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第二章 南へ
24.いたずら
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夕食も風呂も終え、二人は夜の部が始まるのを待っていた。
この部屋に入ってから、ずっと外に出ていない。夕食も部屋まで運ばれてきたのだ。ずっと二人きりでのんびりすることができた。
ゆったりとした前開きの寝衣を纏い、もう寝台に入る準備も終わっている。ミゼアスはアデルジェスの膝の上に向かい合わせで乗り、他愛もない会話を交わしながら胸を躍らせていた。
こうして二人で寄り添いながら時間を過ごすのは、何という幸福だろうか。
ややあって、演劇が始まる。
ミゼアスはアデルジェスの膝の上に乗ったまま、向きだけを変えた。背中をアデルジェスに密着させて寄りかかると、アデルジェスが両手を回して支えてくれる。アデルジェスに抱えられるような体勢は、温もりに包み込まれて心が安らぐ。
内容は恋愛喜劇のようだった。思わず突っ込みを入れたくなる場面や、笑ってしまう場面も多い。
それが後半になってくると、だんだん妖しい雰囲気になってきた。なかなか際どい台詞も出てくる。下品なわけではないし、もちろん着衣のままではあるのだが、つい赤面してしまいそうなくらいだった。
すると、窓を閉じる音がちらほらと響き始めた。ひとつ、またひとつと窓が閉じられていく。
もしかして盛り上がってしまったのだろうか。閉じられた窓を見ながら考えていると、ミゼアスの身体にもアデルジェスの手が伸びてきた。
「んっ……」
漏れそうになってしまった声を慌てて抑える。
抗議しようとするが、もともとアデルジェスの膝の上に乗っていたミゼアスは、あっさりと押さえられてしまい、身動きが取れない。
「声、出すと聞こえちゃうよ?」
静かな声がミゼアスの耳をくすぐる。
ミゼアスが黙っていると、アデルジェスは胸の尖りを弄び始めた。
「んっ……んんっ……」
ミゼアスは唇を引き結び、声を漏らさないように耐える。
アデルジェスの手は全身を掠めていく。そのたびにミゼアスは漏れそうになる声を必死に抑えていた。
だんだんとアデルジェスの動きは大胆になってきて、ついにはミゼアスの裾をまくり上げて秘所に触れてきた。
「ちょっ……そこは……」
さすがにミゼアスも慌てた声を漏らす。しかしアデルジェスは香油を指に取り、ミゼアスの秘所に塗り始めた。
「んっ……!」
指が内部に入ってくる。ぐちゃぐちゃとかき回され、甘い疼きが走る。
「やめっ……」
出来る限り小声で訴えようとするが、二本目の指を埋め込まれて息を呑んだ。
せめて声を漏らさないよう、手の甲を口にあてて耐えようとする。三本目が突き入れられると、引きつったような声が鼻から漏れる。
もう演劇になど集中できない。声を出さないようにするのが精一杯だ。
それでもどうにか耐えていると、ミゼアスは腰を持ち上げられた。秘所に硬いものが触れる。
「え……?」
戸惑った声をこぼすが、お構いなしに腰が引き下ろされた。熱い楔がゆっくりとミゼアスの内側を貫き、引き裂いていく。
「んんっ……!」
ミゼアスは口を押さえながら目を見開き、声にならない絶叫を口の中に閉じ込める。自らの重みが手助けをし、じわじわと深いところまでアデルジェスを飲み込んでいく。身をよじろうとするが、無駄な抵抗でしかない。
やがてアデルジェスの全てを迎え入れる。ミゼアスは荒い息をつくことしかできなかった。
この部屋に入ってから、ずっと外に出ていない。夕食も部屋まで運ばれてきたのだ。ずっと二人きりでのんびりすることができた。
ゆったりとした前開きの寝衣を纏い、もう寝台に入る準備も終わっている。ミゼアスはアデルジェスの膝の上に向かい合わせで乗り、他愛もない会話を交わしながら胸を躍らせていた。
こうして二人で寄り添いながら時間を過ごすのは、何という幸福だろうか。
ややあって、演劇が始まる。
ミゼアスはアデルジェスの膝の上に乗ったまま、向きだけを変えた。背中をアデルジェスに密着させて寄りかかると、アデルジェスが両手を回して支えてくれる。アデルジェスに抱えられるような体勢は、温もりに包み込まれて心が安らぐ。
内容は恋愛喜劇のようだった。思わず突っ込みを入れたくなる場面や、笑ってしまう場面も多い。
それが後半になってくると、だんだん妖しい雰囲気になってきた。なかなか際どい台詞も出てくる。下品なわけではないし、もちろん着衣のままではあるのだが、つい赤面してしまいそうなくらいだった。
すると、窓を閉じる音がちらほらと響き始めた。ひとつ、またひとつと窓が閉じられていく。
もしかして盛り上がってしまったのだろうか。閉じられた窓を見ながら考えていると、ミゼアスの身体にもアデルジェスの手が伸びてきた。
「んっ……」
漏れそうになってしまった声を慌てて抑える。
抗議しようとするが、もともとアデルジェスの膝の上に乗っていたミゼアスは、あっさりと押さえられてしまい、身動きが取れない。
「声、出すと聞こえちゃうよ?」
静かな声がミゼアスの耳をくすぐる。
ミゼアスが黙っていると、アデルジェスは胸の尖りを弄び始めた。
「んっ……んんっ……」
ミゼアスは唇を引き結び、声を漏らさないように耐える。
アデルジェスの手は全身を掠めていく。そのたびにミゼアスは漏れそうになる声を必死に抑えていた。
だんだんとアデルジェスの動きは大胆になってきて、ついにはミゼアスの裾をまくり上げて秘所に触れてきた。
「ちょっ……そこは……」
さすがにミゼアスも慌てた声を漏らす。しかしアデルジェスは香油を指に取り、ミゼアスの秘所に塗り始めた。
「んっ……!」
指が内部に入ってくる。ぐちゃぐちゃとかき回され、甘い疼きが走る。
「やめっ……」
出来る限り小声で訴えようとするが、二本目の指を埋め込まれて息を呑んだ。
せめて声を漏らさないよう、手の甲を口にあてて耐えようとする。三本目が突き入れられると、引きつったような声が鼻から漏れる。
もう演劇になど集中できない。声を出さないようにするのが精一杯だ。
それでもどうにか耐えていると、ミゼアスは腰を持ち上げられた。秘所に硬いものが触れる。
「え……?」
戸惑った声をこぼすが、お構いなしに腰が引き下ろされた。熱い楔がゆっくりとミゼアスの内側を貫き、引き裂いていく。
「んんっ……!」
ミゼアスは口を押さえながら目を見開き、声にならない絶叫を口の中に閉じ込める。自らの重みが手助けをし、じわじわと深いところまでアデルジェスを飲み込んでいく。身をよじろうとするが、無駄な抵抗でしかない。
やがてアデルジェスの全てを迎え入れる。ミゼアスは荒い息をつくことしかできなかった。
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