【Final】彼女の異界談は素敵な星花を降らせる

001話「Prologue start」

2話☆「火龍の晩餐」

　とある大きな深い洞窟。
　そこには大量の金貨や財宝が眠る。
　これらの輝く宝物は奴らを誘き出すエサである。
　丁度寝静まる晩、彼らはのこのこやってくる。
　その足音に気づいた彼女はゆっくりと眼を開ける。
　足音や気配が察っして、数十人程度であるとわかった。
　チカラは感じるが彼女の敵ではなかった。
　彼女はタイミングをはからってじっくりと構える。
　その彼らが丁度、その場所に差し掛かった時に大口を開けて捕らえて喰らいつく。
　彼らは突然の出来事にパニックになってるようだ。
　彼女の咥えた口からじっくりと噛み砕く咀嚼音。
　バキバキとソレを噛み砕きながら飲み込み、彼女の喉元からじっくりと腹の底までつたり落ちた。
　彼らは青ざめていた。
　そして彼女は喰いたりないのか、次の獲物に喰らいつく。
　しかし、とっさに彼らは避けてしまい少しは冷静になったのか、各自得物を持って彼女に立ち向かう。
　彼女はそれを見て余裕があった。
　彼らの武装は貧相であり、鎧もどこかつぎはぎで穴あきがありしかも錆びついている。武器も安物であろう屑鉄ばかりだった。
　おそらく彼らは一攫千金の覚悟目当てで来たのだろう。
　なので彼女から見れば美味しいチキン盛り合わせしか見えなかった。
　彼らは弓矢や投げやりで応戦するが最上位のアダマンタイト級の剣でも刃こぼれする硬さを誇る鱗に並大抵の武器に刃が立たないことは明白である。
　彼女は1人ずつ彼らに喰らい付きご馳走をありつける。
　彼らの悲鳴や助けや誰も来ない。
　そして彼女は満腹感を感じたのか、口からマグマ級の灼熱の熱さを誇る業火の炎の息吹ファイアーブレスを吐いて最期の1人である彼を黒の消し炭なるまで焼き尽くした。
　事が済んだ彼女は誰も人の気配がいないことを確認すると再び眠りについた。

　火龍の晩餐  END