[全221話完結済]彼女の怪異談は不思議な野花を咲かせる

野花マリオ

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野花怪異談N②巻【完結】

26話「魚美術館」

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「1」

 ーー「鐘技駅前」ーー

 真夏の日差し日和。
 気温30度超えたニュースがあってか、皆はドリンクや塩飴など持ち歩き日差しのあるところでなるべく歩くようにしている。
 そして夏の流行を取り入れた白のオーバーオールを着用したボーイスカッシュの少女もその1人である。
 彼女の名は榊原羅奈さかきばららな、16歳。
 東京都の渋谷区生まれ、生粋の江戸っ子。
 去年家族と一緒に石山県に引っ越した。
 羅奈はここで新しく出来た友人達と待ち合わせしている。
 彼女はかなりのタレント顔負けの美少女であり通行人が目に止まるほどだった。
 よく東京にいたころはナンパやスカウトが多々よくあったが石山県では目にかける者はいない。
 彼女もそういう輩には鬱陶しかったのでありがたく思っている。
「羅奈ーー♪」
 彼女はスマホで韓流アイドルのサイトにネットサーフィンしているところを見知った少女の声が呼びかける。
「あ、桜♪」
 桜と呼ばれた少女は桜模様柄のピンクのキャミワンピースを着用してる。
 彼女は永木桜。
 転校したばかりのまだわからない羅奈を気さくに話しかけてくれて意気投合して今は仲がいい親友である。桜もそうだが羅奈の趣味は韓流のアイドルグッズならなんでも買い込んでいつも財布事情は金欠である。
「羅奈さん。こんにちわ」
 桜の連れに来たのは4人組の少女。
 白粉肌身につけて野花柄の和服を着たセミロング少女八木楓。
 楓と同じく白粉肌身につけて袴を着た短く切り揃えたおかっぱのゲジゲジ濃い眉毛と八重歯を持つ少女穴本八枝。
 そして姉の代わりに穴本が車椅子を引いてストライプ柄のワンピースを着こなしてる鳴沢姉妹の妹、鳴沢しおり
最後は合唱部3人組の1人のにーのがあだ名である真中ニノである。服装はラフな白のワンピースを着込んでいる。
「おう。全員そろったか?お手洗いちゃんと済ませておけよ」
 彼女達の保護者でついてきた無視家こと教師である梅田虫男もやってきた。
 と、それを見た羅奈は笑顔が引き攣り、桜に肘打ちしてこっそりと耳打ちする。
「ねー。なんで虫男がいんのよ?」
「私も先生呼びたくなかっただけど八木さんがどーしても、て呼んだらしいのよ。それに昼食奢ってくれるらしいから。ま、いいじゃない。どうせ高い物でふんだくればいいし」
「あんた。財閥の令嬢でしょ?」
 羅奈と桜はひそひそと会話して「なんだ?」と虫男はまゆを顰めるが羅奈達もぎこちない笑顔で対応する。
 ちなみに羅奈と桜も財布事情も厳しく贅沢にも追い返す余力がなかったのか渋々と従った。
「先生、誰もお手洗いを行きたい人はいませんのでそろそろ行きましょう」
 楓の声かけにより、羅奈達は目的地に向かった。

「2」

 ーー「石山県魚触れ合い美術館」ーー

 この美術館は今年の春頃にオープンした魚類に関する美術品を集めた魚たちの美術館。
 略して魚美術館である。
 世界各地にある、著名な芸術家と画家たちが残した物が展示されてる。
「いろいろあるねー♪」
 桜はこの圧倒的な展示数に気分を驚かせていた。
「八枝さん。次あそこみたいです」
「わかったわ。栞」
 八枝は栞が指す方向に車椅子を引いた。
 楓達はいくつか見廻ってるうちにある女性が声をかける。
「いやーん♡ムーちゃんじゃない♡」
 金髪のブロンドの修道服を着た妙齢の女性が虫男の腕を絡みつく。
「えっ!?星ねぇーじゃないか」
 虫男はたじろぐ。
 そして楓の顔が一瞬険しくなり、桜と羅奈とニノは彼女のまわりに一瞬嫌な気配の流れを感じとって怯えた。
「ムーちゃんのうち行ってみたんだけどなんかアパート取り壊してきいたから、不動産や近所聞いても知らないていうし」
「あ、いやー……ちょっと顔見知りの行っててさ」
 はははと乾いた笑いをする虫男。
「そんな!私のこと頼ってもいいのよ?幼馴染のよしみで一緒に住みましょう?ねー。そうしましょう。大丈夫よ。ムーちゃんのために生活用品と結婚届けは準備完了して……いたっ!?」
 と、そこにハリセンで叩いた楓が絡み付いた腕を引き剥がす。
「星田先生、ごめんあそばせ。そこにハエが止まっていたので」
「うー。ハエなんか止まってないでしょ?わざとでしょ!」
「いえ。本当ですよ」
「あ、ホントだ」
「……八木さんいつのまにハリセンをどこから持ち出したんですか」
 と、羅奈はツッコミする。
 星田と呼ばれた女性は身だしなみを気にする。特に匂いを重点に気にした。
 彼女の名前は星田美冬。
 歳は37。
 職業は教師。科目は英語とキ族言語の永語
 彼女から体臭でるフェロモンはさまざまな動物達を虜にする。
 昔は男性にモテたがあれよこれようちにモテ適齢期を逃してしまい今では結婚相談所あしげもなく通ってる。
 星田星夏の実の姉である。
「先生も来てたんですか?」
「あら?穴本さんと鳴沢さんじゃない。こんにちわ♪」
 八枝と栞は軽く会釈する。
「星ねぇーもここで会うとは奇遇だな」
「私たち運命の赤い糸が……いたっ!?」
「すみません。また悪い虫がついていたので」
 楓にハリセン叩かれた頭のこめかみを押さえる美冬。
「ねー。八木さん?絶対わざとでしょ。もうそんな手は引っかからないわよ」
「いえ。ここに小さな蜘蛛が」
「え!?なんで~」
 美冬はショックを受ける。彼女のフェロモンはさまざまな動物達、特に虫がまとわりつくためこれも世の中男性達を遠ざけてる原因のひとつである。
「梅田先生。茶番劇よしてそろそろお昼にしましょう」
「お?もう、こんな時間か……じゃあこの近くにある飯屋に行こう」
「先生♪ゴチになりまーす」
 桜はにこやかに微笑む。
「ま、ここは俺の奢りだからな」
「ムーちゃん。この辺りに美味しい魚が食べられるレストラン知ってるわよ」
「……星田先生はあなたもついていくんですか?」
 楓の目つきが険しくなる。
「ま、いいじゃないか。星ねぇーも行こうぜ」
「やーん♡流石ムーちゃんね」
 と、また虫男の腕を絡みつく美冬。
「また性懲りも無く……」
「八木さん。ここは押さえて」
 桜は楓を宥めるのが必死である。
 羅奈はそんな光景を見てクスクスと笑った。
「あれ?」
 そこに立ち入り禁止区域内の開かずの間になってる部屋を見かけた羅奈は立ち止まる。
「この部屋何かしら?」
「羅奈さん。どうかしたの」
 美冬は心配して声をかける。
「あ、いや。なんでもないです」
「うふふ。あなたもこの部屋が気になるかしら?」
「え?ま、まぁ……」
 羅奈はその部屋を見つめる。
「そうね。教えてあげるわ。……ここで起きた惨劇をね」
 一瞬何もないそよ風が羅奈に吹いた。
「ん?どうしたおまえら」
 虫男達も心配してこちらに向かってきた。
「ちょうどいいわ。あなた達も聞かせてあげるわ。恐ろしい怪異談を……ね」
 羅奈は恐る恐るうなずいた。
 美冬はニコと微笑みながら怪異談を語ってくれた。

「3」

 あれは、そうね。まだオープンした春頃初日だったかしらね。
 とある男性3人組がね。とある開かずの部屋を見つけたのね。男性3人組は思わず興味本位で館内のスタッフの目をスキを見てその部屋に入ったの。
 その部屋は展示されてない美術品の魚達の絵で溢れていたのよね。
 ただその時、彼らが入った瞬間。魚の絵が動き出したの。まるで魔法がかかったのように。そして彼ら3人組の1人が指を差したの。そこには魚の絵から飛び出して館内の部屋中廻りに泳ぎ回ったの。それをきっかけに他の魚たちの絵も飛び出してきたの。まるで魚の絵の水族館だったから、彼ら3人組も心も奪われたわ。圧倒的なファンタジーだったかしらね。ここから悲劇が始まるの、どこから巨大な鋭利な歯をもつ魚が現れて泳いでる魚の絵を食べ尽くしたの。そして彼ら3人組も例外だけじゃなかった。その魚も彼らに襲いかかったの。そして彼らも逃げ惑い追い詰められて彼らは意識を失った。
 で、しばらく彼らは意識を取り戻すと泳いでた魚の絵は消えていたわ。魚の絵はどうやら元の絵に戻っていたのね。
 しかし彼らにあることに気がつくの。
 3人組の彼らが1人足りないことに気がついたの。残り彼らは消えた彼を探し続けてそしたら見つかったわ。
 そこの絵の付近に落ちてる片方の靴と濡れた水溜りにそこに巨大な魚の口から飛び出ている人間の手が描かれた絵がね。

 ーー「イシヤマフィッシュレストラン」ーー

「47点ね」
 楓は厳しい採点をつける。
「えーー!?なんで?なんで?結構力作なのにー」
「まぁ、それなりによかったと思うよ」
 桜はフォローする。
「まだまだオチが足りないわよ」
 楓は水を一口飲む。
「えー!?なんか八木さんだけ厳しいわね」
 美冬は拗ねてしまう。
 羅奈は少し何か違和感を感じてソワソワしていた。
「どうしたの?羅奈さん」
 八枝が尋ねる。
「ねぇー?虫……梅田先生が注文した人魚の丸焼きてなに?それとみんなが注文したのもの気になるし」
「ああ。そう言えば羅奈さんは東京都出身でしたね。来たらわかりますよ」
 楓は言った。
 そしてしばらくすると店員がやってきた。
「お待たせしました。人面魚の姿焼きです」
「あ、きたきた♪」
「ひっ!?」
 羅奈は思わず飛びあがる。
 そこの目の前にあったの人の顔して張り付いた魚だったからだ。
 桜とニノは構わず美味しそうに食べている。
「お待たせしました。猫魚フライです」
「……ッ!?」
 次に運ばれたのは猫の形をした魚のフライだった。頭も見事にくっついており、八枝と楓は美味しいそうに食べている。
 そして羅奈達のテーブル席に次々と奇妙な気味が悪い魚料理が運ばれていく。
 羅奈は思わず吐きそうになる。
「ねー。大丈夫羅奈?食べないの?」
「い、いや。わ、私は」
 と、ここで羅奈のスマホ着信が鳴りとる。
『ねー。羅奈?今どこにいるの?私たちもう魚美術館にいるだけど』
「え?もしもしどちら様ですか?」
『何言ってるの?私、桜だよ?』
 と、かけてる通知名表記にたしかに桜と載ってあり羅奈は少し驚いてしまう。通知履歴見ると桜の電話番号やチャットがたくさん並んでいた。魚美術館に行くときになぜかスマホの着信音はならなかったので気づかなかった。
 羅奈が一緒に食べてる人達は誰なのかと彼らをふと見ると思わずスマホ落として驚いて怯えてしまう。
「ひっ!?」
 目の前にいたのは魚の形した人が食事していた。羅奈以外の周囲の人間は誰もいなかった。
 羅奈はこの場から、逃げようとするがうまく立てれなかった。
 何故か両足にはなく魚の尾ひれがついていた。
「お待たせしました。これより人魚の丸焼きを行いたいと思います」
 と、羅奈を思いきり魚の店員達に捕まれて、どこかへ連れてかれそうになる。
「いや!?だ、誰か助けて!」
 彼女の必死の抵抗虚しく意識を失った。

「4」

 ーー「羅奈の自宅」ーー

「いや!?」
 羅奈は勢いよく寝室のベッドから身体起こした。
 そして周囲をよく確認する。
 見知った自分の部屋。
 ここで自分が夢を見たことを確認するとホッと安堵した。
 羅奈の身体周りには嫌な汗がかいていた。
 しかし羅奈は少し違和感がした。
 まるで自分の周囲に生臭い匂いがする。
「……ッ!?」
 羅奈の肩周りにぬれぬれになった生魚の匂いがした。
 彼女は急いで服を脱ぎ捨ててシャワーを浴びた。

 ーー「星田の自宅」ーー

「それは、悪鬼か悪霊なにかのたぐいの仕業ね。一応お祓いするわ。あなた達もそこの美術館は行かない方がいいわね。呼ばれてるからね彼女」
 美冬は羅奈にXの文字を切り聖水を飲ませた。
 羅奈達は明日から魚美術館に行く予定だったが羅奈の様子がおかしいと気づいた桜が楓達と相談した所、ヤタガラス教会に所属するエクシストの資格を持つ美冬にお願いした所である。美冬はこの後神木神社や礼察にも連絡して、魚美術館に向かった。
「まさか。羅奈さんにも霊感があるとは思いませんでしたわ」
 星夏は少し驚いている。
「ここ石山県の風土もあるかしらね。この県は怪奇現象やオカルトなどの体験者や目撃者は多々に絶えないからね」
 楓はそう言ってティーカップの紅茶を一口飲んだ。
「私、魚はしばらく食べれないかな」
 羅奈はボソッとつぶやいた。

「5」

 ーー「イシヤマスーパーマーケット」ーー

 羅奈は母親から頼みで買い物を任されていた。
「えーと。次はジンメンタイね……」
 彼女はこれを見て重く感じた。
 しばらく魚を食べるのを避けていた彼女だが母親の言いつけにより魚食べないとお小遣いなしと言われた彼女は従うしかなかった。
 そして鮮魚コーナーにうつるとそこには石山県近海の日ノ本海で取れた新鮮な魚介類が豊富にあった。中には彼女が顰めるほど変わった魚もあった。
 そして普段何気もない普通の魚介類を見てある人から言われた言葉を思い出す。
『日本人は虫を気持ち悪くて食べるのを避ける人もいるけど海の幸も変わらんぞ?ウニとか海老や蟹をありがたく食べるし、昆虫食をありがたく食べる俺から見せればほぼ変わらないぞ?ようは慣れだな』
 と言われた言葉をふと思い出して、羅奈は独り言をつぶやき「魚ならなんでも大丈夫」と
 ジンメンタイを籠にいれた。

 ーー「羅奈の自宅」ーー

「いただきます」
 彼女の夕飯献立にはジンメンタイが並んだ。
「あ、美味しい」
 羅奈は思ったより魚が美味しかったので夢中になった。
 そしていつのまにか魚嫌いがなくなり、あの出来事もつい忘れてしまい、彼女も当たり前のように毎日、魚を食べていた。

 魚美術館  完
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