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8.神から与えられたのは、罰と……
知らぬが仏、な私の性癖
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「身代わりを、楽しむ、とは?」
エディ王子が聞いてくる。
「あー…………」
私は、この内容を言葉にするかどうか、本気で躊躇った。
あの小説の濃厚な性描写や、実際にエディ王子とのセックスを体験してみて分かった。
カサブランカがああいうプレイが嫌いだったかは、一旦置いておく。
ただ、カサブランカが探していた身代わりを、あのWEB小説で探していたというなら、確実にエディ王子は関係者になるから。
「えーと…………」
「ランカ、知ってるんだろ?」
「…………王子、知りたいんですか?」
「カシーのことなら」
「……………………」
「ランカ…………?」
ここは、年長者として教えてあげるべきだろうか。
知らぬが仏、という言葉を。
つまり、カサブランカが探していたのはエディ王子との伽に耐える……どころか楽しめるような魂を持つ人間、ということになる。
エディ王子の本当の性癖がどうなのか、私にはまだ分かりかねる部分はある。
でも、最初に来たばかりの瞬間にしたセックスを思い出せば、カサブランカがどういうセックスを好む人間を探していたのか、容易に想像つく。
今でこそ、こんな犬のような素直になっているエディ王子。だが、最初の印象はどSで鬼畜、強引で女の都合なんか考えない自分勝手なセックスを楽しむ、そんな男だった。
イケメンに限れば、そういうプレイを楽しめる女性はいるかもしれないが、積極的にそういうプレイを好む女性は、そこまで多くはないのかもしれない。
そして、私はと言えば、WEB小説を探すワードでよく入れているワードがこんな感じ。
陵辱。
鬼畜。
ドS攻め。
無理やり。
実際にそういうプレイをされた経験者からすれば、そんな人間扱いされないプレイを自ら好んで検索するなど、正気かと尋ねたいところなのだろう。
だが、私は前世は完全に処女、現在も心だけ処女は継続している。
妄想という夢の箱の中では、いかようにも自分に都合の良いようにアレンジができるのだ。
そう。それら強引な行為が全て自分を愛するが故だったら耐えられるだろう、という妄想。
でもこれは、墓まで持っていきたい秘密トップ3には入る。
それを、よりにもよってノアさんという鬼畜上司に知られていたことは、今すぐ地面に穴を掘ってしまいたいくらいには、人生最大の汚点。
その汚点をさらに広げる行為は、死んでもしたくない。もう死んでるけど。
「それ、言わなきゃだめ?」
「聞くのはだめなのか?」
(何その返し、反則か)
何度も繰り返し実感してしまう。
エディ王子は超美形。
こんな美形におねだりされたら、応えたくなってしまう欲も生まれてしまう。
でも、これだけは、嫌だ。
「エディ王子は知らなくても、きっと大丈夫なことですから」
「でも、カシーのことは何でも知りたい」
(分かる、分かるぞ。好きな人のことを何でも知りたい欲、私にも身に覚えがある)
「そう言ってもエディ王子。女には男性には絶対話せない秘密は1つや2つは必ずあるものよ」
「そういうものなのか?」
「エディ王子も、そうでしょう?カサブランカに秘密の1つや2つは……」
「…………」
「エディ王子…………」
「俺は…………もう隠し事は嫌だから…………」
そう言うエディ王子の目には、決意が見えた。
改めて、エディ王子のカサブランカへの愛を実感する。うっかりほだされそうになる。
「そういえば、この馬車、どこに向かうのかな~」
もういっそ、話を変えた方がスムーズにことが進むのではないかと思い、私は思いっきり別の話題を振ってみることにした。
ついでに、自分の吐き気も限界にきそうだったので、いつまで耐えるべきか、の目安が知りたかったというのもあるが。
「ああ、エディ王子の母君がいる国です」
「……は?」
エディ王子も私も、再び鳩豆顔になる。
「あれ、言いませんでしたっけ?今回の我々のアルストメリー王政を倒すのに、かの国にも協力を依頼しているのです」
「えーと……?」
そういう政治的にかなり大きい情報ってさ、もーちょっと早めに出すべき、だったんじゃないかなぁ……。
「どう言うことだ!?答えろノア!!」
ちなみに、エディ王子はノアの襟に掴みかかっていた。
エディ王子が聞いてくる。
「あー…………」
私は、この内容を言葉にするかどうか、本気で躊躇った。
あの小説の濃厚な性描写や、実際にエディ王子とのセックスを体験してみて分かった。
カサブランカがああいうプレイが嫌いだったかは、一旦置いておく。
ただ、カサブランカが探していた身代わりを、あのWEB小説で探していたというなら、確実にエディ王子は関係者になるから。
「えーと…………」
「ランカ、知ってるんだろ?」
「…………王子、知りたいんですか?」
「カシーのことなら」
「……………………」
「ランカ…………?」
ここは、年長者として教えてあげるべきだろうか。
知らぬが仏、という言葉を。
つまり、カサブランカが探していたのはエディ王子との伽に耐える……どころか楽しめるような魂を持つ人間、ということになる。
エディ王子の本当の性癖がどうなのか、私にはまだ分かりかねる部分はある。
でも、最初に来たばかりの瞬間にしたセックスを思い出せば、カサブランカがどういうセックスを好む人間を探していたのか、容易に想像つく。
今でこそ、こんな犬のような素直になっているエディ王子。だが、最初の印象はどSで鬼畜、強引で女の都合なんか考えない自分勝手なセックスを楽しむ、そんな男だった。
イケメンに限れば、そういうプレイを楽しめる女性はいるかもしれないが、積極的にそういうプレイを好む女性は、そこまで多くはないのかもしれない。
そして、私はと言えば、WEB小説を探すワードでよく入れているワードがこんな感じ。
陵辱。
鬼畜。
ドS攻め。
無理やり。
実際にそういうプレイをされた経験者からすれば、そんな人間扱いされないプレイを自ら好んで検索するなど、正気かと尋ねたいところなのだろう。
だが、私は前世は完全に処女、現在も心だけ処女は継続している。
妄想という夢の箱の中では、いかようにも自分に都合の良いようにアレンジができるのだ。
そう。それら強引な行為が全て自分を愛するが故だったら耐えられるだろう、という妄想。
でもこれは、墓まで持っていきたい秘密トップ3には入る。
それを、よりにもよってノアさんという鬼畜上司に知られていたことは、今すぐ地面に穴を掘ってしまいたいくらいには、人生最大の汚点。
その汚点をさらに広げる行為は、死んでもしたくない。もう死んでるけど。
「それ、言わなきゃだめ?」
「聞くのはだめなのか?」
(何その返し、反則か)
何度も繰り返し実感してしまう。
エディ王子は超美形。
こんな美形におねだりされたら、応えたくなってしまう欲も生まれてしまう。
でも、これだけは、嫌だ。
「エディ王子は知らなくても、きっと大丈夫なことですから」
「でも、カシーのことは何でも知りたい」
(分かる、分かるぞ。好きな人のことを何でも知りたい欲、私にも身に覚えがある)
「そう言ってもエディ王子。女には男性には絶対話せない秘密は1つや2つは必ずあるものよ」
「そういうものなのか?」
「エディ王子も、そうでしょう?カサブランカに秘密の1つや2つは……」
「…………」
「エディ王子…………」
「俺は…………もう隠し事は嫌だから…………」
そう言うエディ王子の目には、決意が見えた。
改めて、エディ王子のカサブランカへの愛を実感する。うっかりほだされそうになる。
「そういえば、この馬車、どこに向かうのかな~」
もういっそ、話を変えた方がスムーズにことが進むのではないかと思い、私は思いっきり別の話題を振ってみることにした。
ついでに、自分の吐き気も限界にきそうだったので、いつまで耐えるべきか、の目安が知りたかったというのもあるが。
「ああ、エディ王子の母君がいる国です」
「……は?」
エディ王子も私も、再び鳩豆顔になる。
「あれ、言いませんでしたっけ?今回の我々のアルストメリー王政を倒すのに、かの国にも協力を依頼しているのです」
「えーと……?」
そういう政治的にかなり大きい情報ってさ、もーちょっと早めに出すべき、だったんじゃないかなぁ……。
「どう言うことだ!?答えろノア!!」
ちなみに、エディ王子はノアの襟に掴みかかっていた。
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