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7.呪われしアルストメリー
こんなことはやはりダメだ
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私がそう思った次の瞬間、また景色が変わった。
先ほどは食堂のようなところ。
そして今度は……。
(寝室……?)
異世界ものの漫画でよく見るような、豪華な寝室とは違った。
天蓋もないし、おしゃれなインテリアもない。
ただ、大きな木製のベッドが置かれている部屋。
その中心にいたのは
(カサブランカ……!?)
かと一瞬思ったが、少し違う雰囲気だ。
そもそも、本物のカサブランカとちゃんと会話をしていない私に、カサブランカの雰囲気なんか分かるはずはない。
記憶の中の一人称としての印象と、他人から見た第三者の印象は違うものだ。
そして、私はあの雰囲気を知っている。
(もしかして……あれは……)
と、自分が知ってる情報と照らし合わせながら、答えを出そうとした時だった。
「ステラ」
(そうそう!それそれ!!)
私の目線……つまり、アルフィーが話しかけた名前は、私が直接話をしたステラだった。
確かに、私が話したままの彼女。
「アルフィー、こっちに……」
(ん?)
ステラがアルフィーに手を差し伸べる。
「ステラ、こんなことはやはりダメだ」
(んん?)
「ダメよ。このままだと、あなたの魔が暴走してしまう」
「そんなこと言われても……」
自分の目線から聞こえるアルフィーの声が、若干上ずっている。
動揺が透けて見えるかのように。
「良いから!これは必要なことなの!」
ステラはそう言うと、ぐっと私……じゃなくてアルフィーの手を引っ張ったかと思うと、ベッドに押し倒した。
(え!!??)
何が起きたんだ、と考える間もなく、ステラが私……じゃなくて、アルフィーに跨がり、そして。
(ちょっ、ちょっとー!!!???)
ステラは、あっという間に自分が着ていた服を脱ぎ捨て、下着姿になった。
おかげで、この世界では、昔もパンツとスポブラのようなものをつけているという、このタイミングで知らなくてもいい知識を得てしまった。
が、問題はそこではない。
「やめろ!ステラ!」
アルフィーは、必死に抵抗しているかのようだが、ステラはアルフィーの抵抗をするりとかわしながら、1つ、2つとアルフィーのボタンを外している。
「やめろ、やめるんだ……俺にはお前とこんなこと……」
「できないじゃなくて、しないといけないの。でないと、あなた……死んでしまうわよ」
ステラはそう言うと、アルフィーのズボンに手をかけた。
(これって、まさか……!!??)
VRで見るAVって、こんな感じなんだろうか?
などとふざけたことを一瞬でも考えてしまった私を、誰かにぶん殴って貰いたい。
そんなことを考えた時だった。
「もういいか?」
今度は、ちゃんと私の脳の中からアルフィーの声が聞こえた。
ステラの唇が、私の視線の先にあるアルフィーの乳首に触れそうになった瞬間、周囲がまた真っ暗になった。
先ほどは食堂のようなところ。
そして今度は……。
(寝室……?)
異世界ものの漫画でよく見るような、豪華な寝室とは違った。
天蓋もないし、おしゃれなインテリアもない。
ただ、大きな木製のベッドが置かれている部屋。
その中心にいたのは
(カサブランカ……!?)
かと一瞬思ったが、少し違う雰囲気だ。
そもそも、本物のカサブランカとちゃんと会話をしていない私に、カサブランカの雰囲気なんか分かるはずはない。
記憶の中の一人称としての印象と、他人から見た第三者の印象は違うものだ。
そして、私はあの雰囲気を知っている。
(もしかして……あれは……)
と、自分が知ってる情報と照らし合わせながら、答えを出そうとした時だった。
「ステラ」
(そうそう!それそれ!!)
私の目線……つまり、アルフィーが話しかけた名前は、私が直接話をしたステラだった。
確かに、私が話したままの彼女。
「アルフィー、こっちに……」
(ん?)
ステラがアルフィーに手を差し伸べる。
「ステラ、こんなことはやはりダメだ」
(んん?)
「ダメよ。このままだと、あなたの魔が暴走してしまう」
「そんなこと言われても……」
自分の目線から聞こえるアルフィーの声が、若干上ずっている。
動揺が透けて見えるかのように。
「良いから!これは必要なことなの!」
ステラはそう言うと、ぐっと私……じゃなくてアルフィーの手を引っ張ったかと思うと、ベッドに押し倒した。
(え!!??)
何が起きたんだ、と考える間もなく、ステラが私……じゃなくて、アルフィーに跨がり、そして。
(ちょっ、ちょっとー!!!???)
ステラは、あっという間に自分が着ていた服を脱ぎ捨て、下着姿になった。
おかげで、この世界では、昔もパンツとスポブラのようなものをつけているという、このタイミングで知らなくてもいい知識を得てしまった。
が、問題はそこではない。
「やめろ!ステラ!」
アルフィーは、必死に抵抗しているかのようだが、ステラはアルフィーの抵抗をするりとかわしながら、1つ、2つとアルフィーのボタンを外している。
「やめろ、やめるんだ……俺にはお前とこんなこと……」
「できないじゃなくて、しないといけないの。でないと、あなた……死んでしまうわよ」
ステラはそう言うと、アルフィーのズボンに手をかけた。
(これって、まさか……!!??)
VRで見るAVって、こんな感じなんだろうか?
などとふざけたことを一瞬でも考えてしまった私を、誰かにぶん殴って貰いたい。
そんなことを考えた時だった。
「もういいか?」
今度は、ちゃんと私の脳の中からアルフィーの声が聞こえた。
ステラの唇が、私の視線の先にあるアルフィーの乳首に触れそうになった瞬間、周囲がまた真っ暗になった。
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