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野花怪異談N⑧巻【完結】
83話「ニコニコポスター」
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「1」
ーー「202X年XX月XX日13時45分石山県黒田市黒松商店街」ーー
梅雨ではない土砂降りの雨。
私は傘を指して徒歩で馴染みの図書館に向かう。
私の名前は古宮永えるみ。歳は15ほど。
図書館でよくミステリー小説を借りて読む。
本当は買って読みたいがお金がないから仕方ない。
いつかバイトして稼ごうと思ってるとそこの偶然に通りかかった古本屋を見かける。
「アルバイト募集1時間つき店番1800円!?」
なんとも破格な好条件の美味しいバイトだ。
しかもここの商店街は人通り少ないし楽そうだった。
おまけに時間潰しにタダで本を読めるのは美味しい。
善は急げていうじゃない?
だから、私はすぐその古本屋に入って見事にそのまま受かった。
「明日の夕方から行けるかい?」
「もちのロンです♪」
私は店主の古池さんの了解応じてアルバイトを受けることにした。
もちろんこの後、図書館へ行ったけどめぼしいのはなかったから借りなかった。
「2」
ーー「石山書店」ーー
私は本屋に向かった。
そこでめぼしいミステリー小説を探したがどれもめぼしい物はなかった。
なので諦めて次の機会にしようかと帰ろうとするとゾクッとする視線が感じるのであった。
私は周囲をよく見渡すと何もなかった。あるとすれば昭和臭い俳優のポスターだけだった。
しかし、ずっとそのポスターは私をじっと見つめているような気がしてならなかった私はその場へ立ち去るのだった。
ーー「野花高校1年C組」ーー
「おい!聞いてるのか?えるみ」
「あ、はい。すみません」
授業中でも私は頭が入らなかった。
やはり、あの古臭いポスターが思い出して気になってしまいオチオチと授業に集中出来なかった。
あのポスターのようにクラスメイトや先生にも見えてしまうほどだった。
私は気分が悪くなり、そのまま学校へ早退することになった。
「3」
早退した私は寄り道せずそのまま帰路に向かう。
私が通る住宅街はポスターが貼られている。
しかしそれがわかると急いで向かう。
貼られてるポスターは私のいる場所に合わせて向いてる。
しかも余計に多かった。
いやだ。
いやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだ。
……ずっとそのポスターは私を見て笑っている。
そして私の家につくとそこの家壁に無数にポスターが貼られていたから。
私は家に戻らずそのままどこかへ逃げ続けていた。
「4」
土砂降りの雨中、私は途方に暮れてあの商店街に彷徨う。
するとあのバイトしたあの古本屋に入って雨宿りした。
「いらっしゃい。おや?えるみちゃんじゃないか?バイトは今日おやすみだよ?」
「あ……古池さん」
この店主古池さんに事情を説明した。すると古池さんは一瞬悲しそうに顔をした。
「……そうか。えるみちゃんはダメだったか。これも仕方ないな」
「え?どういうことなんですか?」
「……あの裏口から出なさい。もう怖い思いはしないからの」
この時、私は古池さんの言う通りに裏口に出た。
「5」
私が出た場所は馴染みの商店街だった。
私は思わず驚いた。
私が出た古本屋にはおじいさんのポスターが貼られていた。
そのおじいさんは古池さん本人だったから。
「ごめんなさい」と私はその場で頭を下げた。
そのニコニコした顔のポスターは一瞬悲しそうに見えたから。
私はそのまま立ち去ったけど元の日常に戻れたしあのポスターも一度も見かけてなかった。
それ以来、私はもうあの商店街に立ち寄ってない。
ニコニコポスター 完
ーー「202X年XX月XX日13時45分石山県黒田市黒松商店街」ーー
梅雨ではない土砂降りの雨。
私は傘を指して徒歩で馴染みの図書館に向かう。
私の名前は古宮永えるみ。歳は15ほど。
図書館でよくミステリー小説を借りて読む。
本当は買って読みたいがお金がないから仕方ない。
いつかバイトして稼ごうと思ってるとそこの偶然に通りかかった古本屋を見かける。
「アルバイト募集1時間つき店番1800円!?」
なんとも破格な好条件の美味しいバイトだ。
しかもここの商店街は人通り少ないし楽そうだった。
おまけに時間潰しにタダで本を読めるのは美味しい。
善は急げていうじゃない?
だから、私はすぐその古本屋に入って見事にそのまま受かった。
「明日の夕方から行けるかい?」
「もちのロンです♪」
私は店主の古池さんの了解応じてアルバイトを受けることにした。
もちろんこの後、図書館へ行ったけどめぼしいのはなかったから借りなかった。
「2」
ーー「石山書店」ーー
私は本屋に向かった。
そこでめぼしいミステリー小説を探したがどれもめぼしい物はなかった。
なので諦めて次の機会にしようかと帰ろうとするとゾクッとする視線が感じるのであった。
私は周囲をよく見渡すと何もなかった。あるとすれば昭和臭い俳優のポスターだけだった。
しかし、ずっとそのポスターは私をじっと見つめているような気がしてならなかった私はその場へ立ち去るのだった。
ーー「野花高校1年C組」ーー
「おい!聞いてるのか?えるみ」
「あ、はい。すみません」
授業中でも私は頭が入らなかった。
やはり、あの古臭いポスターが思い出して気になってしまいオチオチと授業に集中出来なかった。
あのポスターのようにクラスメイトや先生にも見えてしまうほどだった。
私は気分が悪くなり、そのまま学校へ早退することになった。
「3」
早退した私は寄り道せずそのまま帰路に向かう。
私が通る住宅街はポスターが貼られている。
しかしそれがわかると急いで向かう。
貼られてるポスターは私のいる場所に合わせて向いてる。
しかも余計に多かった。
いやだ。
いやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだ。
……ずっとそのポスターは私を見て笑っている。
そして私の家につくとそこの家壁に無数にポスターが貼られていたから。
私は家に戻らずそのままどこかへ逃げ続けていた。
「4」
土砂降りの雨中、私は途方に暮れてあの商店街に彷徨う。
するとあのバイトしたあの古本屋に入って雨宿りした。
「いらっしゃい。おや?えるみちゃんじゃないか?バイトは今日おやすみだよ?」
「あ……古池さん」
この店主古池さんに事情を説明した。すると古池さんは一瞬悲しそうに顔をした。
「……そうか。えるみちゃんはダメだったか。これも仕方ないな」
「え?どういうことなんですか?」
「……あの裏口から出なさい。もう怖い思いはしないからの」
この時、私は古池さんの言う通りに裏口に出た。
「5」
私が出た場所は馴染みの商店街だった。
私は思わず驚いた。
私が出た古本屋にはおじいさんのポスターが貼られていた。
そのおじいさんは古池さん本人だったから。
「ごめんなさい」と私はその場で頭を下げた。
そのニコニコした顔のポスターは一瞬悲しそうに見えたから。
私はそのまま立ち去ったけど元の日常に戻れたしあのポスターも一度も見かけてなかった。
それ以来、私はもうあの商店街に立ち寄ってない。
ニコニコポスター 完
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