[全221話完結済]彼女の怪異談は不思議な野花を咲かせる

鐘技怪異談W❸巻【完結】

119話「独歳交通曲♫」

「1」

　ーー「鐘技高校音楽室」ーー

　私、亜季田礼奈。
　今日は音楽の授業でクラシックを演奏してる。
　シキは梅田鏡花先生である。
　私は珍しくフルートで飽きずに吹いてる。
　鏡花先生の激しくシキを振るうと私たち演奏者も強く演奏する。
　さらに過激にシキをすると、私たち演奏者も激しくパフォーマンスするが私はついていけずそのまま気を失ってしまう。

　ーー「鐘技高校２年3組」ーー

「……さん。礼奈さん」
　私の名前を呼びかけるので目を覚ますと、そこに般若面をした鏡花先生が立っていた。
「……私の授業そんなに退屈かしら？」
「いえ！そんなはずはありません！！」
　私は必死に鏡花先生の書き写した黒板に必死にノートに書きとめていた。
「白百合さん？」
「うにゃ？」
　その後彼女は悲痛な叫び声が教室内に響いた。姫子の犠牲は無駄にしない。ちーん。

「2」

　放課後のチャイムが鳴った。
　今日は部活休みなので私はそのまま、まっすぐに帰宅する準備入る。
「礼奈。一緒に帰ろうぜ」
「うん♪いいよ」
　友人の真理亜達の誘いを受けて私たちは帰路向かうことになった。

　私は電車通学なので鐘技駅まで徒歩で向かう。
　その間同行するのは真理亜と煮部鳥と私含めて3人である。
　女王様である星華は用事があるのか早めに帰宅した。
　私たちはその間仲良くおしゃべりしながら帰路に向かう。
　と、私は交差点の中心に交通整理してる警察官を見て私はある怪異談思いついたので披露しようとする。
「ねー？私怪異談思いついたから聴かない？」
「別にいい」
「わしも」
　みんなの反応はそっけなかった。
「な、なんでよ！？」
「ちゃんと怪異談を終わらせたことがないだろ」
「この前のジリリと自像も途中で飽きて終わらせるしな」
　図星である。でも私はあきらめなかったのでなんとか披露することを決めた。
「今回は大丈夫ね。そうなの聞きたいよね。とある交差点にシキする警察官が交通整理するときーー」
「もしもーし？なんか勝手に始めちゃってるけどよ？」
「聞いてないみたいじゃな」
　私は怪異談を披露した。

　ーー「独歳市交差点広場」ーー

　俺はこの交差点のシキ者である。
　早速だが強くシキする。
　すると急スピードで自動車の交通事故が起きる。
　さらに強くシキすると頭上から落雷が起きて群衆がパニック騒然となる。
　さらにさらに強くシキするとステルス戦闘機がミサイルでビルの建物を破壊崩落する。
　さらに強くシキを込めた同時に頭にハリセンで叩かれる。
「おい！いつまでやってるんだ？」
「あ、もう交代の時間か」
　交通整理の交代時間がやってきて彼が代わりにシキする。
　俺が破壊しつくした地上は時が巻き戻すかのように以前の日常の活気が取り戻すようになった。

「3」

「という怪異談よ。手短に終わらせたから……あれ？みんなは？」
　私が怪異談を披露すると真理亜達は忽然と姿を消していた。

　ーー「真理亜達」ーー

「真理亜殿、話は最後まで聞かなくてよかったのか？」
「いいんだよ。礼奈の話は長いからな。この後俺、すき焼きなんだよな。早めに帰って食べるだよな。じゅるり」

「……」

　ーー？？？？ーー

「許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない。……絶対に許さないから」

　ーー「次の日」ーー

　友紀が登校すると教室内は薄暗かった。
　ふとなんだろうと思っているとそこに青ざめた彼女達がいた。
　そして礼奈は彼女達に怪異談を披露しているが彼女の背後にいる得体の知れないモノは……。

「友紀アナタニモキカセテアゲル」

　独歳交通曲♫  完