31 / 31
幹部集結
しおりを挟む夜の部が開演していた。
麗奈もみんなから元気をもらい、普段と同じ?様にステージを熟していた。
まぁ、音は正確であった。
歌も滞りなく。
しかし、いつものキレた感じは見られなかったが・・・・・
それでも会場からは大きな拍手と歓声が巻き上がり、アンコールを2曲歌っていた。
楽屋に戻るとギターをケースにしまい、練習用のギターだけ持って車に戻っていた。
スタッフやマネージャーとも、誰とも口をきいていなかった。
善人の前などは、素通りしていたのだった。
車にギターを積むと、そのまま座席でゆっくりと寝てしまっていた。
3人も遅れて乗り込んできたが、麗奈をそっとしておくしかなかった。
純也はバツが悪いのか、マイクロバスに乗り込んでいた。
ギターの事は、純也が善人に言ったからだった。
まぁ、仕方ないのだが。
9時に終わり、9時半には車は出発して函館に向かっていた。
その間麗奈は1回も目を覚ますこと無く、次のビジネスホテルに到着していた。
みんなに起こされて、車からバックとギターを持ってホテルに入り部屋に行っていた。
葉月と一緒で、いつも話しをしたりするのだが。
今日は麗奈は風呂も入らず、そのままの格好でベッドで寝てしまっていた。
次の日、1人になりたかった麗奈は1人で着替えて走りに出かけてしまっていた。
1時間走ってホテルに戻ると、フロントで鍵を開けてもらいシャワーを浴びていた。
髪の毛を乾かし、普段着で朝食を食べに出かけていた。
まぁここにはもう何回か宿泊しているので、ファミレスの場所などわかっていた。
ぼんやりしながが、和風モーニングセットを少しずつ食べていた。
3人は慌ててファミレスに入ってきて、麗奈を見つけていた。
「おい なんで起こさないんだよ。また1人で走って、朝食食べて。」
「すいません ちょっと、1人になりたくって。」
「わかるけどさぁ、私達何年付き合っているの? もう、10年だよね。麗奈の考えていることなんてわかってるし。」
「今、大変な事になってんだよ。まぁ、私達も朝食食べたいから、食べたら一緒にホテルに帰りましょう。」
「大変なことってなんですか? また、善人さんが辞めさせるとか言ってるんですか?」
「逆だよ。今、幹部全員ホテルまで来てるんだよ。善人さん、このままだと辞めるしかないかもしれないわよね。」
「でも、会社を上手く回してたのは善人さんでしょ? 抜けたら痛いわよね。」
「まぁ、そうだけどね。昨日の事が発覚して緊急事態なんだよ。」
「私、戻ります。すいません、後でお金払いますから、ごめんなさい。」
麗奈は、ホテルまで走り始めていた。
「おいおい、麗奈はてっきり喜んでいると思ったのに。どこまでお人好しなんだよね。」
「そこがいいんでしょ? 麗奈らしいものね。」
ホテルに着いた麗奈は、色々と探し回っていた。
仕方なくフロントで聞いてみると、善人の部屋にみんないるようだった。
部屋番号を聞き、急いで部屋に向かっていた。
部屋の中からは怒鳴り声とか聞こえてきていたが、チャイムを鳴らした。
ドアを開けたのは優だった。
優は、麗奈を強く抱きしめていた。
「あ みなさん、どうしてここにいるんですか?」
「なんかツアーの初日に揉めたからって、みんなで飛んできたんだよ。」
「あ それ、私が悪いのですいませんでした。ごめんなさい。吾郎さん。」
「俺は、お前に謝ってくれって頼んだけどな。土下座しろなんて頼んでないぞ。麗奈、お前いいのかよ。」
「あ バカだから、昨日の事忘れました すいません 今日も、走って朝食食べてました。」
「香織 お前も側にいたんだろ? なんで止めなかったんだよ。麗奈1人守れないのかよ。」
「あ すいません。」
「まぁ、音楽の事で口論とかいくらやっても良いと思うけどな。1人の人間として、見てやれないのかな?都合の良い時だけ利用してるだろ?俺達の会社からこいついなくなったらどうなるんだよ?後は、あのグループしか残ってないじゃないか。すぐ、潰れるぜ。こいつを発掘して練習させてここまでしたんだからな。俺らの夢なんだよ。」
「吾郎さん、本当にもういいですから。なにもなかったですから、すいません。」
「でも、あすかから聞いたぜ。ツアー終わったらこの事務所辞めるってな、4人で。そこはどうなんだよ。麗奈、今の気持ちを言ってみろよ。」
「はい、確かに昨日そんなことを思っていました。夜のステージも上手くいかなくて。まぁ、音がとかじゃないんです。音に気持ちがノッてこなかったから、お客様に失礼だったかなと、反省してました。メンバーに、なだめられて精一杯のステージはやったんですけど。力不足でした。師匠に合わす顔がなかったです。」
「っていうかさぁ、お前って感情でステージ熟すやつだろ。それがステージ前にゴチャゴチャしたら、感情なんて出ないよな。また、レコーディングの時みたいに弾いてたんだろ。確かにそれは凄いと思うけどな、面白く無いんだよな。お前らを最初見た時に感動したのは、エネルギッシュで本当に楽しいって気持ちがこっちまで伝わってきたからだぜ。」
「そうですね、やっぱりやりたいようにやらないと仕事としてなので、楽しむなんてできませんよね。それじゃプロじゃないって怒られるかもしれませんけど、もっと楽しみたいですね。今回も、ツアーのスケジュールを隠してたり色々されてましたけど、私達はそれなりに楽しんで行こうと決意して望んだんですけど。」
「まぁ、スケジュールに関しては俺も責任があるわな。ところで、なんのギター買ったんだ?」
「Gibsonのレスポールですけど、70万くらいなので、結構良い音すると思ったので、チャリティーとかに使おうと考えてました。」
「まぁ。70万もすれば良い音するわな。ステージで弾いて満足したか?」
「ちょっといつもはVintageばかりだったので、音に物足りなかったです。ただ、お客様はそれほどわかってないみたいですけどね。」
「お前が間違ったのは、そこだよ。なんでいつも最高の音を追求しないのかってな。その買ったばかりのギターで弾いた曲はお客様に失礼だろ?違うかな?」
「はい そうですね。ちょっと、やけになってたかもしれませんね。ステージ前に注意されて、無理矢理そのギターで弾いたので。」
「じゃ、今回の事はどうなんだ?]
「すぐに、気持ちとか整理できないと思いますけど努力してみます。」
「社長についていく気は、あるのかな? そこだけどな。」
「吾郎さんが、ついていけと言えばそのまま残ります。私は吾郎さんと優さんに育てられたので、恩を仇で返す気事などできませんから。」
「わかった、とりあえず。このツアーの同行は俺がするから。善人は、戻って本社の方を頼んだぞ。」
「善人さん、善人さんにも感謝してるんですよ。私達の為に1年前から一生懸命準備しててくれて、そしてデビューしてからも色々な仕事取ってきてくれて善人さんにも、とっても感謝してますよ。あんな事で、嫌いになりませんから。」
「ほら、麗奈。今日はオフだろ?さっさと行けよ。邪魔だからな。優、ちょっと付いててやってくれ。」
優に付き添われ、麗奈は善人の部屋を後にしていた。
「まぁ、善人は短気だからね。それに、ちょっと傲慢なところあるでしょ?吾郎とはちょっと違うんだけどね。どっちも悪いのよ。良いギター貰っておいて、使わないで劣るギターで演奏してた麗奈も悪いしね。軽々しく、首とか言ったり。ギター触れさせなかった善人も悪い。でも、麗奈の事わかってないでしょ? 吾郎なら、麗奈がギターから離れられないのなんかわかっているからね。」
「善人さん、辞めないですよね? それだけが心配です。そんな会社を混乱させることしたくないので。」
「ええ 大丈夫よ。善人とは長い付き合いだからね。私がいっぱいフォローしておきますからね。とにかく麗奈は、平常心に戻る事ね。下手なステージ師匠に見られたくないでしょ?」
「はい でも、吾郎さん厳しいから、どんなステージでもダメ出しするし。」
「あら、そこがいいんじゃないのかしらね?違った。」
優と話しながらロビーまで来ると、メンバーが帰ってきていた。
「麗奈 大丈夫だったの? あんた優しいから善人さん止めに飛び出しちゃって。」
「すいません 私は、なにも口をきいてもらえませんでしたけどね。吾郎さんや優さんが、ちゃんとしてくれると思います。」
「そうそう、心配しないであんた達はステージだけ考えてなさいよね。怖いわよ。善人に変わって吾郎が残るんだからね。」
「えええええ もう、最悪。全部麗奈の責任だからね。昼食ご馳走してよね。それで許してあげるわよ。」
「しかし、麗奈ってギター弾けないと思ったら楽器店まで走って行っちゃたからね。まぁ、今はギター買うお金あるからいいんだけどね。凄い行動力よね。」
その頃、善人の部屋ではみんなで話しをしていた。
吾郎・善人・次男・正生・博和の5人で話していた。
「まぁさ、俺は麗奈の事を中一から10年見てるしな。1年間住み込んでいたから、あいつの性格とか全部とはいかないが大体は把握できるけどな。他の次男や正生・博和もかなり接点があるんだよ。博和なんて楽器店やってたから、こいつのところで最初のギター2本買ったんだけどな。善人だけなんだよ。確かに、色々な企画とかでこっちに来てから接点はあると思うけどな。俺達子供いないだろ? 麗奈が子供みたいなんだよな。多分、優もそう思っていると思うよ。まぁ、今回の事はどっちも悪いと思うけどな。あんなガキに土下座させてうれしくないだろ?あいつ、初潮なったのなんか中2だぜ。Aカップもなかったしな。」
「まじかよ。おかしすぎだろ?」
「そんなガキ相手にしてもしょうがないしな。でも、今は成長してるんだよ。ただな、怒る時は1対1で怒らないとな。麗奈にも、それでもメンツあるだろうからな。善人は頑張ってくれてるから、俺からはなにも言うことはないけどな。でも従業員とかミュージシャンとかは、大事にしないとな。俺達の宝だからな。善人だって、俺達の宝だぜ。みんなでここまで来たんだから、もっとデカくしようぜ。」
「ああ 俺も、なんでやらせたのかわからなかったから、麗奈に声をかけることもできなかったよ。気がついたら土下座して泣いているしな。吾郎達には、済まないと思っているよ。」
「じゃ、済まなかったらその分仕事で取り返してくれよな。あいつらがツアーから戻ったら、仕事とかたくさんあるといいけどな。それに、なんで麗奈がギター持ってるか知ってるか?こんなツアー中でも作曲とかしてるんだぜ。だから、いつも善人の要望とかにすぐに対応してるじゃないか。」
「そうだよな。いつも無理言っても、すぐに対応してくれるものな。一度も嫌な顔しなかったし。そんな人生、楽しいのかな?」
「俺達がバンドの時、楽しくなかったことなかっただろ?いっつも、ライブやって酒飲んで騒いで、いい思い出だけどな。ツアーの方は、俺がなんとかするから。善人は会社を頼むな。そして、あいつらが帰ってきたら普通に迎えてやればいいんだからな。」
「ああ そうさせてもらうよ。もっと、あいつらには有名になってもらわないといけないしな。そうだった、あすかに頼まれたんだった。スケジュール騙した代わりに、試写会で歌わせろって、だからトラック動かしてくれって。」
「こっちは、その手配するから。善人は帰って、頭下げてでも試写会で歌わせてやってくれないか?それが最大の謝罪だと思うけどな。とにかく、歌う事しか頭にないから。」
「ああ わかった。それじゃ、荷物まとめたら帰るわな。あっちは任せてくれよな。それと、麗奈に直接は言えないけど。悪かったって伝えてくれよ。」
「自分で言えよ。男だろうがよ。」
麗奈達は、優と一緒にロビーで紅茶を飲んでいた。
「あ 朝食代わすれましたー いくらだったかしら? 誰に渡せばいいの?」
「麗奈、ボーっとしてて一口も口にしてなかったから食べちゃったわよ。だからいいの。」
「本当ですか?食べたような 食べなかったような・・・・・・・」
5人は、笑いながら話しをしていた。
次男・正生・博和がロビーに来たので、麗奈は立ち上がり深く頭を下げて謝っていた。
「みなさんにご迷惑おかけしてすいませんでした。今後このようなことないように気をつけますので、ゆるしてください。」
「まぁ何回もあっちゃ困るけどな。でも、麗奈がキレるなんて珍しいよな。」
「そうですね どこに行くにも、1本はギター持っていましたので。身体の一部みたいなものですから、本当にすいませんでした。」
「へえ、ギターが身体の一部ね。俺もそれだけやり込めばよかったのかもな。」
「ところで、なんであのギター選んだんだ?安いのだっていっぱいあっただろうが。」
「そうですね、練習用なので安くても音出さないのでよかったんですけどね。今後、使うかもしれないので店で1番高いの見せてくださいってたのんだら、あれでしたね。」
「音とかどうだったんだ? 良い音したのか?」
「そりゃ、Vintageとは比べ物にはなりませんけどね。普通にステージとかなら十分使えるギターだと思いますけどね。Gibson Custom Shopとかってのですね。まぁまぁ良い音してましたよ。」
「さっぱりわかんないわ。でも、使えるんだろ?」
「はい、チャリティーとか普通のライブの時これとOvation持っていこうと思ってます。今は、Ovationだけなので。」
「無駄遣いじゃなかったんだな。良かった 良かった。優、お前も帰るだろ?」
「ええ もう帰るの?昼食くらい食べさせなさいよ。」
「帰ってやることあるだろ?帰ってからな。しょうがない社長さんだな。」
みんなで話しをしていると、吾郎と善人がフロントまで降りてきていた。
善人は少し顔を項垂れて、麗奈達を見れない様子だった。
麗奈は、立ち上がり善人の前に行くと再び頭を下げていた。
「社長、本当にすいませんでした。心から反省していますので、この後のツアーもいつも通りに頑張りますので。今後も見捨てないで、よろしくおねがいします。」
「麗奈、俺が悪かったんだよ。麗奈の事、もっと理解しなきゃいけないのにな。すまなかったな。俺は、このまま帰るけど。お前達が帰ってきたら、いっぱいの仕事入れといてやるからな。それと、あすかとの約束も絶対とは言えないができるだけの努力はしてみるつもりだからそれで許してくれないか。」
「社長、帰ってからもスケジュールビッチリなんて。やっぱり鬼なんですねー 少しは休養日とか作っといてくださいよね。それと、私達3人ミュージシャンですから。トーク番組とかはいらないですよ。麗奈と約束したのよ。これからは、ミュージシャンとして生きていくってね。でも、ちょっとは、やりたいかなってね。」
「ああ その路線に決定したんだな。色々と考えてみるから心配しないでくれよ。本当は、みんなに謝らなきゃいけないんだけどな、取り敢えずお前達だけにでもってな。」
「麗奈なんて、社長いなくなったら困るって朝食も食べずにすっ飛んで行ったんですからねー 私達だったら、謝らなかったけど。でも、麗奈はこんな性格だからなんでも許しちゃうと思うわよ。これで、会社も一枚岩になったんじゃないかしら?みんなで、どんな困難も乗り切って行きましょうよ。社長。じゃ、会社の幹部さん全員とメンバーで円陣組みましょうかねー」
あすかの音頭で、大人たちは恥ずかしそうだったが円陣を組んでいた。
「今日から再出発のPretty おーー!!」
円陣の中心で重ねられた手を天に突き上げて、掛け声をあげていた。
幹部達は飛行機でそのまま帰り、吾郎と香織は残っていた。
「おい お前ら、昼食食べに連れてってやるからな。なに食べたいんだ。12時にロビー集合だからな。そして、明日からいつものステージで俺をも感動させてくれよな。」
「はい」
各自部屋に戻ると、少し時間までくつろいでいた。
麗奈もいつもの顔にもどっていたので、葉月は安心していた。
麗奈といえば、相変わらずベッドに腰掛けてギターを弾いていたのだったが。
0
お気に入りに追加
3
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
PrettyGirls(可愛い少女たち)ーレディースバンドの物語ー【プロ編Ⅱ】
本庄 太鳳
大衆娯楽
PrettyGirls【学生編】【プロ編】を経ての第3段です。
彼女達の成長を、読んでくださいね。
日々成長する彼女達にも新しいメンバーも登場致します。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
日給二万円の週末魔法少女 ~夏木聖那と三人の少女~
海獺屋ぼの
ライト文芸
ある日、女子校に通う夏木聖那は『魔法少女募集』という奇妙な求人広告を見つけた。
そして彼女はその求人の日当二万円という金額に目がくらんで週末限定の『魔法少女』をすることを決意する。
そんな普通の女子高生が魔法少女のアルバイトを通して大人へと成長していく物語。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる