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蜂鉢怪異談∞
218話「死冥(シメイ)バス」
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「1」
ーー「????」ーー
俺は目を覚ますとどこかの市営バスに乗っていた。
ここはどこなんだろうか?
と、俺は周囲を見渡す。
車内は明かりはついてなく窓の景色も何処かの林道である。乗客も数人の男女がいたがどこか青白かった。
『次のバス停は撲殺町~撲殺町です』
「は?なんだって?」と車内アナウンスに俺は思わず首を傾げた。すると、その若い女性1人がバスの降車ボタンを押してブザーが鳴り、そのバスは停車してそのバス停に降りた。
すると、バス車内に設置してあるテレビが先程の若い女性が撲殺される映像が流れて思わず目が背けてしまうほどだった。
「な、なんだよこれ!?」
当然ながら俺はパニックなるが乗客は無表情で青白く無言だ。
これが悪夢なら目を覚めて欲しいと頬をつねってみるが痛いのでこれは現実であることに知った。
『次のバス停は火事町~火事町です』
次の車内アナウンスが流れた。
すると若い男性1人が降車ボタンを押してブザーに鳴るとバスは停車してその火事町とやらに降りた。
するとテレビ映像には先程の女性と同じく火事に巻き込まれて死んでしまうのだ。
これは悪夢なんだと、俺はこのバスを出ようと窓ガラスを割ろうとしてみたが何かの強化ガラスなのか割れなくて非常口も探してみたがついてなかったのだ。
俺は途方に暮れていた。
『次のバス停は首釣町~首釣町です』
と、次のバス停が近くなると乗客は1人ずつバス停は降りるが俺は踏ん切りがつかず降りなかった。だが、このあとで後悔することになるとはまだ知らなかった。
ーーーーーー
「2」
『次のバス停は水難町~水難町です』
いくつかバスは巡回していたが俺は死ぬのが怖くて躊躇っていた。ちょうどそのバス停に乗客男性が1人降りて、最後俺だけ1人になってしまった。すると車内アナウンスが流れた。
『これより回送になります。回送』
と、バスはUターンして、先程のバス停水難町に着くと自動的に降車ドアが開いてそこから無数の腕が俺に引きずり込まれて水難事故に巻き込まれる。
「うわあああああゴボゴボ」
そして水難事故で一度死んだ俺はいつのまにかバスに乗り、次のバス停に着くとそのバス停でまた死んでしまう。そう、回送なると一周回って何度も死の体験を巡回するハメになる。
そして、次の乗客が来るまで死の巡回を繰り返していた。
「という怪異談ね」
と、友紀が怪異談を披露するとバス車内にいる友人達と乗客はぞわりと寒気をヒヤァとしていた。
その時乗客の中に信じてない青年がいたがその青年は降車ボタンを押すときに見慣れないバス停に降りる。
そのバス停は「死冥町」と書かれていた。そこで青年はバスに乗る悪夢を見ることになるとはまだ知らない。
死冥バス 完
ーー「????」ーー
俺は目を覚ますとどこかの市営バスに乗っていた。
ここはどこなんだろうか?
と、俺は周囲を見渡す。
車内は明かりはついてなく窓の景色も何処かの林道である。乗客も数人の男女がいたがどこか青白かった。
『次のバス停は撲殺町~撲殺町です』
「は?なんだって?」と車内アナウンスに俺は思わず首を傾げた。すると、その若い女性1人がバスの降車ボタンを押してブザーが鳴り、そのバスは停車してそのバス停に降りた。
すると、バス車内に設置してあるテレビが先程の若い女性が撲殺される映像が流れて思わず目が背けてしまうほどだった。
「な、なんだよこれ!?」
当然ながら俺はパニックなるが乗客は無表情で青白く無言だ。
これが悪夢なら目を覚めて欲しいと頬をつねってみるが痛いのでこれは現実であることに知った。
『次のバス停は火事町~火事町です』
次の車内アナウンスが流れた。
すると若い男性1人が降車ボタンを押してブザーに鳴るとバスは停車してその火事町とやらに降りた。
するとテレビ映像には先程の女性と同じく火事に巻き込まれて死んでしまうのだ。
これは悪夢なんだと、俺はこのバスを出ようと窓ガラスを割ろうとしてみたが何かの強化ガラスなのか割れなくて非常口も探してみたがついてなかったのだ。
俺は途方に暮れていた。
『次のバス停は首釣町~首釣町です』
と、次のバス停が近くなると乗客は1人ずつバス停は降りるが俺は踏ん切りがつかず降りなかった。だが、このあとで後悔することになるとはまだ知らなかった。
ーーーーーー
「2」
『次のバス停は水難町~水難町です』
いくつかバスは巡回していたが俺は死ぬのが怖くて躊躇っていた。ちょうどそのバス停に乗客男性が1人降りて、最後俺だけ1人になってしまった。すると車内アナウンスが流れた。
『これより回送になります。回送』
と、バスはUターンして、先程のバス停水難町に着くと自動的に降車ドアが開いてそこから無数の腕が俺に引きずり込まれて水難事故に巻き込まれる。
「うわあああああゴボゴボ」
そして水難事故で一度死んだ俺はいつのまにかバスに乗り、次のバス停に着くとそのバス停でまた死んでしまう。そう、回送なると一周回って何度も死の体験を巡回するハメになる。
そして、次の乗客が来るまで死の巡回を繰り返していた。
「という怪異談ね」
と、友紀が怪異談を披露するとバス車内にいる友人達と乗客はぞわりと寒気をヒヤァとしていた。
その時乗客の中に信じてない青年がいたがその青年は降車ボタンを押すときに見慣れないバス停に降りる。
そのバス停は「死冥町」と書かれていた。そこで青年はバスに乗る悪夢を見ることになるとはまだ知らない。
死冥バス 完
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