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鐘技怪異談W❽巻【完結】
163話「君のせい」
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「1」
ーーあいつなんて消えてしまえばいいのに。
そう、思い込むとその相手は何らかの理由で私の前から消してしまうのだ。
そう、私のせいである。
その時の理由が私にもわかるようになる。
ーーーーーーー。
早朝、私は目覚まし代わりにスマホの音で目を覚ます。
2階の部屋から降りてパパが用意する朝食のトーストにかぶりつく。
ママは私の所為により、先月に蒸発したのだ。
それだけではなく、友人、クラスメイト、知人やそこら辺に消えろと念じると何らか私の前から姿を消すのだ。
ただ、少々やり過ぎ感もなくない。
「ミルクおかわりいるかい?」
「いらない」
「そうか」
「ごちそうさま」
私は朝食終えると席を立ち学校へ行く準備をする。
私は気に入らない者がいるとすぐ消したがるから、少々やり過ぎないようと心がけていた。
「2」
「行ってきます」
私は車庫のシャッターを開けて停めてある自転車に乗り込み出発する。
私の名前は君田絵菜。16歳。
今日も清々しい日常の朝であるが途中から不運にも雨がポツポツと降り始める。慌てて雨ガッパを着用するが間に合わずおかげさまでずぶ濡れになった最悪の一日だった。
ーー「蜂鐘技高校2年B組」ーー
「おはよう」
私が登校するとみんなはクスクスと笑っている。
そう、私の机にご丁寧に落書きが書かれていたから。
そして黒板にも私の悪口が書かれていた。
私はこの程度で消えろとは思わなかったのでいつものように黒板消しと机の落書きを消す。
「ぶわぁか。あんたみたいな辛気臭いの消えてくんない?」
「……」
そいつは私に向かって雑巾のようなものを投げつけた。
ーー消えろ。
そうつぶやくとそいつは急に体調が悪くなり救急車に運ばれた。
そして次の日、そいつは入院して学校から来なくなった。
「3」
私が消えろと念じた奴はたちまち私の前から消えてくれる。
なんでちょうど嫌な奴から私の前に現れてくれるので消えてくれるのだ。
おかげで私をいじめる奴はいなくなったが私に関わると不幸になるという噂になり、私に話しかける者はいなくなった。
孤独になった私にパパが新しい彼女を連れてくる。
「絵菜。こちら真江さんだ」
「よろしくね」
私は何だか腹が立っていた。
だから、私はそいつらに向かって直接言ったの。
「消えろ」
すると、パパと新しい彼女は身体全体黒くなって弾けた。
そこから黒い飛沫の液体が出ていた。
私はそれを見てホッとしたのだ。
私のせいなんだと……。
だから願ったの。
私自身消えろ、と。
「4」
私は彼女の亡骸を埋葬する。
彼女はすでにヒトではなかったから。
彼女自身喰われてしまったのだ。
この世にはヒトなざなるモノが石山県に紛れ込む。
そのやつらはどこからやってくるのかはいまだに謎だった。
そして彼女もすでに喰われていた。
そうよね。
ーーさん。
君のせい 完
ーーあいつなんて消えてしまえばいいのに。
そう、思い込むとその相手は何らかの理由で私の前から消してしまうのだ。
そう、私のせいである。
その時の理由が私にもわかるようになる。
ーーーーーーー。
早朝、私は目覚まし代わりにスマホの音で目を覚ます。
2階の部屋から降りてパパが用意する朝食のトーストにかぶりつく。
ママは私の所為により、先月に蒸発したのだ。
それだけではなく、友人、クラスメイト、知人やそこら辺に消えろと念じると何らか私の前から姿を消すのだ。
ただ、少々やり過ぎ感もなくない。
「ミルクおかわりいるかい?」
「いらない」
「そうか」
「ごちそうさま」
私は朝食終えると席を立ち学校へ行く準備をする。
私は気に入らない者がいるとすぐ消したがるから、少々やり過ぎないようと心がけていた。
「2」
「行ってきます」
私は車庫のシャッターを開けて停めてある自転車に乗り込み出発する。
私の名前は君田絵菜。16歳。
今日も清々しい日常の朝であるが途中から不運にも雨がポツポツと降り始める。慌てて雨ガッパを着用するが間に合わずおかげさまでずぶ濡れになった最悪の一日だった。
ーー「蜂鐘技高校2年B組」ーー
「おはよう」
私が登校するとみんなはクスクスと笑っている。
そう、私の机にご丁寧に落書きが書かれていたから。
そして黒板にも私の悪口が書かれていた。
私はこの程度で消えろとは思わなかったのでいつものように黒板消しと机の落書きを消す。
「ぶわぁか。あんたみたいな辛気臭いの消えてくんない?」
「……」
そいつは私に向かって雑巾のようなものを投げつけた。
ーー消えろ。
そうつぶやくとそいつは急に体調が悪くなり救急車に運ばれた。
そして次の日、そいつは入院して学校から来なくなった。
「3」
私が消えろと念じた奴はたちまち私の前から消えてくれる。
なんでちょうど嫌な奴から私の前に現れてくれるので消えてくれるのだ。
おかげで私をいじめる奴はいなくなったが私に関わると不幸になるという噂になり、私に話しかける者はいなくなった。
孤独になった私にパパが新しい彼女を連れてくる。
「絵菜。こちら真江さんだ」
「よろしくね」
私は何だか腹が立っていた。
だから、私はそいつらに向かって直接言ったの。
「消えろ」
すると、パパと新しい彼女は身体全体黒くなって弾けた。
そこから黒い飛沫の液体が出ていた。
私はそれを見てホッとしたのだ。
私のせいなんだと……。
だから願ったの。
私自身消えろ、と。
「4」
私は彼女の亡骸を埋葬する。
彼女はすでにヒトではなかったから。
彼女自身喰われてしまったのだ。
この世にはヒトなざなるモノが石山県に紛れ込む。
そのやつらはどこからやってくるのかはいまだに謎だった。
そして彼女もすでに喰われていた。
そうよね。
ーーさん。
君のせい 完
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