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16.初体験2
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快感をこらえているかのようなミゼアスの姿に、アデルジェスは身体の熱を煽られるような気がして、思わず息を呑んだ。衝動的にミゼアスの身体に手を伸ばし、腰に触れてみる。
「あン……」
甘い声をあげ、ミゼアスが身を震わせる。
何も考えず、手近にあった腰に触れてみたのだが良かったのだろうか。アデルジェスはおそるおそるミゼアスを伺う。
「いいよ、好きにして……」
アデルジェスの疑問に、ミゼアスは陶然とした眼差しを向けて答える。
じゃあ遠慮なく……とは思ったものの、どうしてよいものかよくわからない。とりあえず腰から脇腹にかけて撫でてみる。
「あっ……ふぅ……」
愛撫とはいえないような拙い動きだったが、そこからも快感を拾うことができるらしい。ミゼアスは微かに身じろぎしながら喘ぎをもらす。
アデルジェスはごくりと喉を鳴らした。
拙い愛撫に反応するミゼアスの姿はひどく淫らだった。いつの間にか三本に増えた指を咥えこみながら喘いでいるのだ。
「あぁ……ん……はぁ……」
先ほどまでの作業といわんばかりの行為ではなく、喘ぎながらぐちゃぐちゃと後ろをかき回す様子は、自慰に耽る淫乱な姿そのものだった。
もっと甘い声が聞きたい。アデルジェスはミゼアスの胸の尖りを指の腹で押しつぶし、捏ねまわす。
「あぁん……それ、だめぇ……」
とろけるような甘い声をあげるミゼアス。
もっと、というように胸を突き出すが、アデルジェスは手を止めてしまった。
「……?」
とろんとした瞳で訝しげにアデルジェスを見る。
「ごめん……嫌だった?」
「……何で?」
「だって、だめだって言うから……」
申し訳なさそうに謝るアデルジェス。
「……だめなのは、きみの頭だよ」
先ほどまでの情欲に濡れた瞳はどこにいったのやら、ミゼアスはひどく醒めた目をアデルジェスに向けて盛大なため息をついた。
「こういうときの『だめ』だとか『いや』なんて、言葉通りに受け取るんじゃないよ。そういうのは大抵『もっとして』なんだよ」
「え……? そうなの……? ごめん……」
「もういいよ……。寝て」
ミゼアスはアデルジェスの上半身を突き飛ばし、寝台に沈める。
そしてアデルジェスのものに香油を塗りつけていく。少々乱暴ともいえる動きだったが、それでもアデルジェスの熱は煽られた。
「あン……」
甘い声をあげ、ミゼアスが身を震わせる。
何も考えず、手近にあった腰に触れてみたのだが良かったのだろうか。アデルジェスはおそるおそるミゼアスを伺う。
「いいよ、好きにして……」
アデルジェスの疑問に、ミゼアスは陶然とした眼差しを向けて答える。
じゃあ遠慮なく……とは思ったものの、どうしてよいものかよくわからない。とりあえず腰から脇腹にかけて撫でてみる。
「あっ……ふぅ……」
愛撫とはいえないような拙い動きだったが、そこからも快感を拾うことができるらしい。ミゼアスは微かに身じろぎしながら喘ぎをもらす。
アデルジェスはごくりと喉を鳴らした。
拙い愛撫に反応するミゼアスの姿はひどく淫らだった。いつの間にか三本に増えた指を咥えこみながら喘いでいるのだ。
「あぁ……ん……はぁ……」
先ほどまでの作業といわんばかりの行為ではなく、喘ぎながらぐちゃぐちゃと後ろをかき回す様子は、自慰に耽る淫乱な姿そのものだった。
もっと甘い声が聞きたい。アデルジェスはミゼアスの胸の尖りを指の腹で押しつぶし、捏ねまわす。
「あぁん……それ、だめぇ……」
とろけるような甘い声をあげるミゼアス。
もっと、というように胸を突き出すが、アデルジェスは手を止めてしまった。
「……?」
とろんとした瞳で訝しげにアデルジェスを見る。
「ごめん……嫌だった?」
「……何で?」
「だって、だめだって言うから……」
申し訳なさそうに謝るアデルジェス。
「……だめなのは、きみの頭だよ」
先ほどまでの情欲に濡れた瞳はどこにいったのやら、ミゼアスはひどく醒めた目をアデルジェスに向けて盛大なため息をついた。
「こういうときの『だめ』だとか『いや』なんて、言葉通りに受け取るんじゃないよ。そういうのは大抵『もっとして』なんだよ」
「え……? そうなの……? ごめん……」
「もういいよ……。寝て」
ミゼアスはアデルジェスの上半身を突き飛ばし、寝台に沈める。
そしてアデルジェスのものに香油を塗りつけていく。少々乱暴ともいえる動きだったが、それでもアデルジェスの熱は煽られた。
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続編『僕はおよめさん!』
番外編『不夜島の少年 小話集』
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