【R18】処女だったのに、異世界転生したら俺様王子の伽の相手として調教されていました

9.過去の清算

可哀想な娘

そんなこと、あり得るのか？と考えたところで無駄だった。
魔人というのは、自分の脳にパンパンにつまっている知識を簡単に凌駕するのは、アルフィー自身が痛いほどよく知っていた。
だから、カサブランカの話が真実であると考えるべきだし、それが嘘だった時の方がよっぽど考えるのは楽だと、アルフィーは思った。

「あいつは、何のためにそんな……いや、そもそもこのルカも……何なんだ……あいつは、何がしたいんだ……！？」
「神になりたいと、言っていましたわ」
「神……だと？」
「ええ」

カサブランカは、ルカの球体に触れ、そして撫でていく。
まるで、愛玩動物を撫でるかのような、優しい表情をしながら。

「肉体と、時間と空間……つまり今の私ですわね……。この2つが揃えば、自分を不幸に陥れた神に復讐できると、そう言っていましたわね。そのために、神が最も愛してやまない少女を、こんな無惨な姿にして……わざと神の怒りを増長させて、プルメリアをも生み出した」
「プルメリアとは、お前が入っている体のことか？」
「ええ。この体は、ルカが穢らわしい人間によって純潔を散らされ、トラヴィスによってこのような姿にされてから……何百年と経ってから……神を司る魔人としてこの時代に生まれてしまった……可哀想な娘なのですわ」
「可哀想……だと？」
「だって、そうじゃありません？魔人を……誰かを殺すためだけに、愛も与えられず、ただ餌を与えられる家畜のように育てられた娘を哀れと言わずにいられますの？」