PrettyGirls(可愛い少女達)ーレディースバンドの物語ー【学生時代とセミプロ時代】

本庄 太鳳

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ライブ1回目

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いよいよ、8ヶ月ぶりのコンサートの日がやってきた。
みんなは、準備も万端で。
新垣は、移動用の大きな車も買っていた。
器材と4人、そして新垣と優などが乗り込めるマイクロバスだった。
改造してあり、器材の出し入れも楽だった。
ギターやベース・ドラム・シンセなどは車の中で固定されるようになっていた。
まぁ、人間よりも器材が振動を受けにくくなっていた。
チケットとかCDも多く積み込まれていたが、広いスペースだった。
昼に到着すると、近くのファミレスで昼食を6人で済ませていた。
初めてのコンサートでも、4人は緊張もせずに話しをしていたので吾郎も驚いていた。
土曜日の夜の開演なので、客は100人は集まるだろうと思っていた。
2時になると、4人は器材を運び始めていた。
場外では、チケット販売がスタッフにより開始された。
ホームページでのライブ開催は知らせたので、知ってる者は続々と駆けつけていた。
まぁ、それでも4人を生で見た人は、まだ1000人くらいだろう。

毎回夏祭とかに、来てた人もいる熱狂的なファンもいた。
1800人収容の大ホールは、少し彼女らにはまだ荷が重いかと思っていた。
セッティングを自分達で始めて、客席を見て彼女らは大興奮していた。
まぁ、失敗しても問題ないかと吾郎は思い始めていた。
通し演奏をして、なんどか吾郎にダメ出しをされて練習は終わった。
麗奈は、吾郎に言われてストラトも持ってきていたので。
3本の弦を、リハが終わるると張り替えていた。
チューニングしたギターを全てステージに置き、段幕が降りていた。
会場の中では、CDの発売もされていた。
CDは1~4まで、並べられていた。
4は、今回の新しいCDだった。
4人と新垣夫妻は、軽い食事をしていた。 
いつもの、サンドイッチだった。
会場の外では、チケットと同時にCDも発売されていた。
もう、学生ではないので4枚目から彼女らの写真がジャケットとなっていた。
今回の衣装で、撮られたものだった。
優は、席に着くと周りを見渡して驚いていた。
会場の外では、7時半までチケットの販売をする予定だった。
CD販売は、9時までであった。
会場外に4人。中のCD売りに3人。
入り口で、チケット確認に2人がいた。
10人は、交代で1回休憩をして支給の弁当を食べた。

段幕があがり、ステージ上にセットが見えてきて観客は興奮していた。
しばらくすると、館内は暗くなりステージも暗かった。
4人は、暗いステージの中所定の位置についていた。
吾郎は最初は赤字覚悟なので、知り合いに照明を頼んでいた。
頼まれた知り合いは、ボランティアだった。
真っ暗な中、ドラムの音が響き渡り。
演奏がスタートすると、ステージはライトで照らされていた。
夏祭を聞いてた者は、格段と技術が上がって調和している音色に感動していた。
歓声と拍手の中、1曲目が始まり綺麗な歌声がメロディーに乗っていた。

「こんんばわーーーーーーーーーーー   
PrettyGirlsでーーーーーーーーーーーーーーす
みなさんの前に登場するのは、もう8ヶ月ぶりくらいになりますねーー
元気でしたかーーーーーーーーーーーーーーーー  
私達も無事、今年高校卒業しましたーーーーーーーーーーーーー
そうそう、頭わるかったのもあるけどねーーーーーーーーーー 
好きなことしたかったでーーーーーーーーす
今年1年は、夏祭で言ったように、地道な活動していきまーーーーーーーーーーす
【そよ風】【好きだった人】 いきまーーーーーーーーーーーす」

Ovationに変えて、弾きだしていた。  
もう、アコースティックも得意になっていた。
ドラムもベースもシンセも、本当にセミプロの上位だった。
バンドで1番抜きに出ていたのは、やはりギターとボーカルだった。
それなりの努力は麗奈はしてきたので、当然ではあった。
この頃は、更に激しくなり吾郎の家に住んでいたのであった。

麗奈のマイクパフォーマンスも、更に磨きがかかり観客を笑わせたりしていた。
麗奈の目標は、観客と一体となったライブ活動だった。
間奏の間、手拍子を催促したりもしていた。
ステージを駆け回り、スポットは左右に動いていた。
今までは8曲だったが、2時間ステージでは最低でも16曲は歌わなければいけない計算だった。 
しかし、使用時間とかもあり10時にはここから出なければならなかった。
色々と計算して、16曲は歌えると4人は判断してステージに立っていた。
激しいロック調の曲から、アコースティックの弾き語りの様なものまで吾郎の曲の進行で進めていた。  
2時間だと、どうしても飽きてしまうからだった。

大歓声で手拍子が上がったり、シーンとして聞き入ったりしていた。
全て演奏し終わると、4人はステージ上で恒例のお辞儀をして袖に消えていた。
アンコールが鳴り響き、今回のCDに収めた曲2曲を演奏して公演は終了した。

少し空席もあった気がしたが、満足だった。
4人は着替えて、片付けを始めていた。
車まで器材を運び積み終わると、スタッフにお礼を言っていた。
初のコンサートで、1515人だった。
CDも、そこそこ売れたみたいだった。
控室で休憩をすると、4人は車に乗り込んでいた。

次の日から、4枚目は店頭販売をされていた。
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