【R18】処女だったのに、異世界転生したら俺様王子の伽の相手として調教されていました

8.神から与えられたのは、罰と……

ノアさんの声が聞こえたかと思ったら

（距離ー！！！）

私とエディ王子には、どうも共通点があったらしい。
それはこの男のことになると、すぐ血が上り、暴力的になるということ。
そこに、自分の身の危険があるということも忘れて。

「王子！落ち着きましょう！どうどう！」

と声をあげて落ち着かせようとした瞬間、食道あたりにすっぱいものを感じた。

（ま、まずい……）

急いで口を押さえてみたが、色々と間に合いそうにない。

「ランカ！？」

エディ王子の気がこちらに向いた。
王子がノアさんから離れたのを見て、私も思った。

（と、とりあえず離れよう）

できれば馬車を止めて欲しい。

「あ、あの……うっぷ……」
「ランカ？大丈夫か？」

エディ王子が私に手を伸ばしてくれたが、今触れられたら出そうなので、手だけのジェスチャーで「近づくなアピール」をした。
が、エディ王子はこんなところで技を発動しやがった。
その名も、空気読めない病。
エディ王子が訳もなく私の肩に手を置いてきたのだ。
普通ならなんでもない、この行為が、私にとっては地獄に誘うもの。

（まずい、まずいまずいまずい）

あ、もうだめだと思った。
せめて被害を最小限に防ごうと手を口に当てたまま馬車の窓から顔を出そうとした。

「だから、馬車を止めてあげようかって言ったのに」

そう言うノアさんの声が聞こえたかと思ったら。

（しまっ……た……！！）

いつの間にか、ノアさんに頭を触られていた。

「君は、こうされても仕方がないよね」

ノアさんはそう言うと、私の頭に何かを送り込んだ……らしかった。
気持ち悪い感覚が頭の中でしたから。
でもその正体がわからないまま、私の目の前は真っ暗になった。