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野花怪異談N⑥巻【完結】
63話「ブギオロス!【断罪編】」
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毎週金曜日の夜遅くにとある教室で秘密の断罪儀式が開催される。
彼らは白銀の全身鎧(レプリカ)身につけて斧槍や長剣を帯刀(もちろんレプリカ)を携えて目的地の教室まで行進する。
そのリーダーである喜馬王我は断罪するための大剣斬鬼星敗(レプリカ)を携えてイシヤマロバを乗り込みながら最前列にいる。
無論イシヤマロバはイシヤマ移動動物園にレンタルしてるので後から返却する予定である。
喜馬王我率いる38名ほどの騎士集団(学校の生徒達)は断罪儀式を行う教室へと向かった。
ーー「とある教室」ーー
断罪儀式行う教室つくと早速騎士集団は中に入る。
そこで王我は教室に入るときは恐る恐るロバから降りる。
なぜなら、前にロバを乗馬したまま教室の扉の上にぶつかるという痛い思いしたからだ。
なので彼もたんこぶを作らないように慎重になるのは必然的だったから。
そして騎士集団は整列してリーダーである王我が号令をかける。
「皆の者!!これより断罪儀式ブギオロスをかける。やえっち、例の物を」
「はい」
王我の忠実な部下である白粉を身につけて太い眉を持つ穴本八枝が用意されたのは8個もあるイシヤマ名物レア地図(チーズ)ケーキである。
騎士集団の中にもよだれが溢れるほどの立派なチーズケーキであった。
「ふむ。今日はどこを断罪すべきだろうか?だいごん?」
「は!」
と、騎士集団の幹部である紙野だいごが進言した。
「恐れが多い情報ですが我々のイシヤマ県民の血税をあろうことか懐にしまってやりたい放題していた政治団体がありますよ。発覚後は記憶にございませんというテンプレ回答もつきですかね」
それを聞いた騎士集団は一斉に非難する。
そこで王我は憤慨した。
「なんと諸悪の行い!!わしだって本物の武器とか揃いたいのをレプリカで我慢してるのにわしだって血税で豪遊したいわい!あ、ちがうぞ!?わしはな~」
と、熱弁を奮っていた王我に対してジト目する騎士集団に弁解する。
「団長。そろそろ断罪儀式やりましようよ」
「む?そうだな。コホン」
と、八枝の一言に王我は咳を払い断罪儀式の準備に取り掛かる。
騎士集団は円の陣を組み得物であるブギを構える。
「オロス 、オロス 、オロス 」
そこに斬鬼成敗のブギを構えた王我が呪文を唱えて最後に「ブギオロス !」と発声してその場にいる騎士集団は各自ブギを振り下ろす。
そのときに教室の窓の外から大きな落雷音が鳴った。
「さぁ。皆の者、終わったぞ。今から切り分けるから列を並ぶのだぞ」
騎士集団から歓声が沸いた。
そして王我は早速マイ包丁で先程のチーズケーキを切り分けて騎士集団に振る舞った。
ーー「????」ーー
とある政治団体の本部のビル。
そのビルから綺麗に真っ二つに割れていた。
そこから大量の赤い液体が流れ落ちていた。
あまりにも恐怖に怯えた政治団体はその場限りで解散した。
「2」
「さぁ。皆の者よ!!今日もブギオロスを仕掛けるぞ!!あーちゃんお願いするぞ」
「任せなさい!!」
王我に頼まれた夢見亜華葉は早速ボウガンや弓矢と的(もちろんレプリカのおもちゃ)を用意した。
「さて、今日はどこにするの?さっちゃん」
命令を受けた賢木咲夜は言った。
「とある悪徳消費者金融の社長が集めた金を愛人を連れて温泉旅行を楽しんでますよ。……ちなみにそいつは神聖な豆腐様を汚すモノだから容赦なく仕留めても構いません」
それを聞いた騎士集団はゾクッと背筋がした。
「……う、うむ。そうかそうか。ならばこの弓矢で仕留めよう。では、皆の者構え!!」
亜華葉は的に例の顔写真を貼り付けたあと騎士集団はその的を狙い定めて弓矢やボウガンを構えた。
そこで「オロス、オロス、ブギオロス」を唱えた後、矢を放った。
「さて、無事に終えたな。ここからはわしのおごりだ。近くの温泉でヒト汗流そう」
それを聞いた騎士集団は歓声を湧いた。
ーー「????」ーー
「ひぃぃぃ!!!?」
とある温泉旅館でとある男性の寝ている布団の周辺から数万本の弓矢が刺さっていた。これがきっかけで男性が経営した会社は解散することになった。
「3」
「さぁ。今週もブギオロスするぞ!」
王我達は次々と断罪の儀式ブギオロスをしかけていた。
「さて、今回はどこにするかの?かーちん」
「はい」
配下の1人である白粉肌を忘れずに身につけてる八木楓が進言する。
「なんでもこの付近にオレオレ詐欺や振り込め詐欺が横行してます。彼らの悪事も警察の包囲網を掻い潜ってしまいますから、きっちり逃がさないようアレを使えばいいでしょうね」
「ふむ。アレか」
王我は配下である鳥河大軌に長槍(レプリカ)を騎士集団達に持って来させた。
なお、王我の長槍は立派なゴージャスな長槍であり特注品でもある。
「さて、皆の者。行くぞ。オロス、オロス、ブギオロス !」
王我が呪文を唱えた同時に騎士集団は窓の戸を開けて各自の長槍を投下した。
「うぉりゃああああああああ!!!!」
王我の投げる長槍は空高く遠くに飛ばしてお星様になった。
※ブギオロスには各自安全面を考慮に入れつつ学校側からきちんと許可を得てから実行してます。
ーー「????」ーー
逃げまどうとある犯罪集団。
彼らが逃げるには、アレが降ってくるからだ。
アレは彼らを追尾して刺さる。
アレに刺さると激痛が走るから。
そこで安全なのは警察署だから、犯罪集団はそこに一斉に駆け込むのである。
そして現在犯罪集団の溜まり場にあった場所には巨大な長槍が突き刺さったままだった。
「4」
ーー「野花高校体育館前」ーー
「校長先生より、全校朝礼あります」
「諸君!おはよう。本日より~」
彼の名前は喜馬王我。52歳。
職業は野花高校の校長を勤めている。
と、そこに全校朝礼に聞いてる彼女が楓に尋ねる。
「ねー?よかったの話変えて」
「ええ。私としては誕生日祝いだったからね」
「まー。あなたが大丈夫ならいいけど……」
そんな友人の取り越し苦労にため息を吐く彼女の名はーー、
ーー〇〇〇〇。
彼女もまた怪異談に虜になってる1人だ。
そしてエイエンを繰り返す張本人である。
そのエイエンとは何なのかは、いずれ楓達の前で目の当たりにすることになる。
ブギオロス!【断罪編】完
毎週金曜日の夜遅くにとある教室で秘密の断罪儀式が開催される。
彼らは白銀の全身鎧(レプリカ)身につけて斧槍や長剣を帯刀(もちろんレプリカ)を携えて目的地の教室まで行進する。
そのリーダーである喜馬王我は断罪するための大剣斬鬼星敗(レプリカ)を携えてイシヤマロバを乗り込みながら最前列にいる。
無論イシヤマロバはイシヤマ移動動物園にレンタルしてるので後から返却する予定である。
喜馬王我率いる38名ほどの騎士集団(学校の生徒達)は断罪儀式を行う教室へと向かった。
ーー「とある教室」ーー
断罪儀式行う教室つくと早速騎士集団は中に入る。
そこで王我は教室に入るときは恐る恐るロバから降りる。
なぜなら、前にロバを乗馬したまま教室の扉の上にぶつかるという痛い思いしたからだ。
なので彼もたんこぶを作らないように慎重になるのは必然的だったから。
そして騎士集団は整列してリーダーである王我が号令をかける。
「皆の者!!これより断罪儀式ブギオロスをかける。やえっち、例の物を」
「はい」
王我の忠実な部下である白粉を身につけて太い眉を持つ穴本八枝が用意されたのは8個もあるイシヤマ名物レア地図(チーズ)ケーキである。
騎士集団の中にもよだれが溢れるほどの立派なチーズケーキであった。
「ふむ。今日はどこを断罪すべきだろうか?だいごん?」
「は!」
と、騎士集団の幹部である紙野だいごが進言した。
「恐れが多い情報ですが我々のイシヤマ県民の血税をあろうことか懐にしまってやりたい放題していた政治団体がありますよ。発覚後は記憶にございませんというテンプレ回答もつきですかね」
それを聞いた騎士集団は一斉に非難する。
そこで王我は憤慨した。
「なんと諸悪の行い!!わしだって本物の武器とか揃いたいのをレプリカで我慢してるのにわしだって血税で豪遊したいわい!あ、ちがうぞ!?わしはな~」
と、熱弁を奮っていた王我に対してジト目する騎士集団に弁解する。
「団長。そろそろ断罪儀式やりましようよ」
「む?そうだな。コホン」
と、八枝の一言に王我は咳を払い断罪儀式の準備に取り掛かる。
騎士集団は円の陣を組み得物であるブギを構える。
「オロス 、オロス 、オロス 」
そこに斬鬼成敗のブギを構えた王我が呪文を唱えて最後に「ブギオロス !」と発声してその場にいる騎士集団は各自ブギを振り下ろす。
そのときに教室の窓の外から大きな落雷音が鳴った。
「さぁ。皆の者、終わったぞ。今から切り分けるから列を並ぶのだぞ」
騎士集団から歓声が沸いた。
そして王我は早速マイ包丁で先程のチーズケーキを切り分けて騎士集団に振る舞った。
ーー「????」ーー
とある政治団体の本部のビル。
そのビルから綺麗に真っ二つに割れていた。
そこから大量の赤い液体が流れ落ちていた。
あまりにも恐怖に怯えた政治団体はその場限りで解散した。
「2」
「さぁ。皆の者よ!!今日もブギオロスを仕掛けるぞ!!あーちゃんお願いするぞ」
「任せなさい!!」
王我に頼まれた夢見亜華葉は早速ボウガンや弓矢と的(もちろんレプリカのおもちゃ)を用意した。
「さて、今日はどこにするの?さっちゃん」
命令を受けた賢木咲夜は言った。
「とある悪徳消費者金融の社長が集めた金を愛人を連れて温泉旅行を楽しんでますよ。……ちなみにそいつは神聖な豆腐様を汚すモノだから容赦なく仕留めても構いません」
それを聞いた騎士集団はゾクッと背筋がした。
「……う、うむ。そうかそうか。ならばこの弓矢で仕留めよう。では、皆の者構え!!」
亜華葉は的に例の顔写真を貼り付けたあと騎士集団はその的を狙い定めて弓矢やボウガンを構えた。
そこで「オロス、オロス、ブギオロス」を唱えた後、矢を放った。
「さて、無事に終えたな。ここからはわしのおごりだ。近くの温泉でヒト汗流そう」
それを聞いた騎士集団は歓声を湧いた。
ーー「????」ーー
「ひぃぃぃ!!!?」
とある温泉旅館でとある男性の寝ている布団の周辺から数万本の弓矢が刺さっていた。これがきっかけで男性が経営した会社は解散することになった。
「3」
「さぁ。今週もブギオロスするぞ!」
王我達は次々と断罪の儀式ブギオロスをしかけていた。
「さて、今回はどこにするかの?かーちん」
「はい」
配下の1人である白粉肌を忘れずに身につけてる八木楓が進言する。
「なんでもこの付近にオレオレ詐欺や振り込め詐欺が横行してます。彼らの悪事も警察の包囲網を掻い潜ってしまいますから、きっちり逃がさないようアレを使えばいいでしょうね」
「ふむ。アレか」
王我は配下である鳥河大軌に長槍(レプリカ)を騎士集団達に持って来させた。
なお、王我の長槍は立派なゴージャスな長槍であり特注品でもある。
「さて、皆の者。行くぞ。オロス、オロス、ブギオロス !」
王我が呪文を唱えた同時に騎士集団は窓の戸を開けて各自の長槍を投下した。
「うぉりゃああああああああ!!!!」
王我の投げる長槍は空高く遠くに飛ばしてお星様になった。
※ブギオロスには各自安全面を考慮に入れつつ学校側からきちんと許可を得てから実行してます。
ーー「????」ーー
逃げまどうとある犯罪集団。
彼らが逃げるには、アレが降ってくるからだ。
アレは彼らを追尾して刺さる。
アレに刺さると激痛が走るから。
そこで安全なのは警察署だから、犯罪集団はそこに一斉に駆け込むのである。
そして現在犯罪集団の溜まり場にあった場所には巨大な長槍が突き刺さったままだった。
「4」
ーー「野花高校体育館前」ーー
「校長先生より、全校朝礼あります」
「諸君!おはよう。本日より~」
彼の名前は喜馬王我。52歳。
職業は野花高校の校長を勤めている。
と、そこに全校朝礼に聞いてる彼女が楓に尋ねる。
「ねー?よかったの話変えて」
「ええ。私としては誕生日祝いだったからね」
「まー。あなたが大丈夫ならいいけど……」
そんな友人の取り越し苦労にため息を吐く彼女の名はーー、
ーー〇〇〇〇。
彼女もまた怪異談に虜になってる1人だ。
そしてエイエンを繰り返す張本人である。
そのエイエンとは何なのかは、いずれ楓達の前で目の当たりにすることになる。
ブギオロス!【断罪編】完
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