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鐘技怪異談W❹巻【完結】
131話「判子は安井」
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「1」
ーー「鐘技家」ーー
「先代、ここに判子お願いします」
「はいよ」
黒岩に手渡された書類に判子を押すおばあさま。
これらは全て石山県庁に渡す書類である。
なんの書類かと言えば鐘技家の古い家柄の歴史資料である。
私たちだけでなく、古い家柄の伝統を引き継ぐ者にとっては石山県庁に提出しなければいけない決まりがある。
特に私たちの家柄は数百年の歴史があるから書類も膨大になるからね。
そんな判子を押すおばあさまを見て私はとある怪異談を思いついて書類との休憩中に怪異談を披露することになった。
「2」
俺の名前は安井慎一、35歳。
丁度新しく判子を買い求めようと外出していたところだった。
そんな中、見慣れない判子屋を目にする。
「……判子は安い店?」
判子が安いと謳い文句してる判子屋だった。
それに語呂も良かったから、なんとなくその判子屋に入った。
ーー「判子は安い店」ーー
「いらっしゃいませ♪」
客は俺1人のみだった。
その店はいろんな形状の判子が売られていた。
どれも格安で売られていた。
俺はいろんな判子見て回るうちにその細目の青年店員が俺の前にやってきた。
「お客様は当店初めてでしょうか?」
「ええ。まぁそうだけどよ」
「そうですか。ではこの判子はどうでしょうか?この判子は他人のモノを安く買えるようになる判子です」
「はぁ?なんだそれ??」
「そうでしょう。そうでしょう。疑いたくなるのごもっともです。少しあなたのスマホなんかお持ちではないですか?」
「いいけど。すぐ返せよ」
スマホと言われたので俺はその店員にスマホを貸した。
店員は俺のスマホに判子押した。
「じゃあ64円でそのスマホくださいな」
「ああ」
と、俺は64円の小銭を受け取った。
「さて、押した部分を消し消しと」
「え?おい!?てめぇ!!」
俺は店員の首元の襟を掴みかかった。そしてスマホ取り返した。
「ほら、本当に安く買えたでしょう?この判子を押すと何故か他人の物を安く買えるのです。もっとも売られてる商品には全く効き目がありませんが」
俺は店員の首元を離した。
たしかに俺は何故かスマホを安く売ったのだった。
この判子は本物である。
なら一度は手にしたかった。
「……この判子はいくらだ?」
「64円になります」
と、ポケットの財布から小銭出そうと丁度金があったので支払った。
「ありがとうございます。……またのお越しにならないように」
「ああ?ま、ありがとさん」
俺はその判子を購入すると店へ出た。
ーー「????」ーー
「しまった。私のことかタダで売ってしまった」
「3」
俺はこの判子を使って友人や知人達の物を安く購入できた。
そこで俺は仕事を辞めたが俺はミスを犯すことになる
「安井さん。家賃まだなのかい!!」
「ううう。すみません」
大家に家賃の支払い催促される毎日。
仕事辞めたアパート1人暮らしの俺には収入がなかった。
当然俺は収入を得るために他人で安く買えた物を売りに出すがそれも安く売られてしまい収入ほとんど得られなかったからだ。
「あなたねー?仕事辞めてぶらぶらしてさー。親御さんに悲しむよ。やれやれ」
その大家の一言にキレた俺は腹いせに大家の頭に判子を押してしまった。
マズイと思ったが判子を押された大家はボーとしていた。
もしやと思い俺は大家にお金で支払うと大家は俺の所有物になった。
どうやら、この判子は生物まで有効だとわかったのだ。
そうと分かればこの判子を使って計画を立てて実行した。
「4」
「ふはははは!たまんねーぜ」
俺はこの街付近の住人達を判子押して金や土地も女も全て俺のモノになった。
俺はこの判子を使って勢力を拡大する。
目指すは世界征服だった。
ただ、判子一個だけでは人類支配にはいたらなかった。
だから俺は女達を引き連れてあの判子屋に向かうのだった
ーー「判子は安い店」ーー
「この店にある判子を全ていただこうか」
俺は部下に札束に入ったトランケースを用意させたが店員は首を左右に振って、
「大変ありがたいですが当店ではお客様1人につき一本のみとさせていただいております」
と、言われたので仕方なく部下の女達に判子を買わせるがふと俺は思ったのだ。
そう、店員に判子押せばとな。
だから、俺は店員に判子を押させようとするが店員はとっさに避けてしまう。
「危ないですね。そんな方にはポン」
「うぉわ!?」
俺は逆に店員に判子を押されてしまった。
「安いわ」
「ちょっと!?それ私のモノよ!!」
すると店にいた女達が俺を取り合いになってしまう。
「あらあら。ではこうしまうしょう」
と、店員は俺の身体にいくつか判子を押していく。
すると女達は納得して帰っていった。
そして俺は然るべきの場所でいくつか俺の身体の部位は生きたままに解体されて均等に切り分けると女達の各所有物になっていった。
「5」
私はとある場所へ向かっていた。
そこには私の両親の墓がある。
そこで私は彼女に出会う。
「こんにちわ。友紀さん」
そう尋ねる彼女はーー、
ーーさん。
彼女も怪異談語りをするライバルだ。
しかし、彼女自身はよく知らないし、そこまで親しくなかった。
その彼女は私自身さえも知らない出来事に待ち受けることになる。
判子は安井 完
ーー「鐘技家」ーー
「先代、ここに判子お願いします」
「はいよ」
黒岩に手渡された書類に判子を押すおばあさま。
これらは全て石山県庁に渡す書類である。
なんの書類かと言えば鐘技家の古い家柄の歴史資料である。
私たちだけでなく、古い家柄の伝統を引き継ぐ者にとっては石山県庁に提出しなければいけない決まりがある。
特に私たちの家柄は数百年の歴史があるから書類も膨大になるからね。
そんな判子を押すおばあさまを見て私はとある怪異談を思いついて書類との休憩中に怪異談を披露することになった。
「2」
俺の名前は安井慎一、35歳。
丁度新しく判子を買い求めようと外出していたところだった。
そんな中、見慣れない判子屋を目にする。
「……判子は安い店?」
判子が安いと謳い文句してる判子屋だった。
それに語呂も良かったから、なんとなくその判子屋に入った。
ーー「判子は安い店」ーー
「いらっしゃいませ♪」
客は俺1人のみだった。
その店はいろんな形状の判子が売られていた。
どれも格安で売られていた。
俺はいろんな判子見て回るうちにその細目の青年店員が俺の前にやってきた。
「お客様は当店初めてでしょうか?」
「ええ。まぁそうだけどよ」
「そうですか。ではこの判子はどうでしょうか?この判子は他人のモノを安く買えるようになる判子です」
「はぁ?なんだそれ??」
「そうでしょう。そうでしょう。疑いたくなるのごもっともです。少しあなたのスマホなんかお持ちではないですか?」
「いいけど。すぐ返せよ」
スマホと言われたので俺はその店員にスマホを貸した。
店員は俺のスマホに判子押した。
「じゃあ64円でそのスマホくださいな」
「ああ」
と、俺は64円の小銭を受け取った。
「さて、押した部分を消し消しと」
「え?おい!?てめぇ!!」
俺は店員の首元の襟を掴みかかった。そしてスマホ取り返した。
「ほら、本当に安く買えたでしょう?この判子を押すと何故か他人の物を安く買えるのです。もっとも売られてる商品には全く効き目がありませんが」
俺は店員の首元を離した。
たしかに俺は何故かスマホを安く売ったのだった。
この判子は本物である。
なら一度は手にしたかった。
「……この判子はいくらだ?」
「64円になります」
と、ポケットの財布から小銭出そうと丁度金があったので支払った。
「ありがとうございます。……またのお越しにならないように」
「ああ?ま、ありがとさん」
俺はその判子を購入すると店へ出た。
ーー「????」ーー
「しまった。私のことかタダで売ってしまった」
「3」
俺はこの判子を使って友人や知人達の物を安く購入できた。
そこで俺は仕事を辞めたが俺はミスを犯すことになる
「安井さん。家賃まだなのかい!!」
「ううう。すみません」
大家に家賃の支払い催促される毎日。
仕事辞めたアパート1人暮らしの俺には収入がなかった。
当然俺は収入を得るために他人で安く買えた物を売りに出すがそれも安く売られてしまい収入ほとんど得られなかったからだ。
「あなたねー?仕事辞めてぶらぶらしてさー。親御さんに悲しむよ。やれやれ」
その大家の一言にキレた俺は腹いせに大家の頭に判子を押してしまった。
マズイと思ったが判子を押された大家はボーとしていた。
もしやと思い俺は大家にお金で支払うと大家は俺の所有物になった。
どうやら、この判子は生物まで有効だとわかったのだ。
そうと分かればこの判子を使って計画を立てて実行した。
「4」
「ふはははは!たまんねーぜ」
俺はこの街付近の住人達を判子押して金や土地も女も全て俺のモノになった。
俺はこの判子を使って勢力を拡大する。
目指すは世界征服だった。
ただ、判子一個だけでは人類支配にはいたらなかった。
だから俺は女達を引き連れてあの判子屋に向かうのだった
ーー「判子は安い店」ーー
「この店にある判子を全ていただこうか」
俺は部下に札束に入ったトランケースを用意させたが店員は首を左右に振って、
「大変ありがたいですが当店ではお客様1人につき一本のみとさせていただいております」
と、言われたので仕方なく部下の女達に判子を買わせるがふと俺は思ったのだ。
そう、店員に判子押せばとな。
だから、俺は店員に判子を押させようとするが店員はとっさに避けてしまう。
「危ないですね。そんな方にはポン」
「うぉわ!?」
俺は逆に店員に判子を押されてしまった。
「安いわ」
「ちょっと!?それ私のモノよ!!」
すると店にいた女達が俺を取り合いになってしまう。
「あらあら。ではこうしまうしょう」
と、店員は俺の身体にいくつか判子を押していく。
すると女達は納得して帰っていった。
そして俺は然るべきの場所でいくつか俺の身体の部位は生きたままに解体されて均等に切り分けると女達の各所有物になっていった。
「5」
私はとある場所へ向かっていた。
そこには私の両親の墓がある。
そこで私は彼女に出会う。
「こんにちわ。友紀さん」
そう尋ねる彼女はーー、
ーーさん。
彼女も怪異談語りをするライバルだ。
しかし、彼女自身はよく知らないし、そこまで親しくなかった。
その彼女は私自身さえも知らない出来事に待ち受けることになる。
判子は安井 完
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