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野薔薇怪異談Main story02
14話「居眠り姫子」
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「①」
ーー野薔薇高校1年B組ーー
「えー。石山県にいるキ族は何万人住んでいるか?小野!!小野姫子!!」
と、地理担任の黒石亨が姫子を指名すると、居眠りした姫子は慌てて起きる。
「ふぇ!?あわわわ。何かご用でしょうか?」
それを見たクラスメイトはクスクスと笑う。
「はぁー。お前相変わらずだなぁ。とりあえずまた居眠りするから立っていな」
と、仕切り直しで授業は開始されたがそのまま立ちっぱなしの姫子はウトウトと居眠りしていた。
ーー小野姫子の視点ーー
私の名前は小野姫子。
クラスメイトから居眠り姫子と呼ばれていますわ。
私が居眠りする理由は素敵な夢を見るためですわ。
暇さえあれば居眠りしていましたわ。
さて、今日の夢はなんでしょうか?
ーーーーーー。
「ふぇわ!?な、なんですの?」
私が目を覚ますと雲の上に浮かんで居眠りしていたのですわ。
ぷかぷかとゆらゆらする乗り心地はよかったですけど……私、高い所が苦手なんですよね。
そしてしばらくすると私が居眠りした深い雲の場所は消失しましたので一気に急激に落下してそこで意識を失いましたわ。
ーーーーー。
「はっ!?今度はなんですの?」
次に目を覚ますと私は海にいましたわ。
ちょうど小舟で居眠りしてましたわ。
そして遠くから忍び寄る巨大なサメが来てましたわ。
私は慌てて逃げようとしましたがそのままサメの巨体にぶつかり沈みましたわ。
ーー小野姫子の部屋ーー
「ふぇ!?……なんだ夢でしたの」
私はどうやら自分の部屋で寝ていましたわ。
そこで喉が渇いたので水を飲みに行くため一階のキッチンルームに降りようとしましたがうまく立てれませんでしたわ。
そう、私の右足がすっぽり膝下まで無かったのですから……。
ーー部室内ーー
「以上、私の怪異談でしたわ」
姫子が怪異談を語ると部員達は長い沈黙が入る。
「みなさま。気にしないでくださいまし。私、両腕や両足、両眼がなくても生きてることに実感がありますわ」
専用の車椅子でそう語る姫子。
そう、姫子の全身体は全て居眠りのせいで喰われてしまったのだから。
新しく入部した姫子も唯一の楽しみが音楽を聴いたり、怪異談を語ることだった。
そして最後は和馬で閉め切り部員一同解散した。
ーー????ーー
私はまた夢を見ていた。
身体中になにやら燃え広がるのである。
私はこの状況を見て最期だと知る。
私は無抵抗のままそのまま身体中燃えながら意識が途切れた。
ーーーーーー。
「おはようございます」
クラスメイトは皆驚いてしまう。
そうかつての姫子は五体満足で登校していたから。
その姫子の不可不思議な現象に鼻木達も驚いていた。
そして姫子もいつものように日常を過ごして相変わらず好きな居眠りをしていた。
居眠り姫子 完
ーー野薔薇高校1年B組ーー
「えー。石山県にいるキ族は何万人住んでいるか?小野!!小野姫子!!」
と、地理担任の黒石亨が姫子を指名すると、居眠りした姫子は慌てて起きる。
「ふぇ!?あわわわ。何かご用でしょうか?」
それを見たクラスメイトはクスクスと笑う。
「はぁー。お前相変わらずだなぁ。とりあえずまた居眠りするから立っていな」
と、仕切り直しで授業は開始されたがそのまま立ちっぱなしの姫子はウトウトと居眠りしていた。
ーー小野姫子の視点ーー
私の名前は小野姫子。
クラスメイトから居眠り姫子と呼ばれていますわ。
私が居眠りする理由は素敵な夢を見るためですわ。
暇さえあれば居眠りしていましたわ。
さて、今日の夢はなんでしょうか?
ーーーーーー。
「ふぇわ!?な、なんですの?」
私が目を覚ますと雲の上に浮かんで居眠りしていたのですわ。
ぷかぷかとゆらゆらする乗り心地はよかったですけど……私、高い所が苦手なんですよね。
そしてしばらくすると私が居眠りした深い雲の場所は消失しましたので一気に急激に落下してそこで意識を失いましたわ。
ーーーーー。
「はっ!?今度はなんですの?」
次に目を覚ますと私は海にいましたわ。
ちょうど小舟で居眠りしてましたわ。
そして遠くから忍び寄る巨大なサメが来てましたわ。
私は慌てて逃げようとしましたがそのままサメの巨体にぶつかり沈みましたわ。
ーー小野姫子の部屋ーー
「ふぇ!?……なんだ夢でしたの」
私はどうやら自分の部屋で寝ていましたわ。
そこで喉が渇いたので水を飲みに行くため一階のキッチンルームに降りようとしましたがうまく立てれませんでしたわ。
そう、私の右足がすっぽり膝下まで無かったのですから……。
ーー部室内ーー
「以上、私の怪異談でしたわ」
姫子が怪異談を語ると部員達は長い沈黙が入る。
「みなさま。気にしないでくださいまし。私、両腕や両足、両眼がなくても生きてることに実感がありますわ」
専用の車椅子でそう語る姫子。
そう、姫子の全身体は全て居眠りのせいで喰われてしまったのだから。
新しく入部した姫子も唯一の楽しみが音楽を聴いたり、怪異談を語ることだった。
そして最後は和馬で閉め切り部員一同解散した。
ーー????ーー
私はまた夢を見ていた。
身体中になにやら燃え広がるのである。
私はこの状況を見て最期だと知る。
私は無抵抗のままそのまま身体中燃えながら意識が途切れた。
ーーーーーー。
「おはようございます」
クラスメイトは皆驚いてしまう。
そうかつての姫子は五体満足で登校していたから。
その姫子の不可不思議な現象に鼻木達も驚いていた。
そして姫子もいつものように日常を過ごして相変わらず好きな居眠りをしていた。
居眠り姫子 完
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