[全221話完結済]彼女の怪異談は不思議な野花を咲かせる

野花マリオ

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蜂鉢怪異談∞

202話「口壁さん(ノベルアッププラスバージョン)」

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 「1」

 ーー「????」ーー

 夕焼けの赤い住宅路。
 そこには学生達が通る通学路である。
 そこには噂がある。
「ちょっと聞いてくれるかしら?」
 なんでも馴れ馴れしく話しかける口壁さんという怪異談がある。
 彼女自身、普通に接すれば問題ないが、もし悪口をすればあなた自身をーー。

 喰われるから。

 そう、たったいま、彼女自身の悪口に対しては容赦ない。

 そんな野花小学校の間では口壁さんという噂で持ちきりであり、その口壁さんの正体の真偽さえも分からず仕舞いだった。
 そんな物語の主人公となる亜季田礼奈はその口壁さんという口の災いのもとで巻き込まれてしまう。

 「2」

 ーー「野花小学校体育館内」ーー

「よし!次、八木と亜季田」
「「はい」」
 体育の先生が私たちの名前が呼ばれる。
 私たちクラスがやってる授業は『エイトバトル』という戦闘訓練である。
 巷で流行るオカルトや悪霊犯罪などからの自霊のためにやる訓練だ。一応武器はスマホンが一般的に使用する。
 と、先生は早速、悪霊箱を取り出して撒いた。
 エイトバトルてなんだろう?と思うよね。
 エイトバトルというのは八木家が開発したエイトプログラムバトルモードという戦闘霊感システムなの。
 これを使うことで一般の人たちでも異形なヒトなざるモノ達と対抗できて戦える。
 もちろん人間同士でも戦えるわよ。
 だから体育の授業でもエイトバトルは人気である。
 まるでゲーム感覚で楽しめるからね。
 あ、そうそう、基本戦闘は以下の感じだよ。
「マジ」
 スマホンからゲンコツのような放出されるのがマジ。
「カル」
 スマホンからシャッターを切って相手を捉えるのがカル。
 この2種が基本戦闘方法だ。
 つまり、マジで相手を弱らせてからカルで狩っていくことが基本となるわ。
「よーし!もういいぞ。流石だな八木家の者はな」
 私たちの戦闘訓練は終了した。
 私と組んだ楓はあの激しい戦闘訓練こなしても汗ひとつかいてなかった。
 私も頑張らないとね。
 そんな戦闘訓練であるエイトバトルが実際に使われるなんて私たちさえも思わなかった。

 「3」

 ーー「野花小学校5年2組」ーー

「では、みなさん気をつけて帰りましょう」
「「さようなら」」
 私たちは早速帰宅の準備する。
 私はこの後実家の手伝いがあるから、早めに帰宅しなければならなかった。

「おい、知ってるか?例のうわさ」
「うん。知ってるよ。口壁さんね」

 その時ちょうど口壁さんという類いのうわさが私たち同年代の間で流行っいた。
 なんでも気さくな馴れ馴れしい口壁さんらしいとか。
 私はそのうわさを一度に耳をしたが興味もなかったのでそのまま帰宅した。

 「4」

 ーー「通学路」ーー

 私は1人で住宅道路で帰宅時だった。
「お嬢ちゃん。そこの丸メガネかけたお嬢ちゃん」
 誰かが呼びかける女の人の声だった。
 丸メガネをかけてるのは私くらいだった。
 しかし、私以外誰もいなかった。
 しかし、何度も呼びかけるので私はおそるおそる声をかけた。
「だれ?私に何か用?」
 すると顔が見えない女の人は言った。
「悪いけどね。その落ちてるゴミ拾って捨ててくれるかしら?」
 と、私の目の前に紙のレシートがあったので拾った。
 私はなんだか不気味に感じたのでそのまま帰宅した時に忘れずにゴミに捨てた。
 次の日、早朝その通学路付近で誰かが感謝する女の人の声がした。

 「5」

 私はいつも不安ながらもあの通学路付近を通過する。
 なぜなら、口壁さんは見かけた子ども達を食べるといううわさが根付いたからだ。
 だから、私は怖くていつもなら友人達と一緒に帰宅するが今日はたまたま1人だった。
 その時である。

「お嬢ちゃん。こんにちわ。今日も1人なの?」

 ひっと声をあげそうになり私は怖くなり走ることさえも出来ずに肩から膝までくすんでしまった。

「あ、ごめんなさいね。怖らがなくていいからね。大丈夫あなたはとって食べようなんて思わないからね」
「本当?」と私はその口壁さんの言うことを難なく信じてしまったがでも私は素直に信じた。
「初めまして♪お嬢ちゃん名前は?」
「えーと。亜季田礼奈です……」
「あら、いい名前ね。アタシはレイカよ♪よろしくね」
 その時にゅっと住宅街の壁の堀から大きな赤い唇がでできた。
 まるで本物に生きているかのような赤い唇だったから、私はなんだか親近感がこの時わいてきた。
「レイカさん。よろしくお願いします」
 私とレイカさんはこの時から初めて親しい友人になった記念日だった。

 「6」

 レイカさんと話ししてるなんだか頼れるお姉さんという方だった。
 レイカさんは昔、交通事故で亡くなりいつのまにか壁に取り憑かれたみたいだった。
 お姉さんは暇してごくたまに話しかけたりする事もあったがみんなは不気味と感じて避けてるみたいだ。
 たまによく話しかけるお爺さんもいたが、その人は風のうわさで天寿を全うしたらしい。
 そんな偶然暇でつい子ども達を見守るがレイカさんの楽しみらしい。
 ……まぁ。変に食べられるというのはキノセイだろうけどね。
「じゃあ。またお話しするね」
「ええ。明日も楽しみしてるわよ♪」
 レイカさんと明日も会話する。
 そんな約束が当たり前だと思っていた。

 ーーでも、その日が来なかった。

 私の友人が食べられたから。

 レイカさんに……。

 「7」

 ーー「野花小学校体育館内」ーー

「えー。本日より、集団登校と下校を行います。被害に遭われた生徒も何人かいるようなので一刻も早く救出したいとこのぼっちジョーカーの異名」

 と、全校生徒緊急連絡会時の校長先生は熱弁がふるっているが私の耳には何も入らなかった。
 事の一端は私の友人サトシの所業である。
 口の悪いサトシだったが謎の正義感あふれるわんぱく少年だった。
 その時ちょうど私の跡をつけたみたいで彼自身は口壁さんの正体を暴きたかっただけである。

 でもまさかあんなことになるなんてーー。

「大丈夫?礼奈」
 そっと私が震えて泣いてるのを隣いた友人楓が心配したようだ。
「ごめんなさい。……私のせいでサトシがああああ」
 私は全校生徒に囲まれる中、私は耐えきれず泣き喚く。
 このとき心配して駆け寄った山中先生が私を保健室に連れてもらった。
「私がなんとかするからね……」
 そっと誰かが呼びかける声がした。
 その事さえも気づかず私は保健室でしばらく落ち着くまでそこにいた。

 そして楓達の提案により、私たちの手でサトシを取り戻すチームを作った。

 その名も『カイダンセイバーズ』。

 私たちが怪異談によるオカルトや幽霊を退治するそして困った人達や幽霊を救済するチーム。

 それが野花市だけでなく石山県全小学校に名を知らしめることは誰も思いつかなかった土壇場作ったチームだけどね。

 そんな私たちが最初に退治するのは悪い口壁さんである。
 そんな子どもながら、探し回りようやく見つけた。その口壁さんを退治するとき、私はーー。

 「8」

「あらあら。美味しいそうな子ども達ね♪」
「あなたを退治しにきたわ。口壁さん。……いえ。レイカさん」
「あらあらまぁ」

 私たち対峙する邪悪なそいつは、耐えきれないほど霊圧が来る。
 私たちが見つけた場所は放置された墓地だった。
 そこには人なざるモノ達が巣食う場所であり、生者さえも好んで行かない場所にある。
 そして無造作に放り出されてる骨らしき無惨な遺体は全て口壁さんに喰われた後だった。
 しかし、サトシは無事だった。
 なぜならサトシはいくつか壁に貼り付けられており、今から取り込む予定だったみたく、他の何名かの生徒たちもいるから、私たちが早めに動いてよかったというものある。
「楓。私ようやく吹っ切れたわ。あいつを倒して、歯磨きしたい気分だわ。クサイし」
「同感ね。私もよ!」
 私たちは先手でスマホンを使いカルを使用する。
 しかし、咄嗟に口壁さんが素早く回避した。
 と、口壁さんは、悪霊達を呼んだみたいでいくつかゾンビも現れたようだ。
「みんな!アレをするわよ!」
「「エイトバトル」」
 私たち戦闘態勢に入る。
 エイトバトルモードに入ると私たちの頭上に"8"の数字が表示される。
「マジ」
 その頭上の数字を借りて戦う。
 この時私は数字3を借りてマジを使うと数字3の強さのマジが放てるのである。
「カル」
 カルの場合は全ての数字全消費して使う。
 無論、マジとカルの使った数字は秒単位に回復する。
 そして頭上の数字はゲームでいうとライフポイントであり、敵からの攻撃を受けると頭上の数字は減る代わりに致命傷を防いでくれる。
 無論数字"0"のまま攻撃受ければ致命傷受けるけどね。
「キリがないわね。"エイトドライブ"」
「!?」
 楓はとっておきの切り札を使ったようだ。
 そう、これもエイトバトルモードのスイッチの応用である。
 楓の得意とするエイトドライブは自身の8秒間を1秒間するというものだ。
 つまり楓以外見れば私たちはスローモーションに見えるわけね。
 そして次々と瞬時にカルをたくみに操る楓は戦闘中であっても見惚れてしまうほどだ。
「終わりよ」
 そして楓は無慈悲にも口壁さんを軽々しく狩った。
 私たちの初めての戦闘はあっけなく終わった。

 「9」

 私たちは戦闘の後始末する。
 まずは礼察に連絡だ。
 礼察とは悪霊犯罪やオカルト犯罪を取り締まる石山県独自の警察組織である。
 通常の警察とは違いその手の霊感持った警察組織が対応するのだ。
 その時私たちはその時油断があったかもしれない。
「楓!?」
 楓の手元からスマホンが落ちた。
 楓が口壁さんに捕まってしまった。
 それだけじゃなく他のみんなも。
 私以外戦える人はいない。
「ククク。油断したわね」
 私は即座にカルをしようとしてもすばしっこい口壁さんは捕らえることは出来なかった。
 絶大絶命ピンチの時に誰かが優しく語りかけてくる。
「落ち着いて礼奈。あなたならできる!私に委ねて」
 その時、私は少し驚いたが彼女を信じて委ねることした。その時、
「後ろよ!!」
 私は彼女の呼びかけに応じて咄嗟に後ろから見ずにスマホンでカルをした。
「グギャアアアアアア!?」
 思ったより効果ばつぐんだった。
 その時ようやく口壁さんの戦闘が終了した。
「ありがとう。レイカ」
 私を助けてくれたレイカは姿を見せないがどこか、優しく微笑んでる感じがした。
 そしてカルで捕らえたカウドが残る。
 カウドは次回まで説明に持ち越すね。

 「10」

 私たちの活躍も大人たちは褒められた行為ではなかっだけど子ども達の間ではスーパーヒーローとしてみんなの注目の憧れの的になった。
 その事がきっかけで私たちは本格的にカイダンセイバーズの活動を始めるのだった。

 ーー「カイダンセイバーズ本部室(部室)」ーー

 私たちの部は現在8名である。
 ここで送られてくる子ども達の妖怪や悪霊情報などを扱うのだった。
 もちろん無茶な事はできないので顧問の草虫おじさんがついているが私たちが卒業するまではついてるらしいこと。
「ねー?礼奈これ見て」
 パソコンテレビのネットからある特定のオカルト情報が寄せられていた。
「あ……レイカさん。ヨーロッパ国いるんだ」
 私でもレイカさんとわかった。
 なんでもとあるヨーロッパ国では姿を見せない若い女性の声の目撃情報多発してるらしい。
 食べられるという情報ないがレイカさん的にはヨーロッパを満喫してるみたいだ。
 またレイカさんと個人的に会うことがあれば土産話は聞きたいなと思った。

 口壁さん   完

ーー「????」ーー

「アー、エキューズミートボールナデシコカムカムベリーマイリップ」

「why?」

end
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