PrettyGirls(可愛い少女達)ーレディースバンドの物語ー【学生時代とセミプロ時代】

本庄 太鳳

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第25回夏の祭典1日目

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出番が次となり、準備は慌ただしくなってきていた。
1年生への、スタンバイの支持とかも的確にしていた。
ミキサー担当は、律子だった。 
前から学校でも、教えていたので問題はなかった。
イヤモニの左右の調節とか、ちゃんと書いて渡してあったので律子は覚えていた。
4人と律子はトイレへ行き、最終確認をして。
13人で手を合わせて、掛け声をあげていた。

前のグループから20分以内に、セッティングしなければならなかった。
4個のシンガーマイクと、アンプ5台。
セッティングされたギター2台と、ベース1台。
真ん中にドラムがセットされ、向かって左側奥にシンセがセッティングされていた。

5人グループかと、みんなは思っていた。
ドラムのあすかが、袖から出てきて一例すると小刻みにドラムを叩き出していた。
右の観客席からステージに上がった彩香は、手を振ってベースを肩にかけて演奏をしだした。
少しすると、左の客席から葉月が登場して。
軽快に、シンセを弾き始めていた。
肝心のギターは未だに姿を見せず、観客はざわめいていた。
中央客席後部より、ダッシュでステージにあがった麗奈はそのままギターをかけて演奏し始めていた。
暴れ始めていた。
最初から予期せぬ出来事にメンバーは驚いていたが、対応していた。
長いギター・ソロが終わり、そのまま1曲目がスタートし始めた。
完成度の高い演奏と、ボーカルの透き通る声で魅了しはじめていた。

1曲終わると。

「こんにちわーーーーーー  Joiful Prittygirlsでーーーす  
一時、私達と一緒にお祭りをたのしんでくださいねーーーーーーー  
次の曲いきまーす 【 Sky Blu】」

ギターを持ち替えていると、ストラトの小気味良い歯切れの良いギター音が鳴り響いていた。
これは、葉月が作曲したので、4オクターブフルに使ってる歌だった。
低音から中音・高音と伸びのある声で、歌い続けていた。
この頃には、スカスカのブースにも段々人が集まってきていた。

「おい、今やってる中学の部でかなりイケたバンドが演奏してるみたいだぜ。行ってみるか?しかも、女の子だけのバンドっていうしな。」

メインブースからも、お客様が詰めかけていた。
半分の4曲が終わる頃には、小さなブーストには人が溢れていた。
そうなると、麗奈の暴走はもう止められなかった。
4曲目のエンディングは、麗奈がソロで突っ走っていて終わらなかった。

やっと、終わると。汗ビッショリになって。
ペットの水を口に流し込み、そのまま客席に残ったペットの水を撒いていた。

「みんなーーーーーーー     楽しいですかぁーーーーーーーーー  
私はすっごくたのしいでーーーーーーーーーーーーす  
こんな大勢の前で歌えるなんて幸せでーーーーーーーす  
それでは、メンバー紹介いくよーーーー
シンセ 浅井葉月 よろしくーーーーーーーーーーー     
ベース 早見彩香  よろしくーーーーーーーーーーーーー
ドラム 加藤あすかーーーーーーーーー  よろしくぴょん  
そしてギター担当の田中麗奈でーーす。
後半分ですけど、最後まで聞いてくれたら嬉しいでーーーーーーす  よろしくねーーーー
次は恋人同士できてたらいいかなってつくりました 【恋人たちのキス】」

ドラムのスティックの音から始めリ、少ししっとりしたムーディーなメロディーだった。
歌いながら、麗奈はマイクを握って頬に涙を伝わせていた。

まぁ、しょうがないかとみんなは思っていた。こうなることを予測してギターを増やす予定だったので。
歌い終わると、麗奈は少し上を向いてからマイクに向かって。

「ちょっと、目から鼻水がでちゃいましたーーー  ごめんなさいね」

次々と演奏をして、最後の8曲目になっていた。

「あらら 最後になっちゃいました。でも、来年もできたら参加したいです。それに学園祭も11月にありますので来てくださいね。 今日は本当にありがとうーーーーーーーーーー
最後の曲でーーす。 明日もあるけどね  最後。【打ち上げ花火】」

シンセの音から始まり、最初はゆったりとしていたが途中からテンポの早いリズミカルな曲になっていた。
途中の間奏は、ここは麗奈に好きにさせていた。
自分の今までの技術を駆使して、トレモロを使って演奏していた。
曲が終わり、全員前に出て。
恒例の横一列で並んで手を繋ぎお客様にお辞儀して、お礼をしていた。  
舞台袖に、4人は引っ込んでいた。

アンコールの拍手は、巻き起こり。 
関係者から2回まではいいと言われた。
再び、4人はステージに上がり。スタンバイしていた。

「みんなーーーー  ありがとうーーーーーーー 【Summer TIME】」

ノリの良い軽快な音楽だった。 暑い中、みんな最後まで聞いてくれていた。
麗奈は途中の間奏では、ステージの端から端まで駆け回って、ギターを持って膝を付いて弾いていた。
 
2回目のアンコールの曲は、最後なので5オクターブくらい使う曲だった。
喉を潤して、麗奈はステージに再びあがった。
2曲目よりも、更に高い声で歌い出し始め。観客もびっくりして聞き惚れていた。

「今日は本当にありがとーーーーーーーーーーーーーーーー  
明日も出番あるので、時間ある人は是非来てくださいねーーーーーーーー  
熱中症対策わすれないでねーーーーーーーーーーーーーー           
また、あいましょーーーーーーーーーーーーーーーーーーう   さようならーーーーーーーーーー」

4人は最後に手を振ってステージを後にしていた。
1時間のステージがこんなに疲れるとは知らなかった。

焼き肉食べたい。 
麗奈は今、それしか考えてなかった。
まぁ、現実は悲惨であり。
盆休みで出かけていた両親は、あまりお腹が空いてないと言い。
夜なのに、干物と酢の物と味噌汁と納豆だった。
部屋に入り、今日の反省点などを自分なりに考えていたが興奮しててわからなかった。
風呂にゆっくりと入って、30分くらい湯船に浸かっていた。
普段はボサボサの髪の毛だが、こんな時はポニテにしていた。
脇を見たが、毛も生えてなかったので。
そんなに剃ら無くていいのかと、思っていた。

次の日も、順番は違ったが。 今度は最後の演奏となっていた。
今日の結果で、麗奈は2番目に登場して弾きまくれと言われた。
そんなに弾いた覚えは自分ではなかったが、みんなが言うので間違いはなかっただろう。
疲れたのか、その日はぐっすりと寝てしまっていた。
朝起きたのは、8時頃だった。 
アンコールを入れて10曲を2回練習していた。
まさか、あそこでアンコールがあるとは思わなかったが。
作ってた歌で、間に合わせていた。
しかし、葉月の作曲は滅茶苦茶だと思った。
声も限界だったし、あれ以上だったら裏声になってしまっていただろう。
まぁ、何曲もあんな曲は続かないので問題はなかったが。
一応、家では。のど飴を舐めていた。
うがいとかは、ボーカルを任されてから欠かさずやっていた。
朝・昼・放課後・帰宅して・就寝前であった。

なんと、次の日の朝も昨日の干物と味噌汁・納豆・酢の物だった。
この家は朝と晩と同じ物を食べさせるのかと、思ったが言えば朝食抜きになるので食べていた。
昨日、ステージでなにがあったのかわからないけれど衣装がすごく汚れていた。

「おい、麗奈。まさか、そんな格好でステージに立つんじゃないよね?」

シー 言うなと、姉の茉莉子に言っていた。

「私の部屋においで、あげるからね。」

姉の茉莉子の部屋に入ると、茉莉子は青いミニショートパンツと白のノースリブのタンクトップを麗奈に渡していた。

「ほら、これに着替えなさいよ。青いショーパンに腰と太腿にピンクの太いライン可愛いわよ。似合うわよ。」

「お姉ちゃん、こんなの恥ずかしくて着れないわよ。これミニだし、タンクトップで白なんて・・・・・・」

「ブラもピンクにするのよ。見えても大丈夫でしょ? スポブラね。学祭で付けたでしょ?あれしなさいよ。あんたのデカパンじゃ、見えちゃうからこれあげるわね。未使用よ。動いても上ロゴ入ってるでしょ? 大丈夫よ。ピンクだから、わからないわよ。」

「でも、恥ずかしいし・・・・・・・・・・・」

「ほら、グズグズしてないで着替えなさい。」

姉の茉莉子に手を引かれて自室に行くと、下着の中からピンクのスポブラを見つけて取り出すと。
その場で、茉莉子によって力ずくで全裸にされていた。

「お姉ちゃん 変態よ いやー 」

「ほら、騒ぐと、幸平が来て見られちゃうわよ。いいのかしら?ほら、自分で履きなさいね。」

姉に見られながら、ショーツとブラをした。全くの同色だった。
ノースリブの白のタンクトップを着て、ミニのショーパンを履いていた。

「お姉ちゃん 透けてるし パンツも見えそうだよ。」

「いいじゃないの、減るもんでも無いしね。見せてやりなさいね。洗濯しちゃうから、それしかないわよ。」

茉莉子はそのまま、全部を持って洗濯機に突っ込んでいた。


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