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天ノ鐘怪異談K 【完結】
190話「鉛筆削り」
しおりを挟む「1」
ーー「鐘技高校2年3組」ーー
学校の終礼のチャイムが鳴ると、生徒たちは帰宅するか部活に向かう。
その友紀達は今日は部活休みなので帰宅に向かうが恵が皆に呼びかけた。
「ねー?みんな。鐘技駅近くに新しくできた甘味処行かない?」
と、恵の誘いに友紀達は、、、
「いくわよ」「いくぜ」「わしも行く」
と、ほとんど友紀達は賛同したがただ1人除く彼女は、、、
「ごめんあたいは今日はパスかな」
友紀達は一同ありえない顔をする。
「ええーー!?いつも大喰らいする馬具野ちゃんががががががが断るだと!?」
恵は信じられない顔をする。
断った彼女の名は馬具野絵瑠胃奈。
いつも食べることに関しては誰よりも負けない彼女だが、その理由があったから。
「あたい、今日はスケッチしたい気分なのね。また今度ね」
「……あ、そうなんだ。じゃあ仕方ないね」
と、恵はあっさりと承諾して、馬具野はそのまま教材をカバンの中に入れた後、帰宅した。
「2」
ーー「馬具野家」ーー
馬具野が帰宅すると、真っ先に部屋に向かって馴染みのあるスケッチブックと鉛筆を取り出して写生スケッチする。彼女自身の画力はプロに負けないおりがみ付きである。今日は野薔薇のスケッチしていた。そしてひとつスケッチを完成すると場所を変えて外に出て向かう。
ーー「野原橋の下近辺」ーー
馴染みの近くの橋の下で景色のスケッチする。
彼女自身も飽きないほどたくさんスケッチしていた。その数えきれないスケッチは友人達にあげていた。その友紀にプレゼントした野薔薇のスケッチは鐘技家の玄関先に飾るほどだった。
そして夕方遅くになるまでスケッチをしていた。
ーー「馬具野家」ーー
再び帰宅した後は、使用した大量の鉛筆を愛用してる鉛筆削り機にかける。一応彼女が使う鉛筆は特注でもなく、一般で使用する鉛筆とほぼ変わらないのでその理由は彼女自身人並みの手をしているからだ。なので彼女自身の八不思議と友紀達は思われてる。彼女自身もスケッチはアナログ派である。鉛筆削りを終えるとスマホ取り出してSNS上を閲覧するときに「つぶったー」の公式アカウントPAKURINAのアニメイベントキャンペーンに見事当選する。
「うぉぉぉ!?やったー!」とバカでかい叫び声に部屋中の窓ガラスが割れてしまい、この後母親がやってきて怒られるほど彼女は嬉しかった。
ーー「1週間後」ーー
馬具野の手元に懸賞で応募したバグエノレイナの鉛筆削り機が届いた。そこで鉛筆削りをすると一気に削れた。この鉛筆削り機の特徴は6本もある芯の穴口があり同時に複数にも6本同時に削れる。その普段愛用してる鉛筆削り機よりかは時短短縮なった。大量の鉛筆を消費する彼女自身はありがたく感じていた。そこで鉛筆削りを終えると早速外に出かけていつもの場所に向かった。
「3」
「ただいま」
夕方遅くまでスケッチをしていると珍しく小鳥がいたので久しぶり本気で上手く描かれた。
その記念に自分の部屋に飾った。
そして毎日のようにあの新しい鉛筆削り機に鉛筆を削るがその以前の古い鉛筆削り機は全く使用しなくなっていた。
そんな時に馬具野は近々恐怖体験をするようになる。
ーー「????」ーー
馬具野自身は夢を見ていた。
真っ暗な空間であり、彼女自身は存在を確認する。
そのそばに急スピードで放たれる鉛筆が彼女に襲い掛かる。
彼女もそれに怯えて避けていく。
何度も何度も何度もその鉛筆の矢が彼女をストーカーのように追尾する。
そこにもう1人の巨大な馬具野が小さな彼女自身に掴まれて古い鉛筆削りの芯の穴に入れられてしまったところで夢から覚めてしまった。
ーーーーー
「はっ!?」と、馬具野が悪夢から目を覚ますと周囲には異常があった。
部屋中に無数の鉛筆が大量に刺さっていたから。
その馬具野が寝ているベッド上からは彼女自身取り囲むように鉛筆が刺さっていたから。
そして彼女が大事にしてる壁ふちに飾られている小鳥のスケッチに「バカ」とデカデカに落書きが書かれていたり、そのバグエノレイナの鉛筆削りには無数の引っ掻きキズのようなモノが出来ていたからだ。
その時彼女自身ポツポツと煮えたぎり憤慨した。
犯人はわかってる。
その鉛筆削り機だとも。
彼女は身体を起こしその鉛筆削り機を叩きつけて壊そうとするがふと記憶の中がフラッシュバックして思い出す。
それは初めて買ってもらった時の頃の鉛筆削り機の懐かしい思い出が。
その時ふととどまり古い鉛筆削りを優しく机の上に置いた。
そして彼女は落書きされたスケッチを見てフッと笑って部屋中に刺さってる鉛筆を抜いて片付けに入った。
「4」
「ちょっと?動かないでよ」
「ううう。恥ずかしい」
馬具野は友紀達を自宅に呼び寄せて友紀達を写生していた。
その時ちょうど友紀をスケッチしてるが姿はアニメのコスプレしており、友紀自身は恥ずかしかった。
そして馬具野は大量の鉛筆消費する時にその古い鉛筆削り機も再度使用していた。
そして今でも部屋には落書きされた小鳥のスケッチにも飾られていて彼女自身も落書きで「アホ」と書いていた。
鉛筆削り 完
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