彼女ノ怪異談ハ不気味ナ野薔薇ヲ鳴カセルPrologue

野薔薇怪異談Main story03

21話「映画を診てる女」

「①」

　ーー部室内ーー

「なぁ、たまには俺たちも気分転換に映画でも見ないか？」
　と、和馬の提案に皆一同は。
「いいですわね」
「わちもみたい」
「俺もたまに無視映画みたい」
「賛成だぜ！」
　と、部員達も賛成する。
「部長いいですよね？」
「……そうだな。たまにはいいだろう」
　と、真夜の承諾により、部員一同映画行くことを決めた。
　そこで蜜柑が映画に関する怪異談一つ披露することになった。

「②」

　ーー野薔薇映画館内ーー

　私は毎週木曜日は近くの映画館を立ち寄り、映画を観てる。
　私の名前は世理川喜美子。32歳。
　今日も映画館にはそれなりに人だかり出来てる。
　今日の映画は「回乱◉BAN！」だ。
　語り手が死亡宣告の回覧板が送られてきて巻き込まれる怪異談である。
　物語もハラハラとした展開が待ちうける。
　と、映画が盛り上がる場面で映像が乱れてしまう。
「あら、大変ね」
　私はそのまま席を立ちスタッフを呼んだ。

　ーー？？？？ーー

「はい。わかりました。早速修正しときます」

「お願いしますね」


　ーーーーーーー。

　今日も私は映画を観てる。
　そして館内はカップルや親子連れが多い。
　今日の映画は「まんがこわい」だ。
　この映画の内容はまんがをこわがる少年が逆手に取り相手からまんがをせしめてしまうという内容だ。
　この作品のモデルは古典落語から来てるわね。
　と、前方のカップル達が喧嘩して激しく言い争っていた。
「集中できないわね」
　私はそのまま席を立ちスタッフを呼んだ。

　ーー？？？？ーー

「はい！わかりました。すぐ向かいます！」

「お願いします」

　ーーーーーー。

　さて、今日も何も起きないといいけど。
　私は今日も映画を観てる。
　今日は満席だが臭いがきついわね。
　映画の内容は「映画を診てる女」らしいけど、どういう映画かしら？
　と、映画を観てると私が映画を観ていた。
　その映像が途切れてしまうの観て私はスタッフを呼んで直してもらう。
　すると、映画はそこで途切れてしまい、私はそこで存在ごと終わってしまった。

「③」

「ほ、本当にこれを見るのか？和馬」
「えー、だって部活のためでしょう？部長。俺だって観たい映画も我慢して選んでますからね」
「ううう。そ、そうだな」
「もうすぐ映画はじまりますわよ」
　と、映画開始時間になったので和馬達は指定の映画館に入る。和馬達が選んだ映画はサイコホラーの映画だった。そして彼らはじっくりと怖さを体感しながら今後の部活に活かそうと決めた。

　映画を診てる女   完