116 / 268
野花怪異談N⑦巻【完結】
77話「ムラムラムラムラ」
しおりを挟む
「1」
ーー「八木家」ーー
八木家に居候する梅田虫男はイライラしていた。
それは以前、古本屋で見かけて購入した小説をどこかに紛失してしまったから。
取り寄せするにも無名の出版社であり、おまけに現在その会社は存在してなかった。
なので内容も急展開の場で盛り上がる時にその日に限って紛失したから、余計に気になってしょうがなかった。おかげ様でストレスで髪が抜け落ちる一方だった。(この後育毛剤を購入する羽目になる)
「先生。お風呂あがりましたよ」
と、呼びかける楓に反応して振り向くと一瞬ドキっとしてしまう。
楓の姿は風呂上がりの水玉模様のパジャマ姿であり虫男好みだったから。
「どうかしましたか?」
「い、いや別に……」
虫男はかなりストレスで溜まっていたからだ。
そして居間で涼んでる楓の妹瑠奈を見てドギマギしてしまう。
「ムッシーどうしたの?」
彼女も高校生でありながら、楓と同じくスタイルもよかった。瑠奈は苺柄のパジャマ姿でこれも似合っていた。
虫男は耐え切れずしばらく自分の部屋に籠るがーー、
「あ、あん♡そこそこ♡」
隣室で喘ぎ声する美月に思わず鼻血を出してしまう。
もっとも喘ぎ声は耳かきによるモノであったが虫男にとっては耐え切れないモノだった。
家長であり唯一の父親鮫長は里帰りしており、家にはいない。
今、家にいる野郎は虫男だけである。
この場で溜まりに溜まったムラムラ感が抑えることは出来なかったのでしばらく治まるまでに家を開けることにした。
「先生、どこかへ出かけるのですか?」
「ああ。いつもの浦見原さんところだ。少し出かける」
「はいはい。なるべく遅くならないようにしてくださいね。お風呂も抜いておきますね」
「ああ」と虫男は足早と出かけた。
「2」
ーー「浦見原ミックスジュースバー店」ーー
「いらっしゃいませ」
「おう。いつもの頼むわ」
店内は閑散としていた。
「うぃー」
「星ねぇーも来てたのか」
星田星夏の実の姉である星田美冬も来ておりうつぶせで寝ていた。彼女自身はこの前のお見合いで失敗して落ち込んでいた。
と、浦見原マスターはサボテンフルーツと青りんごを使ったミックスジュースをお出しした。
「どうぞ」と出されたミックスジュースを虫男はひと口ストローで含む。
そのイライラやムラムラ感がさっぱりして少し和らげるほどの優しい味わいだった。
「な、マスター、たまには怪異談披露してくれないか?」
浦見原マスターはお客と会話する傍ら趣味の怪異談を披露する。ただ彼の怪異談は少々変わっていた。
「そうですね。こんな怪異談はどうでしょうか?とある村に村を作りたい老人がいましたーーそれは」
ーーーーーーー。
わしの名前は村田村尾。72歳。
わしは新しい村を開拓しようとしたが人手不足により出来なかった。
そんな時にムラムラするのだ。
あー、ムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラーと。
そのおかげかムラ人達が集まってきて念願の村を開拓することができた。
「3」
村もムラ人達のおかげで村が賑わっていた。しかしわしはまた村が新しく作りたかったからムラムラしていた。
あー、ムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラー。こんなもんでいいじゃろ。
わしは念願の新しい村を作ることができた。
ーーーーーー
「晩年、ムラムラ老人は新しく村を作る時ムラムラしてましたが亡くなる時は彼の作った村は廃村になったそうです」
「はは。マスターの怪異談は変わってますね」
虫男はお代わりのミックスジュースを頼んだ。
「ムーちゃん。私も何だかムラムラしちゃった。今日は一緒に寝ましょう」
「お、おい!?ひっつくなよ?」
「お客さん飲み過ぎですよ」
無論、未成年でも安心して飲めるミックスジュースバーなのでアルコール類は提供されてない。美冬はミックスジュース飲み過ぎでダウンしていた。
この後、美冬の家族が迎えに来て虫男はその間長く拘束されていた。
ーー「八木家」ーー
「ただい……ま」
「何か言うことはありませんか?」
「何にもありません!」
楓はお仕置きとして虫男を正座させられていた。
夜分遅くに帰宅する時に美冬に言い寄られた時に香水がついており、虫男はタジタジとなっていた。
その時はっきりと言わない虫男は楓におしおきされてまたムラムラ感が湧き上がるのを耐えていた。
ムラムラムラムラ 完
ーー「八木家」ーー
八木家に居候する梅田虫男はイライラしていた。
それは以前、古本屋で見かけて購入した小説をどこかに紛失してしまったから。
取り寄せするにも無名の出版社であり、おまけに現在その会社は存在してなかった。
なので内容も急展開の場で盛り上がる時にその日に限って紛失したから、余計に気になってしょうがなかった。おかげ様でストレスで髪が抜け落ちる一方だった。(この後育毛剤を購入する羽目になる)
「先生。お風呂あがりましたよ」
と、呼びかける楓に反応して振り向くと一瞬ドキっとしてしまう。
楓の姿は風呂上がりの水玉模様のパジャマ姿であり虫男好みだったから。
「どうかしましたか?」
「い、いや別に……」
虫男はかなりストレスで溜まっていたからだ。
そして居間で涼んでる楓の妹瑠奈を見てドギマギしてしまう。
「ムッシーどうしたの?」
彼女も高校生でありながら、楓と同じくスタイルもよかった。瑠奈は苺柄のパジャマ姿でこれも似合っていた。
虫男は耐え切れずしばらく自分の部屋に籠るがーー、
「あ、あん♡そこそこ♡」
隣室で喘ぎ声する美月に思わず鼻血を出してしまう。
もっとも喘ぎ声は耳かきによるモノであったが虫男にとっては耐え切れないモノだった。
家長であり唯一の父親鮫長は里帰りしており、家にはいない。
今、家にいる野郎は虫男だけである。
この場で溜まりに溜まったムラムラ感が抑えることは出来なかったのでしばらく治まるまでに家を開けることにした。
「先生、どこかへ出かけるのですか?」
「ああ。いつもの浦見原さんところだ。少し出かける」
「はいはい。なるべく遅くならないようにしてくださいね。お風呂も抜いておきますね」
「ああ」と虫男は足早と出かけた。
「2」
ーー「浦見原ミックスジュースバー店」ーー
「いらっしゃいませ」
「おう。いつもの頼むわ」
店内は閑散としていた。
「うぃー」
「星ねぇーも来てたのか」
星田星夏の実の姉である星田美冬も来ておりうつぶせで寝ていた。彼女自身はこの前のお見合いで失敗して落ち込んでいた。
と、浦見原マスターはサボテンフルーツと青りんごを使ったミックスジュースをお出しした。
「どうぞ」と出されたミックスジュースを虫男はひと口ストローで含む。
そのイライラやムラムラ感がさっぱりして少し和らげるほどの優しい味わいだった。
「な、マスター、たまには怪異談披露してくれないか?」
浦見原マスターはお客と会話する傍ら趣味の怪異談を披露する。ただ彼の怪異談は少々変わっていた。
「そうですね。こんな怪異談はどうでしょうか?とある村に村を作りたい老人がいましたーーそれは」
ーーーーーーー。
わしの名前は村田村尾。72歳。
わしは新しい村を開拓しようとしたが人手不足により出来なかった。
そんな時にムラムラするのだ。
あー、ムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラーと。
そのおかげかムラ人達が集まってきて念願の村を開拓することができた。
「3」
村もムラ人達のおかげで村が賑わっていた。しかしわしはまた村が新しく作りたかったからムラムラしていた。
あー、ムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラムラー。こんなもんでいいじゃろ。
わしは念願の新しい村を作ることができた。
ーーーーーー
「晩年、ムラムラ老人は新しく村を作る時ムラムラしてましたが亡くなる時は彼の作った村は廃村になったそうです」
「はは。マスターの怪異談は変わってますね」
虫男はお代わりのミックスジュースを頼んだ。
「ムーちゃん。私も何だかムラムラしちゃった。今日は一緒に寝ましょう」
「お、おい!?ひっつくなよ?」
「お客さん飲み過ぎですよ」
無論、未成年でも安心して飲めるミックスジュースバーなのでアルコール類は提供されてない。美冬はミックスジュース飲み過ぎでダウンしていた。
この後、美冬の家族が迎えに来て虫男はその間長く拘束されていた。
ーー「八木家」ーー
「ただい……ま」
「何か言うことはありませんか?」
「何にもありません!」
楓はお仕置きとして虫男を正座させられていた。
夜分遅くに帰宅する時に美冬に言い寄られた時に香水がついており、虫男はタジタジとなっていた。
その時はっきりと言わない虫男は楓におしおきされてまたムラムラ感が湧き上がるのを耐えていた。
ムラムラムラムラ 完
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

赤い部屋
山根利広
ホラー
YouTubeの動画広告の中に、「決してスキップしてはいけない」広告があるという。
真っ赤な背景に「あなたは好きですか?」と書かれたその広告をスキップすると、死ぬと言われている。
東京都内のある高校でも、「赤い部屋」の噂がひとり歩きしていた。
そんな中、2年生の天根凛花は「赤い部屋」の内容が自分のみた夢の内容そっくりであることに気づく。
が、クラスメイトの黒河内莉子は、噂話を一蹴し、誰かの作り話だと言う。
だが、「呪い」は実在した。
「赤い部屋」の手によって残酷な死に方をする犠牲者が、続々現れる。
凛花と莉子は、死の連鎖に歯止めをかけるため、「解決策」を見出そうとする。
そんな中、凛花のスマートフォンにも「あなたは好きですか?」という広告が表示されてしまう。
「赤い部屋」から逃れる方法はあるのか?
誰がこの「呪い」を生み出したのか?
そして彼らはなぜ、呪われたのか?
徐々に明かされる「赤い部屋」の真相。
その先にふたりが見たものは——。

百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる