105 / 268
野花怪異談N⑥巻【完結】
66話「触る髪は祟りある」
しおりを挟む
「1」
ーー「夢見理髪店」ーー
「あら、いらっしゃい楓さん」
「明日香おばさまこんにちわ」
明日香と呼ばれた妙齢の女性は早速楓を椅子の席に座らせてクロスを被せる。
「今日はどういう髪型にするの?」
「おまかせします」
「そう、楓さんもいい年頃なんだから、おしゃれも気をつかいなさい」
「はぁ。わかりました」
と、明日香は楓が似合う髪型に散髪した。
ーー「野花高校1年B組クラス教室内」ーー
初夏の少し暑くなってきた時期。
生徒たちも制服も半袖にしたり涼む。
「おはようございます」
そこに年中変わらず白粉肌を身につけて登校する八木楓も普段目にかけることはないがクラスのみんなは一斉に注目する。
「八木さん。可愛いねー♪その髪型」
親友の永木桜は楓の髪型のおさげをやめてセミロングしてることに褒める。
「夢見おばさんがたまにおしゃれしなさいて今時の流行りの髪型にしてくれたから」
「いいな。私もそろそろ切ろうかな」
「僕もだ。そろそろやばけだしね」
と、楓たちに会話に参加する楓の親友こと野花手鞠は髪が全身足の先まで伸びてることに誰も突っ込まないことであえて触れないようにしてる。
「そうそう。私、髪に関する怪異談あるのを思い出したんだけど……私の怪異談聴きたいかしら?」
すると桜達は女子全員クラスを集めてヒソヒソと相談した後、皆は整列して鳴沢栞が合唱のシキを取り紡ぎ出す。
「聴きたい~♪」「聴きたい~🎵」「聴きたい~🎶」
そこに合唱部3人組が現れて、
「いち」「にーの」「さん、ハイ」
「せーの♪」
「聴きたい~♫」
最後遅れて登校した星田星夏によって合唱締め切った。
そこで彼女達の期待を込めて楓は怪異談を披露した。
「2」
ーー「田中美容理髪店」ーー
「いらっしゃいませ」
店内はほぼ満室。
お客様はほぼ女性マダム達で占めている。
僕はここの店の美容師だ。
僕の名前は神田優、28歳。
幼い頃から髪を触るのが好きで美容師になった。
特に女性の繊細な髪を切るのが僕の生き甲斐だった。
僕の髪を切るマダム達は満足の笑みを浮かべて自慢気に帰宅するのだ。
だから、髪のためなら僕は頑張れるのだった。
ーーーーーーー。
「ありがとうございました」
丁度晩遅くまで髪を切り終えて最後のマダムで締切、切った髪の毛をちりとりで清掃中に客が入ってきた。
「いらっしゃいませ」
「…………」
その客は珍しく若い女性だった。
しかもどこかよそよそしく表情が暗かったが髪はとても綺麗な黒髪しており煌めいて艶が出ていたのだ。
「……あの?」と女性客は怪訝な表情を尋ねてくるので僕は思わず見惚れていたので気を取り直して応対する。
「あ、はい。こちらに席をついてください」
「……ええ」
女性客は席をついた。
そして僕はクロスを取り出して女性客に被せる。
「どんな髪型にしますか?」
「なんでもいいです」
と言われたのでそれなら適当にセミロングしようとその女性客の髪を触れると、
ーーバチっ!!
一瞬電気がはと走るような感じがしたが僕は構わず髪を切った。
髪を切り終えると女性客から料金を支払って帰った。
その後、僕は手早く清掃して帰宅した。
ーー「????」ーー
寝静まる晩。
僕の身体中に締め付けるような感覚が起きて目を覚ますと。
僕の身体に黒い髪の毛が至るところに落ちていた。
その時、長髪していたから寝苦しさでそうなっていただろうと僕は思っていた。
「3」
「神田。お前寝不足か?」
「あ、はい。最近寝れなくて……」
同僚の先輩やマダム達が心配するほどここんとこ最近寝付けられなくなっていた。
なるべく仕事の支障がないように早めに寝ようと思っていた。
「いらっしゃいませ」
新しい客に応対する。
と、どうやら夜分遅くに来たあの女性客のようだ。
その客はどうやら僕を指名した。
まだ日にちが経ってないのによほど気にいったのかなと僕は思ってた。
そして慣れた手つきで女性客にクロスを被せる。
「今日はどんな髪型にします?」
「……思い切ってバッサリと切ってちょうだい。ところであなた」
「はい?なんでしょう」
「……その髪どうにかしなさい。手遅れならないうちに」
どうやら軽いクレームのようだ。
ロン毛長髪で束ねているが鬱陶しいかもしれないなと思って思いきって切ることを決めた。
ーー「????」ーー
ーージャリ、ジャリと聴こえる。
僕の周りにまとわりつくナニカを手で払おうとするとその手の先の感覚がなかった。
目をゆっくりと開けると両腕の手の先がなかった。
僕は慌てて起きようとすると下半身先が見当たらない。
これは夢なんだと僕は言い聞かせて目を瞑る。
その時、僕の頭の先にナニカの塊が覆い被さりそこで僕の意識は失った。
ーー「山田理髪店」ーー
「どうだった?あの店」
「……ダメね。私一度忠告入れたんだけど。どうやら喰われたみたいね」
「そう。あなたの髪は特殊だから他の同業者にもきちんと注意換気してるのにね」
「山田さん。わかってると思いますが……」
「ええ。切った髪は燃やして処分すればいいでしょ?わかってるわよ」
ーーーーーーー。
「おはよう♫」
クラス教室内で手鞠が登校した時、みんなは注目する。
「ど、どうしたのその髪型」
桜の指摘通りに手鞠の髪型はトサカを決めていた。
他の人から見ればグレてるというニュアンスを見てとれる。
「もう、何も出ないよ」
と、手鞠の一言に何も出ないというがクラスメイトは特撮のヒーローを思い浮かべていた。
「お前ら席につけ……手鞠あとで生活指導に来るように」
担任の梅田虫男が指摘するほどだったのでこの後手鞠は再度髪を切る羽目になり楓とほぼ同じセミロングになった。
ちなみに散髪したの梨花だったが髪を切るの一流だがセンスは1億流だったので亜華葉が最後にまとめてくれたのは内緒である。
触る髪は祟りある 完
おまけ♫
ーー「夢見理髪店」ーー
3メートルの長髪の手鞠が来店する。
「今日はどんな髪型にする?」
「思い切ってバッサリとしてください」
「わかったわ」と夢見明日香は人差し指をつきだして彼女の分身体を作り出してバッサリと切った。
そこで手鞠の切られた髪は明日香の分身体が綺麗にまとめられて処分した。
えんど♪
ーー「夢見理髪店」ーー
「あら、いらっしゃい楓さん」
「明日香おばさまこんにちわ」
明日香と呼ばれた妙齢の女性は早速楓を椅子の席に座らせてクロスを被せる。
「今日はどういう髪型にするの?」
「おまかせします」
「そう、楓さんもいい年頃なんだから、おしゃれも気をつかいなさい」
「はぁ。わかりました」
と、明日香は楓が似合う髪型に散髪した。
ーー「野花高校1年B組クラス教室内」ーー
初夏の少し暑くなってきた時期。
生徒たちも制服も半袖にしたり涼む。
「おはようございます」
そこに年中変わらず白粉肌を身につけて登校する八木楓も普段目にかけることはないがクラスのみんなは一斉に注目する。
「八木さん。可愛いねー♪その髪型」
親友の永木桜は楓の髪型のおさげをやめてセミロングしてることに褒める。
「夢見おばさんがたまにおしゃれしなさいて今時の流行りの髪型にしてくれたから」
「いいな。私もそろそろ切ろうかな」
「僕もだ。そろそろやばけだしね」
と、楓たちに会話に参加する楓の親友こと野花手鞠は髪が全身足の先まで伸びてることに誰も突っ込まないことであえて触れないようにしてる。
「そうそう。私、髪に関する怪異談あるのを思い出したんだけど……私の怪異談聴きたいかしら?」
すると桜達は女子全員クラスを集めてヒソヒソと相談した後、皆は整列して鳴沢栞が合唱のシキを取り紡ぎ出す。
「聴きたい~♪」「聴きたい~🎵」「聴きたい~🎶」
そこに合唱部3人組が現れて、
「いち」「にーの」「さん、ハイ」
「せーの♪」
「聴きたい~♫」
最後遅れて登校した星田星夏によって合唱締め切った。
そこで彼女達の期待を込めて楓は怪異談を披露した。
「2」
ーー「田中美容理髪店」ーー
「いらっしゃいませ」
店内はほぼ満室。
お客様はほぼ女性マダム達で占めている。
僕はここの店の美容師だ。
僕の名前は神田優、28歳。
幼い頃から髪を触るのが好きで美容師になった。
特に女性の繊細な髪を切るのが僕の生き甲斐だった。
僕の髪を切るマダム達は満足の笑みを浮かべて自慢気に帰宅するのだ。
だから、髪のためなら僕は頑張れるのだった。
ーーーーーーー。
「ありがとうございました」
丁度晩遅くまで髪を切り終えて最後のマダムで締切、切った髪の毛をちりとりで清掃中に客が入ってきた。
「いらっしゃいませ」
「…………」
その客は珍しく若い女性だった。
しかもどこかよそよそしく表情が暗かったが髪はとても綺麗な黒髪しており煌めいて艶が出ていたのだ。
「……あの?」と女性客は怪訝な表情を尋ねてくるので僕は思わず見惚れていたので気を取り直して応対する。
「あ、はい。こちらに席をついてください」
「……ええ」
女性客は席をついた。
そして僕はクロスを取り出して女性客に被せる。
「どんな髪型にしますか?」
「なんでもいいです」
と言われたのでそれなら適当にセミロングしようとその女性客の髪を触れると、
ーーバチっ!!
一瞬電気がはと走るような感じがしたが僕は構わず髪を切った。
髪を切り終えると女性客から料金を支払って帰った。
その後、僕は手早く清掃して帰宅した。
ーー「????」ーー
寝静まる晩。
僕の身体中に締め付けるような感覚が起きて目を覚ますと。
僕の身体に黒い髪の毛が至るところに落ちていた。
その時、長髪していたから寝苦しさでそうなっていただろうと僕は思っていた。
「3」
「神田。お前寝不足か?」
「あ、はい。最近寝れなくて……」
同僚の先輩やマダム達が心配するほどここんとこ最近寝付けられなくなっていた。
なるべく仕事の支障がないように早めに寝ようと思っていた。
「いらっしゃいませ」
新しい客に応対する。
と、どうやら夜分遅くに来たあの女性客のようだ。
その客はどうやら僕を指名した。
まだ日にちが経ってないのによほど気にいったのかなと僕は思ってた。
そして慣れた手つきで女性客にクロスを被せる。
「今日はどんな髪型にします?」
「……思い切ってバッサリと切ってちょうだい。ところであなた」
「はい?なんでしょう」
「……その髪どうにかしなさい。手遅れならないうちに」
どうやら軽いクレームのようだ。
ロン毛長髪で束ねているが鬱陶しいかもしれないなと思って思いきって切ることを決めた。
ーー「????」ーー
ーージャリ、ジャリと聴こえる。
僕の周りにまとわりつくナニカを手で払おうとするとその手の先の感覚がなかった。
目をゆっくりと開けると両腕の手の先がなかった。
僕は慌てて起きようとすると下半身先が見当たらない。
これは夢なんだと僕は言い聞かせて目を瞑る。
その時、僕の頭の先にナニカの塊が覆い被さりそこで僕の意識は失った。
ーー「山田理髪店」ーー
「どうだった?あの店」
「……ダメね。私一度忠告入れたんだけど。どうやら喰われたみたいね」
「そう。あなたの髪は特殊だから他の同業者にもきちんと注意換気してるのにね」
「山田さん。わかってると思いますが……」
「ええ。切った髪は燃やして処分すればいいでしょ?わかってるわよ」
ーーーーーーー。
「おはよう♫」
クラス教室内で手鞠が登校した時、みんなは注目する。
「ど、どうしたのその髪型」
桜の指摘通りに手鞠の髪型はトサカを決めていた。
他の人から見ればグレてるというニュアンスを見てとれる。
「もう、何も出ないよ」
と、手鞠の一言に何も出ないというがクラスメイトは特撮のヒーローを思い浮かべていた。
「お前ら席につけ……手鞠あとで生活指導に来るように」
担任の梅田虫男が指摘するほどだったのでこの後手鞠は再度髪を切る羽目になり楓とほぼ同じセミロングになった。
ちなみに散髪したの梨花だったが髪を切るの一流だがセンスは1億流だったので亜華葉が最後にまとめてくれたのは内緒である。
触る髪は祟りある 完
おまけ♫
ーー「夢見理髪店」ーー
3メートルの長髪の手鞠が来店する。
「今日はどんな髪型にする?」
「思い切ってバッサリとしてください」
「わかったわ」と夢見明日香は人差し指をつきだして彼女の分身体を作り出してバッサリと切った。
そこで手鞠の切られた髪は明日香の分身体が綺麗にまとめられて処分した。
えんど♪
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

赤い部屋
山根利広
ホラー
YouTubeの動画広告の中に、「決してスキップしてはいけない」広告があるという。
真っ赤な背景に「あなたは好きですか?」と書かれたその広告をスキップすると、死ぬと言われている。
東京都内のある高校でも、「赤い部屋」の噂がひとり歩きしていた。
そんな中、2年生の天根凛花は「赤い部屋」の内容が自分のみた夢の内容そっくりであることに気づく。
が、クラスメイトの黒河内莉子は、噂話を一蹴し、誰かの作り話だと言う。
だが、「呪い」は実在した。
「赤い部屋」の手によって残酷な死に方をする犠牲者が、続々現れる。
凛花と莉子は、死の連鎖に歯止めをかけるため、「解決策」を見出そうとする。
そんな中、凛花のスマートフォンにも「あなたは好きですか?」という広告が表示されてしまう。
「赤い部屋」から逃れる方法はあるのか?
誰がこの「呪い」を生み出したのか?
そして彼らはなぜ、呪われたのか?
徐々に明かされる「赤い部屋」の真相。
その先にふたりが見たものは——。

百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる