐに」
と、南原おっさんはナニカの強いチカラにより弾き飛ばされた。
その真理亜はまるで異形な姿をしていたから。
「な、なんだにゃ!?」
「真理亜!?」
すると、異形な姿をした真理亜は和馬と真夜を捕らえられてしまい(南原おっさんも道連れ)忽然と姿を消した。
「消えた……?」
この異常事態に俺たちは蠢く運命に立ち向かうことになる。
土管台2 完
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