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蜂鉢怪異談∞

211話「カラオケ銭湯2♫」

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 ーー「とある銭湯施設」ーー

 とある銭湯施設は大繁盛する。
 その理由としてはカラオケができる銭湯施設である。
 もっとも言ってもそれはカラオケ居酒屋に近い感じである。
 なぜなら客はサラリーマンや年配がほとんどであるから。無論少なからず女性もいて混浴だが水着着用である。
「俺のおしい花~♪」
 と、1人の中年男がカラオケ終えると、その場にいた客は拍手する。
「いやぁ。よかったよ前原さん」
 と1人の利用男性客が褒めたたえる。
「素晴らしい歌声でしたわ」
 と、また1人の利用女性客が褒める。
「ははは。まだ声は枯れてないぞ。アーアーアー」
 と、前原はのど声を唸らして何ともないかのように言う。
「あ、そうだ前原さん。明後日の〇〇日にまたここで集まって歌いません?」
 と、ここで初めての利用男性客である中山が発言すると。。。
「……わしは遠慮する」
「私も」
「俺もだな」
 と、何人かほとんどの人はその〇〇日に行くのやめるのである。
「ええー!?何でですか?せっかくの〇〇日なのに。栗山さんも田加良さんも休みでしょ?」
「……そうか。お前は知らないだろうな。その日は彼女が現れて歌うからだ」
「え?」
「君もその日に行くのやめなさい。というよりも警告するよ。そこに言ったら最後取り返しつかなくなるからな」


 ーー「当日」ーー

「ふむ。やっぱり誰もいないな」
 と、みんなから強い警告を受けたのに中山は無視してその〇〇日に行った。
 しばらく銭湯でゆっくり浸かったあとカラオケ部屋に入るとそこにちょうど若い女性も来た。
「こんにちわ」
「あ、こんにちわ」
 (これが例の彼女だろうか?一見普通の人に見えるけど?)
「あの。先に歌いますか?」
 と、中山は言うと。
「え?いいんですか?なら歌わせてもらいますね」
 と、その若い女性は早速カラオケ機材を使い歌い出した。
 ~♪
 素晴らしい歌声だった。
 そう、聴いてる者を震えあがせるほどに……。
「……失礼」
 と、中山は途中退出してしまった。
 そう、この歌は一見普通の歌ではない。なぜなら聴いた者をさらに気分を〇〇くするからだ。
 そして中山はこの日に限って温泉施設を利用することはほぼなくなった。
 そして今でもこの〇〇日に彼女が現れて歌い続ける。

 カラオケ銭湯2♫   完
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