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最後の中学学祭 1日目
しおりを挟む学祭当日、鞄にはステージ衣装と靴と楽譜とプログラムとピック・弦を入れていた。
昨日、張替えを忘れたので。
2本ギターの弦を、張り替えていた。
今日は弦を張り替えたので、くつろぐ暇もなく朝食を済ませていた。
「お姉ちゃん、今日も演奏するの?」
「そうね、今日は12時からで。明日は、14時からだよ。」
「麗奈、また予定言わないで。しょうがない娘ね。」
「お母さんも来てくれるの? ありがとう。」
「我が家の恒例行事ですものね。毎回家族全員で見に行ってるわよ。今年はお姉ちゃんがいないけどね。遠いから仕方ないわね。ビデオでも撮って送ろうかしらね。」
「お母さん、恥ずかしいから辞めてよね。」
玄関まで、母は送ってきてくれて。
「ちゃんと生理用品も持ってるわね。まだ、安定してないから、入れておくのよ」
「はい、ちゃんと入れましたから大丈夫です。」
「学校で、1回交換しなさいね。わかった。」
「はい」
7時に家を出て、30分で学校に着いていた。
今日は、ステージがあるのでヘアーバンドでポニーテールにしていた。
まぁ、学祭の時は出番の前にしてたのだが今日は家でしてきていた。
みんなの視線が、校門から気になっていた。
「おい あの娘、うちの学校だったのかよ。」
「うちの学校から有名人でるかもな。」
「しかし、いつも見てるはずなのに髪型変えてるよな。」
「ああ こっちの方が断然可愛いしな。」
まぁ、悪口ではないようなので安心していた。
音楽室に集まり、みんなで話しをしていた。
「さって、1年で出演する人もいますよね。いい刺激を得られると、いいですね。出場出来ない人も、クリスマスライブ・来年の夏の祭典に向かってがんばりましょう。恒例のいくわよ。」
あすかの号令と共に円陣を組み、左手を左の人の肩に置き。円陣の中央で手を全員合わせて。
「軽音ーーーーーーーーーー ファイト!」
「おーーー!!」
と力強く各自右手を高らかに挙げて、人差し指を天に向けていた。
「そうだ、麗奈。これは私達バンドのだけどね。初のお披露目になるわよ。」
ヘッドマイクを、渡された。
「ちょっと、どんなものか歌ってみてね。麗奈は動き回るからこれがいいかなってみんなで決めたのよ。後でお金取るけどね。本当は4個あるけど、私達は調整してあるから麗奈だけよ。」
ヘッドマイクを付けて、少し歌い問題はなかった。
麗奈は、みんなにOKサインを出して喜んでいた。
「後は、ギターのコードも邪魔になるでしょ? そっちも2本ワイヤレスのセットあるからね。4人で、まけてもらって買ったけどね。店長は渋々だったわよ。1人1万だけどね。」
「明日でいいですよね?下ろしてきますから。」
「ああ どうぜ葉月に合うんだろ?葉月が麗奈の分は立て替えているから渡してね。」
麗奈は、みんなからプレゼントを貰った。
ヘッドマイクが落ちないように、ピンクのヘアバンドを貰った。
「それさぁ、前で大きくリボンにするといいよ。後でやってやるからね。」
話しをしていて、10時を過ぎてみんなで器材を運び始めていた。
アンプやミキサー・ドラムセット2個・キーボード・シンセサイザーなどだった。
1・2年から交代する時は、ドラムだけセットするだけの配置にした。
シンセとキーボードはそのまま置かれることとなった。
ギタースタンドも、4セット。
まだ未熟な1・2年には、譜面台もセットすることになった。
演奏以外の部員は、セッティングが終わると体育館に配置されることになっていた。
ミネラルウォーターの準備も、出来ていた。
1人、1本で、3年は2本用意された。
2ケース・24本が用意されていた。
各自持参したタオルも、セッティング時にセットされる予定だった。
12時に、セッティングが始まっていた。
部員のキビキビした動きで、またたく間にセッティングは終了していた。
4人の新入部員は、驚いていた。
まぁ、何回もやってればこれくらいはできるのであった。
セッティングを終わった部員達は、そのまま体育館の両サイドと最後尾と前列に配置されていた。
1人、麗奈はなにかのトラブルの為に袖に残っていた。
4人が出ていくのを、背中を叩いて激励していた。
4人は、部員の拍手の中登場していた。
つられた観客も、拍手をしていた。
時間が短いので、1~2曲終わったらグループ名とメンバー紹介するようにあすかは言っていた。
テンポの良い軽快な音楽をも、勧めていた。
なぜなら、テンポがよければ残りの21名の手拍子があったからである。
部員達は、両サイドなどで小刻みに身体を動かして手拍子をしていた。
次第に、ノッてきた部員は激しく動いていた。
観客も声援をあげたり、手拍子をしたりしていた。
有名アーティストなら、ファンがするのであろうが。
無名で、しかもやっと聞けるほどの演奏ではこれで誤魔化すしかなかった。
Aグループが終了する頃、Bメンバーは袖に入っていった。
拍手と歓声の中、Aグループは演奏を終了して、袖に下がっていた。
麗奈は、袖から見ていて。母達が中央の通路にいるのを確認していた。
幸平も、友達を連れてきてる様で同じ年の男の子2人と女の子2人の5人で母の横に座っていた。
Bグループが中盤に入ると、みんなは袖に来た。
麗奈はヘッドマイクを付けて、ヘアバンドを正面でリボンにして結んでもらった。
もう、ストラトを肩に担いでいた。
「麗奈、ストラトセットしないのか?」
「だって、届くでしょ? 弾きながらステージに来るわよ。」
「あ~あ やらなきゃよかったな。まぁ、いいか。うちのボーカル様だしな。」
Bが終わると、速攻でイヤモニをつけてもらい。
体育館を出て、入り口に向かった。
3人のメンバーは手を振ってステージに出てきて、演奏をし始めていた。
後ろのドアが開いたのなど、だれも気がついていなかった。
中央を歩きだし、幸平の横まで来るといきなり演奏を始めていた。
家族はビックリ、幸平の友人もびっくりしていた。
幸平の頭を撫でて、ステージまでゆっくりと弾きながら進んでいた。
ステージに上がる途中から、麗奈は歌いだしていた。
そのまま前列を左右に歩いて、やっと舞台に辿り着いていた。
コードがなく、いつになく軽快なフットワークで自由にステージ上を動き回っていた。
一曲終わると、水を飲み。
「みなさーーーーーーーーーーーーーーん
こんにちわーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
学祭にようこそーーーーーーーーーーーーーー
模擬店もあるので楽しんでねーーーーー
この頃、寒いですから風邪など引かないようにしてくださいねーーーーーーーーーー
私はバカなので風邪はひきませんけどーーーーーーーーーーーーー
こんな時、特しますよねぇーーーーーーーーーーーーーーーーー
次の歌です 【ポプラ並木】【木枯らしの中】」
麗奈は、レスポールに変えていた。
少ししっとりした曲だが、どちらも音域が4オクターブはあり普通は歌えない曲だった。
それでも麗奈は、余裕で歌っていた。
軽快なバンドの音と、麗奈の透き通った綺麗な声だった。
昔までは、強くばかり叩いていてドラムも強弱をつけて演奏していた。
「みなさーーーーーーーーーーーん
聞いてくれてありがとーーーーーーーーーーーーーーー
Pretty Girlsでーーーーーーーーーーーーーす。 メンバー紹介ーーーーーーーー
ムードメーカー 我らがリーダードラム ASUKAーーーーーーー
縁の下の力持ち でもソロも得意です ベース AYAーーーーーーーーーーーーー
曲作りのお嬢様 シンセサイザー HAZUKIーーーーーーーーーーーーー
そして、最後にギター兼ボーカルの私 REI でーーーす
よろしくねーーーーーーーーーーーーー
今日はこんなに来てくれて感謝しまーーーーーーす
精一杯歌いますので、お時間ある限り聞いていってくださいねーーーーーー
【君に夢中】【恋心】【愛しい人】 続けていきまーーーーーーーーーーす」
ストラトに持ち変えると、あすかに合図を送った。
この寒い中、麗奈はもう汗ビッショリだった。
ステージから飛び降りて、客席で演奏して歌い始めていた。
部員達は、麗奈を護衛していた。
無線の届く範囲は、決まってたので。
幸平の側まで行き、歌っていた。
両親にも、お辞儀していた。
隠れて見ている茉莉子を発見すると、演奏をしながら駆け寄り抱きついていた。
客席で3曲歌い終わると、麗奈は。
「メンバーや部員の父兄の皆様なども来られていると思いまーーーーーす
感謝しまーーーーーーーーーーーーーす
ありがとーーーーーーーーーーーーーーー
そして、私の両親も弟も姉も来てくれましたーーーーーーーーーーーーーー
ありがとーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いつもありがとーーーーーーーーーーーー
最後まで盛り上がっていくわよーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【君にキッス】【真夜中のデート】でーーーーーーーーーーーす。
あ ギター交換わすれてましたーーーーーーーーーーーーーー
少々おまちをーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
ステージに上がり、レスポールに持ち替えて演奏をはじめていた。
2曲歌い終え、後ろを向いて水を飲むと。
「今日はみなさんと楽しい時間をすごせましたーーーーーーーーー
ありがとーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
3年間の集大成のステージを学祭でできてしあわせでーーーーーーーーーーーーす
名残惜しいですが、最後の曲になりました 【Enjoy School】」
軽快なリズムの曲だった。
ストラトに持ち替えてた麗奈は、速弾きをし始めていた。
ステージの左や右で、いつもの様に両膝をしついて演奏して歌っていた。
中央でも、やっていた。
全身を躍動させて、激しく動きながらも正確な演奏と歌を奏でていた。
だれもが、圧倒されていた。
曲が終わり、いつもの様に4人は手を繋ぎお客さんにお辞儀をして別れを告げた。
いつもの事だが、アンコールの拍手が鳴り響いていた。
「ありがとーーーーーーーーーーーー
他の部活の披露もあるので、ラスト2曲でーーーーーーーーす
よろしくねーーーーーーーーーーーーーーー
【Joyful】【Kiss Kiss Kiss】 いくよーーーーーーーーー」
部員達は、両サイドで手拍子をしていた。
曲は軽快で軽やかであったが、高音が7割を占めてる曲だった。
普通は裏声を使うだろうが、麗奈は地声のまま歌っていた。
ステージから飛び降り演奏したり、戻ってステージを左右に動き周り。
飛び上がったりして、踊って演奏していた。
曲が終わると部員全員をステージにあげて、挨拶させた。
「この総勢25人の部員がいたから今日を迎えられました。
どうぞ、部員達にも温かい拍手をお贈りくださーーーーーーーーーーーーい
感謝してまーーーーーーーーーーーす
みなさん、今日はありがとーーーーーーーーーー
最高でーーーーーーーーーーーす
明日もあるので是非来てくださいね 明日は14時からでーーーーーーーーーーーーす」
再び全員でお辞儀をすると、麗奈達は袖に引っ込み。
部員達は、セッティングした器材を片付け始めていた。
キビキビとした動きは、好感がもてていた。
器材を器材庫に運ぶと、音楽室で1時間今日の反省をしていた。
「A まだ、ギターと歌唱力が甘いですよ ベースもちょっと遅れたかな。B、卒なく熟してたけど、面白みに欠けてましたね。みんな、明日は最後の学祭ですよ。もっと楽しんでやりましょうね。それでは、今日は解散します。練習したい人は音量をなるべく下げて、他の模擬店の邪魔にならないようにしてくださいね。明日も8時集合なので、よろしくね。」
こうして、1日目は終了していた。
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